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2026年2月

2026年2月28日 (土)

話題のインディーロックバンドの力強いステージ

WET LEG japan moistourizer 2026

会場 ダイアモンドホール 日時 2026年2月20日(金) 19:00~

2022年のデビューアルバム「Wet Leg」がグラミー賞を受賞するなど、大きな評判となったイギリスのインディーロックバンド、WET LEG。そのジャパンツアーに行ってきました。実は、今回、このライブに行くことを思いついたのは、先日紹介したマイブラのライブの直後。マイブラのライブの後、3月までライブがないなぁ~と思いながらいろいろと調べてみると、WET LEGのライブが名古屋で行われていることに気が付き、まだチケットが残っていたため確保。足を運んできました。

そんなギリギリまでチケットが残っていましたし、会場もダイホという広い箱なだけに、ガラガラかも・・・と懸念して足を運んだのですが、これが予想に反して9割程度の客の入り。思った以上に日本でのWET LEGのファンの多さに驚きました。

Wetleglive1

ライブは19時を若干まわったところでスタート。1曲目は「catch these fists」からはじまります。もともと3人組ガールズバンドだった彼女たちでしたが、このたびツアーサポートメンバーだった2人が加わり5人組でのバンドとなり、この日ももちろん5人でのステージとなります。

ただ、ステージではリアン・ティーズデイルに基本的にスポットがあたるようなセットに。彼女もヘソ出しのスタイルで、結構セクシーな感じ(笑)。もっともパフォーマンス自体はかなり迫力ある演奏を聴かせてくれています。特にドラムスが力強いリズムを刻んでおり、バンドの柱になっている印象も。確かに、当初はサポートだったドラマーを正式メンバーとして加える理由もわかるように思います。その後は「Wet Dream」「Oh No」「Supermarket」と序盤からアップテンポなナンバーが続き会場を沸かします。

Wetleglive2

その後の「jennifer's body」では力こぶポーズも。そのパフォーマンスに歓声もあがります。さらに「don't speak」まで、途中MCもなしのパフォーマンスとなっていましたが、ここでようやく短いMCへ。次の曲では一緒に叫び声をあげてね、といった感じの簡単なMCから、「Ur Mum」へ。途中、スクリームをあげるパートがあるのですが、ここは原曲よりも長く。そして会場のみんなで一緒に叫び声をあげ、会場全体が悲鳴で包まれました。

Wetleglive3

その後は日本を意識したセットリストでしょうか、最新アルバムから「pokemon」などを聴かせてくれます。また、ここまでずっとアップテンポなナンバーで会場を沸かしてきましたが、ここでミディアムナンバーの「11:21」へ。ここではその場で座ってゆっくりと聴かせます。かと思えば続く「pillow talk」はまたヘヴィーな力強い楽曲。ここでは力強いバンドサウンドとボーカルをしっかりと聴かせます。

ここで2度目の短いMCが入り、その後は「Too Late Now」へ。この曲は、よりサイケでドリーミーなギターノイズを響かせる楽曲。最初はゆっくりとノイズを響かせつつ、途中からは手拍子が加わり、会場が盛り上がります。さらにライブは終盤へ。「Chaise Longue」で盛り上がり、さらに「CPR」では、歌詞にちなんで、黒電話の受話器を手に取りながら歌うパフォーマンスも。ただ、黒電話の受話器なんて、メンバーは本物を見たことあるんでしょうか??

Wetleglive4

そしてラストは「mangetout」へ。会場は最後までハイテンションのままライブは終了。まだアルバム2枚のみのバンドなので、予想はしていたのですが、全1時間強でアンコールはなし。比較的短く、あっさりとしたステージでした。

ステージはメンバー5人のみ。途中、ステージ上手に、顔を長い髪で覆った謎のダンサー(??)が登場し、踊っていたのですが、あれは誰だったのでしょうか??パフォーマンスは音源で聴くよりもヘヴィーで、予想していた以上に迫力のある演奏を聴かせてくれていました。一方、ボーカルは音源で聴くよりも弱かったような印象が・・・とはいえ、それでライブの印象が悪くなるほどではなかったのですが。

急遽参加したライブだったのですが、会場も大いに盛り上がりましたし、短いとはいえ非常に濃い内容のパフォーマンスだったと思います。オルタナ系のギターロックとポップなメロという、この手のインディーロックらしいスタイルは個人的にも大好きですし、また機会があればライブを見てみたいです。なによりも、まだまだデビュー間もないバンドなだけに、これからの伸びしろも大きそう。今後の活躍も楽しみです。

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2026年2月27日 (金)

