アルバムレビュー(邦楽)2020年

2020年9月20日 (日)

地球の真逆同士の音楽ながらも相性抜群

Title:民謡クンビエロ(フロム・トーキョー・トゥ・ボゴタ)
Musician:民謡クルセイダーズ&フレンテ・クンビエロ

「民謡しなけりゃ意味ないね!!」をキャッチフレーズに、福生在住のギタリスト、田中克海と民謡歌手、フレディ塚本を中心として結成されたバンド、民謡クルセイダーズ。日本の民謡を、カリブ、ラテン、アフリカ音楽などを融合させた独特の音楽性は大きな話題を呼び、2017年にリリースされたアルバム「エコーズ・オブ・ジャパン」は各所で大絶賛。一気にその知名度を上げる結果となりました。

今回のアルバムはコロンビア出身のミュージシャン、マリオ・ガレアーノによるクンビア・プロジェクト、フレンテ・クンビエロとのコラボによるアルバム。クンビアといえば南米コロンビアを代表する音楽のジャンルで、10年くらい前、エレクトロサウンドの要素を取り入れたデジタル・クンビアがクラブシーンを中心に、ちょっとしたブームになった記憶があります。今回のアルバムでは、日本の民謡と南米のクンビアを融合させた、彼らにしか出来ない音楽を展開しています。

クンビアといえば、前作「エコーズ・オブ・ジャパン」でも、「串本節」をクンビアでアレンジして聴かせてくれましたが、これが想像以上にピッタリとマッチしていた絶妙なアレンジとなっていました。今回のアルバムも日本の民謡と南米のクンビア、まさに地球の真逆の位置する地域の音楽ながらも不思議に相性のよさを感じさせる楽曲が並びます。

その相性の良さを感じさせるのがまさに冒頭を飾る「虎女さま/TORA JOE」でホーンセッションが軽快に響くラテンのリズムが終始鳴り響くナンバーながらも、張りのあるこぶしの利いた歌声で聴かせる日本の民謡のフレーズとピッタリマッチ。まったく異質な音楽であるはずなのに、その相性の良さを感じさせます。

続く「クンビア・デルモンテ・富士/CUMBIA DEL MONTE FUJI」は哀愁感たっぷりのダンスチューン。こちらは完全にクンビアに寄ったナンバーになっており、ちょっとエキゾチックな雰囲気のメランコリックなメロは歌謡曲テイストを感じさせるものの民謡的な部分はあまり濃くはありません。ただ、軽快なリズムには日本の音頭にも通じる部分があり、やはり日本とコロンビアが上手くブレンドされた楽曲になっています。

 軽快なマンボのリズムを聴かせる「マンボネグロ大作戦/MAMBONEGRO DAISAKUSEN」も楽しい雰囲気の楽曲ですし、ダビーなサウンドで湿度の高い雰囲気を醸し出しつつ、どこかコミカルな節回しが楽しい「オッペケペー節/ OPEKEPE」も、民謡とクンビアのリズムが見事に融合させた作品。「クンビア・デルモンテ・デ・東京/CUMBIA DEL MONTE DE TOKYO」は、手拍子と簡単なパーカッションのみをバックにみんなで歌っている楽曲。みんなで集まり音楽を心から楽しんでいる、そう感じさせるようなナンバーになっていました。

どの曲も、本当に日本の民謡とクンビアの相性の良さを感じさせるナンバーばかり。こういうアレンジが出来る民謡クルセイダーズとフレンテ・クンビエロのセンスの良さも光るアルバムなのですが、やはり地球の真逆に位置する人たちの音楽とはいえやはり人間。心地よく感じる節回しやリズムにはどこか共通するものがあるのでしょう。だからこそ、距離の離れた2つの音楽が、ここまで相性よく混ざりあうことが出来た・・・前作「エコーズ・オブ・ジャパン」でも感じたのですが、今回のアルバムでもまた、同じようなことを感じました。

言うまでもなく前作に引き続きの傑作アルバム。日本人が昔からなじんできた民謡の素晴らしさ、そして世界の音楽の素晴らしさをあらためて認識させてくれるアルバムでもありました。しかし、このアルバムもライブで聴いたら気持ちいいだろうなぁ。コロナ禍でなかなかライブにも足を運べませんが・・・コロナがおさまったら、彼らのライブ、是非、足を運んでみたいです。

評価:★★★★★

民謡クルセイダーズ 過去の作品
エコーズ・オブ・ジャパン


ほかに聴いたアルバム

HELLO EP/Official髭男dism

飛ぶ鳥落とす勢いのヒゲダンの新作は4曲入りのEP。4曲いずれもシングルカットされても不思議ではないインパクトある楽曲が並びます。表題曲「HELLO」はフジテレビ系「めざましテレビ」のテーマ曲に起用されているのですが、いかにも同番組で流れていそうな爽やかなナンバー。ほかの3曲も、いずれも大物然としたスケール感と、ある種の余裕を感じられる、しっかりと壺を抑えた完成度の高い楽曲が並びます。まさに脂がのりまくっている彼らの状況を反映された作品。いまだにアルバム「Traveler」がヒットを続ける彼らですが、来るべく次のアルバムもすごい作品になりそうな予感が…。

評価:★★★★★

Official髭男dism 過去の作品
エスカパレード
Traveler
TSUTAYA RENTAL SELECTION 2015-2018
Official髭男dism one-man tour 2019@日本武道館
Traveler-Instrumentals-

LIVE : live/AK-69

「AK-69の本質である「LIVE」(ライブ)と人生を表す「live」(リブ)をコンセプト」としたアルバムだそうです、AK-69の約1年半ぶりのニューアルバム。ただ、とはいえライブ志向の作品が並んだアルバム、といった感じではなく、良くも悪いもいつも通り、AK-69らしい作品が並びます。今時のトラップなリズムをほどよく取り入れつつ、メロウなラップや哀愁感ある歌モノを聴かせる内容。ちゃんとリスナーが期待するAK-69の壺を抑えたような作品になっており、こういうところが人気の秘訣なんだろうなぁ・・・と思ったりしたりして。

評価:★★★★

AK-69 過去の作品
THE CARTEL FROM STREETS
THE RED MAGIC
The Independent King
Road to The Independent King
THE THRONE
DAWN
無双Collaborations -The undefeated-
THE ANTHEM
ハレルヤ-The Final Season-

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2020年9月18日 (金)

2020年を代表する大ヒット盤

Title:STRAY SHEEP
Musician:米津玄師

今、おそらく日本で最も勢いがあり「売れている」ミュージシャンは米津玄師でしょう。このCDがほとんど売れなくなってしまった今、オリコンで初動売上87万9千枚という驚異的な売上をたたき出し、2週目でミリオンセールスを記録。なんといってもこのアルバム、ストリーミングが解禁されている状態の下でのこの記録となっており、本当に支持されるアルバムというのは、やはりストリーミングや配信ではなく、CDという形で持っておきたい…そう考える人がまだまだ多いという証拠でしょう。その中で、彼は、その音楽が多くの人たちから本当の意味で支持されているからこそ、これだけのメガヒットをたたき出すことが出来た、ということでしょう。

