ライブレポート2024年

2024年11月22日 (金)

独特のパフォーマンスで盛り上がる

新しい学校のリーダーズ a.k.a ATARASHII GAKKO! NIPPON Calling Tour 2024

会場 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA 日時 2024年11月15日(金) 19:00~

個人的に、今、もっともライブに行きたいミュージシャン、新しい学校のリーダーズ。いままで、キャパが狭い会場が多く、チケットを取るのが困難だったのですが、今回はAichi Sky Expoという広い会場でのライブということで無事、チケットも確保。ちょっと遠い場所なのですが、足を運んできました。

Atarashiigakko

Aichi Sky Expoは、先日も宇多田ヒカルワンマンライブで足を運んだキャパ5,000~8,000人の会場。今回、2日間のワンマンだったのですが、ここを2日間埋めるのは難しくないか?と思ったのですが、当日券も出ており、集客にはちょっと苦労した様子も。とはいえ、ざっと概算で数えた限り、4,000人から5,000人程度は入っており、会場の配置もあって、それなりに埋まった感じも。先日の宇多田ヒカルワンマンに比べると、かなり寂しい感は否めなかったのですが。

ちなみに客層は、意外と中高年が目立つ客層に。以前から新しい学校のリーダーズは、結構、中高年に人気が高い、という話を聞いていました。確かに20代や30代という客層も多かったのですが、一方で、40代や自分より年配の方もかなり目立つ客層になっており、話に聞いた通り、意外と高いファンの年齢層が印象的でした。

ライブは19時を10分程度超えた時点でスタート。大きな歓声の中でメンバーが登場し、最初は「Change」からスタートし、さらに「Fly High」へ。さらに「Maji Yoroshiku」と一気に続いていき、盛り上がります。さらにここで特撮の悪役のようなメイクをしたアクション俳優が登場。アクションヒーローも登場し、ちょっとしたヒーローショーもどきがステージ上で繰り広げられます。

さらにマイケルジャクソンの「スリラー」が流れて、新しい学校のリーダーズのメンバーと、その悪役が一緒にスリラーを踊るというパロディーから、「愛の十字架」へと続きます。ちょっと意外だったのは、その後、比較的早い段階で「オトナブルー」が披露された点。おなじみの首振りダンスも生で見ることが出来て、大満足です。

その後は客席中央に設けられたセンターステージへ移動して「Forever Sisters」を披露。再び前方のメインステージに戻ると、ここまで曲と彼女たちのパフォーマンスが続いていましたが、ようやくMCへ。彼女たち恒例の自己紹介も飛び出して、こちらも生で見れて満足(笑)。その後は衣装チェンジで、こちらもおなじみのメッセージの文字がたくさん入った(ちょっと不気味な)セーラー服で登場。「Toryanse」などを披露し、また会場を盛り上げたり、メンバー全員がそれぞれ得意とするダンスを披露したりと、会場を盛り上げます。

さらに「WOO!GO!」では再びセンターステージに移動し、みんなで「WOO!GO!」の声出しで盛り上がります。その後、前方のステージに戻ると「Giri Giri」、さらにはステージ上に大きな和太鼓が登場。和太鼓奏者による力強い和太鼓の演奏の後、メンバーは全員、法被をはおって登場。「Omakase」を歌うと、その後、大きな纏を掲げ、センターステージまで練り歩きます。

ここからはクライマックス。「Tokyo Calling」、そして本編ラスト「NAINAINAI」ではSUZUKAが客席に降りて会場を盛り上げます。最後は、途中のステージに登場した、アクション俳優や和太鼓奏者なども含めて全員がステージ上に登場し挨拶。本編は幕を下ろします。

もちろんその後は盛大なアンコールへ。アンコール1曲目は「ケセラセラ」。こちらは踊りはなしで、みんなマイクの前で歌を歌うというちょっとアイドルっぽい(?)パフォーマンスに。ただ最後は再びメンバー全員がセンターステージに移動。最後は「迷えば尊し」を歌い、会場全体を盛り上げて、ライブは幕を下ろしました。

ライブはアンコール含めて1時間40分程度。若干、短めのステージでした。ただ、ステージは、特効もあり、ゲストもあり、ステージもかなり大きなセットが設置されており、全体的にかなり派手なステージに。なによりも彼女たち自身、最初から最後までその独特のダンスで踊りつづけるパフォーマンスを披露しており、やはり、あれだけのパフォーマンスが続くと、この程度の時間が精いっぱいなのでしょうか。

ただ、終始盛り上がる曲の連続。凝ったステージに、なんといっても彼女たちのパフォーマンスもあって、非常に楽しめたライブで、文字通りあっという間の1時間40分でした。これはまた、是非とも機会を見つけて、彼女たちのライブに足を運びたいなぁ。ミュージシャン・・・という以上にパフォーマーとしての新しい学校のリーダーズの実力、そして魅力をしっかり認識できた素晴らしいステージでした。

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2024年11月 5日 (火)

あの頃の中高生が中高年に!

爆風スランプ~IKIGAI~デビュー40周年日中友好LIVE "あなたのIKIGAIナンデスカ?"

会場 エレクトリック・レディ・ランド 日時 2024年11月1日(金) 19:00~

80年代から90年代にかけて「Runner」をはじめ、数多くのヒット曲で一世を風靡したロックバンド、爆風スランプ。今年、デビュー40周年ということで新曲を発表。さらにはなんと26年ぶりというライブツアーも行う、ということもあり、ライブに足を運んでみました。爆風スランプに関しては、リアルタイムでは特にファンという訳でもなく、ライブに足を運ぶのも今回はじめて。会場はエルという、決して大きくはないライブハウスだっただけに、チケットを取るのは困難では?と思ったのですが、あっさりとチケットは確保。会場に足を運びました。

Yoi

↑ 会場には、デビューアルバム「よい」のジャケットに使われた、サザンの関口和之の書いた原画が展示されていました。

チケットは難なく確保できたとはいえ、もちろん会場は超満員。もちろん、会場のファン層は、全盛期にリアルタイムで爆風スランプを聴いていたような50歳代がメイン。私くらいの年齢でも若い方・・・という客層。ライブハウスの壁には、垂れ幕がかかっており「あの頃の中高生が中高年に」という標語(?)が掲げられていましたが、すごく言い得て妙な言い回しに思わずニヤリとしてしまいました。

やがて定時となりライブスタート。大歓声の中でメンバーが出てくると、最初は「えらいこっちゃ」からスタート。「狂い咲きピエロ」「夕焼け物語」と続く中、メンバーそれぞれのソロパートもあり、ロックバンドとしてのその実力をしっかりと聞かせてくれます。その後、MCでまずはメンバー紹介。そして彼らの代表曲「リゾ・ラバ-Resort Lovers-」へ。懐かしいヒット曲の登場に、個人的にも否応なしにテンションがあがります。さらに「WAR」を挟んで、同じく代表曲の「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い」に。しっかりと歌い上げて聴かせるナンバーに、聴いていて胸が熱くなります。

その後はサンプラザ中野くんが一度ステージからはけ、3人とサポートメンバーの1人だけがステージに残った状態に。ここでパッパラー河合のソロコーナーで、パッパラー河合のボーカルで、「京都マイ・ラブ」ならぬ「KASHIWAマイ・ラブ」に。そこから再びサンプラザ中野くんも戻ってきて「マイ・ラブ」コーナーということで、メンバーの誰の出身地の「マイ・ラブ」を歌うかで、じゃんけん大会に。結果、最初はファンキー末吉ボーカルで「坂出マイ・ラブ」に。さらにはサンプラザ中野くんで「流山マイ・ラブ」と。結果、肝心の「京都マイ・ラブ」はなく(笑)、「マイ・ラブ」コーナーは終了となりました。

