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2026年8月29日 (土)

豪華ゲストが参加

Title:日本民謡より愛をこめて
Musician:民謡クルセイダーズ

日本の民謡とラテン音楽を融合させて、独自の音楽性を作り出している民謡クルセイダーズ。そんな彼らの約2年7ヶ月ぶりとなる単独名義では3枚目となるアルバム。今回のアルバムでも、ドリフでおなじみの「北海盆唄」や「花笠音頭」など、おなじみの民謡から、元ちとせと組んだ「ワイド節」のような新民謡まで、日本各地の民謡を取り上げて、ラテンのアレンジを加え、独特のグルーヴ感を生み出しています。

さて、そんな彼らのニューアルバムですが、基本的にはその音楽の方向性はいままでのスタイルから大きな変化はありません。ただ、そんな中で本作の特徴となっているのは豪華なゲストの参加が目につきます。まず、「こきりこ節」「花笠音頭」ではコロンビア出身のミュージシャン、マリオ・ガレアーノによるクンビア・プロジェクト、フレンテ・クンビエロが参加。こちらは以前、コラボアルバムをリリースしている彼らの盟友でもあります。特に「花笠音頭」は先行シングルとしてリリースした曲ですが、「花笠音頭」のこぶしの効いた歌と、ラテンのリズムの相性の良さを感じさせる曲に仕上がっています。

島根県の民謡「しげさ節」では、民謡歌手の朝倉さやとコラボ。彼女も日本の民謡とポピュラーミュージックを融合させたり、ポップスを山形弁でカバーしたりというユニークな活動で注目を集めていますが、本作では軽快なリズムやジャジーなサックスの音色をバックに伸びやかで包容力ある歌声を聴かせてくれており、歌手としての実力を感じさせます。

さらに耳を惹くのが前述の通り、元ちとせを起用した「ワイド節」。徳之島で1978年に誕生した新民謡だそうで、「ワイド」とは徳之島の方言で「がんばれ」「よくやった」という意味だそうです。こちらは何よりも元ちとせのこぶしを利かせた力強いボーカルが魅力的な作品。民謡クルセイダーズのラテン風のサウンドも魅力的ですが、それ以上に元ちとせのボーカルに耳がいく楽曲に仕上がっています。

もちろんその他にも魅力的な楽曲は多く、ラテンパーカッションでリズミカルに楽しく聴かせる「北海盆唄」からスタートし、ジャジーな雰囲気でムード感たっぷりに聴かせる「下津井節」、さらに最後を締めくくる「伊予万才」では、ラテンのリズムにジャジーなピアノも加わり、ライブでも楽しく盛り上がりそうな楽曲。アルバムを締めくくる集大成とも言える作品に仕上がっています。

ゲスト陣を参加させつつ、民謡とラテンを融合させ、民謡の新たな魅力を提示した彼ららしい作品。バンドとしての新しい方向性は提示されたものではなく、いままでの活動を深化させたような作風となっています。そのため、目新しさはありません。本作においては、バンドとしての勢いもありますし、ゲストを加えることによって、いわゆるマンネリになることは回避されています。ただ、今後、このスタイルが続いてしまうと、「大いなるマンネリ」になる危険性も感じました。

とはいえ、本作については間違いなく傑作と言える内容だったと思います。なによりもこの軽快なリズムと民謡独特のうねりでライブが楽しいだろうなぁ、ということを強く感じさせる作品です。

評価:★★★★★

民謡クルセイダーズ 過去の作品
エコーズ・オブ・ジャパン
民謡クンビエロ(フロム・トーキョー・トゥ・ボゴタ)(民謡クルセイダーズ&フレンテ・クンビエロ)
日本民謡珍道中


ほかに聴いたアルバム

MORE JET/ギターウルフ

オリジナルアルバムとしては実に約7年ぶりとなるギターウルフの新作。基本的にはいつも通り、これでもかというほどのノイズをまき散らした、ヘヴィーなガレージロックを聴かせてくれています。前作「LOVE&JETT」は比較的メロディアスな楽曲が多かったのに対して、今回のアルバムはよりパンキッシュでヘヴィーなガレージロック路線を追求した作品に。そのため、大いなるマンネリ的な部分がより強調されてしまった感もあるのですが、一方でギターウルフらしさが全開された作品に仕上がっていました。

評価:★★★★

ギターウルフ 過去の作品
宇宙戦艦ラヴ
野獣バイブレーター
チラノザウスル四畳半
LOVE&JETT
ブラックレザー爆弾 LIVE AT WWWX

Angels On The Dancefloor/tofubeats

tofubeatsの新曲はタイトル通り、「ダンスフロア」をテーマに据えた新作。オリジナル作としての直近作「NOBODY」はボーカロイドソフトを導入した実験的な作品となっていましたが、こちらの作品は全体的にハウスやUKガラージなど、クラブ系の作品が並ぶアルバムに。結果として、ダンサナブルで心地よいものの、目新しさはないダンスチューンといった印象も受けるのですが、それはそれでtofubeatsとしての原点という意味合いも強いアルバムに仕上がっていました。

評価:★★★★

tofubeats 過去の作品
Don't Stop The Music
ディスコの神様
First Album
STAKEHOLDER
POSITIVE
POSITIVE instrumental

POSITIVE REMIXS
FANTASY CLUB
RUN
TBEP
RUN REMIXES
REFLECTION
NOBODY
TB DJ REMIXES

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