アルバムレビュー(邦楽)2025年

2025年12月27日 (土)

カネコアヤノの2つの側面

今回はシンガーソングライター、カネコアヤノがリリースした2枚のアルバムです。

Title:石の糸 ひとりでに
Musician:カネコアヤノ

まずは毎回おなじみ、カネコアヤノがオリジナルアルバムの後にリリースする弾き語りアルバム。4月にバンドkanekoayano名義のアルバム「石の糸」をリリースしましたが、予想通り、その弾き語りバージョンのアルバムが、カネコアヤノ名義でリリースされました。

バンド名義でのリリースだったため、オリジナルではバンドサウンドを前面に押し出したアレンジとなっていました。それだけに弾き語りバージョンとの違いがより際立つことも予想され、本作のリリースも期待していたのですが、ある意味予想通り、オリジナルと異なりギター弾き語りのシンプルな演奏で、カネコアヤノの楽曲のコアな部分、歌詞とメロディーがむき出しにされた作品に仕上がっていました。

特にギターロックの色合いが強かった曲はその違いが顕著で、例えば「僕と夕陽」「WALTZ」などはギターロック色が前面にオリジナルに比べて、本作ではシンプルなアコギ弾き語りというスタイル。シンプルが故にその歌をしっかりと聴かせるアレンジとなっており、歌詞やメロディーの持つ良さが前に押し出された内容となっています。

ただユニークなのは、単純にシンプルな弾き語りに置き換えた、というだけではなく、曲によってはむしろ「ひとりでに」の方がサイケさが増した曲もあり、例えば1曲目「noise」。こちらはオリジナルの方がシンプルなアコギ弾き語りスタイルなのに対して、「ひとりでに」ではギターにリバーブをたっぷりとかけたサウンドとなっており、かなりサイケなアレンジに仕上がっています。ラストを締めくくる「水の中」も、オリジナルではエレピで静かなアレンジとなっているのに対して、「ひとりでに」ではバンドサウンドが入ってくるアレンジに。こちらは「ひとりでに」の方がより歌を聴かせるアレンジとはなっているものの、シンプルな弾き語りスタイルにしなかったのはユニークなところでしょう。

そんなこのアルバムですが、全体的に言えるのは、やはり一人での弾き語りアルバムということでカネコアヤノの自由度が増しているという点。kanekoayanoではバンドがゆえに試せなかったスタイルを、弾き語りアルバムでは試した、そんな印象を受ける作品になっていました。「石の糸」と並んでチェックしておきたいアルバムです。

評価:★★★★★

Title:LIVE 2025 kanekoayano
Musician:kanekoayano

Live2025kanekoayano

そしてこちらはkanekoayano名義でリリースされたライブアルバム。今年5月から9月にかけておこなわれたライブツアーの模様を収録されたアルバムとなっています。バンド名義のライブということもあり、カネコアヤノのライブに比べてもバンド色を前面に押し出したステージに。力強いサウンドが大きな魅力のステージとなっており、ライブの迫力は、この音源を通しても伝わってきます。

基本的にセットリストは、直前にリリースされたkanekoayano名義のアルバム「石の糸」の楽曲が中心となっているのですが、カネコアヤノでリリースされた楽曲もチラホラ楽曲に加わっています。「石の糸 ひとりでに」が「石の糸」を弾き語りスタイルでカバーしているアルバムだったのですが、本作はある意味、その逆。カネコアヤノ名義の楽曲をバンドアレンジでカバーし、楽曲の新たな一面を生み出しているアルバムともなっています。

例えば「セゾン」なども、バンドアレンジとなりオリジナルに比べるとサウンドの分厚さが増し、迫力ある作品となっていますし、「やさしい生活」もシンプルなオリジナルから一転、バンドアレンジでの楽曲となり、かなり雰囲気が異なっています。バンドアレンジとなり、生まれ変わった楽曲が聴けるアルバムとしても興味深い作品にもなっていました。

この2枚のアルバム、カネコアヤノというミュージシャンの音楽的な幅広さと、その実力を知れる最適な作品。弾き語りの企画盤とライブ盤という作品ですが、オリジナルアルバムと同様、要チェックのアルバムなのは間違いないでしょう。今後もバンドとしてのkanekoayanoと、ソロシンガーカネコアヤノの両輪での活躍が続くのでしょうか。今後の活動にも注目していきたいところです。

評価:★★★★★

カネコアヤノ 過去の作品
燦々
燦々 ひとりでに
よすが
タオルケットは穏やかな
カネコアヤノ 単独演奏会 2022 秋 - 9.26 関内ホール
タオルケットは穏やかな ひとりでに
よすが ひとりでに
カネコアヤノ Billboard Live ワンマンショー 2023 - 12.15 Billboard Live OSAKA
石の糸(kanekoayano)


ほかに聴いたアルバム

My name 〜TOUR 2024〜/家入レオ

昨年12月13日にLINE CUBE SHIBUYAで行われたライブの模様を収録したライブ盤。自身30歳の誕生日に行われたライブだそうですが、彼女はデビューした時に「若干17歳」ということが大きな売り文句になっていただけに、もう30歳か・・・と月日が経つことの早さに感嘆してしまいます。直近作「My name」からの曲がメインのため、全体的にマイナーコード主体のメランコリックなちょっと大人な曲が目立ちつつ、デビュー当初の彼女を彷彿とさせるようなテンポよく盛り上がるような曲も多く、ライブは楽しそうという印象。

評価:★★★★

家入レオ 過去の作品
LEO
a boy
20
WE
5th Anniversary Best
TIME
DUO
Answer
10th Anniversary Best
Naked
NAKED~TOUR2023~
My name

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2025年12月23日 (火)

ミッシェルの最後

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのデビュー30周年を記念したリマスター企画。今回はついに、2003年にリリースされた彼らの最後のアルバムの紹介となります。

Title:SABRINA HEAVEN
Musician:thee michelle gun elephant

まずこちらが2003年の3月にリリースされた、彼ら最後のオリジナルフルアルバムとなった「SABRINA HEAVEN」。

Title:SABRINA NO HEAVEN
Musician:thee michelle gun elephant

そしてこちらが、同年6月にリリースされ、彼らのラストアルバムとなった6曲入りのアルバム「SABRINA NO HEAVEN」。前作とは対となるような作品です。

まずこの2枚を聴いてみて、特に「SABRINA HEAVEN」に関して言えば、かなり終わりであることを意識したアルバムだったということを強く感じます。唯一のシングル曲である「太陽をつかんでしまった」などは、まさにこの段階のミッシェルを重ね合したかのような楽曲。12年間の活動の中で、ひとつの到達点に達してしまった、彼らはそう感じたのではないでしょうか。他にも「ヴェルヴェット」「マリオン」「サンダーバード・ヒルズ」のように、「行き着いた」感を醸し出している歌詞が目立ちます。