続いてはヘヴィーメタルバンドに物申す!ということでファンキー末吉がヘヴィーメタルバンドに暴言(?)を吐いた後、彼らのヘヴィーメタルナンバー「たいやきやいた」を迫力ある演奏で聴かせてくれます。そしてライブは終盤へ。「ひどく暑かった日のラヴソング」から「よい」と「うわさになりたい」のメドレー。そして、懐かしい「涙2」へ。この曲はリアルタイムでも聴いていたヒット曲なだけに、懐かしく胸がジーンとなります。さらにはお待ちかね、彼らの最大のヒット曲「Runner」!この曲には会場全体が大合唱。私自身も思いっきり歌っていました。そのため、サンプラザ中野くんの声もあまり聞きにくい状況だったのですが、この曲に関しては、ファンの大合唱で歌われていても全く苦になりませんでした。それだけ会場全体が一体となって盛り上がった瞬間でした。

本編はこれで一度終了。もちろん、アンコールに突入。アンコールではまた再びパッパラー河合のボーカルで「耳たぶ~目ん玉」という珍曲を聴かせた後は、サンプラザ中野くんが登場。新曲の「IKIGAI」へ。こちらはラップ調のパートを取り入れつつ、非常にユニークな、爆風スランプらしいナンバー。「あなたの生きがいは何ですか?」と観客へ聴いて回ったりと、新曲ながらもしっかりと盛り上がっていました。そしてこちらも大ヒットナンバー「旅人よ~The Longest Journey」へ。テレビ番組「電波少年」の「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」の応援歌として大ヒットしたこの曲ですが、「有吉君での応援歌でしたが、最近、バナナマンに『自分たちにとっても応援歌でした』と言われたので、有吉君とバナナマンへの応援歌になりました」というMC。「あれ?猿岩石のもう一人は?」とちょっと思いつつ、はじめてライブで聴けた懐かしのナンバーに、会場全体も大盛り上がりとなりました。

その後はさらにダブルアンコールへ!三度メンバーが登場し、最初はデビュー前の懐かしいエピソードへ。デビュー前には毎月のようにエルでライブを行っていたそうで、(観客席から「行ってたよ!」という声も・・・かなりコアなファンも来ていたようです)当時は、今の7分の1程度の小さい箱だったそうです、最後の方は超満員となっていたそうです。ただ、その当時、彼らはかなり過激なライブをやっていたそうで、観客席に火のついた花火を投げ入れた時もあって、その時は超満員の観客が、花火をさっと避けてスペースが出来たことから「なんだ、まだ入れるじゃん」と思ったとか。「あの時は大変申し訳ありませんでした」と当時メンバーではなかったバーベQ和佐田以外が頭を下げていました(笑)。

そんな心温まる(??)エピソードから、当時、乗っていたボロボロのツアーバスの話に。かなり乗りまくっていたみたいですが、最後は浜松のインターで完全に壊れてしまったとか。そのことを、当時、チェッカーズの高杢のラジオ番組で話したところ、「それを歌にすればいいじゃん」と言われたそうで、そんなエピソードから誕生したという「THE BLUE BUS BLUES」へとつながりました。そしてラストは「シンデレラちからいっぱい憂さ晴らしの歌 今夜はパーティー」へ。最後はダンサナブルなナンバーで会場全体大盛り上がり。大盛況のうちにライブは幕を下ろしました。

今回、はじめて爆風スランプのライブを見たのですが、まず感じたのは、予想していた以上に彼らのロックバンドとしての演奏力の高さでした。ライブ中のMCでも「THE FIRST TAKE」の動画で、海外からベースとドラムのうまさが絶賛された、という話があったのですが、確かに(もちろんギターのパッパラー河合を含め)かなりの迫力のある演奏を聴かせてくれています。予想していた以上にロックバンドとしての実力の高さを感じられました。

また、以前、サンプラザ中野くんのソロアルバムを何度か聴いたことがあったのですが、その時、全く声が出ておらず、辛いなぁ、と思ったことがあります(ここのサイトでも書いたと思うのですが)。ただ、今回のライブでは、サンプラザ中野くんの声、往年と全く劣らない声をしっかり出しており、逆にちょっとビックリしました。「このメンバーでできるリハーサルが楽しかった」というMCもあったのですが、事前にしっかりと身体を含めて作り込んで、練習もしてきたのでしょうね。彼ももう還暦を超えているだけに声が出るかどうか、かなり心配していたのですが、全盛期とほとんど変わらないようなボーカルで、安心してライブを楽しむことが出来ました。

今回、はじめてライブに足を運んだ爆風スランプ。リアルタイムではファンではなかったものの、それでも懐かしい曲の連続に、感涙モノのステージでしたし、往年と変わらない、しっかりとキレのあるステージに、26年ぶりとは信じられないほどの現役感も覚えるステージ。メンバー全員の息もピッタリ合っており、やはりスパンが空いていても、いざ一緒になればあの頃の力を出せるんだろうな、と感じる素晴らしいパフォーマンスでした。ちなみにライブはダブルアンコールまで演っても、2時間弱という長さ。もうちょっと演ってほしかったな、とも思いつつ、オールスタンディングのライブなだけに、ファンの年齢層を考えると、これ以上の長時間は厳しいのでしょうね(笑)(バンドメンバー本人にとってもそうかもしれませんが)。とにかく素晴らしいステージで非常に楽しめるパフォーマンスでした。これを機に、また本格的に活動再開するかどうかは不明なのですが(今後については全くの未定とも語っていました)、また機会があれば、ぜひともまた行きたいと思わせてくれるような素晴らしいパフォーマンスでした。

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2024年10月22日 (火)

コロナ禍からの復活後の、初レキシ!

レキシツアー2024 秋~稲穂をまだ振ってる途中でしょうが~

会場 Zepp Nagoya 日時 2024年10月17日(木) 18:30~

Rekishi2024

約2年ぶりに、レキシのライブに足を運んできました!2023年に所属事務所との契約が終了し、一時期、事実上の活動休止になるなど、若干、その動向が心配されたのですが、その後、無事活動再開。活動再開後、すぐのツアーはチケットを確保できなかったのですが、今回のライブでは無事チケットも確保し、ライブに望みました。

会場はもちろん満員。スタートは今回のライブツアータイトルの元ネタとなった「北の国から」のオープニング風にスタート。今回はライブハウスツアーのためか、恒例の映像はなし。ナレーションのみでのスタートとなり、ほぼ定刻通りのスタートでメンバーの登場となりました。

ライブは今回も相変わらず。自身の楽曲の演奏中に、どんどん小ネタやコント(?)を取り入れてきて、会場を沸かせて笑わせるスタイルのステージ。この日は1曲目「LOVE弁慶」からスタート。続く「大奥~ラビリンス~」では、さっそく途中に小ネタを入れてきて、途中からドリカムの「決戦は金曜日」ならぬ替え歌の「決戦は木曜日」が飛び出し、ドリカム世代(?)がメインの会場を沸かせます。

さらに「KATOKU」で会場を盛り上げた後、「Let's忍者」の途中では、なぜか元気出せ!遣唐使ことキーボードの渡和久に、「名古屋あるある」を振るシーンに。名古屋あるあるは「料理にみそを使いがち~」と、こういう場じゃなければ微妙な空気になりそうなネタだったのですが(笑)、こういう場所なだけにちゃんと大盛り上がりにはなりました。