そして、間違いなく2020年を代表する大ヒット作となった本作ですが、その大ヒットも納得の、米津玄師のすごさを実感できるアルバムとなっていました。まず感じるのは、どの曲をシングルカットしても大ヒットしそうなインパクトあるメロディーライン、思わず聴き入ってしまう歌詞の世界、そしてしっかりと作られたサウンドの曲の連続となっており、まさに彼の勢いがそのまま体現化したアルバムとなっています。1曲1曲非常に完成度の高い楽曲は、ある種、大物然とした雰囲気を感じさせます。

前作「BOOTLEG」までは、基本的にオルタナ系のギターロックを主軸とした作品となっていたのですが、今回のアルバムは、「ギターロック」という、よくありがちなタイプのサウンド志向からは完全に脱却しています。和風なメロで妖艶さを感じる「Flamingo」、ホーンセッションを入れてムーディーでファンキーな「感電」、打ち込みを入れたエレクトロダンスチューン「PLACEBO」、ストリングスを大胆に入れてスケール感を出した「馬と鹿」、ストリングスとエフェクトかけたボーカルでダイナミックに仕上げた「海の幽霊」など、もともと雑食性嗜好の強かった彼ですが、その方向性は本作ではより顕著に、さらにより完成度の高い、バラエティー富んだ作風を作り上げています。

また、ボカロP出身のミュージシャンにありがちな、情報量過多で、早くの歌詞が聴き取りにくいスタイルも完全に脱却。まあ、前作「BOOTLEG」あたりから完全に脱却していたのですが、しっかりと言葉を噛みしめるように歌うスタイルもすっかりと定着し、それゆえに歌詞の世界観がより胸に響いてきますし、サウンド的にも無駄をそぎ落としたような構成がグッと多くなったような感じがします。その方向性がもっともよく出たのが、子供たちにとっての国民的大ヒットとなった「パプリカ」のカバーではないでしょうか。比較的賑やかな原曲と比べ、音を比較的シンプルにし、また噛みしめるようにしっかりと歌う米津玄師のスタイルが印象的な楽曲は、明るい雰囲気の原曲とは雰囲気がグッと異なり、エキゾチックのサウンドを聴かせつつ、大人の心にもしっかり響いてくる優れたセルフカバーに仕上がっています。

歌詞の世界観も、初期の作品に見受けられたファンタジックな雰囲気はほとんどなくなり、広い層にアピールできるような言葉を選んだ歌詞を綴っています。ファンタジックな雰囲気がなくなってしまったのは賛否ありそうですし、個人的にはここらへん、初期米津玄師の世界観もよかったんだけどな、とは思うのですが、ただ、初期から続く、社会に対して疎外されたような人の視点から歌われているというスタイルはしっかりと健在。そういう意味では初期の米津玄師とは変わらない方向性も感じられます。

2020年を代表する1枚として、いい意味でのスケール感と完成度を兼ね備えた、優れたポップスアルバム。彼のブレイク以降、ボカロP出身のミュージシャンが多くデビューしていますが、正直言って、格の違いを感じさせる境地に至ってしまった大傑作アルバムだったと思います。ただ一方、ちょっと気になるのが、サウンドはともかくメロディーラインに関して、マイナーコード主体の比較的、似たタイプの曲が多かったという点。ここらへん、現時点においては曲の勢いやクオリティーが勝っているだけに気にならないのですが、ただ、今度、この勢いにブレーキがかかった時にマイナスに作用しそうな感じがして気になります。ここらへん、もうちょっと吹っ切れて、米津玄師らしからぬメロディーの曲なんてのもあればおもしろいかも、とも思うのですが…。

そんな気になる点もあったものの、文句なく、今年を代表する傑作アルバムと言える1枚だったと思います。こういうアルバムがしっかりとヒットするあたり、日本のミュージックシーンも捨てたものじゃないですね。この勢いはまだまだしばらくは続きそうです。

評価:★★★★★

米津玄師 過去の作品
diorama
YANKEE
Bremen
BOOTLEG


ほかに聴いたアルバム

盗作/ヨルシカ

ボカロPとして活躍していたn-bunaとボーカリストsuisによるユニット、ヨルシカのニューアルバム。本作は「音楽を盗作する男」を主人公に、男の破壊衝動を形にした楽曲が収録されたコンセプトアルバム。ギターロックを中心に、レトロポップやジャズなどの要素を加えた、全体的には悲しげな雰囲気の歌詞とメロディーが特徴的。虚無的な歌詞が印象に残る「レプリカント」やアコギで郷愁感あふれる歌と歌詞が魅力的な「夜行」など、印象的な楽曲も少なくありません。コンセプトからして、この手のネット初ミュージシャンにありがちな、頭でっかちなスタイルなのが気になるところですが、まさに力作という表現がピッタリくるような作品に。ただ個人的には、アップテンポな曲にインパクトをつけるため、ハイトーンで疾走感あるサビを持ってくる、という一本調子は気になったところ。ボーカリストのsuisは、ちょっとハスキーさもある低音部を魅力的に出せるボーカリストだと思うので、もうちょっと低音で、しっかりと表現できるような楽曲の方が、より彼女の魅力が出るように思うんだけどなぁ。ここらへん、メロディーラインはもうちょっと練ってほしい感じがしました。

評価:★★★★

ヨルシカ 過去の作品
エルマ

IT'S ALL ME - Vol.1/AI

AIのデビュー20周年を記念してリリースされたミニアルバム。「IT'S ALL ME」というタイトル通り、ソウル、ラテン、ラップ、バラードなどミニアルバムながらも様々な要素を取り入れた音楽性が特徴的で、それにも関わらず、アルバム全体としてしっかりと「AI」らしさを感じさせるアルバムになっています。「Vol.1」というタイトルがついていますが、これ、第2弾第3弾もリリースされるのでしょうか?しっかりとAIの魅力を伝えるような内容になっていただけに、第2弾、第3弾も楽しみです。

評価:★★★★

AI 過去の作品
DON'T STOP A.I.
VIVA A.I.
BEST A.I.
The Last A.I.
INDEPENDENT
MORIAGARO
THE BEST
THE FEAT.BEST
和と洋
感謝!!!!! Thank you for 20 years NEW&BEST

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2020年9月15日 (火)

シンプルにメッセージを聴かせる

Title:12發
Musician:般若

2018年には初となるベストアルバム「THE BEST ALBUM」をリリース。さらに昨年は初となる日本武道館ワンマンを実施するなど、その人気を高め、着実に一歩ずつ前に進んでいるラッパー、般若。直近作「IRON SPIRIT」は筋トレをテーマとしたコンセプトアルバムだったので、純然たるオリジナルアルバムとしては「話半分」以来、約2年3ヶ月ぶり、ベスト盤リリース及び武道館ライブ実施後、初となるオリジナルアルバムとなっています。