また、1曲あたりの長さも圧倒的に長いのが「SABRINA HEAVEN」の特徴で、他のアルバムが1曲あたり3~4分程度の長さに対して、本作は10曲入り約1時間。1曲あたり6分弱という長さとなっており、バンドとしての最後を惜しむかのように、力強い演奏をこれでもかというほど聴かせてくれます。

一方で、ここに来て新機軸を感じさせる曲もある点もユニークで、ジャジーな雰囲気の「マリアと犬の夜」もそうですし、「ジプシー・サンディー」ではレゲエの要素も入れており、最後の最後までバンドとしての新たな可能性を模索していた姿も感じます。これでうまくいけば、バンドを続けていこうと考えていたのか、それとも、最後だからこそ好き勝手にやろうと思ったのか・・・。

そして「SABRINA NO HEAVEN」はそんな「SABRINA HEAVEN」には収録しえなかった作品が収録されており、重厚だった「SABRINA HEAVEN」と比べて、比較的軽い雰囲気の曲が並びます。「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」「デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ」などはまさに疾走感あって軽いガレージロック。確かに、「SABRINA HEAVEN」に入れると浮きそうな感もある一方、こういった作風のミッシェルらしい感じであり、最後の最後に、やはりライブで盛り上がりそうな、疾走感のあるガレージロックを演りたかったんだろうなぁ、と今さら感じました。

最後はピアノのインスト「夜が終わる」で締めくくり。これで終わってしまうんだなぁ、というのは、リアルタイムで聴いた時も感じたことを覚えています。ただ一方で、こうやって30年記念のプロジェクトでミッシェルの曲をまとめて聴くと、彼らがやり切った感があるのは事実。非常に美しい最後のようにも感じました。あらためて、ミッシェルが唯一無二のバンドだったということを実感できました。こういうバンドはもう2度と現れないんだろうなぁ。

評価:どちらも★★★★★

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 過去の作品
THEE GREATEST HITS
cult grass stars
High Time
Chciken Zombies
GEAR BLUES
カサノバ・スネイク
ロデオ・タンデム・ビート・スペクター


ほかに聴いたアルバム

玉置浩二の音楽世界Ⅲ

玉置浩二が他の歌手に提供した楽曲をまとめた作品集の第3弾。さすがに第3弾ともなると、良く知られたヒット曲、というのはあまりなくなってきているのですが、それでも2枚組で第3弾まで作品集としてリリースできるあたり、玉置浩二がいかに多くの歌手に楽曲を提供してきたかわかります。全体的に哀愁感あふれる歌謡曲な曲がメイン。ビートたけしの「風の街のジュウちゃん」みたいな、こんな曲があったんだ・・・みたいな曲や堀田家BANDの「サヨナラ☆ありがとう」みたいな、「そういえばあったねぇ」的な曲も。第4弾もあるのかな?

評価:★★★★

玉置浩二の音楽世界
玉置浩二の音楽世界Ⅱ

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2025年12月22日 (月)

野田洋次郎らしさとRADWIMPSらしさがほどよく調和

Title:あにゅー
Musician:RADWIMPS

最近は映画のサントラ盤が続いたため、オリジナルアルバムとしては約4年ぶりとなるニューアルバム。前作以降、ギターの桑原彰が不倫騒動の末に脱退。さらには脱退後、バンドや野田洋次郎に対する不満を証明するなど、ちょっとゴタゴタ感もあった彼ら。現在、ドラムの山口智史も事実上、活動休止中で、事実上、2人組となっているなど、バンドとしてなかなか大変な状況が続いています。

そんな状況の中リリースされた今回のアルバム。ここ数作のRADWIMPSのアルバムがそうでしたが、今回のアルバムも簡単に言ってしまうと、理屈っぽい歌詞の世界や、様々なジャンルへ手を広げた音楽性など、野田洋次郎らしさが出ているアルバムになっていました。

まず今回も様々なタイプの楽曲が並んでおり、野田洋次郎のソロでの活動がRADWIMPSにフィードバックされているようにも感じます。アコギでファルセットボーカルで美しき聴かせる「なんていう」や、ピアノとエレクトロサウンドでポストロック風の「Odakyu Line」、ダイナミックな打ち込みのビートが入って、デジタルロック風の作品である「成れの果てで成れ」などはそうでしょう。特にアルバム後半になるにつれて、このようなバンドに留まらないジャンルの曲が目立ったように感じます。

一方では今回のアルバム、特に前半においてバンドサウンドを前面に押し出した曲も多く、1曲目「命題」からして、バンドサウンドを前に押し出した楽曲。続く「まーふぁか」などは、まさにヘヴィーなロックサウンドを前に押し出した作品に。中盤でも、アジカン、エルレ、バンプといった、彼の盟友とも言えるバンドが登場する「MOUNTAIN VANILLA」も、そんなバンドのサウンドに共通する、オルタナ系ロックの色合いが強い作品に仕上がっています。

特にアルバム後半に、様々なジャンルへ挑戦したような曲が並ぶため、アルバム全体としてはバンド色があまり強くなったような感はしないのですが、ただ、特に前半に関しては、かつてにRADWIMPSを彷彿とさせるようなバンドサウンドを前に押し出したような作品も目立ちます。

また、歌詞についても野田洋次郎らしさ炸裂しているのはいつも通りといった感じ。かなり情熱的とも言える歌詞の内容が印象的なラブソング「ワールドエンドガールフレンド」などはまさに野田洋次郎らしいといった感じですし、

「君のベロと僕のベロが天文学的確率で
触れ合うなんてことが もしも起こったとしたなら」
(「DASAI DAZAI」より 作詞 野田洋次郎)

なんて歌詞は、一歩間違えたら、かなりキモイという感じもする歌詞すらあるあたりも、まさに野田洋次郎らしいといった感じ。生と死を描いた「命題」などもそうですが、全体的に情熱的であるものの、かなり理屈っぽさを感じてしまうのも、野田洋次郎らしさが炸裂しているといった感じでそう。

ただ、今回のアルバムで、特に歌詞の面で一番印象的だったのは「筆舌」「生きてりゃ 色々あるよな」と歌われるこの曲は、まさにこの歌詞の通り、40代となった野田洋次郎がおそらく経験したであろう、時の流れの速さとそれに伴う身の回りの変化についてしみじみと歌い上げたもので、同じく40代(といってもそろそろアラフィフ)の自分にとっても、かなり心に響いてくる内容となっています。ある意味、大人になった野田洋次郎だからこその歌詞といった感じでしょうか。

今回のアルバムに関しては、そんな「大人になったから」こそのアルバムだったという点は随所に感じられまず。例えば前述の、野田洋次郎のソロの延長戦のような、様々な音楽性への挑戦にしても、ここ数作、その結果、若干バンドを蔑ろにしたのではないかとも感じる独りよがりな作風が目立ちましたが、今回のアルバムに関してはそういう感じはなく、野田洋次郎のやりたいこととRADWIMPSとしての折り合いをちゃんと付けたように感じる内容になっていました。