続いてはライブではちょっと珍しい感のある「つれづれ」。途中では伊藤へいくならヒロブミことドラマーの伊藤大地に、「乗り鉄」ということで電車クイズ。電車の音を表現し、それを会場にあてるということなのですが、「スーー」という音で、すぐにリニモだとわかりました(笑)。さらにはライブではおなじみ「SHIKIBU」に、この時点での最新曲「エレキテルミー」から「奈良に大きな仏像」へ。こちらではなぜか途中から楽曲がサンバ調に。そのままTHE BOOMの「風になりたい」やら、「情熱大陸のテーマ」やら、さらには元気出せ!遣唐使が「ランバダ」になって踊りだしたり、最後には「勝手にシンドバッド」が飛び出して、下手すればレキシの曲以上に盛り上がったり(笑)と、これまた脱線しまくりで会場は盛り上がりまくりました。

さらに「salt&stone」から、ライブでは恒例のハイライトとも言える「KMTR645」!2年前のライブでは、まだコロナ禍の中で感染症対策ということで、イルカの風船、「よしお」が観客席でダイブする、という演出はなかったのですが(で、それをライブの「大ネタ」としていたのですが)今回はイルカの「よしお」が会場に登場!(確か)5体くらいの大きなイルカの風船が観客席の上を舞っていました。ともすればこの日、一番盛り上がったシーンでした。

後半は「ほととぎす」で、このライブでは珍しい(?)しんみりと聴かせた後はクライマックスへ「Let's FUJIWARA」「妹子なぅ」「きらきら武士」と定番曲の連続で一気に盛り上がります。途中、「妹子なぅ」では、途中、「YAH YAH YAH」や玉置浩二の「田園」が途中にはさまったり、「きらきら武士」ではミラーボールが回ったりと大盛り上がり。そしてラストは一転「最後の将軍」を感情たっぷりに歌い上げ、ライブは幕を下ろします。

もちろんその後はアンコールへ。ここで再びステージは「北の国から」風に。「北の国から」の五郎の真似をしたレキシが登場し、会場はどっと沸きます。その後、なぜかアコギをかかえて長渕剛風のパフォーマンスをしたり、さらには「北の国から」さながらにキツネを呼び出したかと思えば・・・バンドメンバー全員が女装にキツネ耳をつけて登場!全員できつねダンスを披露します。毎回恒例のバンドメンバー全員での変装パフォーマンスに会場は大盛り上がりとなります。

その後はこちらもライブの定番「狩りから稲作へ」に。レキシのライブではおなじみのライブグッズである稲穂(のおもちゃ)が観客席全体に揺れます。また「縄文土器~弥生土器~」の繰り返しから「劇団四季」になって最後は「キャッツ!」と叫ぶまでの流れもお約束。途中、ドリカムの「LOVE LOVE LOVE」が飛び出したかと思えば、「北の国から」のテーマ曲がサンバアレンジで登場。さらには「マツケンサンバ」も飛び出し、また会場は盛り上がります。最後は再び「狩りから稲作へ」に戻り、締めくくりとなりました。

約3時間弱の長丁場でのライブ。今回は「北の国から」と「サンバ」がライブ全体のテーマとなっていました。相変わらず曲の途中で脱線しまくりのパフォーマンスで、3時間ながらもたった16曲のみというのはレキシらしいステージ。ただ、今回はライブハウスでのステージである影響でしょうか、スクリーンによる映像はなく、「コント映像」はなく、ステージセットもほとんどなく、比較的控えめなステージになっていました。とはいえ、その点を除けば、いつものお約束を含めて、いい意味で変わらず楽しめるエンターテイメント。3時間という長丁場もあっという間のライブで、やはりレキシのライブは最高に楽しい!ということを感じさせてくれるパフォーマンスでした。

相変わらずの満足度の高いステージ。ただ、あえて言えば、オールスタンディング3時間はさすがに長い・・・。次はまたホールライブがいいなぁ・・・自分ももう若くはないので・・・。

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2024年9月30日 (月)

圧巻の本物P-Funk

PARLIAMENT FUNKADELIC Feat.GEORGE CLINTON LIVE IN JAPAN 2024

会場 ダイアモンドホール 日時 2024年9月19日(木)19:00~

今回は大レジェンドのライブに足を運んできました。P-Funkというジャンルを作り出し、その後のミュージックシーンに大きな影響を与えたミュージシャン、ジョージ・クリントンと、彼が率いるバンド、PARLIAMENTとFUNKADELIC。その来日公演が行われるということで足を運んできました。会場はダイアモンドホール。正直、現役バリバリのバンドではないだけに、会場は比較的余裕があるのではないか、と予想していたのですが、これが予想外に会場はほぼ満員!日本でも多くの根強いファンがついていることが実感できます。

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19時10分頃に会場にメンバーは登場。ステージ上に立っているメンバーは総勢11~12名という大所帯のステージ。ステージ中央にジョージ・クリントン御大という並びになっており、ライブがスタート。最初は「(Not Just) Knee Deep」で大所帯からなる爆音とファンキーなグルーヴで会場を沸かせます。

次にはいきなりMCへ。もちろん英語だったのですが、挨拶代わりのMCなので、比較的言っていることはわかりやすく・・・まずはなんといってもジョージ・クリントンの紹介。会場は多いに盛り上がります。

そして序盤からFunkadelicの代表曲とも言える「One Nation Under a Groove」へ。ここらへんからは続けざまに次々と曲が展開。Parliamentの「Flash Light」やFunkadelicの「Pole Power」「Meow Meow」などといったナンバーが次々と展開していきます。

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↑のように、会場はほぼ満員。会場を包み込む爆音と、ファンキーなリズムに会場は大盛り上がりでした。

中盤はバンドメンバーのソロシーンも。ギターやドラムスのソロに、ホーンセッションのソロや女性コーラスもソロでその力強いコーラスを聴かせてくれます。メンバーが多いだけに、このソロパートはかなり長い時間が費やされたのですが・・・最初から最後までテンションが下がらず、会場の盛り上がりは続きます。

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↑ギターは、ユニークな被り物をかぶっての登場。力強いギターソロを聴かせてくれます。

中盤は「P. Funk (Wants to Get Funked Up)」から、「All Your Goodies Are Gone」ではピアノで弾き語りのシーンも。ただ、続く「Maggot Brain」は、サイケなギターノイズでこれでもかというほどの爆音を聴かせてくれたのですが・・・正直言って、あまりにも音が大きすぎ、さらには音の状態もあまりよくなく、正直、ちょっと厳しかった・・・。

終盤、特に盛り上がったのは「Jump Around」で、文字通り、観客全員をジャンプさせて会場は大盛り上がりを見せます。その後も「Atomic Dog」や「Red Hot Mama」と続き、ラストは「Up for the Down Stroke」で締めくくり。終了時間は21時15分。約2時間15分のステージでした。

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とにかく、大所帯でのこれでもかというほどの爆音とファンキーなリズムが楽しめたステージ。ただ、正直、中盤から後半にかけて、あまりにノイジーな爆音のサウンドは、さすがにちょっと厳しかったかも・・・。ダイホの音もそれほどよくなかったように思いましたし・・・。これが野外の会場だったら、このくらいの爆音がちょうどよかったかもしれないのですが、ちょっと厳しく感じてしまいました。

ただ、その点を除けば、これが本物のP-Funkか、と圧巻させられたステージ。特にジョージ・クリントンは、さすがに座っている時間も長かったのですが、たびたび立ち上がってはライブを盛り上げて、御年83歳とは思えない、パワフルで元気なパフォーマンスを見せてくれました。その年齢を感じさせない元気な姿には驚きです。

最初から最後まで盛り上がる、ファンクの楽しさを体現できたステージでした。ただ、音量のバランスはもうちょっと考えてほしかったかも・・・その点は残念だったのですが、2時間があっという間に過ぎた、素晴らしいステージ。ジョージ・クリントン御大はいつまでのお元気で!!