2作同時リリースのライブ盤

槇原敬之が配信限定でライブアルバムを2作同時リリースしました。今回は、その感想です。

Title:マキハラボ
Musician:槇原敬之

Makiharabo

まずはデビュー35周年イヤー企画の第1弾として、2024年の11月12月に行われたライブ「マキハラボ」の模様を収録したアルバム。ピアノやストリングス、パーカッションなど、すべて生楽器という編成でのライブで、タイトル通り、彼の音楽を生楽器で演奏して「実験する」というスタイルでのライブとなっていました。

Title:Makihara Noriyuki Concert 2025 Buppu Label 15th Anniversary "Showcase the Live!"
Musician:槇原敬之

Showacethelive

こちらは2025年3月から7月に行われた同タイトルの全国ツアーの模様を収めたライブアルバム。2月に、彼の個人レーベル「Buppu Labal」設立15周年を記念して、「Buppu Label」設立以降の楽曲を収録したベスト盤「Showcase!」がリリースされましたが、同作リリースに合わせて行われたライブツアーの模様を収録したライブアルバムとなります。

さて、まず「マキハラボ」の方ですが、こちらで歌われたのはオールタイムベスト的な内容。「冬がはじまるよ」「今年の冬」と初期のナンバーからスタートし、「彼女の恋人」「Hungry Spider」など初期の作品や、「ミタテ」「林檎の花」など、比較的最近の作品も歌われています。ただし「もう恋なんてしない」や「どんなときも。」は歌われていないようですが・・・。

ただ、正直言って、「実験」をコンセプトといっても、原曲からのイメージはほとんど変化ありません。もともと槇原敬之の曲は歌メインであり、アレンジ面はバンドサウンドやシンセが入ったとしても控えめ。これをアコースティックな楽器に置き換えたところで、楽曲自体の雰囲気はほとんど変わりません。あえて言えば「彼女の恋人」はアコースティックアレンジになってグッと雰囲気が変わっていたくらいでしょうか。

これは最初から分かり切っていたことで、「実験」をコンセプトにするならば、もうちょっと大胆なアレンジを施してほしかったように思います。ともすれば彼の歌自身にまで切り込んで、声も楽器の一部としてしまうようなエレクトロ路線に持っていくとか、インスト曲にして、大胆なロックアレンジを施すとか。もっとも、あまりにやりすぎると観客にとっては不評を買うかもしれませんが、全体の曲の中で数曲は、そういう大胆なリアレンジを施した曲があってもおもしろかったのではないでしょうか。

もっとも逆に原曲からイメージがほとんど雰囲気が変わらないために、純粋なオールタイムベスト的には楽しめるアルバムになっていたと思います。そういう観点では十二分に楽しめた内容だったのですが・・・ただ、「実験」という観点で考えると、ちょっと残念にも感じてしまうライブアルバムでした。

一方、「Showcase the Live!」については、「Showcase!」リリースに伴うツアーということで、基本的にほぼ「Buppu Label」設立後の曲のみのセットリストとなっています。彼に限らず、大ベテランのミュージシャンというのは、ファンは全盛期の頃の楽曲を求めがちで、「Buppu Label」設立以降は大きなヒット曲もないだけに、セットリスト的には特に初期からのファンにとってはかなり厳しい内容となっています。

そんなセットリストにも関わらず、このツアー、東京ではキャパ5,000名の東京国際フォーラムホールAの2Daysに、さらにキャパ8,000名の東京ガーデンシアター2Daysを埋めているのは驚かさせます。最近、大きなヒット曲に恵まれていないマッキーですが、いまだ衰えないその人気のほどがうかがえます。

そして、これは「Showcase!」のレビューでも書いたのですが、ここ最近の曲でも、全盛期に負けず劣らずの名曲も少なくなく、今回のセットリストでもライブアルバムとしてかなり楽しめる作品となっていました。彼みたいなタイプのポップミュージシャンはライブでガラリと曲の雰囲気が変わる、というケースは稀ですが、それでも時には明るく、そして時にはしんみり切ないメロで会場を盛り上げるステージの魅力は、会場の雰囲気と共に、しっかりとライブアルバムを通じても伝わってきたように思います。

いままでマッキーのライブは1度しか行ったことがないのですが、また一度ライブへ行きたいと感じさせてくれるには十分な魅力的なライブアルバム。まだまだ彼は魅力的な曲をたくさん作ってくれそうです。

評価:
マキハラボ ★★★★
Showcase the Live! ★★★★★

槇原敬之 過去の作品
悲しみなんて何の役に立たないと思っていた
Personal Soundtracks
Best LOVE
Best LIFE

不安の中に手を突っ込んで
NORIYUKI MAKIHARA SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT CELEBRATION 2010~SING OUT GLEEFULLY!~
Heart to Heart
秋うた、冬うた。
Dawn Over the Clover Field