歌詞にしても、ここ数作、「社会派」と言いながら、どこか独善的な歌詞がアルバムの中に収録されていましたが、今回のアルバムに関しても「ピリオド。」のような、毒を吐いたような作品はありつつ、もうちょっと内省的な穏やかな方向性となっており、「痛々しさ」は薄れています。サウンドの面でも歌詞の面でも、いい意味で野田洋次郎が大人になった、という印象を受けるアルバムになっていました。

結果として、野田洋次郎らしさとロックバンドRADWIMPSのポピュラリティーがちょうどいいバランスを保っており、個人的にはちょっと暴走気味だったここ数作の中では一番の出来だったように感じます。大人になって、いい意味で変化していく彼らの今後にも注目したいところです。

評価:★★★★★

RADWIMPS 過去の作品
アルトコロニーの定理
絶対絶命
×と○と罰と
ME SO SHE LOOSE(味噌汁's)
君の名は。
人間開花
Human Bloom Tour 2017
ANTI ANTI GENERATION
天気の子
天気の子 complete version
夏のせいep
2+0+2+1+3+1+1= 10 years 10 songs
FOREVER DAZE
余命10年~Original Soundtrack~
すずめの戸締り(RADWIMPS/陣内一真)


ほかに聴いたアルバム

三木たかし ソングブック

主に70年代から90年代にかけて「津軽海峡冬景色」「時の流れに身をまかせ」など、数多くのヒット曲を手掛けたヒットメイカー三木たかしの作品集。他にもテレサ・テンの「つぐない」や西城秀樹の「ブーメラン ストリート」、わらべの「めだかの兄妹」など、数多くのヒット曲を収録。異色なところでは「アンパンマンのマーチ」の作曲を手掛けており、本作にも収録されています。ただ、全般的には演歌、ムード歌謡曲がメインであり、その点、若干好みからは外れるのですが、ただ、この年になるとこういう「歌謡曲」を聴いても素直に良いと感じるようになってくるんですね・・・。特にテレサ・テンなどは、彼女の歌手としての魅力の部分も大きいのでしょうが、非常に心に染み入ってきます。ヒット曲が多数収録されている、聴きどころも多い作品集でした。

評価:★★★★

BEST OF UMA NO HONE 2005-2025/馬の骨

堀込泰行が、2005年にキリンジを脱退後、スタートさせたソロプロジェクト、馬の骨。ただ、その後アルバムを2枚したのみで活動はストップ。その後は堀込泰行名義でのリリースが続いており、完全に「過去のもの」になった感があったのですが・・・なんとここに来てベスト盤をリリース。さらに実に16年ぶりの馬の骨名義での新曲「Let's Get Crazy」も収録されています。

ただ、当時も、キリンジ脱退後、なかなか堀込泰行としての方向性をつかみ切れておらず、彼の作品としてはちょっと物足りなさも感じてしまいました。今回のベスト盤は、過去2枚の作品から、彼が気に入っている楽曲をピックアップ。そのため、ブルースの要素を入れつつメランコリックに聴かせる作風は、彼の実力をしっかりと感じさせるのですが・・・やはりそれでも、キリンジ時代の作品、さらには堀込泰行名義となってからの作品と比べると、ちょっと物足りなさも。ある意味、ソロとしての彼のスタイルを確立するまでの過渡期とも言える作品でした。

評価:★★★★

堀込泰行 過去の作品
River(馬の骨)
"CHOICE" BY 堀込泰行
One
GOOD VIBRATIONS
What A Wonderful World
GOOD VIBRATIONS 2
FRUITFUL
星屑たち

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2025年12月 8日 (月)

170万枚を売り上げたスピッツの代表作

Title:ハチミツ 30th Anniversary Edition
Musician:スピッツ

年末も近づき、紅白やレコ大などで、今年1年のヒット曲を振り替えることが多くなってきました。ただ、そのような中で、紅白の出場者やレコ大の候補曲などがあげられた際に、「昔は誰もが知っているヒット曲が選ばれたのに・・・」みたいな話が、いまさらネットニュースなどで話題となっていて驚かされます。だって、そういう「昔は誰もが知っているヒット曲が・・・」的な話って、私が中学生の頃、要するに、もう35年以上昔に、よく、その時の大人世代が今の音楽シーンに対する文句として話題となっていたからです。なんで、スピッツのアルバムの話題で、そういうことを思い出したかというと、スピッツが「ロビンソン」でブレイクした頃、よく、「最近のバンドはよくわからん。スピッツの『ロビンソン』なんてのが流行っているけど、スピッツとロビンソン、どちらが曲名でどちらがミュージシャン名なのか、よくわからない」なんて話があがっていたことを思い出したからです・・・。そう考えると、私が中学生の頃、その頃の40代50代あたりの大人が言っていた、「昔は誰もが知っている・・・」なんてことも本当かどうか、かなり怪しいなぁ・・・。

そんな訳で今回紹介するのは、スピッツがブレイクした「ロビンソン」も収録され、170万枚以上の売上をたたき出した1995年にリリースしたアルバム「ハチミツ」の30周年記念盤。CD本編の方には、オリジナル音源と共に、同作に収録されている「愛のことば」「ロビンソン」などの最近のライブバージョンを収録。さらにBlu-rayが付属しており、こちらにはミュージックビデオや当時のライブ映像が収録されています。昨年、「空の飛び方」の30周年記念盤がリリースされましたが、それに続く「30周年記念盤」の第2弾となります。

前作「空の飛び方」で、既にスピッツとしてのスタイルを完成させていた彼らでしたが、そのため大ブレイクしたこのアルバムに関しても、基本的にはいままでの彼らのスタイルを大きく変えるものではなく、スピッツらしい路線を貫いています。そして、そんなアルバムを30年という月日を経て聴いてみてあらためて感じるのは、その月日を経ても、いまだにアルバムとしての瑞々しさを失っていないという点。おそらく、このアルバムを、今リリースしたとしても、全く違和感がありません。

楽曲的には、ちゃんと広い層に「ポップ」として捉えてもらえるようなお茶の間対応の楽曲に仕上げながらも、歌詞に、どこか死やセックスの影を忍ばせてくる独特の世界観もちゃんと健在。例えば「グラスホッパー」では

「こっそり二人 裸で跳ねる
明日はきっとアレに届いてる」
(「グラスホッパ」より 作詞 草野マサムネ)

と、セックスを彷彿とさせる歌詞ながらも、軽快なギターポップのナンバーに仕上げており、サラリと聴くことが出来ます。「Y」でも「小さな声で僕を呼ぶ闇へと手を伸ばす」と、こちらもとても暗い、ともすれば「死」をも彷彿とさせる表現を使いながらも楽曲としては非常にメランコリックなポップに仕上げています。ここらへんのギャップが間違いなくスピッツの大きな魅力であり、かつ、このような個性は、既にこの段階で完全に確立されていました。

