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2026年5月11日 (月)

元CHAIの双子姉妹による新ユニット

Title:DEBUT
Musician:OKAME

Debut_okame

2016年にデビューし、「NEOかわいい」「コンプレックスはアートなり」をコンセプトに、独自の音楽性、個性的な歌詞で高い評価を受けたロックバンドCHAI。2017年にリリースされたデビューアルバム「PINK」は日本だけではなく海外でも高い評価を受け、Pitchforkでは「BEST NEW ALBUM」という評価を受けた上に、年間ベストアルバムにもランクインしてきました。その後はイギリスのSUB POPと契約を結ぶなど、海外進出を視野に活動を続けてきましたが、2024年に残念ながら解散してしまいました。

今回紹介するアルバムは、そのCHAIの双子のボーカリスト、マナとカナによるニュープロジェクト。昨年9月に活動を再開し、シングルをリリース。そして今回、8曲入りのEP盤という形でアルバムデビューを飾っています。

まず楽曲的にはCHAIのサウンドを継承しています。ちょっとヘタウマ的な、マナとカナのユニゾン気味のボーカルがメインにしつつ、比較的シンプルなエレクトロアレンジ中心の、ちょっとドリーミーな雰囲気のアレンジが特徴的となっています。CHAIのサウンドでもエレクトロ主導となった後期の作風がメインなので、前期のバンドサウンド中心の作風に惹かれたリスナーにはちょっと残念に感じるかもしれませんが、一方で、タイトなサウンドづくりは初期のCHAIに通じるものがあり、また、後期のCHAIに感じられた、変に今風を志向したようなR&B路線はなくなり、そういう意味で、マナとカナが本来やりたかった音はこうだったのかな、といった印象も受ける内容となっています。

メロディーラインについては、CHAIの楽曲に比べるとよりポップス感が増した感じがします。特に歌謡曲からの影響は強く感じられ、アルバム冒頭の「おかしなきもち」はレトロな歌謡曲っぽい内容。「たまや」もギターも入って切ないメロディーラインが印象的で、こちらも歌謡曲からの影響を感じさせますし、「それいけ!シンデレラ」も打ち込みのサウンドを含めて80年代歌謡曲といった印象を受ける曲調になっています。もっとも、このポップ路線については、タイアップシングルなどではCHAI時代でも顔を覗かせていた部分ではあり、タイトなサウンドとマッチして、おそらくCHAIの曲が気に入っている方ならば、大きな違和感は覚えないのではないかと思います。

一方、CHAIと比べるとかなり大きな変化があったのはやはり歌詞の部分。もともとCHAIの歌詞はベースのユウキが担っていたということもあり、ルッキズムにとらわれない自分らしさの追求といったCHAI時代の歌詞に比べるとかなりコンセプトが異なり、率直に言うと、普通のラブソングとなっています。特に2023年にカナが結婚したそうで、そこらへんの心境の変化も大きかったのではないでしょうか。ただ、独自性があって、女性はもちろんのこと、自分らしさの追求という点で男性にもある種の共感を覚えた歌詞がなくなってしまった点はちょっと残念にも感じました。

CHAIの良さや個性も残っており、サウンドには独特なものがあるだけに、今後が楽しみな一方、全体的に打ち込みのサウンドはチープさもあり(ひょっとしたらわざとかもしれませんが)、歌詞も含めて圧倒的な個性という面ではCHAIの後継としては物足りなさを感じてしまったのも事実。ただ、CHAIも活動休止前は音楽性がいまひとつ定まらず、迷走していた感もあるので、あらためてマナ&カナがやりたい音楽、ということで方向が定まったという意味も大きいのでしょう。とりあえずは今後に期待、といった感じで。今後もその活動に注目していきたいところです。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days~YONMARU~-LIVE-/TM NETWORK

昨年10月から、7ヶ月連続でサブスク解禁されているTM NETWORKのライブアルバム第5弾。40周年プロジェクトファイナルシリーズとなるライブの模様を収めたアルバム。このライブツアーに関しては、私も2014年、大阪公演に参加しており、セットリストについては基本的にその時とほぼ同じ。その時のライブレポにも書いたのですが、セットリストは、1980年代90年代の楽曲のうち、知る人ぞ知る的な曲も多く、ちょっとマニアックな感。それがまた40周年の締めくくりにふさわしいと言えるかもしれません。何気に熱心なファンにはうれしい内容となっているセットのライブアルバムでした。

評価:★★★★★

TM NETWORK 過去の作品
SPEEDWAY
TM NETWORK THE SINGLES 1
TM NETWORK THE SINGLES 2
TM NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
DRESS2
QUIT30
GET WILD SONG MAFIA
GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition
Gift from Fanks T
Gift from Fanks M
LIVE HISTORIA T 〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
LIVE HISTORIA M〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
DEVOTION
40+ ~Thanks to CITY HUNTER~
How Do You Crash It?
TM NETWORK TOUR 2022"FANKS intelligence Days"at PIA ARENA MM-LIVE-
TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days~DEVOTION~-LIVE-
TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜STAND 3 FINAL〜

ケツメイシ14/ケツメイシ

2025年5月にDJ KOHNOが脱退。3人組となってから初となる決明子のニューアルバム。基本的にレゲエ+HIP HOP的なスタイルはいつも通りながらも、エレクトロを取り入れてスペーシーな作品や、同じくエレクトロなダンスチューン、ハワイアン的な要素を取り入れた曲などバラエティーは豊富。ユーモラスをまじえた大人の応援歌的な内容は相変わらずで、3人組になってもいつものケツメイシという路線は変わりません。目新しさはありませんが、良くも悪くも安心して聴ける1枚でした。

評価:★★★★

ケツメイシ 過去の作品
ケツノポリス5
ケツノポリス6
ケツノポリス7
ケツの嵐~春BEST~
ケツの嵐~夏BEST~
ケツの嵐~秋BEST~
ケツの嵐~冬BEST~

KETSUNOPOLIS 8
KETSUNOPOLIS 9
KTMusic(KTMusic)
KETSUNOPOLIS 10
ケツノポリス11
ケツノパラダイス
ケツノポリス12
ケツノポリス13

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