春うた、夏うた。
Listen To The Music 3
Lovable People
Believer
Design&Reason
The Best of Listen To The Music
宜候
Bespoke
Buppu Label 15th Anniversary “Showcase!”
Makihara Noriyuki Concert 2024 “TIME TRAVELING TOUR” 2nd Season ~Yesterday Once More~


ほかに聴いたアルバム

夜空に架かる虹/a flood of circle

今年5月6日に、初となる日本武道館ワンマンが決定したa flood of circle。彼らにとって大きな到達点となるステージですが、本作のタイトルチューンはまさに初の武道館ワンマンへの思いを歌った曲で、「5月6日 武道館/目を開けて夢を見ている」というあまりにそのままな歌詞も登場します。ここまでストレートに武道館ワンマンを曲に綴った歌詞ははじめて聴いたかも・・・。

ただ、全体的にはa flood of circleらしいガレージロックを軸とした楽曲がメインな一方、「マイ・モーターサイクル・ダイアリー」ではデジタルロック的な要素を入れてきたり(マドカプっぽいけど・・・)、「キメラファンク(FLY!BABY!FLY!)」ではホーンを入れてファンクに挑戦したりと、あらたなサウンドへの挑戦も感じさせる作品。メロは相変わらずポップながらも、以前のように佐々木亮介の端正なボーカルゆえの「ベタなJ-POP歌謡曲」的には陥っておらず、ちゃんとガレージロックバンドとしての軸足を感じられるため、サウンド的に挑戦してもちゃんとa flood of circleらしさが維持されています。ちゃんと武道館クラスのバンドだな、ということを実感できるアルバム。評価はご祝儀的な意味合いも込めて。

評価:★★★★★

a flood of circle 過去の作品
泥水のメロディー
BUFFALO SOUL
PARADOX PARADE
ZOOMANITY
LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL
FUCK FOREVER
I'M FREE
GOLDEN TIME
ベストライド
"THE BLUE"-AFOC 2006-2015-
NEW TRIBE
a flood of circle
CENTER OF THE EARTH
HEART
2020
GIFT ROCKS
伝説の夜を君と
花降る空に不滅の歌を
CANDLE SONGS
WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース

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2026年2月26日 (木)

こちらもアイドル系が目立つ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

Hot100同様、こちらもアイドル系のアルバムが目立ちました。

まず1位初登場は中島健人「IDOL1ST」がランクイン。CD販売数2位、ダウンロード数1位、ストリーミング数16位。SexyZoneの元メンバーによるソロ2作目。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上7万枚で1位初登場。前作「N/bias」の初動5万枚(3位)よりアップしています。

2位は先週3位のXG「THE CORE-核」がワンランクアップ。ただし、先週まで2週連続1位だったストリーミング数は2位にダウンしています。

3位は韓国の男性アイドルグループATEEZ「GOLDEN HOUR:Part.4」がランクイン。CD販売数1位。ミニアルバムとしては昨年6月にリリースされた「GOLDEN HOUR:Part3」以来となるEP盤。オリコンでは初動売上6万9千枚で2位初登場。直近版は韓国盤のフルアルバム「Golden Hour:Part.3"In Your Fantasy Edition"」ですが、同作はデジタルチャートのみにランクインしており、流通経路の影響か、週間アルバムランキングでは圏外となっていました。

4位以下ですが、今週は初登場盤はなし。ただし、ベスト10圏外からの返り咲きとしてちゃんみなの2019年の2ndアルバム「Never Grow Up」が先週の23位から10位にランクアップし、昨年の6月4日付チャート以来のベスト10返り咲き。これは2月15日に日テレ系バラエティー「世界の果てまでイッテQ!」に出演し、本作に収録されている「SAD SONG」を歌ったため、と思われます。特にストリーミング数が19位から8位に大きくランクアップしています。

他のロングヒット盤はKing&Prince「STARRING」が4位にランクイン。これで9週連続のベスト10ヒット。特にストリーミング数が3位から1位にアップしています。一方、Number_i「No.Ⅱ」は4位から5位にダウン。こちらは22週連続のベスト10ヒット。Mrs.GREEN APPLE「ANTENNA」は9位から7位に再びアップ。ベスト10ヒットはこれで通算66週目。藤井風「Prema」は8位から9位にダウン。こちらは25週連続のベスト10ヒットとなりました。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