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2024年9月10日 (火)

台風が近づく中で

ZAZEN BOYS×七尾旅人(BAND SET) NAGOYA CLUB QUATTRO 35th Anniversary "rendezvous"

会場 名古屋CLUB QUATTRO 日時 2024年8月29日(木)19:00~

Redezvous

今回足を運んだのは、タイトル通り、名古屋CLUB QUATTROの開設35周年を記念して行われたライブイベント。「rendezvous」と名付けられ、数多くのミュージシャン同士のコラボライブが行われた今回の企画。その中でも、なんとZAZEN BOYSと七尾旅人の対バンという、かなり注目度の高いイベントが開催。さっそく足を運んできました。七尾旅人は2019年のあいちトリエンナーレでのイベントで見て以来、約5年ぶり。ZAZEN BOYSに至っては、2012年のワンマンライブ以来、実に約12年ぶり(!)に見たライブということになります。

この日は台風10号が日本に接近していた影響で、新幹線も止まるなど開催が危ぶまれていましたが、29日の夜の名古屋はまだ台風の影響は限定的で、予定通りに開催。ただ、七尾旅人は翌日、東京でライブが予定されているため、早めに帰る必要があるためか、19時に会場に入ると、既にライブがスタートしていました。基本的にバンドセットということでバンドメンバーを率いて、真ん中に七尾旅人が座りながら演奏しているスタイル。最初はいきなりMCから、トレイシー・チャップマンの「Fast Car」の日本語カバーからスタートしたのですが、最初はこの曲の歌詞について解説。自立を余儀なくされるアメリカの黒人女性の悲哀をうたった歌詞で、それに沿った日本語詞をしんみりと聴かせてくれます。

その後は「Wonderful Life」、そしてホームレス排除をめぐって議論が起こった、渋谷の宮下公園で行われたライブイベントに参加した時に、あえてうたったという「ホームレスガール」。さらには新曲「Alright Alright」と続き、本人曰く、「唯一の代表曲」である「Rollin' Rollin'」へと続きます。この曲では途中、ZAZEN BOYSの曲のフレーズを取り入れたり、さらには観客とのコールアンドレスポンスが行われたりと、代表曲らしい盛り上がりを見せてくれます。

さらにMCでパレスチナ紛争について語った後、こちらも新曲「密航者の壁の向こうへ」。パレスチナ紛争の中、仕事のためにイスラエル側の建設現場で働かざるを得ない、パレスチナ側の人間について歌った歌で、今なお起こっている民族紛争について考えさせられる曲になっていました。そしてラストはZAZEN BOYSの「はあとぶれいく」のカバー。ZAZENのバージョンとは打って変わって、しんみり「歌」を聴かせるカバーに。向井秀徳が持っているメロディーセンスの良さを前に押し出したようなカバーに仕上げていました。

七尾旅人のステージは約1時間弱で終了。20分程度のセットチェンジを経て、続いてはZAZEN BOYSのステージとなります。しかし、登場するやいなやいきなり「アンコール、ありがとうございました」というMCからスタート(笑)。「時空を歪めて、今日はアンコールからスタートします」ということで、いきなりアンコールで、七尾旅人が再びステージ上へ!ZAZEN BOYSとのコラボで「サーカスナイト」を披露。途中、「KIMOCHI」のフレーズを挟みつつ、アンコールらしい(?)盛り上がりを見せていました。

まあ、要するに七尾旅人が台風の影響で、早く東京に帰らなくてはいけないため、本来、アンコールで行う予定だった両者のコラボを先に演ってしまった、ということで、その後、しばらくして、ZAZEN BOYSのライブの途中で機材を運び出し、七尾旅人は一足先に会場を後にしていました。

で、ZAZEN BOYSの本編は「DANBIRA」「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」さらにはライブでの定番「Weekend」と続きます。今回のZAZEN BOYS、私が彼らを見るのは実に12年ぶりとなるのですが、ベーシストがMIYAに代わってからは初のステージ。で、このMIYAのベースプレイが最高にカッコいい!かなりヘヴィーで迫力ありつつも、エッジの効いたベースが、ステージの中でも非常に目立っており、ZAZEN BOYSのパフォーマンスの中でも、かなり強く主張しているように感じました。

その後は「バラクーダ」「八方美人」「チャイコフスキーによろしく」「ブッカツ帰りのハイスクールボーイ」と最新アルバム「らんど」の曲が続き、さらには「COLD BEAT」「泥沼」と、こちらはライブの定番曲が並びます。なぜか、ここらへんで、向井秀徳は曲に合わせて、やたら新しい学校のリーダーズの首ふりダンスを踊っていました。気に入っているのでしょうか(笑)。

さらには大定番曲「ポテトサラダ」で会場は大盛り上がり。さらに、この曲の続編??のような「らんど」から「YAKIIMO」と続き、後半は「永遠少女」「乱土」さらには「胸焼けうどんの作り方」で締めくくり。結果的には、最新アルバム「らんど」からの曲を多く聴かせてくれる構成になっていました。

その後は再度のアンコールへ。「アンコールはもう演ったはずなんだが・・・」と向井秀徳が言いながらも再度、登場。おなじみのビールをかっくらいながらもラストは「はあとぶれいく」へ。最後の最後まで盛り上がり、約1時間強。全体では約2時間半のライブは幕を下ろしました。

いやぁ、ZAZEN BOYS、すごくよかった!!久々に見た彼らのステージでした、MIYA加入後、バンドとしてレベルアップしていたことを感じます。もともと息の合った緊迫感あるパフォーマンスは特徴的だったのですが、MIYAの個性に引っ張られる形か、以前よりも各々のメンバーのプレイが、それぞれの個性をより押し出したようなパフォーマンスになっていました。結果、以前に増して、「向井秀徳のワンマンバンド」というよりも、よりZAZEN BOYSがバンドとして、メンバーそれぞれの立場が対等になっていることを感じました。個人的に、今年のベストアクト候補と言えるパフォーマンスでした。

もちろん、七尾旅人のステージパフォーマンスも素晴らしく、特にその主張のある歌詞が心に響いてきました。どちらのパフォーマンスも非常にクオリティーの高いイベントで、まさにあっという間の2時間半。期待していたイベントでしたが、その期待をはるかに上回る内容になっていました。台風が近づいている中ということもあってか、観客の入りもそこそこといった感じで、ほどよく見やすかったのも良かったかも。非常に満足度の高いライブで、2組のミュージシャンの実力を実感できたパフォーマンスでした。

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2024年8月10日 (土)