ご存じ「ロビンソン」以外にも「涙がキラリ☆」「ルナルナ」「愛のことば」「トンガリ'95」「君と暮らせたら」などなど、名曲揃いのアルバムで、文句なしに彼らの代表作であり、J-POP史に残る名盤である本作。前述の通り、今聴いても全く色あせないアルバムであるので、もし未聴の方がいたら、これを機に是非。もちろん、リアルタイムで聴いていたリスナーも、これを機に再度チェックしておきたい、そんな作品でした。

評価:★★★★★

スピッツ 過去の作品
さざなみCD
とげまる
おるたな
小さな生き物
醒めない
CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection
見っけ
花鳥風月+
ひみつスタジオ
劇場版 優しいスピッツ a secret session in Obihiro
空の飛び方 30th Anniversary Edition
新しい季節に聴きたいスピッツ


ほかに聴いたアルバム

ゴールデン☆ベスト 小坂明子/小坂明子

レコード会社共通タイトルによる廉価版ベストシリーズ。今回紹介するのは1973年にリリースしたシングル「あなた」が大ヒットを記録した小坂明子のベスト盤。ワーナー時代の作品を収録したベスト盤で、デビュー作「あなた」からワーナー時代の最終作、1977年のシングル「今だから」までの曲を、カップリング合わせてリリース順に収録。その後に、ワーナー時代のアルバム曲を収録した内容となっています。

小坂明子といえば「あなた」が大ヒットを記録したものの、その後が続かず、「一発屋」的な見方をされることも少なくありません。確かに、こうやってベスト盤を聴くと、明らかに「あなた」以降のシングル曲が露骨に「あなた」の路線を狙ったような曲が目立ち、この点、「あなた」路線を求められすぎた点が不運だったのかな、とも思います。一方で「ごめんなさい」「トワイライト神戸」のような、シティポップ的な作風の曲もあり、この路線をもっと突き詰めれば面白くなれたのに、とも感じてしまいます。そういう意味では、彼女にとってデビュー作のヒットがあまりに大きすぎて重荷になってしまったのかも。そんなことを感じたベスト盤でした。

評価:★★★★

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2025年12月 7日 (日)

インディーズ時代の音源を再録

Title:瞬間的備忘録
Musician:鈴木実貴子ズ

昨年、ライブサーキット今池遊覧音楽祭でそのライブをはじめてみて、完全にはまった男女2人組バンド、鈴木実貴子ズ。昨年、結成から12年を経て、メジャーデビューとなり、メジャーデビュー作「あばら」も傑作アルバムに仕上がっていました。それに続く本作は、インディーズ時代の作品を再録したアルバム。DVDと2枚組となっており、DVDの方は6月28日に行われた下北沢シェルターでのワンマンライブの模様がノーカットで収録されています。

今回、収録されたインディーズ時代の楽曲は5曲。どの曲も鈴木実貴子ズらしい、インパクトある歌詞が印象的な曲が並びます。やはり彼女たちの曲の大きな特徴と言えば、なかなか上手くいかない現実の中で、もがき苦しみ、それでも前に進んでいこうとする決意を、比較的ストレートでわかりやすい歌詞で綴り、そして鈴木実貴子の力強いボーカルで歌い上げるスタイルでしょう。

特に彼女たちらしい歌詞といえば「あきらめていこうぜ」で、タイトルそのまま、まさに「最初から僕は期待なんてされてなかったし」と自己を卑下しつつ、「光はいつだって暗闇にあるんだぜ」と非常に前向きなメッセージを綴っているのも大きな特徴。また、「最終目標、正々堂々、死亡」と歌う「正々堂々、死亡」も、まさに現実にもがきつつ、前向きに力強く進んでいこうとする彼女たちの力強いメッセージを感じます。

「都心環状線」も印象的な作品で、「パンクバンドは嫌いだ」「フォークバンドは嫌いだ」と、ネガティブな感情を吐き出しつつ、音楽を聴きつつ、都心環状線を、まさに悩み悩んで答えの出ない自分を象徴するかのように、グルグルと回り続ける歌詞が強い印象に残りますし、どこか共感を覚える方も多いかもしれません。

そんなインパクトの強い歌詞も印象的な鈴木実貴子ズですが、そんなメッセージを載せた、力強いサウンドもまた大きな魅力ともなっています。鈴木実貴子ズ自体、ギターボーカル+ドラムスの2人組バンドというスタイル。メジャーデビューアルバムとなった直近作「あばら」ではサポートメンバーも入れたバンド形態での音源でしたが、今回の音源は基本的にドラムスとギターのみという、バンドとしてミニマムまで絞ったスタイル。非常にタイトな演奏なだけに、バンドサウンドとしても迫力があり、歌詞に見合ったような、鬼気迫るのような演奏を聴くことが出来ます。このバンドサウンド自体も彼女たちの大きな特徴であり、また魅力であることは間違いないでしょう。

また、本作に同時収録されているライブDVDも必見。こちらもメンバー2人だけでのライブなのですが、緊迫感あふれる演奏も大きな魅力。彼ら、離婚した元夫婦という間柄だそうですが、そのお互い十分すぎるほど理解しつつも、一方で一定の距離があるという微妙な緊迫感もまた、演奏の迫力を増している大きな要素となっています。MC含めて収録されており、彼らのライブの魅力を感じさせるDVDとなっていました。

知名度の面ではまだまだの彼女たちですが、これだけインパクトある曲を書き続けていれば、おそらく徐々に注目を集めてくるのではないでしょうか。今後はワンマンライブにも足を運んでみたいところ。是非、この歌詞の世界を味わって、彼女たちの魅力にはまってほしい、そのとっかかりとなりそうなアルバムでした。

評価:★★★★★

鈴木実貴子ズ 過去の作品
あばら


ほかに聴いたアルバム

THIS IS MY HOMETOWN/コブクロ

コブクロの最新作は、大阪万博のテーマソング「この地球の続きを」や、大阪マラソンのテーマソング「42.195km」などを収録した、彼らのふるさと、大阪をテーマとした全7曲入りのミニアルバム。ミニアルバムのリリースは、メジャーデビュー以降は初となるそうです。基本的にコブクロらしい作品が並んだアルバム。彼らの故郷、大阪に対する想いを感じさせると同時に、大阪特有の、ちょっとコッテリとした暑苦しさを感じてしまうあたりは、私にはちょっと苦手な部分も。

評価:★★★

コブクロ 過去の作品
5296
CALLING
ALL COVERS BEST
ALL SINGLES BEST2
One Song From Two Hearts
TIMELESS WORLD
ALL TIME BEST 1998-2018
Star Made
ALL SEASONS BEST
QUARTER CENTURY