今週、Heasteekers Songsで1位を獲得したのはRol3ert「savior」。ラジオオンエア数で2位を獲得。「ロバート」と読ませる男性シンガーソングライターで、これが配信シングルとしては8作目となる作品。80年代のアーバンポップ的なテイストと、ロックなアレンジを取り入れつつ、ファルセットボーカルで聴かせるスタイルは昨今のK-POPの要素も感じさせる、今時のポップといった感じです。なお、Hot100では62位にランクインしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週1位は東京真中「ブレインロット」が初登場でランクイン。アーバンでメランコリックなエレクトロダンスチューンがなかなかカッコいい作品。東京真中は2024年から活動を開始したばかりの若手ボカロP。ドワンゴ主催のボカロの祭典、ボカコレことThe VOCALOID Collection 2026年冬で2位にランクイン。今週、見事1位を獲得しています。ちなみに2位初登場山本「デロスサントス」も、こちらはボカコレ2026年冬で1位を獲得した曲。こちらはボカロ系らしい、ちょっとシュールなノベルティーソング。3位にも椎乃味醂「ハーモニー」が初登場。こちらもボカコレ2026冬で3位を獲得した曲。以下、ボカコレ2026冬上位ランクイン曲が並ぶチャートに。4位Sohbana「個々々々々々人」(ボカコレ2026冬4位)、5位いのうつはSA「一億年恋してる」(ボカコレ2026冬ルーキーランキング1位)、6位MIMI「花びら哀歌」(ボカコレ2026冬7位)、7位奏(kanade)「再現.leaper」(ボカコレ2026冬ルーキーランキング2位)、8位OSTER project「前へ!」(ボカコレ2026冬5位)と、ボカコレランキング曲がズラリと並びました。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日!

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2026年2月25日 (水)

アイドル勢の新譜ラッシュ

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週はアイドル系の新譜が目立つチャートとなりました。

まず1位にはスターダストプロモーション所属の男性アイドルグループM!LK「爆裂愛してる」が、CD販売数が加味されたことにより先週の6位からランクアップし、チャートイン2週目にして初の1位獲得となりました。CD販売数が初登場で2位を獲得したほか、ダウンロード数は6位から5位、ストリーミング数は5位から3位、動画再生回数も4位から1位にアップ。オリコン週間シングルランキングは初動売上47万2千枚で2位初登場。前作「アオノオト」の初動10万8千枚(1位)からアップしています。また、「好きすぎて滅!」も5位と3週連続同順位をキープ。12週連続のベスト10ヒット。動画再生回数は4週連続の2位となっており、動画再生回数ランキングは1位2位がM!LKで占める結果となっています。

2位は旧ジャニーズ系男性アイドルグループなにわ男子「HARD WORK」が獲得。こちらはCD販売数1位でしたが、他のチャートは圏外となっています。オリコンでは初動売上71万8千枚で1位初登場。東海テレビ×WOWOW共同製作ドラマ「横浜ネイバーズ Season1」主題歌。前作「アシンメトリー」の初動34万8千枚からアップしています。CDのリリース形態が4種から8種に倍増しており、初動売上を引き上げる要因となっていますが、おそらく、同時リリースのM!LKを意識した販売攻勢だったのでしょう。

3位は韓国の男性アイドルグループRⅡZE「All of You」がランクイン。CD販売数3位、ラジオオンエア数1位。オリコンでは初動売上28万7千枚で3位初登場。前作「Lucky」の初動21万4千枚(1位)からアップ。

4位以下の初登場曲も、いずれもアイドル系。6位に≒JOY「電話番号教えて!」がランクイン。指原莉乃プロデュースの声優アイドルグループ。CD販売数4位。オリコンでは初動売上23万枚で4位初登場。前作「ブルーハワイレモン」の初動16万3千枚(1位)よりアップ。

そして9位には旧ジャニーズ系男性アイドルグループTravis Japan「陰ニモ日向ニモ」がランクイン。4月15日CDリリース予定のシングルからの先行配信。ダウンロード数1位、動画再生回数16位。

新譜ラッシュの結果、ロングヒット系がランクダウンしています。まず米津玄師「IRIS OUT」は2位から4位とベスト3陥落。ただし、動画再生数は1位から3位にダウンしたものの、ストリーミング数は5週連続通算22週目、カラオケ歌唱回数は8週連続通算17週目の1位。ベスト10ヒットを23週連続に伸ばしています。

HANA「ROSE」が9位から10位にダウンながらもベスト10をキープ。ストリーミング数は先週と変わらず7位で、これで通算36週目のベスト10ヒット。一方、「Blue Jeans」は8位から11位にダウン。ベスト10ヒットは通算29週でストップ。ただ、ストリーミング数は先週と変わらず6位をキープしていますので、来週以降の巻き返しも期待されます。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

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2026年2月24日 (火)