基本的に般若のスタイルというと、サウンド的には時代の先端を行くようなエッジの効いたもの…といった感じではなく、むしろ比較的シンプルなサウンドながらも、しっかり日本語をかみしめるように、そのメッセージを綴るラップを聴かせるスタイルが特徴的。そのスタイルはアルバム毎に徐々に研ぎ澄まされていった感があるのですが、今回のアルバムもまさに、さらなるシンプルなサウンドでメッセージをしっかりと伝える、そんな般若のスタイルをさらに追及した1枚となっています。

そんな中でもこのアルバム、特に前半はユーモラスなラップを楽しめる作品が続いています。「SORIMACHI」はタイトルは、反町隆史の楽曲「POISON」から、「言いたいこと言えない世の中じゃPOSION」というキラーフレーズからスタートするコミカル、しかし反骨心はふれるナンバー。続く「イキそう」も、HIP HOPシーンに対して中指を立てるような彼らしいナンバーながらも、タイトルから想像できるようなエロ歌詞が展開し、ユニークで笑えるラップに仕上がっています。

続く「今はALONE」は、心が離れていこうとする恋人に対する切ないラブソングで、聴いていて心が切なくなるようなラップになっています……と思えば、続く「花金ナイトフィーバー」はタイトル通りのディスコチューンなのですが、結婚していながらも一夜のアバンチュールをもとめちゃうような不埒ものがテーマになっていて(笑)、ある意味、この2曲の振れ幅もまた、非常にユニークです。

ユニークな前半から変わって、後半はそのメッセージを聴かせる楽曲が並びます。「いつもの道」は…最初、よくわかりにくかったのですが、これ、長く飼っている愛犬へのメッセージですね。でも、家族の一員として犬を愛する気持ちは伝わってきます。さらにアルバムの中で間違いなく泣かせてくるのは「シングルマザー」。タイトル通り、シングルマザーとして育ててくれた母親への感謝の言葉を伝えるメッセージソング。母親へのメッセージ…と言われると、陳腐な感すらするかもしれませんが、シングルマザーとして子供を育てた母親のリアルを描いた歌詞はやはり胸に響きます。さらに仲間たちからのメッセージを綴った「最後のワンピース」に、最後は爽やかなトラックで締めくくる「手」で、前向きなメッセージを提示。コミカルな前半から一転、最後はしっかりと聴かせる楽曲を並べており、聴いた後にほどよい心地よさを感じさせる構成になっていました。

まさにコミカルな般若から、真面目な般若までバランスよく、しっかりと収録したアルバムで、彼の魅力をしっかりと伝えた1枚となっています。いままでのアルバムと比べて、決して目新しさはないかもしれませんが、それでも彼が伝えたいメッセージをしっかりと伝えた、ある意味、非常に真面目な1枚に感じました。タイトル通り、全12曲の内容なのですが、非常に内容の濃さを感じさせるアルバム。そのメッセージ、しかと受け取りました。

評価:★★★★★

般若 過去の作品
ドクタートーキョー
HANNYA
グランドスラム
THE BEST ALBUM
話半分
般若万歳II
IRON SPIRIT


ほかに聴いたアルバム

Funkvision/西寺郷太

NONA REEVESのボーカリストで、最近ではマイケル・ジャクソンやプリンスなどの80年代ポップミュージシャンの評論家としての活躍も目立つ西寺郷太のソロアルバム。昨年放送された、マイケル・ジャクソンの児童虐待について描いたドキュメンタリーの影響で、一時期はキング・オブ・ポップとして絶賛の嵐だったマイケルの取り上げ方が、再び微妙となる中、今回のアルバムでもマイケルの「P.Y.T.(Pretty Young Thing)」のカバーを収録するなど、変わらぬマイケル愛を感じます。今回はコロナ禍の中、自宅スタジオを活用して作られたアルバムということですが、それだけに比較的、シンセを中心としたシンプルなサウンドが目立ったように感じます。基本的には80年代ポップスを引き継いだ、彼の趣味性の高い方向性も特徴的。NONA REEVES楽曲以上に、彼の興味がストレートに反映されたアルバムになっていますが、好き勝手に作ったアルバムだっただけに、NONAの曲に比べると、全体的にインパクトは弱かったかな?良くも悪くも西寺郷太という個性が反映されたアルバムでした。

評価:★★★★

VINTAGE/G-FREAK FACTORY

このアルバムが、いきなりオリコンチャート9位にランクインしてきて、非常にビックリしました。え?G-FREAK FACTORYって、10年以上前にライブによく足を運んでいたころ、インディー系バンドのイベントで、よく名前を見かけたバンドだったよね?なんで今さら??と思いつつ、実際、結成から20年以上のキャリアを誇るベテランバンドなんですよね。途中、活動休止などもありつつ、徐々に人気を上げ、8枚目のアルバムで見事初となるオリコンでのベスト10ヒットを獲得したようです。

ただ名前だけは昔から知っていて、レゲエ系のバンド、ということも知っていたのですが、なにげに音をきちんと聴くのは今回がはじめて。楽曲としてはヘヴィーロックにレゲエのリズムを入れたスタイルのロックバンド。方向性はSiMに近いのでしょうが、楽曲的にはもうちょっと爽やかでポップな感じ。確かに、いい意味で野外ライブ向けのバンドといった感じがします。長年、活動を続けてきたバンドなだけに、尖った感じはないのですが、安心して楽しめるロックといった感も。コロナ禍でロックイベントがなかなか開催できないのは彼らにとって逆風でしょうが、ただ、これだけの楽曲を作っていれば、コロナ禍も乗り切れられそう。ベテランバンドですが、彼らの活躍はまだまだ続きそうです。

評価:★★★★

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2020年9月13日 (日)

マンウィズの良さと悪さ

Title:MAN WITH A "BEST"MISSION
Musician:MAN WITH A MISSION

ご存じ、頭はオオカミ、身体は人間という「究極の生命体」(という設定の)5人組から成るバンド、MAN WITH A MISSION。別名「オオカミバンド」としても知られる彼らたちも今年、結成10周年。比較的、結成後は早いタイミングでブレイクしたため、まだ10周年なんか…という感覚もないこともないんですが、今年は、その結成10周年を記念して、様々なアルバムがリリースされました。いままで、Bサイドベストとリミックス集がリリースされましたが、本作はその第3弾となるアルバム。全17曲入り(配信では全20曲入り)となるベストアルバムがリリースとなりました。