ありそうでなかった対バンライブ

NAGOYA SOUND PRESS SHOW 2024

竹内アンナ/マハラージャン

会場 名古屋ReNY limited 日時 2024年8月2日(金)19:00~

Nagoyasoundpress

今回は、NAGOYA SOUND PRESS SHOWというイベントライブに足を運んできました。お目当ては、今、最も注目しているシンガーソングライターのひとり、マハラージャン。対バンの竹内アンナはほとんど初耳に近いミュージシャンだったのですが、マハラージャンのライブが見れるよい機会だったので、足を運んできました。この日のイベントは「ありそうでなかった対バン」がテーマだそうで、この両者は初対バンというステージだったようです。

会場は椅子が並べられており、全席指定というスタイル。当日券は売っていましたが、ほぼ満員という状況でした。予定時間を10分程度まわったところで、まず最初のミュージシャン、竹内アンナがスタート。彼女を見るのはもちろん今回がはじめてなのですが、彼女は、華奢な雰囲気のギターをかかえた女の子。同じく女性のベーシストと、男性のドラマーの3人体制でのステージでした。

今回、彼女の音楽を聴くのもはじめてだったのですが、ギターを中心としたバンドサウンドなのですが、楽曲的にはファンクやソウル、R&Bの要素がかなり入っている感じ。一時期、よく言われていた、いわゆる「ギター女子」によくありがちなギターロック風のJ-POPとはちょっと一線を画する感じで、軽快でポップなメロを聴かせてくれるのですが、ほどよくブラックミュージック的な要素が入っている点、個性的であり、かつ魅力的に感じられました。

ステージは全10曲、約40分程度のステージ。もちろん楽曲も今回はじめて聴く曲ばかりなのですが、ダンサナブルな踊れるような曲を中心に、メロウに聴かせるバラードもあったりして、しっかりと楽しめるステージでした。曲名でわかったのは、序盤に「TOKYO NITE」という曲を披露してくれたのと、ラスト前に「生活」という楽曲を聴かせてくれたこと。また最後は彼女のアコギ1本での弾き語りで、締めくくってくれました。

そして続いてはマハラージャンのステージ。トレードマークのターバンを巻いての登場で、メンバーは男性のベーシストと女性ドラマーという3人編成。竹内アンナとは、同じ3ピースながら、性別がちょうど逆という構成になっていました。最初は「蝉ダンスフロア」からスタート。ダンスチューンにまずは会場が盛り上がります。さらに「I'm just looking」と最新アルバムからの曲が続き、最初のMCへ。「これ、誰にも言っちゃいけないけど、名古屋が一番盛り上がった」というどこでも言っているんだろうな(笑)というMCを挟み、「波際のハチ公」へ。この曲ではなぜか途中に、ベーシストの方がヨーヨーの妙技を披露するという謎な(?)シーンも飛び出し、会場を沸かせていました。

中盤は「僕のスピな人」「Eden」とちょっと昔のナンバーが続き、再びMCへ。ここでのネタは「スイカの皮を食べてみた話」で、ネタ的には面白そうながら、スイカの皮を薄切りにして回鍋肉に入れて食べた、という微妙にオチのない話・・・で、そのまま「ゾーンに入ってます。」へ。こちらも最新ナンバーからの楽曲で、力強いボーカルとバンドサウンドで会場のテンションは一気にあがります。その次の曲は残念ながら曲名不明だったのですが、ラストは代表曲「セーラ☆ムン太郎」で締めくくり。彼も約40分程度のステージ。最後は会場のテンションは上がりっぱなしでステージは幕を下ろしました。

最後は再び竹内アンナがステージに登場。簡単な挨拶と、観客含めて全員での写真撮影があり、ライブは終了。約2時間強のライブイベントでした。

今回、竹内アンナもマハラージャンもステージを見るのははじめてのミュージシャン。竹内アンナは曲を聴くのもほぼ初めてだったのですが、ブラックミュージックの要素を加えたギターロックというスタイルはなかなか良く、初耳ながらも楽しめたステージでした。マハラージャンは、思った以上にロックな、迫力のあるステージ。こちらも非常に楽しめたステージ。特に「蝉ダンスフロア」や「ゾーンに入ってます。」のようなナンバーは、ファン以外への訴求力もありそうで、広い会場でも盛り上がれそうです。どちらも魅力的なパフォーマンスで、非常に満足しつつ、会場を後にしました。

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2024年7月29日 (月)

25年目にして念願の初ライブ参加

HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024

会場 Aichi Sky Expo 日時 2024年7月19日(金)18:30~

宇多田ヒカルのライブに、はじめて参加してきました!今から25年前、「Automatic」で衝撃的なデビュー。当時は本場アメリカのR&Bに勝るとも劣らない、天才ミュージシャンの誕生とかなり騒がれ、当サイトでも常連の方が軒並み宇多田ヒカルを推してくるという、当時の音楽ファンの間ではかなりの衝撃だったことを今でも覚えています。それはら早くも25年。もともとあまりライブを数多くこなすタイプではないので、いつもチケットは争奪戦になるのですが、今回は見事、抽選に当選!25年目にして初となる念願のライブ参加となりました。

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会場はAichi Sky Expo。セントレアのすぐ脇にある大きな展示場です。今回、はじめて足を運んだのですが、ちょっと遠い・・・。とはいえ、都心から特急を使えば40分弱なので、そんなに極端に遠い場所ではないのですが。このホールAが今回の会場。基本的に展示場なので、客席はフラットなので、ちょっと後ろの方からは見にくいつくりになっています。ただ、これだけの広さとしては音は悪くなく、ほとんど気になりませんでした。ただ、キャパは6,500人と、宇多田ヒカルの人気を考えると、ちょっと狭い会場という印象。ナゴヤドームくらい普通に埋めれるでしょうが・・・「音」などを考えると、あえてこの程度の会場を選んだということでしょうか。

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この日は日本人のライブとしては珍しく(とはいえ最近増えてきてはいるのですが)写真・動画撮影可のライブ。定時を約10分程度経過したところでライブスタート。ただちょっとユニークだったのは、客電が消えて、いきなりスタート、という通常の形ではなく、前のモニターが少しずつ動き出したかと思えば、いつの間にかライブがスタートしていた・・・といった演出がなされていました。そして宇多田ヒカルが登場!本物だ!!と感動しつつ、さらに1曲目は、なんと「Automatic」のカップリングの「time will tell」からスタート。かなり意外な選曲にちょっとビックリしつつ、25年前に彼女の曲をはじめて聴いたことを思い出してしまいました。

続く「Letters」ではちょっと歌詞を間違えるなど、ライブならではのハプニング(?)もありつつ、選曲は、ベスト盤リリース直後のツアーということでベスト盤に収録されている彼女の代表曲を入れつつ、ベスト盤に入らなかった曲も、むしろ積極的に選曲されているというスタイルのセットリストに。序盤では「Wait&See~リスク~」や「In My Room」など、懐かしくも、「そういえばベスト盤に収録されていなかったな」といった曲を懐かしく感じながら聴いていました。

基本的には原曲に沿った形のアレンジだったのですが、ただその中でもちょっと歌いずらかったのでしょうか、「For You」などは若干ピッチが下がっているアレンジも。また、前半では「Distance」は原曲よりテンポがあげられていたり、「traveling」では、より強いビートのドラムが入っていて、踊りやすくなっていたりと、ライブならではのアレンジも要所要所に聴かせてくれました。

Utada3

ステージ演出は全体的に比較的シンプルな感じ。中盤にはおなじみ「First Love」もしっかり聴くことが出来ましたし、セットリストは基本的に過去の曲から最近の曲という時系列に沿った形になっており、彼女の25年の歩みを知ることが出来ました。途中では何か所かMCを挟んでいたのですが、彼女、曲の雰囲気とは異なり、意外とほんわかした雰囲気の天然ボケ気味のMCで、「ここ、周りに水がいっぱいあるけど、これ海なんだよね?」なんていう、「いや、すぐわかるじゃん!」という天然ボケ気味のMCも飛び出して、かわいらしいという印象も受けました。