仲のよいメンバー同士の会話が楽しい

今回は最近読んだ音楽関連の書籍の感想です。

ご存知TM NETWORKの木根尚登によるドキュメンタリー小説「電気じかけの予言者たち-再起動編-」。木根尚登はTM NETWORKのメンバーやソロとしての活動のほか、以前から小説家としても活躍。彼の処女作「CAROL」は、TM NETWORKの同タイトルのアルバムにリンクした作品で、当時大きな話題となりました。その後も「ユンカース・カム・ヒア」が映画化されたり、コンスタントに作品を発表。ノンフィクションの作品としては、ここ20年ほど新作はないのですが、それまでに数多くの小説を発表してきています。

この「電気じかけの予言者たち」ももともとTM NETWORK活動を描いたドキュメンタリー小説として、いままで4作が刊行されており、本作が5作目。本作は2018年に起こった、小室哲哉の引退宣言からスタート。その後、コロナ禍での活動休止などを挟んで、2022年の「intelligence Days」ツアー、2023年の「DEVOTION」ツアー、そして40周年の「YONMARU」ツアーに至るまでの出来事を、木根尚登の視点からドキュメンタリー仕立てで描いています。

木根尚登については、アルバムは基本聴いているし、ソロでのライブにも以前足を運んだことがあるし、個人的に間違いなくTMのメンバーとしてもソロとしても好きなミュージシャンの一人なのですが、ただ彼の書く小説についてはいままで一度も読んだことがありません。リアルタイムで「CAROL」がリリースされた頃、クラスの女の子が話題にしていたことは覚えていますが、その頃はまだTMのファンでもなかったので、私がその小説を読むことはありませんでした・・・。

そんな訳で今回はじめて木根尚登の小説を読んでみたのですが、まず率直に言ってしまうと、小説としてはどうにも拙い印象が・・・・・・。文体にも特に工夫は見られませんし、内容もほぼ、メンバー同士やミーティングなどの出来事をそのまま会話文として載せているだけ。物語は前述の通り、小室哲哉の引退宣言からスタートするのですが、それに関して木根尚登本人や小室哲哉の心境を綴ったような文章はありませんでしたし、また、小室哲哉の復帰についても特に思いが語られることはありません。小説に関しては正直、「ライトノベル」の範疇といった印象を受けました。

ただし一方、この文体が特にこのドキュメンタリー小説の中では効果を発していると思われる部分はあり、特にメンバー同士やスタッフとの会話については、つまらない(笑)ジョーク部分も含めて会話文がそのまま記載されており、その結果、メンバー同士の関係性やその場の雰囲気もそのまま伝わってくるような文章に仕上がっていました。ひょっとしたら、この「会話文そのまま」という軽い書体は、このような雰囲気を出すため、わざと使用したのでしょうか?

そして、その「会話」を読んで感じたのがメンバー同士、仲がいいなぁ、ということ。かなり軽快に、ジョークを含んで気の置けない会話を交わしており、その良い関係性は小説で描かれている会話を通じても伝わってきます。また、この小説を読むと、木根尚登って、人脈的にも興味的にもやはり基本はフォークの人なんだ、ということを感じます。特にTMの活動休止中でのソロ活動ではその傾向が強くなっており、そんな彼がTMのようなエレクトロユニットに所属している点が、TMのユニークさなんだろうなぁ、とも感じました。

また本作では、特に中盤以降はツアーの模様を収録しています。選曲やアレンジに関するエピソードも満載。ここらへんのツアーについては、ライブアルバムが配信でもリリースされていますので、ライブアルバムを聴きながら読めば、より楽しめるかも。

ちょっと軽い文体は好き嫌いありそうですが、TM NETWORKのファンならおそらく楽しめるであろう1冊。なによりもメンバー3人の仲のよい会話は、ファンにとってはにやにやしながら読み進められるのではないでしょうか(笑)。

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2026年2月23日 (月)

日本、アメリカ、そして沖縄

Title:Okinawan Wuman
Musician:Awich

現在、日本において最も注目を集めている女性ラッパーといえばなんといってもちゃんみなでしょう。彼女がプロデュースを手掛けているHANAが、現在も大ヒット中。さらに昨年末には紅白に出演し、その過激なパフォーマンスが大きな話題となりました。しかし、日本で活躍する女性ラッパーとしては彼女も忘れてはいけません。沖縄出身の女性ラッパー、Awich。19歳の時に渡米。源氏でアフリカ系アメリカ人の男性と結婚するも死別。その後、日本に帰国し本格的な音楽活動を再開するというキャリアを持つ彼女。日本、アメリカ、そして沖縄と、彼女のルーツをしっかり踏まえた作品が収録されている作品となっています。