18/cali≠gari

オリジナルアルバムとしてはタイトル通り18枚目となるcali≠gariの新作。最近は比較的ストレートなギターロック路線の作品が続いていますが、今回のアルバムもそんな路線を引き継いだもの。特に80年代や90年代のJ-POPやギターロックからの影響は顕著。「"Hello,world!"」のようなアバンギャルド色の強い作品もあるのですが、全体的にシンプルなギターロックが目立ちます。いい意味で聴きやすさはある一方、正直、cali≠gariとしては物足りなさも感じてしまいました・・・。もうちょっと変態路線も聴きたいのですが・・・。

評価:★★★★

cali≠gari 過去の作品
10
cali≠gariの世界

11
12
13
この雨に撃たれて
ブルーフィルム-Revival-
15
16
17
17.5

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2025年11月30日 (日)

可愛いポップな作品の並ぶ

Title:可愛い女子
Musician:水曜日のカンパネラ

ボーカルが詩羽に変わってから、早くも4作目となる水曜日のカンパネラのEP。毎年1枚のペースでリリースを続けており、本作も約1年3か月ぶりの作品となっています。タイトルの意味は、「固定観念にとらわれない"かわいさ"や、自分でポップな価値観」を表現したいという詩羽の思いが込められているとか。今回も水曜日のカンパネラらしいポップな曲の並ぶ、全8曲入りの作品となっています。

そんなEPに収められた今回の8曲なのですが、どの曲もシングル曲としてヒットチャートで戦えそうな、インパクトあるポップチューンが並びます。1曲目「ウォーアイニー」もリズミカルなエレクトロポップチューンですが、タイトルからスタートするサビからして、いい意味でわかりやすいインパクトあるサビを持ってきている楽曲。これに続く「サマータイムゴースト」は強いビートでリズミカルなダンスチューンとなっています。

個人的にこのアルバムの中で好きなのが「シャトーブリアン」で、焼肉の種類を連呼するだけのナンバー。「バッキンガム」や「シャクシャイン」などでおなじみの、ある意味、水カンの王道的ナンバー。かなりインパクトがあってシュールなMVも必見の1曲に。そして「怪獣島」もコミカルな歌詞が印象的な楽曲で、こちらはトライバルなリズムが印象的な作品になっています。

「バタフライ」はリズミカルなビートにメランコリックなメロが印象的な楽曲。いままでの明るいポップな雰囲気から一変する、ダークな雰囲気の楽曲になっています。さらに「シャルロッテ」もサビの部分にインパクトのあるポップチューンで、わかりやすいサビがいかにもCMソングといった感じの楽曲に。「動く点P」は、学生時代を思い出してちょっとクスっとなるユニークな歌詞が特徴的なリズミカルな作品。そしてラストを飾る「願いはぎょうさん」は、トランシーなリズムが特徴的ながらも、郷愁感のあるメロが耳に残る作品での締めくくりとなっています。

そんな全ての楽曲にインパクトのある本作ですが、それもそのはず、「シャトーブリアン」以外、なんとすべての曲にタイアップがついています。それも「怪獣島」は、テレビ東京系アニメ「ちびゴジラの逆襲」主題歌だったり、「シャルロッテ」はタイトル通り、ロッテのCMソングだったり(「シャルロッテ」はロッテの社名の由来となった「若きウェイテルの悩み」のヒロイン)、しっかりタイアップ先に沿った曲になっています。こういうタイアップに沿った曲でも、自然にアルバムの1曲としてしまうあたり、水カンの音楽のある種の包容力を感じます。

ただ、結果として今回のEP。シングル曲が並んだベスト盤かプレイリストのような内容となっており、「かわいい」というコンセプトをかかげながらも作品としての統一感はありません。このシングル曲の寄せ集めのような傾向はいままでのEPにもありましたが、今回の作品はその方向性がより顕著だったように思います。水カンは詩羽がボーカルになってから、シングルかEPでのリリースでオリジナルアルバムのリリースがありません。あくまでもEPという形式でのリリースが続くのは、オリジナルアルバムのような、全体で統一感や流れのあるような作品はまだリリースできない、というミュージシャン側の意思なのかもしれません。

そんなEPではあるものの、これはこれで水曜日のカンパネラの魅力を存分に味わえる傑作であるのは間違いありません。同じエレクトロのポップチューンという軸がありつつも、バラエティー富んだ楽曲を歌いこなしているのも彼女ならでは。プレイリストのような作品とはいえ、どの曲も魅力的な楽曲が並び、インパクトの強い作品でした。

評価:★★★★★

水曜日のカンパネラ 過去の作品
私を鬼ヶ島へ連れてって
ジパング
UMA
SUPERMAN
ガラパゴス
猫は抱くもの(オリジナル・サウンドトラック)
YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ&オオルタイチ)
ネオン
RABBIT STAR★
POP DELIVERY


ほかに聴いたアルバム

in my mind/DOPING PANDA

Dopingpandainmymind

途中、EPやthe band apartとのコラボ作を挟みつつ、フルアルバムとしては再結成後2枚目、約3年ぶりとなるニューアルバム。彼らとしては珍しく、日本語の曲がメインだったり、ボッサ風や郷愁感あふれる楽曲があったりする一方、基本的には序盤から、バンドサウンドにエレクトロを加えた、いかにもDOPING PANDAらしいアップ店pでダンサナブルな曲が並ぶアルバムに。新しさを感じつつ、従来からのファンにとっては安心して聴けるアルバムに仕上がっていました。

評価:★★★★

DOPING PANDA 過去の作品
Dopamaniacs
decadance
anthem
THE BEST OF DOPING PANDA
YELLOW FUNK
Doping Panda
High Hopes
MELLOW FELLOW(DOPING PANDA×the band apart)

THE BADDESTⅣ&Timeless Hits/久保田利伸

恒例とも言える久保田利伸のベストアルバム「THE BADDEST」の第4弾。本編「THE BADDESTⅣ」は2013年以降の作品からセレクトして収録しています。ただ、ちょっと意地悪な言い方をすると、2013年以降、大きなヒット曲が出ていないので「Timeless Hits」としてオールタイムベストを附属した2枚組に。確かに「Timeless Hits」に収録されている過去の彼の代表曲と比べると、「THE BADDESTⅣ」収録曲は、ちょっとマンネリ化してしまっており、勢い不足は否めない印象も。とはいえ、「THE BADDESTⅣ」収録曲も、これはこれで決して悪くなく、ソウルやファンクを、現場の空気感をなるべくパッケージしつつ、日本風にもまとめている久保田利伸らしい楽曲が並んでいます。「Timeless Hits」含め、オールタイムベスト的にも楽しめるベスト盤です。

評価:★★★★★

久保田利伸 過去の作品
Timeless Fly
Gold Skool
THE BADDEST~Hit Parade~
L.O.K.
THE BADDEST~Collaboration~
3周まわって素でLive!~THE HOUSE PARTY! ~
Beatiful Peaple