さらに中盤では、ベスト盤に入っていなかったもののちょっと意外な「ぼくはくま」も披露。彼女の曲の中でもちょっと異質な曲なので、セットリストに組み込んできたのは意外だったのですが、ちょっと箸休め的に、かわいらしく聴かせてくれました。

その後は「Keep Tryin'」や「Kiss&Cry」を聴かせてくれた後、マイクスタンドの前に立ち、力強くそして感情たっぷりに「誰かの願いが叶うころ」をしっかりと聴かせてくれました(写真↓)。

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その後は一度、彼女はステージから退場。会場のモニターにはアニメ映像が流れます。おそらく大学か何かの講義を聴いている宇多田ヒカルの頭のねじが文字通りはずれて、その頭のねじに乗って、くまがいろいろと旅をするというようなアニメ。宇多田ヒカルの空想の世界を表現していたのでしょうか。そしてアニメが終わると、彼女は、かなり派手で奇抜なコスチュームに身を包み再登場。ステージにセットされた高い台の上に登って「BADモード」を歌い上げました(写真↓)

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概ね発表順のセットリストなだけに、後半は比較的最近の曲が並びます。「いままでで一番『ありがとう』の気持ちを込めた」という「花束を君に」からラストは「何色でもない花」「One Last Kiss」へと続き、本編ラストは「君に夢中」へ。ラストに盛り上がる曲を並べる、といった感じではなく、あくまでも25年の歩みを聴かせる、というセットリストを最後まで貫き、ステージは一度幕を下ろします。

もちろん盛大なアンコールへ。やがて再び宇多田ヒカルが登場し、アンコールがスタート。まずラスト1曲目は「Electricity」へ。その後のMCではメンバー紹介へ。この日のサポートメンバーはキーボードの1人を除いてすべて外国人プレイヤーといった構成で、彼女のネイティブ張りの英語もチラッと聴かせてくれたりもしました。

そしてラストの曲は、まさに宇多田ヒカルはここからスタートした、という「Automatic」へ!さらになんと黄色の椅子がステージ上にセットされ、そこに座っての歌いだしという演出になっていました(写真↓)。

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これ、ファンなら当然知っているかと思うのですが、「Automatic」のPVに沿った演出。当時、このPVは繰り返しいろいろな媒体で流れていたため、まさに天才少女はこの椅子に座って歌い始めた、ということを強く覚えています。25周年ラストの最後の演出を、彼女にとっての「スタート」で締めくくるというのは、かなりグッとくる演出でした。

ライブは約2時間半弱。21時ちょっと前に終了。かなりボリューミーなステージで、かつヒット曲を網羅的に披露してくれ、かなり満足度高め。あっという間の2時間半で、やはり宇多田ヒカルの曲は素晴らしいな、と感じたライブでした。

今回、初の宇多田ヒカルライブとなった訳ですが、まず1点目に感じたのは、やはり宇多田ヒカルの歌の上手さ。もともと彼女の歌唱力には定評がありましたが、やはり安定感と声量に関しては光るものがあります。さらに年齢に伴って表現力も加わり、その歌唱力に磨きがかかったように感じます。あらためてシンガーとしての彼女の実力を感じたステージでした。

2点目に、25年の彼女の歩みを実感できるセットリストだったのですが、25年を経て、その才能に衰えを感じさせない点にあらためて驚かされました。デビュー当初は、「本場のR&B」的なもてはやされ方をした彼女ですが、現時点においても最新のポップミュージックをフォローし続けており、むしろ楽曲のクオリティーは今も最高水準を維持。ともすれば最高傑作は最新作の「BADモード」では?とも思っていますし、25年間、その才能を維持し続ける彼女に、今回のライブで過去の代表曲を聴いてあらためてそのすごさを感じてしまいました。

そして3点目。観客の層が若い・・・。普通、25年間活躍しているミュージシャンのライブというと、どうしても年齢層がそれなりになるのでしょうが、この日のステージの主な年齢層は20代から30代がメイン。極端に若くもないものの、予想していたよりも年齢層は低めで、おそらく「Automatic」の衝撃を知らないだろうなぁ、という層も少なくありませんでした。逆に、それだけ今なおファン層をアップデートし続けているという意味で、その点も彼女のすごさを感じてしまいました。

そんな訳で、あらためて宇多田ヒカルのすごさを感じた今回のステージ。はじめて見た彼女のステージでしたが、やはり足を運んでよかったと実感し、非常に高い満足度を持って会場を後にすることが出来ました。これからもチケットを取るのはやはり至難の業だとは思うのですが、またぜひともライブに足を運びたいなぁ。

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2024年6月25日 (火)

このステージは18禁?

岡村和義 LIVE TOUR 2024 "OKAZ TIME"

会場 Zepp Nagoya 日時 2024年6月12日(水)19:00~

Okaztime 

まさかのコラボ!ということで話題となった岡村靖幸と斉藤和義のユニット、岡村和義。そのライブツアーに足を運んできました。どちらも大好きなミュージシャンで、岡村靖幸も斉藤和義も、そろそろライブに行きたいなぁ、と思っていただけに、その2人を同時に見れるというのはかなりお得な感じも(笑)。チケットを確保してZepp Nagoyaに足を運んできました。

この手のコラボというのは、通常、両者のファンがまとめて押し寄せる・・・というよりは、むしろ各々の単独ライブよりも客数は少なめ、というのはよくあるケースなのですが、これがちょっと意外なことにZepp Nagoyaはソールドアウトの満員。両者ほぼ同年代ながらも、特にブレイクした時期の世代はちょっと異なるのですが、意外と両者共通のファンも多いということなのでしょうか。

そんな超満員のZepp Nagoyaで熱気があがる中、ライブはスタート。最初は「I miss your fire」「愛スティル」と岡村和義として発表済のナンバーからスタート。ただ、岡村和義として発表済の曲だけでは、到底、ライブの尺は足りません。序盤から早速の新曲が登場で、まずは岡村靖幸メインでダンサナブルなナンバー。さらに「アップルパイ」と題された新曲は斉藤和義メイン。その後は「岡村靖幸です。」「斉藤和義です。」「2人合わせて岡村和義です。」というチャーミングな自己紹介をしてくれました。

岡村靖幸のライブでは、基本的に岡村ちゃんはMCをしない、というのが原則なのですが、ここでは岡村和義として普通にMCタイムを挟み、また新曲「内緒だよ」へ。ここで一度せっちゃんはバックに下がって、岡村靖幸ソロで斉藤和義のナンバー「夢の果てまで」に。「名古屋、一緒に歌って!」と煽っていたのですが、さすがにアルバム曲で知る人ぞ知る的な曲なので、反応はいまひとつだったような・・・。そして続いては斉藤和義ソロで「イケナイコトカイ」をしんみりと聴かせます。

お互いのカバーの後は「イケナイコトカイ」のドリーミーな雰囲気そのままに再び岡村和義の「サメと人魚」へ。そして再びMCではギターを爪弾きながら、この日のバンドメンバーの紹介。さらにはアンケートコーナーで「2人ともビートルズに影響を受けていますが、ビートルズの影響を受けて瞑想に行ったのはどちらでしょう?」という客席アンケート。圧倒的にせっちゃんが多かったのですが、答えは示されず(笑)そのまま次の曲へと突入していきました。