まず今回の作品の大きな特徴としてWu-Tang ClanのRZAが全面プロデュースを担当している点。HIP HOP界のレジェンドとも言うべき人物が全面プロデュースを行っている点も驚きなのですが、さらにA$AP Ferg、Lupe Fiasco、MIKEなど、海外のそうそうたるミュージシャンたちが参加ミュージシャンとして名前を連ねています。また、彼女のリリックも英語詞を中心とした内容となっており、ちょっと簡単に言ってしまえば、非常に「洋楽テイスト」の強い作風になっています。

事実上の1曲目ともなるA$AP Fergも参加した「Butcher Shop」で、ブーンバップ風のトラックが非常にカッコよく、まさに本場の雰囲気を感じさせる楽曲。「Hold It Down」も同じくブーンバップなトラックがメロウさも感じられ彼女のラップともしっかりマッチしています。また、Wu-Tang Clanらしいといえば「Wax On Wax Off」で、カンフー映画を思い起こさせるようなサンプリングを使用したトラックにRZAらしさを感じます。これはこれでAwichの曲となると、「日本」の要素を強く感じさせる楽曲に。また、どうしてもRZAのキャリア的に、90年代あたりを彷彿とさせるようなトラックも多いのですが、「Ghosts of the East」のようにトラップを取り入れた楽曲もあったりして、全体的にはしっかりと「今の音」にアップデートされています。

また、一方今回のアルバム、タイトルからして「Okinawan Wuman」と沖縄の女性という彼女の出自を強く意識したものとなっていますが、特にリリック面において、沖縄の女性という点を強く意識したものが目立ちます。特に顕著的なのは「Ghosts of the East」で、太平洋戦争の沖縄戦で沖縄の人たちが受けた残酷な殺戮劇を背景としたリリックが印象的。さらにリリックでは「From Okinawa,Japan to Cambodia」と、大虐殺があったカンボジアへと舞台は広がっていきます。

さらにある意味非常にストレートなのがスキットとなるのですが「Kaiju of Okinawa」で、ここではRZAを沖縄の嘉手納基地に招いて、第二次世界大戦の歴史をいまだ実感させられる、沖縄の現実を見せています。最後に飛行機の爆音を「怪獣みたいだ」と笑うRZAのセリフも印象的。スキットながらも沖縄の現実をまざまざと見せつけられるという、ある意味、重要なトラックになっています。

また、彼女のルーツのひとつである「日本」という面では、ラストの「Wax On Wax Off[-Japan Remix-]」も印象的。前述の通り、カンフー映画の音楽を彷彿とさせる「和」なトラックが特徴的な楽曲ですが、ここではR-指定、NENE、鎮座DOPNESS、C.O.S.A.と日本人ラッパーがズラリと参加し、全編日本語詞によるマイクリレーを繰り広げられており、日本語ラップの可能性に挑戦した作品となっています。

まさに彼女のルーツ、沖縄、日本、そしてアメリカをストレートに反映させた作品で、ある意味、Awichが全力を注ぎこんだ、その力の入れ具合のわかるアルバムになっていました。トラックは文句なしにカッコいいし、英語と日本語を自在にあやつる彼女のラップも文句なしにカッコいい。なによりも、主張の強いリリックも印象に残ります。文句なしの傑作アルバムです。

評価:★★★★★

Awich 過去の作品
THE UNION


ほかに聴いたアルバム

天使様†/Mega Shinnosuke

Tenshisama

2024年にリリースされたシングル「愛とU」がTikTokを中心にヒットを記録した男性シンガーソングライターMega Shinnosukeの約1年2か月ぶりとなるニューアルバム。最近では本作にも収録されているシングル「ごはん食べヨ」がアニメ「野原ひろし 昼メシの流儀」のオープニングに起用されるなど話題となっています(あ、しんのすけつながりか・・・)。TikTok発のミュージシャンというイメージがあったものの、前作「君にモテたいっ!!」は様々な音楽性を取り込んだ非常に優れたポップアルバムになっていました。本作もそれに続くアルバムということで、やはりギターロックの作品やピアノやホーンを入れて軽快に聴かせる作品、さらにはドリームポップ風の作品などバラエティー豊かな作風で彼の実力を感じさせます。ただ、前作に比べると、ちょっと音楽的なバリエーションやインパクトは一歩下がってしまった感も・・・。とはいえ、本作も良作だったと思います。今後の活躍にも期待です。

評価:★★★★

Mega Shinnosuke 過去の作品
君にモテたいっ!!

