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2026年4月13日 (月)

ヘヴィーなノイズを展開するが、リズミカルなエレクトロに聴きやすさも

Title:URGH
Musician:Mandy,Indiana

イギリスのマンチェスターで結成し、マンチェスターとベルリンを拠点とする4人組のエクスペリメンタル・ロックのよる2作目のバンド。ボーカルのバレンタイン・コールフィールドはパリ出身のため、使われている言語はフランス語。イギリス、フランス、そしてドイツと、ある意味、ヨーロッパをまたにかけているバンドということになります。グローバルな・・・と言ってしまうにはヨーロッパだけ、なのですが。

基本的にノイズやインダストリアルを前に押し出しているバンドなので、決して取っつきやすい訳ではありません。このアルバムも、冒頭を飾る「Sevastopol」はヘヴィーなノイズミュージックであり、決して万人受けするようなタイプの音ではありません。ただ、まずは聴きやすさを感じ、楽曲としてのインパクトを感じるのは続く「Magazine」。中盤からリズミカルなエレクトロビートが入ってきており、テクノやある意味、ビッグビートの色合いが強いナンバーに。Prodigyあたりが好きな人なら楽しめそうな感じで、いい意味での聴きやすさを感じる人も多いのではないでしょうか。

そして、一度、彼らのノイズ混じりのダイナミックでロッキンなビートに慣れると、そこからは非常に心地よい世界が待っています。ポエトリーリーディング気味のボーカルが力強い「try saying」、ダイナミックでヘヴィーなノイズを聴かせる「Life Hex」も、後半にはテンポよいエレクトロビートが楽しめます。

後半の「ist halt so」はヘヴィーなバンドサウンドをバックにラップが展開されるHIP HOP色の強いナンバー。さらに続く「Sicko!」では最近話題のラッパーbilly woodsが参加。ここらへんはHIP HOPのテイストの強い楽曲が続きます。かと思えば終盤の「Cursive」はリズミカルなエレクトロトラックが主導となるテクノ色の強いナンバーに。比較的、軽快な楽曲となっており、「ポップス」さも感じさせる曲になっています。

ちなみに前述の通り、ボーカルのバレンタイン・コールフィールドはフランス語が母語のため、歌は基本的にフランス語によるもの。海外のレビューコメントでは「フランス語であることが壁に感じる」とネガティブなコメントもついているようですが、それは我々日本人がいつも洋楽に関して感じることだよ・・・と思いつつ、ただ、フランス語の独特の響きもまた、バンドの味になっているような感じがします。ヘヴィーでとげとげしさを感じるバンドサウンドに対して、まろやかで丸みを帯びた印象を受けるフランス語とのバランスがユニークに感じました。

ヘヴィーでインダストリアル、ノイズも混じった楽曲は最初、聴きにくさもありますが、テクノ、ビッグビートの影響も感じるリズミカルなエレクトロサウンドはポップで聴きやすく、ダイナミックなロックサウンドも加えて、慣れていくと非常に癖になるような、完全にはまってしまうバンドだと思います。NINE INCH NAILSあたりのインダストリアル好きはもちろん、Prodigyあたりが好きな方でもお勧めできそうなアルバム。私もついついはまってしまった傑作でした。

評価:★★★★★

Mandy,Indiana 過去の作品
i've seen a way


ほかに聴いたアルバム

private music/Deftones

こちらは2025年ベストアルバムを後追いで聴いた1枚。こちらは「rockin'on」誌のベストアルバムで第〇位に入ったアルバム。アメリカのオルタナティヴ・メタル・バンドによる約5年ぶり10作目となるアルバム。「メタルバンド」というイメージが強かったので、いままでDeftonesについてはあまり聴いてきておらず、今回はじめて聴いた作品となるのですが、メタリックなサウンドを取り入れつつも、ノイジーなギターサウンドはオルタナ系の影響も色濃く感じられ、個人的には思ったよりも楽しめたアルバムになっていました。メランコリックなメロディーラインも耳なじみやすく、良い意味で聴きやすさも感じさせるアルバムとなっています。

評価:★★★★

hickey/Royel Otis

こちらも2025年ベストアルバムを後追いで聴いた1枚。こちらも「rockin'on」誌のベストアルバムで第〇位に入ったアルバム。てっきり男性ソロシンガー・・・かと思っていたのですが、オーストリア出身のロイエル・マッデルとオーティス・パブロビックによるデゥオだそうです。シンセも入りつつ、メランコリックでメロディアスなオルタナ系のギターロックな作品。いい意味で王道のストレートな感じのポップチューンになっており、気持ちよく楽しむことが出来ました。2月に初の単独来日公演が行われましたが、今後、日本での人気も高まりそう。

評価:★★★★★

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