MAN WITH A MISSIONというと、デビュー直後から話題になっていたバンドのため、個人的にも比較的、デビュー直後のアルバムからチェックしてきたバンドではあります。ただ、彼らの曲の印象というと、曲単位ではカッコいい曲が少なくないものの、アルバム単位では悪くはないもののいまひとつ絶賛し切れない…そんな作品が続いていたような印象を受けます。具体的に言うと、全英語詞の曲については洋楽テイストも強くカッコよさを感じるものの、日本語詞の曲はどこか悪い意味でJ-POP的なベタさを感じて、いまひとつ面白味に欠ける…そんな印象を受けていました。

いままで漠然とそういう印象を抱えていた彼らでしたが、今回のベスト盤で、彼らの代表曲を網羅的に聴いて、そう感じてしまう理由がはっきりしたように思います。端的に言ってしまうとMAN WITH A MISSIONの楽曲はサウンドは非常にカッコいいのに、メロディーラインが良くも悪くもわかりやすいJ-POP的だから、という理由が大きいのではないでしょうか。

例えばサウンド面で言えば、「Rock Kingdom」などはゲストで参加した布袋寅泰のギターリフ主導のサウンドが非常にカッコいい楽曲。「Get Off of My Way」もファンキーなリズムとラップがカッコいいミクスチャーロックナンバーですし、「Hey Now」も疾走感あってスペーシーなエレクトロサウンドが、どこかBoom Boom Satellitesを彷彿とさせつつ、非常にカッコいいエレクトロロックに仕上がっています。このように今回のベスト盤にも非常にカッコいいサウンドを聴かせてくれる楽曲が並んでいます。

ただ一方で、例えば「higher」などもダイナミックなロックチューンでありつつ、メロディーラインは良くも悪くもわかりやすいJ-POP的なメロディーラインがインパクトに。「My Hero」もサウンド的にはへヴィーに聴かせるもののメロディーは哀愁感ありある種キャッチーな、売れ線のJ-POP的なフレーズと言えるでしょう。このようにサウンドはカッコいいのですが、メロディーラインが悪い意味で「ベタ」と感じさせるような曲が目立ちます。

もっともサウンドの面でもミクスチャーロックにしろエレクトロサウンドにしろ、決して目新しいものではなく、比較的よくありがちな「王道」なサウンドであり、見方によっては「ベタ」と捉えられるようなもの。そのため、ある意味、ベタなもの同士でメロディーラインとの相性もよく、それが彼らが比較的早い段階でブレイクした理由のようにも感じます。ただ、その「ベタさ」が、「耳馴染みやすい」という方向にころぶのか、それとも「よくありがちで平凡」という方向にころぶのかによって印象が大きく変わるように感じます。実際、英語詞の曲に関しては、洋楽テイストが強く出た結果、J-POP的な平凡な印象が薄れ「耳馴染みやすい」という利点がより強く出た一方、日本語詞の曲に関しては「よくありがちで平凡」という印象が強く出てしまった…それが彼らの曲が、曲単位ではカッコいいのにアルバム単位では今ひとつと感じてしまった大きな要因のようにも感じました。

今回のようなベスト盤であれば、彼らの曲の中でも特に優れた曲を並べていることもあり、カッコイイという印象が強く出た内容になっており、最後まで「平凡」という印象をあまり受けることなく、彼らのカッコよさだけを十分に感じるアルバムに仕上がっていました。もっとも、このベタさは「わかりやすい」という意味で、彼らの魅力の一つとも言えるわけで、必ずしも否定できる要素ではないと思うのですが…今度、彼らがどのように展開していくのか、10周年を迎えベスト盤でひとつの区切りを迎えた彼らの今後に注目しましょう。

評価:★★★★★

MAN WITH A MISSION 過去の作品
Trick or Treat e.p.
MASH UP THE WORLD
Beef Chicken Pork
Tales of Purefly

5 Years 5 Wolves 5 Souls
The World's on Fire
Out of Control(MAN WITH A MISSION x Zebrahead)
Dead End in Tokyo European Edition
Chasing the Horizon
MAN WITH A "B-SIDES & COVERS" MISSION
MAN WITH A "REMIX" MISSION


ほかに聴いたアルバム

立ち上がるために人は転ぶ/GAKU-MC

ここ最近、人生の応援歌的な曲が多いGAKU-MCですが、こういうアルバムタイトルを選ぶあたり、行き着くところまで行きついてしまった感もあります。タイトルだけで拒否感を抱く人も少なくないでしょうね。個人的にも若干、懸念をしながら聴き始めました。内容はHIP HOPというよりも爽やかなポップがメインという感じ。まさに人生の応援歌的な曲もあるのですが、さすがにそれなりに年齢を重ねている彼だけに、ただ不必要に頑張れというだけのような、一昔前の「青春パンク」のような露骨かつ単純な歌詞はありませんでしたが…ただ、あまりに漂白されたような歌詞に、鼻白んでしまうのは、ここ最近の彼の曲と同じ。一応アルバム毎に聴いてきたけど、そろそろ聴き続けるのは辛いかなぁ…。

評価:★★★

GAKU-MC 過去の作品
世界が明日も続くなら
ついてない1日の終わりに
Rappuccino

Tragicomedy/SHE'S

4枚目のフルアルバムである本作がいきなりベスト10ヒットを記録した4人組ロックバンド。いままでノーチェックだったのですが、ピアノロックバンドということで、ピアノロックが好きなこともありはじめてチェックしてみたのですが…率直に言うと、期待していたほどおもしろくありませんでした。確かにピアノの音色が主軸となっているサウンドではあるのですが、これといって聴かせるようなピアノのフレーズもなく、ポップで聴きやすいメロディーとはいえ、メロは平凡。悪くはないのですが、特段、これといって良さも感じられず。悪くはなかったので、次の作品も聴いてみてもいいかもしれないですが…うーん。

評価:★★★

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2020年9月 8日 (火)

ユニークな視点から自らの体験を描く

Title:LIFE RECORDER
Musician:TOMOVSKY

直近作が、ライブで発表された音源を集めたライブアルバム的な企画盤だったので、オリジナルアルバムとしては約2年ぶりとなるTOMOVSKYのニューアルバム。毎回、身の回りの出来事をユニークな視点から切り取っている彼ですが、今回のアルバムも、まずはそんなTOMOVSKYらしい、独特の歌詞の世界がユニークなアルバムになっていました。

特に独特の視点という意味でユニークだったのが「AI」。まさに昨今話題のAIについてうたった歌なのですが

「AIはかわいそう
AIはおひとよし
いいコトも
悪いコトも
全部その中に
かかえてるんだから」
(「AI」より 作詞 大木知之)

と、彼なりの視点でAIに対して同情を加えている視点は非常にユニーク。「事故とか/あおり運転とか/もう見たくない」と歌う「ドライブレコーダー」みたいな、機械を擬人化したような曲はほかにもあり、ここらへんの彼らしい視点が非常にユニークでした。