ここはカバーコーナーで安全地帯の「じれったい」、井上陽水と安全地帯の「夏の終わりのハーモニー」となぜか安全地帯が続き、さらにはYMOの「TECHNOPOLIS」のカバー。ご存じテクノポップのナンバーなのですが、この日は2人でアコギの弾き語りでカバーするという、かなりユニークなアレンジでの演奏を聴かせてくれます。アコギの演奏にも意外とマッチしていたのが意外でした。

さらにここではブルージーなギターの即興プレイでのコーナー。途中ではトーク気味の歌も入るのですが、岡村ちゃん、せっちゃんらしいエロネタ入り混じ手の歌がかなりユニーク、というのはかなり際どい感も(笑)。どちらかというと、せっちゃんの方が際どいことを言っていたような。ちなみに毎回、ご当地に因んだ即興の曲タイトルがつくのですが、この日のタイトルは「ひつまぶし」に因んで「私のおひつ」だそうです。

その後、アコギ弾き語りの新曲を挟み、岡村和義の名曲「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」、さらには斉藤和義の名曲「ずっと好きだった」を岡村和義として披露。この名曲2連発に会場はもちろん大盛り上がり。また、どちらも「青春」をテーマとして曲で、聴いていて盛り上がりつつ、思わず胸がキュンとしてしまいます。個人的にはこの日一番、テンションがあがった選曲でした。そしてその勢いそのままにラストは岡村和義の「カモンベイビ―」。「カモンベイビ―」の途中をエロ歌詞に入れ替えての18禁なステージに。さらには最後に斉藤和義がダンスを披露!ぎこちないながらもセクシーに決める(?)せっちゃんらしからぬダンスシーンに会場も大盛り上がりでした。

もちろんその後はアンコールへ。最初はいきなり斉藤和義の力強いドラムソロからスタート。その後、せっちゃんもギターに持ち替えて「春、白濁」、そしてラストは明るく「少年ジャンボリー」で盛り上がり、ライブは終了となりました。約2時間10分。正直、オリジナル曲もさほど多くないため、さっぱり終わるかな、とも思っていたのですが、予想以上にボリューミーなライブを見せてくれました。

もともと曲名もそうですし、今回のツアータイトル「OKAZ TIME」もそうですが、全体的にエロネタの多いステージ。「大人」なパフォーマンスを見せてくれました。ただ、セクシーなダンスを繰り広げる岡村ちゃんに対して、ドギツイエロネタが多かったのはせっちゃんの方だったかも(笑)。ファンキーで、この日もセクシーなダンスを繰り広げてくれた岡村ちゃんに対して、ギターの弾き語りがメインのせっちゃんは、タイプ的にはちょっと違う方向性なのかもしれませんが、ただ、こうやってコラボとなると意外と相性がピッタリ。非常に楽しめたステージでした。

ただ、岡村靖幸や斉藤和義のライブにそろそろまた行きたいなぁ、と思って出かけたこの日のライブでしたが、やはり岡村靖幸や斉藤和義のそれぞれの単独ライブに行きたくなってしまった(笑)。それだけこの日のパフォーマンスも素晴らしかった、ということなんですけどね。大満足のライブ。岡村和義としても今後もコンスタントに活動を続けるのでしょうか。こちらももちろん、これからの活動も楽しみです!

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2024年6月 7日 (金)

緊張と弛緩のステージ

MOROHA VS 芸人ツアー 無敵のダブルスツアー2024

会場 名古屋ReNY Limited 日時 2024年5月31日(金) 19:00~

Morohavsgeinin

はじめてMOROHAのライブに足を運んできました。もともと、以前、一度MOROHAのワンマンライブのチケットを確保していたのですが、MCのアフロに体調不良によりライブ中止。そして、そのリベンジ(?)として今回のライブツアーに足を運びました。今回のライブツアーはタイトル通り、お笑い芸人との対バンというちょっと異色のスタイル。名古屋公演での対バン芸人はななまがりで、個人的には完全に初耳の芸人。そのため、最初はどうしようかちょっと躊躇したのですが、やはりMOROHAのライブを見てみたいという理由が半分。逆に、普段、あまり見ることのないお笑い芸人のライブもちょっと見てみたいという気持ちも半分。ライブに足を運ぶことにしました。

会場の名古屋ReNY limitedも今回、はじめて足を運ぶライブハウス。松坂屋の地下というちょっと意外なロケーション(でも考えてみればクワトロもパルコの中か・・・)。非常にきれいなライブハウスだったのですが、ただ入口から会場までの動線が無駄に長く、その点はちょっとマイナスかなぁ。

さて、19時をちょっとまわったところで最初はお笑い芸人、ななまがりのステージがスタート。比較的小柄な森下と、大柄で声が大きいのが特徴という初瀬という2人の芸人によるコンビ。寄席に行った時に色物の漫才のステージは何度も見たことがあるのですが、お笑い芸人のコントをステージで見るのははじめてかも。最初は漫才からスタートし、その後はショートコント気味の短めのコント2本と、通常の長さのコント1本の計4本。最後のコントはエロネタ満載の、テレビでは見れないような、ライブならではのコントで、思いっきり笑わせてもらいました。

大体、コントが30分くらい。その後は待望のMOROHAのステージのスタート。ステージは向かって右手に台がセットされ、その上にUKがあぐらの姿勢でアコギをかけて演奏しつつ、左手にマイク片手のアフロが力強いラップを聴かせてくれるスタイルでのパフォーマンスとなっていました。

ステージは「チャンプロード」からスタート。ある意味、ライブ、特にこの対バンライブにもピッタリの曲からの幕開けとなります。そのまま「それゆけ!フライヤーマン」「革命」と続きます。途中、ながまがりのコントのネタも入れて、若干の笑いも取りつつも、基本的にはUKのアコギのみをバックに、アフロの力強いラップが会場に響く、緊迫感のあるステージとなっていました。

ここでMCに入ります。どのようなMCになるのか、ラップと同じく、いろいろと熱く語るMCになるのか、注目していたのですが、MC自体はアフロとUKがそれなりに笑いを取りつつ、会話するような「普通の」MC。緊迫感ある曲に対しての弛緩のようなパートとなっており、MCがライブの中でちょうどよいバランスになっていたと思います。このMCでは、芸人と組んだこのライブイベントの意義として「生きることについてばかり歌ってきた自分たちのスタイルを破るため」といった趣旨の発言をしており、確かに緊迫感あるMOROHAのステージに、対極にある「笑い」というお笑い芸人のコントというバランスの妙が非常にユニークに感じました。

続いては、最初「森下さんの元彼女からの手紙です」という今回の対バンに合わせた小ボケをかましながら「拝啓、MCアフロ様」へ。さらに「命の不始末」「Salad Bowl」と熱いパフォーマンスが続いていきます。その後は再びMCを挟み、終盤は新曲。「やめるなら今だ」と名付けられた曲は、タイトルとは逆に、アフロの音楽活動への熱い思いを語った、MOROHAらしい曲。最後は「愛してる」というかなりストレートなタイトルの、これまた彼らしいラブソング。約1時間程度のパフォーマンスとなり、幕を閉じました。

今回、はじめて彼らのステージを見たのですが、その緊迫感あふれるステージは、ある意味予想通り。ただ一方、予想以上に耳を惹かれたのが、UKのギターの方。ステージ上にセットされた台の上で、静かにギターをつむぐそのスタイルは、かなりストイックに感じましたし、何よりもそのテクニカルな演奏に、思わず見入ってしまいました。