DEAR MYSTERIES/TOMOO

昨年、初となる日本武道館ライブを行い、またフジロックにも出演するなど、人気上昇中の女性シンガーソングライターによる、フルアルバムとしては約2年ぶりとなる2枚目のアルバム。ちょっとくすんだ感じのボーカルが耳を惹き、明るいポップなメロディーラインも魅力的ではある一方、楽曲は明るいポップかピアノバラードかの2択でちょっとバリエーションに乏しく、メロディーラインのインパクトも弱い印象が。全体的にあと一歩という印象が否めないアルバムでした。

評価:★★★

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2026年2月22日 (日)

フルボリュームの名盤

Title:Mellon Collie and the Infinite Sadness (30th Anniversary Edition) (邦題 メロンコリーそして終りのない悲しみ(30周年記念エディション))

Musician:The Smashing Pumpkins

オルタナティブバンドの代表格として1990年代に一世を風靡したロックバンド、スマパンことThe Smashing Pumpkins。日本でも高い評価を受け、様々なバンドに影響を与えた彼らですが、その中でも代表的なアルバムと言えば文句なしにこのアルバムでしょう。1995年にリリースされた彼ら3枚目のアルバム「Mellon Collie and the Infinite Sadness」。「メロンコリーそして終りのない悲しみ」という、直訳の邦題が与えられた本作は2枚組28曲入りというボリューミーな内容。ビルボードチャートでも1位を獲得し、文句なしに彼らを代表するアルバムとなっています。

そして昨年2025年は、本作がリリースされた30年という記念の年。ここ最近、過去の名盤の「〇周年記念エディション」が様々とリリースされていますが、ご多分に漏れず、本作も30周年の記念エディションがリリースされました。もともと2枚組というフルボリュームだった本作ですが、30周年記念盤ではさらにCD2枚が追加。1996年にアメリカで行われたLive Infinite Sadness Tourの模様を収録したライブアルバムとなっています。

そんな名盤中の名盤である本作ですが、その魅力の理由というと、ドリームポップ、メタル、フォークやシューゲイザー、プログレなどといった多くの音楽的要素を絡み合わせた、ひとつのジャンルに留まらない幅広い音楽性と言われます。例えば彼らの代表曲とも言える「Tonight,Tonight」ではオーケストラアレンジ的なストリングスにバンドサウンドが加わったスケール感ある作品になっています。また、一方、彼らの代表曲とも言える「Bullet with Butterfly Wings」はヘヴィーロックやメタルを彷彿とさせるギターリフをダイナミックに聴かせるつつ、メロはポップに聴かせる、いわば典型的なグランジ的な楽曲。このように楽曲によって様々な音楽性を取り込んでいます。

ただ、とはいってもアルバムを通じて感じられる彼らの魅力と言えば、ダイナミックでヘヴィーなサウンドと、タイトル通りのメランコリックでポップなメロディーラインの対比でしょう。いわばヘヴィーな「辛口」のサウンドと、キュートな「甘口」のメロディーラインのギャップが、このアルバムの大きな魅力に感じました。

例えば序盤の「Jellybelly」など典型的なそのパターンで、ノイジーでヘヴィーな疾走感あるギターリフとポップなメロの対比が目立つ作品。こちらも彼らの代表曲とも言える「1979」もバンドサウンドは至ってヘヴィーながらもメロディーラインは非常にポップでキュートに仕上げています。アルバム全体の流れ的にも「Bodiles」のようなヘヴィーなバンドサウンドを前に押し出した曲を聴かせたかと思えば、続く「Thirty-Three」はメランコリックにしんみりと聴かせる美しいナンバーと、アルバム全体を通じても、ダイナミックさとメランコリック、ポップスさを見事対比させた内容になっていたと思います。

ただ、その上で今回久しぶりに本作を聴いて感じたのですが、様々にバリエーションの富んだ音楽性を取り込みながらも、アルバム全体としてのバリエーションというか、振れ幅についてはあまり大きくない、つまり思ったより楽曲自体のパターンは少ないように感じました。全体的にヘヴィーなバンドサウンドを前に押し出したような作品か、メランコリックなメロを聴かせるようなパターンの曲がメイン。もちろん「Stumbleine」のようなフォーキーな作品もありますが、全28曲というフルボリュームの中では、あまり目立たないようにも感じました。

しかし、それにも関わらず全28曲2時間強にも及ぶ作品を一気に聴き切れたのが本作が傑作である所以でしょう。メランコリックなメロはインパクトがあって耳に残りますし、メタルやシューゲイザー、ドリームポップを混ぜた独特なサウンドも耳に残ります。様々な音楽性を織り込んだ・・・という以前に、なによりもバンドの勢いがゆえに、まったく途中にダレることなく、2時間強というフルボリュームのアルバムを最後まで楽しめる内容になっており、あらためて本作が名盤と呼ばれる理由がよくわかるように思います。

ちなみにDisc3,4のライブ音源は、本作リリース直後、1996年のライブの模様を収めたもので、当時の彼らの勢いが伝わってくるような迫力ある演奏が楽しめる音源になっており、こちらも聴きどころ満載なライブ盤。4枚あわせて3時間半弱というフルボリュームの内容ですが、それでもあらためてチェックしてみたい名盤なのは間違いありません。あらためてスマパンの偉大さを感じられた作品でした。