ただ今回のアルバム、ユニークな視点以上に、「LIFE RECORDER」というタイトル通り、彼の身の回りに起きたような出来事を歌が目立ち、その最たるものが「MRI」からスタートする4部作。2018年末から患った股関節痛にまつわる体験を4曲にわたって歌われており、特に「寄り添う2人」からスタートする松葉杖3部作は、股関節痛の時の体験を歌にしているのですが、松葉杖を愛人として見立てている視点がまた、TOMOVSKYらしくユニークに感じます。

他に「登山部をやめたい」と歌いだけの、非常にシュールな「登山部」や、乱暴なドライバーや丁寧なドライバーに対する心境を歌った「くだれ(天罰編)」「くだれ(デザート編)」といったユニークな曲が並びます。一方で、「悲しすぎる未来」では「100年後/200年後/君はいない/もちろん僕もいない」と当たり前の内容を歌った歌詞ながらも、非常に切なさを感じさせるラブソング(?)になっていますし、「地球最後の日」も「地球最後の日は街じゅうにキスであふれた」と歌う、非常に暖かい視点の歌詞になっています。ここらへん、トモフのやさしさ、暖かさを感じますた。

また今回、サウンドに関しては全体的にチープな宅録的な曲が多かったように感じます。比較的シンプルなギターロックが多いのですが、レゲエ調の「ヘッドフォン」にしても、ディスコ風の「AI」にしても、打ち込みが妙にチープ。まあ、味といえば味なのですが、全体的にはチープな雰囲気のアレンジの楽曲が並んでいました。

そんな訳で相変わらずいつものTOMOVSKYらしいアルバムに仕上がっていた本作。ただ、歌詞的にもメロやサウンド的にも、彼のアルバムの中では若干インパクトは弱かったようにも思います。「え?そんな視点で?」という思わずクスっと笑ってしまうような曲もありませんでしたし…。ただ、本作もトモフらしい魅力にあふれているのは事実。このコロナ禍の中、世間が暗くなってしまうような中だからこそ、彼のような独特の視点の楽曲が重要になってくるような気がします。ファンならずとも今の世の中だからこそ楽しんでほしい1枚です。

評価:★★★★

TOMOVSKY 過去の作品
幻想
秒針
いい星じゃんか!
終わらない映画
BEST3
SHAAA!!!
FUJIMI
SHINJUKU TIME 2018-1
SHINJUKU TIME 2018-2


ほかに聴いたアルバム

THE BAND STAR/ハルカミライ

メジャー2作目で初のベスト10ヒットを記録し、現在、人気上昇中のパンクバンド、ハルカミライ。ミュージシャン名からして、いかにもひと昔前に流行ったような青春パンク風ですし、このミュージシャン名だけで拒絶反応を起こすような音楽ファンも少なくなさそう(苦笑)。そんなこともあって私自身もおそるおそるアルバムを聴いてみたですが、正直言うと、思ったよりは悪くはないかな、といった印象。楽曲的には王道のパンクロック路線で、後半になるとよりオルタナ系ギターロック路線が強くなり、予想していたようないかにもチープな青春パンク色はさほど強くはありません。最初、予想していたよりは楽しめたアルバムでした。

評価:★★★★

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2020年9月 7日 (月)

懐かしいヒット曲を還暦の今にリメイク

Title:感謝還暦
Musician:サンプラザ中野くん

2018年にリリース30周年を迎えた「Runner」のリメイク盤をソロとしてミニアルバムでリリースした、爆風スランプのサンプラザ中野くん。その後、2019年には「大きな玉ねぎの下で」のリメイクをリリースしましたが、本作はその第3弾となるミニアルバムとなります。今回リメイクしたのは「無理だ!」「涙2」「45歳の地図」をリメイクしています。

そんな訳で、例のよって懐かしい気分で聴いてみた今回のアルバム。まず目立つのは「無理だ!決定盤(令和Ver.)」で、全7曲中、第一章から第三章までの3トラックを占めています。現実的にはありえない事象をコミカルに羅列したノヴェルティーソングで、今回はファンや、さらには芸人、有名人を含め様々な人にネタを募集。そのネタが収録されています・・・・・・まあ、若干「水増し」気味な感は否めないのですが(苦笑)、ユニークなネタの連続は聴いていてクスリと笑える部分も。ただ、ネタとして「お賽銭のキャッシュレス」というネタがあるんですが、ただ、結構あるみたいなんですよね、お賽銭のキャッシュレス・・・いいかどうかは別として。

ただ今回のアルバムで一番耳を惹いたのが「涙2(2020青春Ver.)」。シャウト気味で歌い上げるメランコリックなメロディーラインが印象的なのですが、この手の曲はサンプラザ中野くんのボーカルにピッタリしていますね。さらにこの曲、CDとして一般発売された大ヒットしたのは「LOVE Ver.」で、今回カバーした「青春Ver.」は、ヒットの要因となった進研ゼミのCMソングに採用されたのですが、進研ゼミの受講生向けに配賦されたCDにのみ収録され、いままで一切市販されてこなかったヴァージョン。今回、こういう形で聴けたのはうれしいファンも多いのではないでしょうか。

また「45歳の地図(還暦Ver.)」も印象的。「45歳の地図」の主人公が還暦を迎えた設定。ちなみに原曲の方は発表した年、まだサンプラザ中野は20代だったようですが、今回はリアルに還暦。原曲では「私の青春を返せ」と歌っていた主人公は「まだまだバリバリやらせろ」と、ある意味前向きになっているのですが、還暦を迎えた彼が歌うからこそ、原曲よりもリアル感が増しているような感があります。自分は、この45歳という年齢に近づいてきているんですが、ただ正直「青春を返せ」といった感はないですからね・・・・・・そういう意味で、原曲は、20代の若者が見た45歳の勝手な想像だったんですよね・・・。

ちなみ残り2曲は新曲で、彼の芸名の由来となり、解体が決まっている中野サンプラザに捧げるバラードナンバー「中野サンプラザよ」と、タイトル通り、還暦を迎えた自身についてコミカルに歌った「感謝還暦」の2曲。ちなみに「感謝還暦」は爆風スランプの盟友、パッパラー河合が作曲を手掛けており、完全に、事実上、爆風スランプの曲となっています。

そんな感じの全7曲入りのミニアルバム。ネタ曲に近い「無理だ!」がかなりの割合を占めますし、また、基本的には懐古趣味的な企画である点は間違いないのですが、そんな点を含めて、過去にリリースされた2枚のミニアルバムと同様、懐かしく聴くことが出来ました。また、以前の作品ではサンプラザ中野くんの声が全く出ていないことが気になっていたのですが、今回のアルバムは意外と声もはっきり出ていて、安心して聴くことが出来ました。昔、爆風スランプが好きだったのならば間違いなくお勧めできるアルバム。ちなみに、あと爆風スランプのヒット曲でめぼしいところは「リゾ・ラバ」と「旅人よ」くらい。次はこの2曲のリメイクか?