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2025年11月24日 (月)

結成15年目にして節目のセルフタイトル作

Title:Ivy to Fraudulent Game
Musician:Ivy to Fraudulent Game

フルアルバムとしては約2年ぶりとなるIvy to Fraudulent Gameの新作。ただ、その間にもミニアルバムをリリースしたり、過去作のリメイクアルバムをリリースしたりと積極的に活動が目立ちました。本作は、初のセルフタイトルとなる楽曲。そのため、いままでの彼らの集大成とも言えるような作品となっていました。黒字に白い文字でアルバムタイトル名(=バンド名)だけが記されたシンプルなジャケットも、ありのままを聴いてほしいという彼らの心意気も感じます。

アルバムは爽やかなポップチューンの「song for you」からスタート。続く「ブルーシアン」は正統派なオルタナ系ギターロックといった感じ。ちょっとBUMP OF CHICKENっぽさも感じられる爽やかなギターロックナンバーに仕上がっています。そんな爽やかな出だしから一転、続く「PASSION」「土の国から」は、ヘヴィーでパンキッシュ、ちょっとゴシックっぽさも感じられる楽曲となっており、バンドとしての音楽性の振れ幅の大きさも感じさせます。

中盤のインストチューン「O」を挟んでアルバムは後半戦となるのですが、この「O」もファンキーなサウンドを聴かせてくれる楽曲で、短いナンバーながらもバンドとしてのポテンシャルを感じさせます。

そして後半は、「BADBYE」「Silent Scream」など哀愁たっぷりの楽曲が続きます。ここらへんのメロディーラインは、良くも悪くもよくありがちなベタなメロディーラインで安直な印象も感じてしまうのですが・・・。続く「FICTION」も力強いバンドサウンドが耳を惹く反面、メロディーラインはメランコリックさを前に出したベタなもので、ここらへんはアルバムの中でちょっと気にかかりました。

ラスト前の「BOW WOW」は疾走感あるギターサウンドに打ち込みを入れたデジタルロック風の楽曲。そしてラストの「love」は、まさに彼ららしさを感じるシューゲイザーの影響を感じるホワイトノイズを入れたスケール感ある楽曲。個人的にはこのアルバムの中で最も惹かれた楽曲でした。

基本的にシューゲイザーやグランジの影響を感じさせるギターロック路線や、ゴシックも取り入れたヴィジュアル系の影響も感じさせる楽曲、さらには王道のJ-POPを行くようなポップ路線などが混じった、彼らの音楽的な幅の広さを感じさせるアルバムで、その幅広さを含めて彼らの集大成とも言える作品だったと思います。ただ一方、前述の通り、メランコリックさに頼ったメロディーラインは良くも悪くもベタさを感じさせ、ちょっと弱さも感じます。個人的には、もっとバンドサウンドをゴリゴリに押し出した方が面白いとも思ったのですが・・・。とはいえ、実力を感じさせるバンドであることは間違いないかと思います。セルフタイトルのアルバムで新たな一歩を踏み出した彼ら。今後の活躍にも期待したいところです。

評価:★★★★

Ivy to Fraudulent Game 過去の作品
継ぐ
回転する
完全が無い
再生する


ほかに聴いたアルバム

華麗/クレイジーケンバンド

ほぼ1年に1枚ペースという、ハイペースなリリースを続けるクレイジーケンバンドの、ちょうど1年ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバムも彼ららしい、歌謡曲やソウル、アジアンテイストを織り交ぜた音楽性が特徴的な作品。比較的、ソウル基調の作品も目立つのですが、基本的にはいつも通りのクレイジーケンバンドのアルバムに。挑戦的だった前作に対して、今回は彼ららしさを出した作品といった感じでしょうか。タイトルの「華麗」は文字通りの意味と「加齢」をかけたという彼ららしいユーモアさも。今回は目新しさは感じられないアルバムだったのですが、1年に1枚ペースのリリースで、このレベルを保ち続けるというのはさすがといった感じです。

評価:★★★★

クレイジーケンバンド 過去の作品
ZERO
ガール!ガール!ガール!
CRAZY KEN BAND BEST 鶴
CRAZY KEN BAND BEST 亀

MINT CONDITION
Single Collection/P-VINE YEARS
ITALIAN GARDEN
FLYING SAUCER
フリー・ソウル・クレイジー・ケン・バンド
Spark Plug
もうすっかりあれなんだよね
香港的士-Hong Kong Taxi-
CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST 愛の世界
GOING TO A GO-GO
PACIFIC
NOW
好きなんだよ
樹影
世界
火星

フェニックスで弾き語り~初セルフカバー曲集2~/谷山浩子

2008年にリリースされた「タマで弾き語り」から17年ぶりのリリースとなる、谷山浩子が、他のミュージシャンたちに提供した楽曲を公開録音したアルバム。斉藤由貴に提供した「永遠のたそがれ」や、手嶌葵への提供曲で、スタジオジブリ映画「コクリコ坂から」の挿入歌「紺色のうねりが」などのセルフカバーが収録。Disc2では、同作のピアノ弾き語りバージョンも収録されています。谷山浩子らしい、独特のポップソングが提供曲でもしっかり発揮されている一方、本人が歌う曲と比べると、やはり独特の癖はちょっと薄めかな。とはいえ、谷山浩子の新作としても楽しめるアルバムだと思います。

評価:★★★★

谷山浩子 過去の作品
ひろコーダー☆栗コーダー(谷山浩子と栗コーダーカルテット)
HIROKO TANIYAMA 45th シングルコレクション
谷山浩子ベスト ネコとコバン
谷山浩子50周年イヤーフィナーレ ~コンサート2023~
タニヤマヒロコノピアノアルバム

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2025年11月23日 (日)

彼女の長いキャリアの名曲を網羅

Title:ALL TIME BEST 25th Anniversary
Musician:Crystal Kay

1999年にシングル「Eternal Memories」でデビュー。その後、「Boyfriend-partⅡ-」や「恋に落ちたら」などのヒットを飛ばし一躍人気を博し、2024年にはデビュー25周年を迎えたシンガー、Crystal Kay。そんな彼女のデビュー25周年を記念したベストアルバムがリリースされました。前述のデビューシングル「Eternal Memories」からスタートし、昨年リリースされた最新の配信限定シングル「Love myself」まで収録。彼女の活動を網羅したベスト盤となっています。

ちなみに彼女、デビュー25周年というベテランシンガーなのですが、「Eternal Memories」でデビューした時、まだ若干13歳。その若さで清涼感あふれる歌声を披露していたということでも大きな話題となりました。そのため、現時点でもまだ30代という若さ。女性に年齢の話をするのは失礼ながら、これだけ長いこと活動をつづけながらも、まだまだ30代というのはちょっとビックリしてしまいます。

