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2026年5月18日 (月)

レミオロメンに思う徒然

Title:SINGLES BEST+
Musician:レミオロメン

レミオロメンの再結成というニュースは、2025年の大きな音楽ニュースのひとつに挙げられるでしょう。2003年にデビューした彼らは徐々に人気をあげ、特に2005年にリリースされた「粉雪」は、ドラマ主題歌ともなり大ヒットを記録。その後も安定した人気を保ちましたが、2012年に活動を休止しています。

その後もメンバー同士の交流はあり、そんな話題も垣間見れただけに、再結成の期待もたびたび語られたものの大きな動きはなく、特に2018年にはボーカルの藤巻亮太が、デビュー以来所属していたOORONG MANAGEMENTから独立というニュースもあったために、レミオロメンの再結成は難しいのか・・・とも一部では目されていました。

しかし、2025年にはインスタやX、TikTokでレミオロメンのオフィシャルアカウントが出現。一気に再結成の期待が高まり、さらに12月にはついに再結成を発表。活動再開のツアーを行い、さらにこの2枚組のベストアルバム「SINGLES BEST+」がリリースされました。

個人的にはレミオロメンについては、デビュー直後からライブに足を運び、アルバムも毎作購入するなど、積極的にその活動を追いかけていました。ただ、一方でブレイク後の楽曲については複雑な思いも少なくありませんでした。というのも彼らはデビュー当初から小林武史をプロデューサーとして迎えていました。最初はそれが上手く機能していたように感じたのですが、ブレイクした後くらいから徐々に小林武史のアレンジがオーバーアレンジ気味にシフトしていきます。

特にレミオロメンの初期の作品については、素朴な日常風景を描いたシンプルな作風が特徴的で、アレンジもそれに沿ったシンプルなギターロックがメインでした。そんな中での小林武史のアレンジは曲にスケール感を与えるような過剰気味とも言えるアレンジが多く、そこに曲とのギャップを感じることが少なくありませんでした。

この回のベストアルバムは、タイトルの通り、彼らのシングル曲を販売順に並べ、その後にカップリング曲も販売順に並べた作品。初期の作品から活動休止前までの作品を時系列順に聴ける作品になっています。当時は、やはりレミオロメンは初期の曲が良くて、売れてからの曲はいまひとつ、なんて粋がって聴いていましたが、年月を経てあらためて聴くと、単なる若いゆえの・・・・・・・・・なんて思うことはなく、あらためて聴いても、やはりシンプルなメロと歌詞にシンプルなアレンジが載った初期のレミオロメンの曲が彼らの良さをもっとも引き出していたと思うし、その後、ストリングスをこれでもかというほど分厚く入れた曲がオーバーアレンジ気味でいまひとつ、という印象は、このベストアルバムで久しぶりに彼らの曲を聴いても変わりませんでした。

ただ、その上でひとつ思ったのは、いまひとつだったのはコバタケのプロデュースもあったけども、純粋に藤巻亮太の書く曲の勢いが、初期に比べて徐々に衰えていった、という点も少なくなかったのかな、という印象も受けます。基本的にレミオロメンの曲はシンプルで、バリエーションも決して多くなく、飛び道具的なギミックを用いることもありません。それだけに純粋にメロの良さが曲に反映されてしまいます。初期の彼らの作品に比べると、ブレイク後の曲にはメロを一発で覚えるようなキラーチューン的な曲があまりありません。結局、ここらへんの勢いの衰えが2012年の活動休止につながったのかな、という印象は受けました。

そんな中、今回、新曲が2曲、冒頭に収録されています。どちらも小林武史プロデュースという点に不安は感じました。ただ、1曲目「さあはじめよう」は比較的シンプルなギターロックのナンバー。「100億の承認欲求」はコバタケらしいストリングスアレンジとなっているのですが、バラード曲のため、ストリングスはあまり不自然ではありません。どちらも前向きにこれからの音楽活動を捉えたような曲調で、今後の動向にも期待できます。ただ、メロディーラインという点ではどちらも悪くはないものの、キラーチューンというほどではなく・・・若干気になる部分はあります。