評価:★★★★

サンプラザ中野くん 過去の作品
Runner
大きな玉ねぎの下で

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2020年9月 6日 (日)

もう49歳ですか・・・

Title:49 Forty-Nine
Musician:久松史奈

1992年にシングル「天使の休息」が大ヒットを記録し、一躍注目を集めたシンガー、久松史奈。本作は、その彼女のデビュー30周年を記念してリリースされたベストアルバム。タイトルの「49 Forty-Nine」は彼女の年齢から取られた模様。ジャケット写真も、その彼女のかなり大人っぽい雰囲気が印象的です。「天使の休息」が流行った頃はかなりやんちゃという印象を受けていた(というか、実際、不良だったらしいし)彼女ですが、良い感じで年を重ねましたね。

以前、2012年にリリースされた「GOLDEN☆BEST」を聴いて、このサイトでも取り上げたことがあり、その時も書いたのですが、久松史奈というと私が高校時代に愛聴していたラジオ番組のパーソナリティーとして参加していたこともあり、親近感のあるミュージシャン。特に「天使の休息」がブレイクしたタイミングが、ちょうどそのラジオ番組を良く聴いていた時期と重なっており、このヒットはかなりうれしかったことを覚えています。

今回のベスト盤でももちろん、その「天使の休息」も収録。あらためて聴いてみたのですが、やはり素直にいい曲だなと感じます。メロディーラインにはインパクトがあり、一度聴くと思わず口ずさんでしまうようなキャッチ―さがあります。歌詞もほどよくリスナーに寄り添うような曲調になっており、応援歌的な要素はJ-POP風ながらもおしつけがましさはなく、素直に聴き入るポップスに仕上がっています。

ただ今回のアルバムで彼女の曲を通して聴くと、「天使の休息」や、その次にリリースされた「微笑みながら」のようなインパクトあるメロディーはあるものの、全体として久松史奈だけが持っているような個性が薄いように感じてしまいました。今回のベスト盤、1曲目「LADY BLUE」から10曲目「YES MY FRIEND」までが、BMGビクターでの、いわばメジャー時代の作品になるのですが、90年代のJ-POPそのままといった感じの楽曲で、率直にいって、これといった特色は薄い印象。久松史奈といえば「天使の休息」の一発屋というイメージも強いと思うのですが、確かに、これだと一発で終わってしまうよな…という感想を抱いてしまいました。

ちなみに前回聴いたベスト盤「GOLDEN☆BEST」は、そのBMGビクター時代のシングル曲とカップリング曲のみを収録したベスト盤でしたが、今回のアルバムはその後の活動も網羅しています。BMGを離れた後の彼女の曲は、以前の作品と比べると、グッとロック色が強くなった作品。作風としては、こちらもよくありがちなハードロックといった印象は否めなかったのですが、ただ、90年代的なサウンドに比べると、よりロックなバンドサウンドの方が彼女の歌声には合っているようにも感じます。最初からこの方向性なら、もうちょっと彼女の人気も変わったかも?

さらに今回は新曲として「Short Film」という曲と、さらに「天使の休息」を再録した「天使の休息2020」も収録されています。で、この「天使の休息2020」が、実に素晴らしいセルフカバーに仕上がっていました。30年近い歳月を経たその歌声は、すっかり「大人」になった彼女が感情たっぷりに歌い上げており、非常に優しさを感じます。1992年とは全く異なる、ボーカリストとして素晴らしい表現力を獲得した彼女の魅力を存分に感じます。歌詞の内容も含めて、大人になったからこそ心に響く曲になっており、原曲以上によく出来たセルフカバーだったのでは?とすら思えるような出来映えに仕上がっていました。

かつて「天使の休息」が好きだった方は、このセルフカバーを聴くだけでも価値はあるのでは、と思わせるようなベスト盤。いろいろと思うところもあるのですが、なんだかんだいっても懐かしさを感じながら聴くことが出来た1枚でした。久々に懐かしい気分に浸れたアルバム。ちなみに彼女は現在もコンスタントに音楽活動を続けている模様。これからも末永く、音楽活動を頑張ってほしいです!

評価:★★★★

久松史奈 過去の作品
GOLDEN☆BEST 久松史奈 SINGLE COLLECTION

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2020年9月 5日 (土)

ケンモチヒデフミの挑戦

Title:たぶん沸く~TOWN WORK~
Musician:ケンモチヒデフミ

ご存じ水曜日のカンパネラのメンバーでありトラックメイカーであるケンモチヒデフミ。一時期、ほぼ毎年アルバムをリリースするという、怒涛のリリースラッシュが続いていた水曜日のカンパネラでしたが、こちらは2018年のEP「ガラパゴス」以来、ちょっとお休み状態(コロナ禍で休止中ですが、その前はライブ活動などは行っていたようですが)。一方、ケンモチヒデフミの方は昨年5月に、自身実に9年ぶりとなるソロアルバム「沸騰 沸く~FOOTWORK~」をリリース。さらに続けて、配信限定ですが、早くも次のアルバムをリリースしてきました。水カンはちょっとお休みのようですが、ケンモチヒデフミの創作意欲に全くの衰えはなさそうです。

前作に続いて彼が取り入れているジャンルが、Juke/Footworkという、アメリカ・シカゴを発祥とするエレクトロダンスミュージック。BPM160の三連符などを多用するリズム(Juke)に、ダンサーたちが足技を多用した高速リズムで踊る(Footwork)というスタイル。「今、注目を集めている」と書かれた記事が、既に8年くらい前の記事だったので、現時点での最先端のサウンド…という感じではないかもしれません。ただ、前作に続いて今回もJuke/Footworkを取り入れているように、彼にとっては、今、もっとも興味を持っているジャンル、ということなのでしょう。

もっとも今回のアルバム、「たぶん沸く」というタイトルの由来は、ケンモチヒデフミが「多分、これがFOOTWORKというものだろう」という音を取り入れた、ということから来ているそうで、彼にとっても手探り感、あるいは挑戦的な作品だったと言えるかもしれません。ただ一方で、今回、このアルバム評を書くにあたって、そのJuke/Footworkと言われる代表的なミュージシャンの曲を何曲か聴いたのですが、確かに今回のアルバムに収録されている曲は、いかにもJuke/Footworkの曲を並べたようなアルバム。例えば「Neptune」など、非常に速い3連ビートがさく裂されており、ある意味、Juke/Footworkらしさに忠実という点も、彼の手探り感を覚えることが出来ます。

ただ、そんな中でもしっかりとケンモチヒデフミの色を感じられる部分は少なくなく、先行シングルにもなった「Lolipop」は、「Lolipop!」というシャフトも心地よく(これ、何かの曲のサンプリングですよね?何の曲だったっけ…)、水カンでも感じられる彼らしいポピュラリティーと、どこか感じられるユーモアセンスが楽しいポップチューンになっています。

最後を締める「Masara Town」は女性ボーカルが入って、非常にメロウな作風になっているのも大きな特徴。このハイトーン気味の女性ボーカルとケンモチヒデフミ楽曲との相性の良さも感じられ、やはりこれを水カンでコムアイのボーカルで聴きたい…とも思えるような曲になっていました。とにかく全体的にJuke/Footworkの王道を行くようなリズムで、ケンモチヒデフミらしいポピュラリティーをしっかりと付与した上で、水カンのファンにも楽しめる、そんなアルバムに仕上がっていたように感じます。

そんな訳で、そろそろ水カンのアルバムが出ないかな、と思いつつ、ケンモチヒデフミの世界を楽しめた1枚。このサウンドは、次の水カンのアルバムに反映されるのでしょうか。そんな想像をしながら楽しめた1枚でした。でも、次は是非、水カンの新作を…!!