そして今回のベストアルバムを聴いてあらためて感じるのはそのボーカリストとしての魅力。清涼感あふれる歌声に、安定感ある歌唱力。日本で「歌が上手い」というと、ゴスペル的に声を張り上げるシンガーが多い中、ほどよく抑え気味のボーカルながらも表現力もあり、ボーカリストとしての実力をあらためて感じます。今回のベストアルバムは、そんなCrystal Kayの魅力を存分に味わえるベストアルバムだったと思います。

一方で、今回のベストアルバムでもうひとつ感じたのは、Crystal Kayというシンガーは良くも悪くも非常に器用なシンガーだな、という点でした。基本的にR&Bを軸としつつ、時代に応じて、様々なタイプの楽曲を歌いこなす感が、このベストアルバムからは感じられました。

例えば、当時も話題となったデビューシングル「Eternal Memories」はオーガニックのテイストが強い曲で、タイプ的にはR&Bではありません。Crystal Kay loves m-flo名義の「I LIKE IT」「片想い」などはラッパーをフューチャーしておりHIP HOPのテイストが強くなりますし、かと思えば「きっと永遠に」はストリングスやピアノでゆっくり歌い上げるバラードナンバーとなっています。

Disc2になると「こんなに近くで」「Superman」みたいにエレクトロチューンが増えてきますし、LDHのメンバーによるコラボ曲「PLAY THAT」などはいかにもLDHらしい、アイドルテイストも強いダンスチューンに。さらにちょっと意外なところでは、かのOfficial髭男dism「I LOVE」のカバーなども聴かせてくれます。

ここらへんのなんでも歌いこなせる幅の広さは、間違いなく彼女の実力でしょう。一方で、それだけ器用なだけに、逆にCrystal Kayの個性がちょっと薄くなってしまっている感じも否めません。今回のベスト盤でも、いかにも彼女らしさ、というのがちょっと薄いようにも感じます。ここらへんがCrystal Kayの強みであり、同時に弱さでもあるように感じました。

そんなことを考えつつも、ただやはり名曲もそろっているベスト盤。清涼感あふれる彼女のボーカルは非常に魅力的です。彼女のヒット曲を気に入っている方、R&Bが好きな方なら文句なしにお勧めのベストアルバムです。

評価:★★★★★

Crystal Kay 過去の作品
Shining
Color Change!
BEST of CRYSTAL KAY
THE BEST REMIXES of CK
FLASH
Spin The Music
VIVID
Shine
For You
I SING


ほかに聴いたアルバム

基礎からの高橋優【バンド式】 (Live)/高橋優

Kisotakaband

基礎からの高橋優【弾き語り式】 (Live)/高橋優

Kisotakaband

シンガーソングライター高橋優による、2作同時リリースとなる配信限定のライブアルバム。「バンド式」は2015年から2023年の各地のライブの模様を、「弾き語り式」は2022年の日本武道館及び2024年のつくば市のノバホールのライブの模様が収録されています。選曲的には高橋優の代表曲が並び、ベスト盤のような内容となっており、まさに「基礎からの」というタイトルにふさわしい感じが。ただ、正直、良くも悪くも癖の強いSSWの彼だけに、「バンド式」についてはちょっとわざとらしさを感じる部分も。一方、「弾き語り式」の方は、彼の持ち味の歌にしっかりフォーカスされた内容になっており、こちらの方が、より「初心者向け」の内容だったかもしれません。

評価:
「バンド式」★★★★
「弾き語り式」★★★★★

高橋優 過去の作品
リアルタイム・シンガーソングライター
この声
僕らの平成ロックンロール(2)
BREAK MY SILENCE
今、そこにある明滅と群生
高橋優 BEST 2009-2015 『笑う約束』
来し方行く末
STARTING OVER
PERSONALITY
ReLOVE&RePEACE
HAPPY

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2025年11月11日 (火)

応援歌的な前向きなメッセージが印象的

Title:ラストアンサー
Musician:般若

テレビ番組「フリースタイルダンジョン」にラスボスとして登場したり、日本武道館でのワンマンライブを行うなど、高い人気を誇るラッパー、般若の約2年ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバム、紹介文では「日常と葛藤、怒りと愛情、絶望と希望。そのすべてを言葉にして刻み込み、般若の“今”をストレートに映し出す全11曲を収録。」という紹介がなされています。

今回のアルバムもいつもの般若の作品と同様、非常に力強い彼のラップが前面に押し出された作品。一言一言丁寧に綴り、言葉をしっかり届けるラップが特徴的なのですが、今回のアルバムもそんな力強い言葉の並ぶラップが綴られています。そんな中、今回のアルバムでは非常に前向きな、「応援歌」的な作品が多かったように感じます。例えば「ふと」では「だから死ぬまで生きるって今言いたい」と非常に力強いメッセージを届けてくれていますし、「Once Again」でも彼の生い立ちを綴りつつ

「だから強くあれ 強くあれ
例え駄目だって Once again
ここじゃ終わらねえ」
(「Once Again」より 作詞 般若/Red Eye)

という前向きなメッセージが特徴的。ラストを飾る「こんな夜を」

「揉めまくったあの夜 泣いた事もそりゃある
クソな事ばっかだよ 死にてえとか言うなだ
俺のLIVE来て言え 俺のLIVE見てから」
(「こんな夜を」より 作詞 般若)

という前向きなメッセージを届けてくれます。

そんな力強い前向きなメッセージを感じる応援歌的なアルバムなのですが、ちょっと気になった曲もありました。それが「konnichiwa」で、サビでは「あくまで俺等日本人」と綴るこの曲、「行儀悪い外人引っ叩く」というリリックも登場する、若干、右よりな感じのリリックが気にかかります。もともと般若が心から敬愛する長渕剛自体、右寄りの思想の持ち主。般若自体もうっすらと保守的な思想も垣間見れることがあったりします。先日紹介したShing02のレビューでも書いたのですが、最近、ミュージシャンでも排外主義的な発言を平気でするような人もチラホラあらわれてきてしまったりしており、今回の般若に関しても、正直、若干気になりました。

とはいうものの、この楽曲自体、外国人に対する差別を煽るようなものではなく、「RESPECTの気持ちみんなにある」「悲しい歴史のリバイバルはやっちゃいけねえって事は理解ある」と、ちゃんと協調の精神も綴られています。ひと昔前ならば、気にすることもないような内容だったのでしょうが・・・。

一方、今回のアルバムで非常にユニークだったのが「愛人~また来る必ず~」で、最初、禁断の恋を歌ったようなラップ・・・かと思いきや、実はラーメンへの愛情を綴ったという、叙述トリック的なラップが非常にユニーク。こういうラップもさらっとできるユーモアセンスもまた、般若の大きな魅力に感じます。

トラックに感じては、呼吸魔、AUDIO RADICALなどが参加。こちらに関しては非常にシンプルなトラックで、あくまでも般若のラップを邪魔しないようなスタイル。ラップを通じて届けないメッセージが重要であることをより感じさせます。こういうスタイルもまた、般若らしい、と言えるでしょう。

