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2026年4月26日 (日)

デビュー30年目にして、さらに進化!

Title:NEWME
Musician:UA

オリジナルアルバムとしては、2016年の「JaPo」以来、実に約10年ぶりとなるUAのニューアルバム。ただ、前作「JaPo」リリース後は、しばらくUAの名前を聞く機会は減ったのですが、2021年にAJICOを始動。2022年にはEP「Are U Romantic?」のリリース、さらには2024にはAJICOとしてのEP「ラヴの元型」をリリースするなど、ここ最近は比較的積極的な活動を続けており、その流れとなる、待望のニューアルバムとなりました。

今回のアルバムはそんなUAのデビュー30周年を記念するアルバムとなります。通常、この手の区切りのアルバムで、なおかつ久しぶりとなると、どちらかというと集大成的な内容というケースが少なくありません。ただ、今回のUAのアルバムに関しては、そんな集大成的な感じは皆無。「NEWME」というタイトルからもわかるように、デビュー30年目にして、新たなUAを模索するようなアルバムとなっていました。

オープニングを挟んで事実上の1曲目となる「Mood」こそ、UAらしいダウンビートのR&Bチューンとなっていますが、続く「Happy」はタイトル通り、非常に明るいポップなナンバーで、UAの曲の中でも、特に明るさの強い楽曲になっています。さらに特徴的だったのが続く「ZOMBIE」で、こちらはエレクトロサウンドを大胆にいれつつ、タイトル通りの怪しさを感じさせるような楽曲。彼女の新たなスタイルを提示するような曲になっています。

今回のアルバムではこのエレクトロ路線が目立っており、「GORILLAS are still very shy」でも、リズミカルなエレクトロビートを主軸に据えた、アートポップ風の作品に。「ALK」もアンビエント風のエレクトロチューンと、いままでのUAの作品とも異なる、意欲的な作品に仕上がっています。

さらに今回の作品で彼女の意欲を感じさせるのは、様々なミュージシャンが参加し、UAの新たな可能性を広げているという点でしょう。「Mawaru Mirai」では藤原さくらが参加。ストリングスとピアノを入れたフォーキーな作風に。「WAKE UP」では女性ラッパーのMFSが参加し、こちらはHIP HOP色の強い作品となっています。さらにラストを締める「Twilight Before Sunrise」はなんと坂本龍一が楽曲提供を行った作品。UAと坂本龍一は、神山まるごと高専の校歌「KAMIYAMA」を、共同制作した繋がりがありますが、本作はそれ以前に、2022年にUAが坂本龍一の古希記念プレイリスト企画に参加したことを機に、坂本龍一に直接楽曲提供を依頼した作品だそうで、坂本龍一の最晩期の作品としても注目されています。坂本龍一らしいアンビエント色も強い、ピアノとギターでメランコリックに聴かせる作品。タイトルから想像されるような、どこか明日につなぐ、希望の明るさも感じさせる作品で、アルバムのラストを飾るにふさわしい作品となっています。

そして注目なのは前述した「ZOMBIE」で、こちらでは俳優の村上虹郎が参加・・・そう、彼、UAの実の息子で、母子共演となっています。あえて子供と共に楽曲を作るという点も、彼女にとっては大きな一歩、なのかもしれません。

デビュー30年目を迎えつつ、新たなUAを提示し、さらに前に進み続ける彼女には、ある種の頼もしさとたくましさを感じます。直近のAJICOのアルバムも傑作でしたし、ここに来て、今の彼女は非常に脂にのった状態なのかもしれません。今後はさらに積極的な活動が続くのでしょうか。さらなる彼女の進化を楽しみにしていたいところです。

評価:★★★★★

UA 過去の作品
ATTA
ハルトライブ
KABA
JaPo
Are U Romantic?


ほかに聴いたアルバム

若者たち 30周年記念デラックス・エディション/サニーデイ・サービス

1995年にリリースされた、サニーデイ・サービスのデビューアルバムの発売30周年を記念してリリースされたデラックス・エディション。アルバム本編がリマスターされた他、1994年12月に下北沢Club Queで行われたライブの模様を収録した音源などが追加されています。「若者たち」本編は、その後のサニーデイに通じるようなフォーキーな作品もありつつ、バンドサウンドを前に押し出したヘヴィーな曲もあったりして、方向性は見えつつも、まだ模索気味な姿を感じます。特にライブ音源の方は、より荒々しいロックバンドという側面を押し出しており、ラストには「Anarchy In The UK」のカバーまで披露しています。今となっては、こういう方向性も違和感はなくなりましたが、「東京」や「愛と笑いの夜」でブレイクした直後に聴いたらちょっとビックリしただろうなぁ。まだまだそのスタイルを模索中の、若々しく、荒々しいサニーデイの姿がパッケージされた作品でした。

評価:★★★★★

サニーデイ・サービス 過去の作品
本日は晴天なり
サニーディ・サービス BEST 1995-2000
Sunny
DANCE TO YOU
桜 super love

Popcorn Ballads
Popcorn Ballads(完全版)
the CITY
DANCE TO THE POPCORN CITY
the SEA
サニーデイ・サービスBEST 1995-2018
いいね!
もっといいね!
冷し中華EP
DOKI DOKI
サニービート

はらいそ、の音楽 コーヒーハウス・モナレコーズの細野晴臣さんトリビュート・アルバム

デビュー55周年を迎えた、日本音楽界の偉人、細野晴臣へのトリビュートアルバム。かの小西康陽が発揮人となった企画で、下北沢のライブハウスmona recordsで行われたイベント「コーヒーハウス・モナレコーズ」に参加したミュージシャンたちが参加したトリビュートアルバムで、小西康陽はもちろん、スカートこと澤部渡や直枝政広、さらには細野晴臣ご本人も登場。ライブ音源も収録しているのですが、こちらにはMCも収録されていて、曲にまつわるエピソードを細野晴臣本人が語るという貴重な録音も。どの曲もアコースティックベースにしんみりと暖かく聴かせるアレンジとなっており、細野晴臣の曲の持つ魅力がしっかりとわかるトリビュートアルバムとなっています。

評価:★★★★★

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