評価:★★★★★

ケンモチヒデフミ 過去の作品
沸騰 沸く~FOOTWORK~

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2020年9月 4日 (金)

良くも悪くもフェス向けバンド

Title:5
Musician:Mrs.GREEN APPLE

デビューアルバム「TWELVE」がいきなりベスト10ヒットを記録し、一気にブレイク。デビュー以来、数多くのロックフェスにも出演し、一躍人気バンドとなったMrs.GREEN APPLE。本作はそんな彼らのメジャーデビュー5周年を記念しての初のベストアルバムとなります。デビュー当初からブレイクしていたため、「デビュー5周年」と言われても、まだ5年目なのか…とすら思ってしまうのですが。ちなみに、ベスト盤のリリースと同時に、活動休止と事務所からの独立を発表。今後はフェーズ2に向けての新たなプロジェクト"Project-MGA"を立ち上げたそうで、このベスト盤リリースを機に、新たな活動をスタートさせた模様です。

さて、このMrs.GREEN APPLEというバンド、個人的にはデビューアルバム「TWELVE」からアルバムは一通りチェックはしてきていますが、彼らの印象としては良くも悪くもフェス向けのバンドだな、といったものだったりします。ほどよくロッキンなギターロックにとことんポップである意味わかりやすいメロディーライン。祝祭色もあり、盛り上がりそうなテンポのよいサウンドとリズム。ジャンル的にはオルタナ系の系譜をひいたようなギターロック路線ということになるのですが、具体的なルーツはわかりにくく、単なるポップバンドになっている…という点はある意味非常にJ-POP的。すいません、最初に「良くも悪くも」と言いましたが、「フェス向けバンド」というのは完全に悪い印象ですね。ここ最近、よくありがちなバンドというイメージは、正直デビュー時から今に至るまで持っています。

今回のベスト盤ではインディーズ時代のアルバムに収録されていたナンバーから、昨年7月にリリースされた配信限定シングル「インフェルノ」、さらに4月5月に先行配信リリースされた「アボイドノート」「PRESENT」に、ベスト盤のために書き下ろした新曲「Theater」までがリリース順に並べられています。

前半の作品に関しては、分厚いギターロック路線が、まだ今のMrs.GREEN APPLEらしさが確立されていないインディーズ時代の「スターダム」からスタート、「Speaking」「サママ・フェスティバル!」のようなシンセのサウンドを取り入れて爽快にまとめたポップチューンまで、徐々にMrs.GREEN APPLEらしさが確立していく感じが見て取れます。ただ、正直前半の作品に関しては、上に書いた、いわば「フェス向けのバンド」のネガティブなイメージがもろに出てしまった感が否めません。まあ、フェスでは盛り上がるんだろうけど…ということを考えてしまうような、無難なポップチューンの連続といったイメージ。メロディーラインもさほど凝っている感じもありませんし、サウンドも平凡。聴いていて、若干飽きてきてしまったのは否めません。

ただ、そんなイメージが変わったのが後半戦。特に「WanteD!WanteD!」あたりから賑やかな祝祭色が増して、フェス向け云々関係なく、純粋に明るく、聴いていて楽しくなるようなポップチューンがグッと増えてきたように感じます。疾走感があってポップなメロが楽しい「青と夏」や、ダイナミックなサウンドも心地よい先行配信曲「アボイドノート」など、純粋に聴いていて楽しめる曲が並んでいます。

以前聴いたオリジナルアルバムでも「ENSEMBLE」「Attitude」では、良い意味で彼らが祝祭色豊かなサウンドにグッといい意味で振り切れたような印象を受けていましたが、今回のベスト盤ではそのアルバムで感じた印象が正しかったことを、過去からの彼らの曲を通じて聴いたことで再確認できました。正直今でもなお、いろいろな意味で「フェス向けバンド」という印象はぬぐえないのですが、この方向性をさらに突き進めば、もっともっとおもしろいバンドになるのでは?新曲の出来も悪くないですし、これからの彼らの活躍に期待したいところ。現在活動休止中で次の活動はいつになるのかわかりませんが、次の活動が楽しみに感じるベスト盤でした。

評価:★★★★

Mrs.GREEN APPLE 過去の作品
TWELVE
Mrs.GREEN APPLE
はじめてのMrs.GREEN APPLE
ENSEMBLE
Attitude


ほかに聴いたアルバム

機動戦士ガンダム 40th Anniversary Album ~BEYOND~

「機動戦士ガンダム」放送40周年を記念してリリースされた「ガンダム」へのトリビュートアルバム。「ガンダム」の主題歌・挿入歌を様々なミュージシャンがカバーするアルバムとなっています。SUZIGOが総合音楽プロデューサーということもあり、LUNA SEAをはじめ、GLIM SPANKY、水曜日のカンパネラのコムアイ、miwa、OAUなどかなり豪華なメンバーが参加しているのですが…SUGIZOメインということもあり、事実上、LUNA SEAのアルバムみたいな仕上がり。コムアイ参加の「水の星へ愛をこめて」も期待したのですが、名義はSUGIZO feat.コムアイということもあり、水カン色は皆無。まあ、LUNA SEAの抒情的な世界観や河村隆一の感情たっぷりのボーカルが妙に「ガンダム」の曲とマッチしている感はあり、LUNA SEAとの相性は悪くない感じ。そういう意味でLUNA SEAのファンにはお勧めしたいアルバムですが、そのほかのファンは過度な期待はできないかと。唯一、OAUの「HUMAN TOUCH」はOAUの世界にしっかりと引きずり込んだ感はありましたが。

評価:★★★★

サ上とロ吉と/サイプレス上野とロベルト吉野

サ上とロ吉のニューアルバムはタイトル通り、彼らが様々なミュージシャンとコラボした企画盤。ももクロのようなアイドルやヒブシスノマイクのキャラクターとまでコラボ。かなりバリエーションの広いコラボを繰り広げていますが、結果として、アイドルポップから南国風、音頭などなど、かなり様々な、いい意味で統一感のない楽曲が並んでいます。ポップで聴きやすく、いろいろと親和性のあるサ上とロ吉のラップだからこそ達成できた、そんなコラボアルバムでした。