若干気になる部分はあったものの、全体的に非常に前向きなメッセージで、リスナーの背中を押してくれるような応援歌的な内容に心強さを感じさせるアルバム。あらためて般若のラッパーとしての魅力を強く感じさせてくれた作品でした。

評価:★★★★★

般若 過去の作品
ドクタートーキョー
HANNYA
グランドスラム
THE BEST ALBUM
話半分
般若万歳II
IRON SPIRIT
12發
笑い死に


ほかに聴いたアルバム

ロデオ・タンデム・ビート・スペクター/thee michelle gun elephant

デビュー30周年を記念したリマスター企画としてリリースされた2001年にリリースされた彼らの6枚目のアルバムのリマスター盤。チャート的には最高位3位を記録し、結果としてバンドの最高位を記録しています。全体的にロックンロールの色合いが強くなったのと、以前に比べて内省的になった歌詞が特徴的な作品。いままでの彼らの音の集大成的な構成ながらも、歌詞の世界では新たな模索も感じさせる1枚。正直、売上面の成功と反して、彼らの代表作とも言える「ギヤ・ブルーズ」「カサノバ・スネイク」と、ラストのフルアルバムとなった「SABRINA HEAVEN」に挟まれて、ちょっと印象的に地味な印象も。とはいえ、ミッシェルの魅力がしっかりつまった文句なしにかっこいい傑作です。

評価:★★★★★

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 過去の作品
THEE GREATEST HITS
cult grass stars
High Time
Chciken Zombies
GEAR BLUES
カサノバ・スネイク

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2025年11月10日 (月)

HIP HOPへの思いを綴る久々の日本語詞アルバム

Title:抒情詩歌/JOJŌSHĪKA
Musician:Shing02

独特のポエトリーリーディング的なラップが独自の世界を切り開き注目を集めるラッパー、Shing02の、実に約6年ぶりとなるニューアルバム。さらに最近は様々なミュージシャンとのコラボ作が続いていたので、純粋にShing02単独名義で、かつ日本語詞のオリジナルアルバムとしては、実に2008年の「歪曲」以来になるのでは?

そんな久しぶりとなる、Shing02らしさのつまったHIP HOPのアルバムなのですが、久々がゆえにShing02の思いのつまった傑作に仕上がっていました。まず、アルバム全体を流れるトラックが耳を惹きます。岡山を拠点に活動するJO-JAYがサウンドプロデュースを手掛けたのですが、全編、ジャジーな雰囲気を漂わせるトラックが魅力的。アルバムとしてはもちろん主軸になるのはShing02のラップなのですが、必要上に前に出ることはなく、しかししっかりと主張するトラックが耳を惹きます。「燻銀/IBUSHIGIN」「柘榴/ZAKURO」などジャジーなトラックが続いたかと思うと、「摩天牢/MATENRŌ」ではサンプリングを上手く使った、ムーディーでソウルなトラックが魅力的。後半では、「私小説/SHISŌSETSU」のような、哀愁たっぷりの泣きのギターを聴かせるトラックなどもあり、ムーディーな作風の中にバラエティーも備えたトラックが並びます。

そして、なんといってもアルバムの中で最大の魅力と言えば、Shing02の綴るラップでしょう。今回のアルバムでもまた、淡々としたポエトリーリーディングのようなラップで、しっかりとそのメッセージをリスナーの耳に届けてくれます。

今回の歌詞で特徴的なのは、その内省的な歌詞。特に、ラッパーとしてHIP HOPに対する想いを綴ったリリックが目立ちます。「舞台に立つ渋さはいぶき銀」と自らを鼓舞する「燻銀/IBUSHIGIN」から、「テクニクス二台こそ聖なる祭壇」と、まさにストレートにラップへの思いを綴った「聖/HIJIRI」「何小節書いても書き足らん」とリリックへの意欲を綴った「私小説/SHISHŌSETU」に、そのままストレートにHIP HOPについてラップした「摩天牢/MATENRŌ」や「回想録/KAISŌROKU」など、内省的なリリックの中で、自らのHIP HOP、ラップにかける思いを感じさせるリリックが目立ちます。

また、そんな中でも印象に残ったのが「聖/HIJIRI」の中への一節

「この洋上に国境は見当たらず
人種と性、年齢の差別もなく」
(「聖/HIJIRI」より 作詞 Shingo Annen)

HIP HOPというジャンルの特徴を綴ったこの一節ですが、特に排外主義はびこる現在の世界の中だからこそ、グッと心に響くものがあります。特に昨今、日本において一部ラッパーが排外主義的な作品を発表し物議をかもしたことがありましたが、こういうHIP HOPの本質を誤ったような一部ラッパーの言動には非常に残念に感じる部分がありますし、そんな思いがこのリリックでより強くなりました。

久しぶりの日本語詞のアルバムがゆえに、Shing02の思いを強く感じさせる傑作アルバム。ムーディーでジャジーなトラックとのバランスも絶妙で絶品でしたし、HIP HOPリスナーのみならずチェックしてほしい傑作でした。

評価:★★★★★

Shing02 過去の作品
歪曲
SURDOS SESSIONS: Nike+ Training Run
1200Ways(Shing02+DJ $HIN)
S8102(Sauce81&Shing02)
246911(SPIN MASTER A-1&Shing02)


ほかに聴いたアルバム

Running Through the Fire/MONOEYES

細美武士率いるMONOEYESの約5年ぶりとなるニューアルバム。ELLEGARDENやthe HIATUSも同時並行で稼働する中、さすがに全バンドをフルに回転させるのは難しいようで、前作からちょっとインターバルのあるリリースとなりました。ただ、楽曲的には英語詞の曲がメインの中、日本語詞の曲がちょうどよいアクセントとなっているほか、肩の力が抜けたような、ポップで疾走感あるギターロックのナンバーが並んでいます。楽曲的には目新しさはないのですが、バンドサウンドの力強さや、全12曲入り35分程度という短さもあって非常に聴きやすい内容に。ファンにとっては待ったかいのある1枚と言えるのではないでしょうか。

評価:★★★★★

MONOEYES 過去の作品
A Mirage In The Sun
Dim the Lights
Between the Black and Gray

OWARI DIARY/SIRUP

途中、EPのリリースはあったものの、純然たるオリジナルアルバムとしては約4年半ぶりとなる新作。今回は「終わりの始まり」がテーマで、「終わりを受け入れつつ、新たな希望に向かう」というテーマ性のある作品に。基本的に以前のSIRUP同様、ソウル、R&Bの要素の強いメロウなポップチューンがメインの反面、リズミカルなダンスミュージックの要素を取り入れた新たな試みも感じられ、まさにテーマ設定に沿った、どこか明るい希望も感じさせる作風となっています。

評価:★★★★

SIRUP 過去の作品
FEEL GOOD
cure
BLUE BLUR

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