そしてステージ上はふたたびななまがりが登場。再び短めのコント3本、途中、森下の着替えに時間がかかるということで初瀬の「なんでも断定する男」というネタで場をつないだ後、ラストにコント1本を披露してくれました。この最後のネタは、メンバーの2人が別の世界線でコントを行うというスタイルが独特でかなりユニーク。こちらもかなり笑わせてもらいました。

最後はMOROHAの2人とななまがりの2人がステージに集まり、トークショー。さらには最後はアフロが出したMOROHAに関した質問に対して、UKとななまがり2人がユニークな回答を返すという「大喜利」を行いました。UKもがんばって回答していましたが、ななまがりの2人の回答はユニークで、ここはさすが芸人の底力といった感じでしょうか。最後4人でのコーナーが約45分程度。ステージが終わったのは10時ちょっと前でした。

そんな訳で、ななまがりのライブが計1時間程度、MOROHAのライブが1時間程度、最後の4人でのトークで1時間弱の計3時間弱というボリュームたっぷりのライブイベントとなっていました。ななまがりのライブもなかなかおもしろかったですし、なによりもMOROHAのその緊迫感あふれるステージが素晴らしかったです。アフロのMCももちろんですが、今回のライブではじめて、UKのギタープレイのすばらしさにも気が付かされました。正直、3時間のステージならば、もうちょっとMOROHAのパートを長く聴きたかったなぁ、というのはありましたが、ななまがりの笑いと、MOROHAのラップのバランスが前にも書いた通りに絶妙で、非常におもしろいイベントになっていたように感じます。

また、MOROHAのライブには是非とも足を運びたいです。次はワンマンで、もうちょっとたっぷり見てみたいかも。緊迫感あり、笑いありの非常に楽しいイベントでした。

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2024年4月29日 (月)

はじめてのTM NETWORKワンマン!

TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜YONMARU〜

会場 大阪城ホール 日時 2024年4月26日(金) 19:00~

Tmlive

自分が中学時代から大好きなバンドのひとつだったTM NETWORK。それだけにワンマンライブにも是非一度、足を運びたいと思っていたのですが、TMが活動再開してからもなかなかその機会がありませんでした。で、今回のワンマンライブ。ちょうど大阪出張の日程と重なり、最初、このライブを見ると、自宅に帰るのがかなり遅くなってしまう可能性もあったので躊躇したのですが、正直、TMのメンバーも、もうそこそこの年。見れる機会があるうちに見ておかないと!と思い、足を運んできました。大阪城ホールへ行くのも今回はじめてです。

もともとTM NETWORKのライブは定時にはじまって、定時に終わる、ということで定評がある(?)ということは聴いていたのですが、この日も開演時間の19時ほぼピッタリにスタート。メンバー3人がステージに出てくると、代表曲のひとつ「Self Control (方舟に曳かれて)」からスタート。いきなりのおなじみのナンバーからのスタートと共に、なんといってもあの3人がステージ上に並んでいる姿を目撃して、胸が熱くなる思いもしました。

ただ驚いたのは2曲目。「Maria Club(百億の夜とクレオパトラの孤独)」と、アルバム「Self Control」収録曲の、かなりマイナーなナンバーをいきなり披露。続く3曲目も「1974(16光年の訪問者)」と彼らの最初期のナンバー。こちらは当時のMVがバックに流れ、ちょっと懐かしさを感じさせます。

さらに続いての曲は新曲。宇都宮隆は一度ステージから去り、最初は木根尚登がアコギ弾き語りで、後半は小室哲哉がボーカルを取るスタイル。40周年を迎えた彼らが、いままでの活動を振り返りつつ、ファンへの感謝を述べる歌詞も印象的で、非常にメッセージ性の強い楽曲となっていました。その後は宇都宮隆が再びステージに戻り、「Confession~告白~」とこれまた懐かしいナンバーをしんみりと聴かせてくれます。

そしてここからなんとアルバム「CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜」に収録されていた「Carol組曲」を一通り披露。バックの映像ではアルバムリリース当時では再現できなかった、AIが作り出した「Carol」の世界が映し出され、しばし「Carol」の世界を味わうことが出来る構成に。最後は「JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利)」で締めくくり。まさかの「Carol」再現ライブを披露してくれました。

ここでメンバー3人は一度ステージを去り、サポートメンバー2人のソロ。TM NETWORKワンマンと言うと、MCは原則無しということを聴いていたので、どのような形でサポートメンバーの紹介をするのかな、と思っていたのですが、サポートメンバーのソロコーナーが用意され、その時にバックの映像で、メンバーそれぞれの名前が紹介。ドラムは阿部薫、ギターはFENCE OF DEFFENSEの北島健二という、これまたファンにはおなじみのサポートメンバーがこの日のステージには参加していました。

後半では、ここでようやく「Whatever Comes」と最近の楽曲に。と思いきや、続いては「RAINBOW RAINBOW (陽気なアインシュタインと80年代モナリザの一夜)」とこれまた最初期のナンバーを聴かせてくれます。そしてステージ上からは小室哲哉以外は一度姿を消し、彼のソロパートへ。リズミカルなエレクトロのナンバーをしっかり聴かせつつ、激しい火を使ったような特効を用いて会場を沸かすと、やがて聴こえてきたのはおなじみのあのナンバーのイントロ・・・そう、ここでお待ちかねの「GET WILD」の登場となりました。

ここからライブは終盤へ。「GET WILD」で会場が大盛り上がりとなった後は、これまた懐かしい「ACCIEDNT」、そしてラストは最後のナンバーとしてはちょっと意外だった「ELECTRIC PROPHET (電気じかけの予言者)」で締めくくり。最後は3人が去っていく姿を映像で大きく映し出してエンディングへ。40周年を迎えた心境と、これからもまだまだ音楽を続けていくメッセージを残し、ピッタリ1時間50分、ライブは幕を下ろしました。

完全にMCなし、アンコールもなしの1時間50分。非常に考え込まれたステージを見せてくれるという話は聴いていたのですが、確かにライブ全体として非常に考え込まれて、作りこまれた構成のステージとなっていました。とても完成度の高いステージ。もっとも、その分、ライブであるがゆえのアクシデントが発生するような、そしてライブの魅力のひとつでもある「偶然性」は薄いとも言えるのですが、ただ、この計算しつくされたパフォーマンスもまた、TM NETWORKのライブの味と言えるでしょう。

個人的にうれしかったのが選曲。彼らの「ベストアルバム」に収録されるような代表曲的な曲ではなく、むしろ「アナザーベスト」的な曲に収録されそうな、ファンならば知っているけども一般的にはあまり知られていないような曲が並ぶ選曲。ファンにとってはおなじみのナンバーが多いだけに「マニアック」とまではいかないまでも、誰もが知っているような曲が並ぶような選曲ではなく、そういう意味では非常にファン向けのパフォーマンスと言えるのかもしれません。今回のライブは40周年の記念ライブ。それだけに、この絶妙な選曲は、永年のファンに向けた感謝の意味を込めた選曲なのかもしれません。

待望のTM NETWORKワンマン。もちろん非常に懐かしい思いに浸りつつ、やはり迷ったけどライブに来てよかった、そう感じながら会場を後にすることが出来ました。最後のメッセージからも、今後も彼らは活動を続けてくれそう。また次のライブにも、是非足を運びたいです!

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