もっとも、藤巻亮太の直近のソロアルバムは、彼らしいメロディアスなポップが連続となっており、メロディーメイカーとしての勢いが戻ってきていることを感じます。ひょっとしたら、そこらへんの自信が、今回のレミオロメン活動再開につながったのかもしれません。そういう意味では期待半分、不安半分といった感じ。とりあえず、今後は本格的に活動を再開しそうなだけに、これからの動向にも注目したいところです。来るべき久々のオリジナルアルバムも楽しみにしたいところです。

評価:★★★★

レミオロメン 過去の作品
風のクロマ
レミオベスト
花鳥風月
“Your Songs”with strings at Yokohama Arena


ほかに聴いたアルバム

宮川泰 ヒットパレード

昭和を代表する偉大な作曲家であり、ザ・ピーナッツの楽曲を多く手掛けたことから、ザ・ピーナッツの育て親とも言われた作曲家の宮川泰。本作はそんな彼の代表作をまとめた5枚組のボックスCD。ザ・ピーナッツのヒット曲をはじめ、数多くのヒット曲が収録された本作。ムード歌謡曲や演歌がメインながらも、軽快なバタ臭いポップチューンなども聴かせてくれ、プロらしい、いい意味であまり手癖のない、幅広いタイプの楽曲が並んでいます。ただ、私たちくらいの世代(といってももうアラフィフですが・・・)だと、「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ曲や、「『ズームイン!!朝!』のテーマ」が一番なじみがあるかも。以前、宮川泰のヒット曲集としてテレビに使われた曲をまとめた「宮川泰 テレビテーマ・ワールド」を紹介しましたが、ひょっとしたら、リアルタイムでは「テレビテーマ・ワールド」に収録された曲の方がなじみがあるかも。

評価:★★★★

スタジオジブリトリビュートアルバム「ジブリをうたう その2」

2023年にリリースされた、武部聡志プロデュースによるスタジオジブリトリビュートアルバム第2弾。スタジオジブリの映画で使われた曲を、様々なミュージシャンたちがカバーしたアルバムの第2弾となります。さて、このトリビュートアルバムに関して、ちょっとニュースになった出来事がありました。それは、当初、参加を予定していたくるり岸田繁が急遽、不参加になったという点。これに関して、不参加になった経緯について、岸田繁がXに批判的に投稿しており、話題となりました。

詳しい事情は不明なのですが、素直に解釈すれば、おそらく最後の最後の段階で、岸田繁のアレンジが気に入らない上層部の誰かの鶴の一声で、岸田繁の楽曲がお蔵入りになったのでしょう。そのまま考えれば、スタジオジブリか日テレの上層部の誰かの意向と思われるのですが・・・どんなアレンジがほどこされたのか非常に気になるところなのですが、今回のアルバムで一番楽しみにしていたのは(前作に引き続き)岸田繁だっただけに非常に残念です。

そんな「意向」があったから、かわかりませんが、アルバム全体としてはおとなしく素直なカバーが並んでいます。その中でも比較的耳を惹いたのはGLAM SPANKYの「ひこうき雲」のカバーと、ボカログループのロクデナシのボーカル、にんじんによる「さよならの夏~コクリコ坂から~」でしょうか。前者はGLAM SPANKYらしい、非常に渋さが魅力的なカバーになっていますし、後者は切なさを感じさせるボーカルが耳に残るカバーとなっていました。良くも悪くも、ジブリの楽曲をほどよく調理できていますし、ジブリのファンにとっては、苦みを感じさせずに素直に楽しめるカバーアルバム。そんな中で岸田繁の楽曲がどういう味付けを行っていたのか気になるのですが・・・いつか解禁されないかなぁ。

評価:★★★★

スタジオジブリトリビュートアルバム「ジブリをうたう」

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