世界には魅力的な音楽があふれている!
Title:RESPECT! THE WORLD〜30th Anniversary of Respect Record〜
ソニーミュージックでネーネーズの制作や、聖飢魔Ⅱ、スチャダラパーなど数多くのミュージシャンの宣伝を担当していた高橋研一が独立し設立。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットをはじめとして、沖縄の伝統音楽やヨーロッパのトラッドなど多くの作品を世に送り出した「リスペクトレコード」。2025年は、その設立30周年ということで、リスペクトレコードでリリースされた曲の数々を収録したオムニバスアルバムがリリースされました。約半分が沖縄の伝統音楽、残り半分が主にヨーロッパのトラッドという、洋邦折衷の、リスペクトレコードらしい内容となっています。
私自身、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットのアルバムは聴いていますが、リスペクトレコードについて基本的にはいままであまり認識はしておらず、意識して聴いたのは今回がはじめて。あらためてリスペクトレコードのカタログを見たのですが、沖縄音楽以外はフレンチやヨーロッパのトラッドなどが多く、個人的にここらへんのジャンルはいままであまり幅広くは聴いてこなかったため、正直、私にとってはちょっとなじみは薄いかも、という印象を受けました。
さて、今回のアルバムは全20曲入り。うち半数の10曲は沖縄音楽、残り10曲は海外の音源という構成となっています。まず魅力的なのは、この沖縄音楽。一言で沖縄音楽と言っても、様々なジャンル、地域の曲が収録されています。「ばんがむり」は宮古島の子守唄。三線とアコギの共演で、郷愁感あふれる歌が魅力的。「べーべーぬ草かいが」も沖縄のわらべうただそうですが、沖縄の音楽家、平安隆とスティールギターの第一人者、ボブ・ブロッズマンという組み合わせもユニーク。ボブの奏でるスティールギターのブルージーな音色が沖縄の音楽にピッタリとマッチしています。
一方、ラスト前の「アッチャメー小」はライブ音源。軽快なリズムに手拍子も加わり、沖縄音楽の楽しさが伝わってくる楽曲。ラストを締めくくるのはハシケンの「いつも、ありがとう」。こちらは沖縄音楽というよりもフォーキーな楽曲ですが、音楽への感謝を伝える楽曲は、まさにラストにふさわしい選曲となっています。
もちろん、その間に挟まれる海外の音源も魅力的。ジャズバイオリニスト、マティルド・フッブレールによる軽快なバイオリンのインストチューン「Japan Feeling」でウキウキしながら音源を聴き進め、ブラジル音楽とアフリカ北西部に位置する島国、カーボ・ヴェルデの音楽を融合させたナンシー・ヴィエイラ&フレッヂ・マルチンスによる「Proeza(邦題 愛すること)」も、郷愁感あふれるアコギと2人のデゥオが胸に響きます。
ハワイ出身のピアニスト、レネ・パウロの「Waikiki」も、美しいピアノの音色と、ボーカルで参加しているサンディーの歌声に耳を惹かれるナンバー。タイトル通り、ワイキキの静かな夕暮れの波の音をバックにしっとりと聴きたいナンバー。フランスのアコーディオン界の巨匠、ダニエル・コランの「La Pontissalienne」も、フランスらしい、ちょっと洒落た感じのアコーディオンの音色が魅力的で耳を惹きます。
基本的に海外の音源については、ヨーロッパトラッドやフレンチポップ、ブラジル音楽やハワイアンなどの要素を取り込んだ曲が多いのですが、ここに沖縄音楽の楽曲と並べても、あまり違和感なく聴けてしまうのがユニークなところ。場所や人が変わっても、民衆の間で流れる音楽については、どこか共通項がある、ということなのでしょうか。それとも、カーボ・ヴェルデやハワイなどといった、南国の海のある地域の音楽も多く、それが沖縄と共通する部分がある、ということもあるのかもしれません。
沖縄、日本、そして世界の音楽について、非常に魅力的な楽曲が収録されているオムニバスアルバム。沖縄音楽の奥深さ、そして世界には様々な魅力的な音楽があふれているんだな、ということをあらためて実感できたアルバムでした。いままであまりリスペクトレコードは積極的に意識して聴いてこなかったのですが、今後はいろいろと聴いていこうかなぁ。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
ハンバート入門/ハンバート ハンバート
昨年、「笑ったり転んだり」がNHK連続テレビ小説「ばけばけ」主題歌に起用され、なんと年末の紅白初出場を果たしたハンバート ハンバート。一気に知名度をあげた彼女たちですが、本作はそんな「ばけばけ」や紅白ではじめてハンバートを知った人たちに向けてリリースされた、タイトル通りの入門用のベスト盤。と、偉そうなことを書きながらも、実は私も彼女たちをこうやって音源でまとまって聴くのははじめて。何気にデビューから20年以上を経たベテランユニットですし、またもちろん彼女たちの名前は以前から知っていたのですが、いままでアルバム単位で聴く機会はありませんでした。
楽曲は、「笑ったり転んだり」と同様、フォークやカントリーの暖かいポップソングがメイン。ところどころロックの要素も加わって、意外とダイナミックな曲もあったりするのですが、全体的には非常に暖かいポップチューンが並びます。ただ、「国語」のように歌詞にひとひねりあるユニークなポップスもあったりして、一筋縄ではいかない感じもあるのがユニーク。一気に知名度をあげた彼女たちですが、これからの活躍にも期待です。
評価:★★★★★
Blank List/BARBEE BOYS
BARBEE BOYSに関して、先日、ショッキングなニュースが飛び込んできました。ボーカルのKONTAが不慮の事故のため、四肢完全麻痺の状態になってしまったことを公表。ファンに衝撃が走りました。さらに、ドラマーの小沼俊明が脱退。「BARBEE BOYS 4PEACE」として活動を再開したのですが、先日、4人体制での初ライブを行い、KONTAもライブでは元気な姿を見せ、これからの活動への期待を持てる内容となったようです。
そんなBARBEE BOYSは2024年から、デビュー40周年記念プロジェクトとして、過去作のリマスター版をリリースしてきましたが、本作がその締めくくりともいうべきアルバム。メンバー自らが選曲したセレクトアルバムで、40周年に伴うリマスター音源を採用。基本的には40周年記念盤からのセレクトとなっています。代表曲が収録されている一方、2020年のアルバム「MasteBee」から「ぼくらのバックナンバー」「掛んでみせろ」の2025年版も収録。ここらへんは、やはり新生BARBEE BOYSへの決意的なものがあるのでしょうか。これからのBARBEE BOYSがどのような歩みを続けるのか、引き続き見守っていきたいところです。
評価:★★★★★
BARBEE BOYS 過去の作品
Master Bee
1st OPTION
Freebee
3rd.BREAK
LISTEN! BARBEE BOYS 4
JUST TWO OF US(RADIO-K・BARBEE BOYS)
√5デトックス
eeney meeney barbee moe
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