評価:★★★★

サイプレス上野とロベルト吉野 過去の作品
WONDER WHEEL
YOKOHAMA LAUGHTER
サ上とロ吉のINMIX~non stop rental~
MUSIC EXPRES$
TIC TAC
ザ、ベストテン 10th Anniversary Best(紅)
ザ、ベストテン 10th Anniversary Best(白)

コンドル
大海賊
ドリーム銀河

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2020年8月31日 (月)

戦前の珍盤・奇盤たち

Title:レコード供養~復刻されない謎の音源たち

戦前のSP盤レコードをユニークな視点から企画・選曲し、復刻させているレーベル、ぐらもくらぶ。いままでも非常にユニークなコンセプトによる選曲でのオムニバス盤を数多くリリースしており、戦前の音楽に興味のあるような音楽リスナーを楽しませてくれました。当サイトでもそんなアルバムを何度か取り上げてきましたが、今回の企画はそんな中でもずば抜けてユニークな企画。今回のアルバムでは、なんでこんなSP盤がリリースされたんだろうか、というような、通常の復刻企画ではまず100%無視されるような、珍盤・奇盤をあえてセレクトして復刻しています。まさにレコード供養という名前にふさわしい、こういう企画でもなければ、まずは復刻されないような音源を復刻し供養した、そんな1枚になっています。

まずアルバムの序盤、堕落した寺の坊主を痛烈に皮肉ったという「流行小唄『お経都々逸・からくり都々逸』」や、当時のゴシップネタを歌にした「独唱『Mamita mia 私のマミータ」あたりは、社会性もあり、発売された時代背景もわかるような内容。「珍盤」ではあるものの、社会学的にも興味をそそられる曲といえる楽曲になっています。

ただ収録曲はそこからさらに謎の珍盤・奇盤に突入していきます。「流行小唄『万里の長城(サノサ節)』」は、どうも素人による録音のようですし、「テスト盤『マイク・テスト風景①』」「テスト盤『マイク・テスト風景②』」はタイトル通り、マイクテストの模様を収録した謎な音源。さらに「合奏『おもちゃの交響楽』」は、杉並第一国民学校(現杉並第一小学校)の児童の演奏会の風景を録音した記念録音と関係者以外にはいまひとつ興味を持てないような録音になっています。いまみたいに誰でも気軽に、それこそスマホでも録音・録画できるような今と異なり、このような記念録音はSP盤という形でリリースして残さなければならない時代性も感じます。

さらになんといっても奇妙なのが、このアルバムの後半に3トラックにかけて収録されている「雑音レコード『ラヂオに混入する雑音』」なる録音。普通の音楽の途中にけたたましい雑音が混入されるという、到底、鑑賞に堪え得ない録音なんですが、これは、ラジオに影響を与える様々な要因によって、ラジオにどのような雑音が混じるのかを実例として取り上げたもの。要するに、ラジオに雑音が混じった場合には、このレコードを参考にして、何か原因なのか探ってね、という実用性の高いSP盤だそうで、いまとなってはまず復刻されないであろう奇妙な音源となっています。

そして極めつけの珍盤と言えるのが「講演『霊界通信』」で、こちらは世にも珍しい霊媒実験の記録だそうで、実際に霊媒が行われて、実験者と死者(とされる人)との会話が記録しています。こういうカルト的なものは、こんな昔からあったんだな、ということを感じるのですが、珍妙な企画ながらも、じゃあ、今の時代、こういうCDがリリースされ得ないかというとそんなこともなく…良くも悪くも時代を越えて変わらないものも感じてしまいます。

一方で、今の時代からしても非常に興味深い録音もあり、それが「純情美談『忠犬ハチ公(ハチ公の鳴き声)』」で、こちらは今でもおなじみの忠犬ハチ公の物語が語られる内容なのですが、なんと録音の最後にハチ公の鳴き声が!ちなみにかつて、フジテレビ系バラエティー「トリビアの泉」にも取り上げられたことのあるような、ある意味「知名度の高い」録音音源なんですが、こういう音源がしっかりと復刻されたのはうれしい話。さすがぐらもくらぶ、といった感じでしょうか。

ともかく、通常であればまず復刻されないようなSP盤が収録されている今回のオムニバス盤。正直言って、通常の鑑賞には適さないようなトラックがほとんどで、そういう意味では万人向けではありません。評価もそういう意味でひとつマイナスで。ただ、企画としては非常にユニークで、そしてある種の資料的価値もある、興味深い好企画であることは間違いありません。興味がある方は是非。こういう企画はやはり楽しいですね。なにげにとても楽しめた1枚でした。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン/PIZZICATO ONE

小西康陽のソロプロジェクト、PIZZICATO ONEのニューアルバムは、昨年の10月11日と15日にビルボードライブ東京と大阪で行われたライブの模様を収録したライブ盤。ちなみにライブのMCで「こんな状況の中」とか「早く帰りたい」とか言っているのですが、これは10月11日の東京でのライブが、東京を襲った台風19号最接近の前夜に行われたためのようです。

このライブ盤の最大の特徴は、なんと小西康陽自らがボーカルを取ったアルバムであるという点。ピチカートファイブ時代の作品から自身のソロ作までを自らのボーカルでカバーしたアルバムになっています。その小西康陽のボーカルは、低音で渋く、ボーカリストとして意外と味があって悪くない…と思いつつも、一方、やはり野宮真貴ボーカルを前提としたピチカートファイヴの曲に関してはかなりの違和感が…。

全体的には、やはりピチカートの曲は野宮真貴ボーカルの方がいいかなぁ、なんてことを思いつつも、これはこれで味のある音源になったようにも思います。貴重な記録音源といった印象も受けるライブ盤でした。

評価:★★★★

小西康陽(PIZZICATO ONE) 過去の作品
ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010
11のとても悲しい歌(PIZZICATO ONE)
わたくしの二十世紀(PIZZICATO ONE)
なぜ小西康陽のドラマBGMは テレビのバラエティ番組で よく使われるのか。
井上順のプレイボーイ講座12章(小西康陽とプレイボーイズ)

REVIEW 2.5 〜BEST OF GLAY〜/GLAY

先日、GLAYのベストアルバム「REVIEW II」がリリースされましたが、本作は、その「REVIEW II」に収録されなかったものの、追加で入れるのならば、というコンセプトで選曲された配信限定でのベスト盤。全57曲入りのベスト盤から漏れた曲なので、一般的によく知られた曲は収録されておらず、「知る人ぞ知る」的な曲も多いものの、基本的にいつものGLAYといったスタイルの曲ばかりで、新鮮な驚きみたいなものは皆無。良くも悪くもリスナーがGLAYとしてイメージする曲から一歩も乖離しないあたりが彼ららしさなんだろうなぁ、とも思ったりもします。

評価:★★★★

GLAY 過去の作品
GLAY
JUSTICE
GUILTY

MUSIC LIFE
SUMMERDELICS
NO DEMOCRACY
REVIEWII~BEST OF GLAY~

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