評価:★★★★★

The Smashing Pumpkins 過去の作品
Teargarden by Kaleidyscope
OCEANIA
(邦題 オセアニア~海洋の彼方)
Monuments to an Elegy
SHINY AND OH SO BRIGHT,VOL.1/LP:NO PAST.NO FUTURE.NO SUN.
CYR
ATUM-actⅠ
ATUM-actⅡ
ATUM-actⅢ
Aghori Mhori Mei

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2026年2月21日 (土)

蓮沼執太の挑戦

今回は最近リリースされた蓮沼執太が関連する2つの作品を同時に紹介します。

Title:TEAM
Musician:蓮沼執太チーム

まずは、彼が率いるオーケストラ編成の蓮沼執太フィルからの中核メンバーより結成された蓮沼執太チームによるアルバム「TEAM」。ツインドラム&ツインギターという、ちょっと特殊な編成になっています。

全7曲中3曲は歌付きの楽曲となっているのですが、残り4曲がインストとなっているこのナンバー。一言で言うと、非常にわかりやすくポストロックらしいアルバム。ダイナミックなギターとドラムスのリズムが印象的な「TEAMWORK」、続く「United Tee」も複雑なドラムパターンのリズムにギターが絡まる楽曲になっています。

それもそのはず、もともと彼自身、あのポストロックバンドの代表格、トータスに影響を受けているそうで、本作ではトータスのジョン・マッケンタイアがミックスを担当。トータスの楽曲「Seneca」のカバーにも挑戦。原曲に比べてかなりダイナミックなナンバーになっていますが、アルバム全体としてトータスからの影響を強く感じさせる作品になっています。

ただ一方で「Gakona」ではスペーシーなシンセの音を取り入れたり、ラスト「BLACKOUT」でもシンセを取り入れ、エレクトロテイストを醸し出すなど、トータスとはまた異なる、蓮沼執太らしさを感じさせる側面も。特に歌モノのナンバーに関しては、彼の書くメロディーラインは、メランコリックでどこか優しく、メロディアスな作風が意外と人なつっこさを感じさせます。

そんな訳で、トータスからの影響を上手く自分の中で消化し、蓮沼執太らしいポストロックの作品となった本作。実験精神あふれる作品ながらも同時に聴きやすさも感じさせます。挑戦的な作風ながらも比較的幅広くお勧めできる作品です。

評価:★★★★★

Title:う   た
Musician:灰野敬二+蓮沼執太

「実験性」という観点ではこちらの方が強いのではないでしょうか。前衛音楽家灰野敬二と蓮沼執太によるコラボ作。もともとこの両者の出会いはかなりユニークなものだったらしく、2017年に、お互い共演者が誰か、事前に知らされない状況でのステージに上がりパフォーマンスを行う、という企画で偶然出会ったそうで、その時感じた相性の良さから、今回、このコラボに至ったそうです。

今回の作品、非常にユニークなのは、ほぼ全楽器の演奏、作詞、作曲、ミックスを蓮沼執太が手掛け、蓮沼執太が書いた歌詞に、レコーディング当日、灰野敬二が即興で歌を与えるという手法。かなり挑戦的な作り方をした作品となっています。

蓮沼執太の作るサウンドは基本的にアンビエントな作風。ノイズやエレクトロサウンド、メタリックなサウンドにフィールドレコーディング的な自然の音を取り入れたものなど多岐にわたりますが、基本的にはアンビエント的な静かなサウンドがメインとなっています。そこに重なる即興的な灰野敬二の歌は・・・正直、老人的な声質が重なり、ちょっと不気味な印象も受けます。

これが味と言えば味であることは間違いないのですが、正直言うと、ポップという印象からは程遠い印象も。同じ実験精神を感じつつ、ポップという路線を維持した「TEAM」と比べ、こちらはかなり聴く人を選びそう。ただ、バラエティー富んだ蓮沼執太のアンビエントなサウンドは魅力的であり、そういう意味では「前衛音楽」ほどの聴きにくさはないかもしれません。「TEAM」に比べ万人向けではありませんが、興味のある方はチェックして損のないアルバムかと思います。

評価:★★★★

蓮沼執太 過去の作品
2 Tone(蓮沼執太&U-zhaan)
Good News(蓮沼執太&U-zhaan)
unpeople


ほかに聴いたアルバム

Next Chapter EP/ストレイテナー

ストレイテナーの新譜は4曲入りのEP盤。4曲のうち最後に収録されている「走る岩」は、インディーズ時代の人気曲を現在の4人編成でリアレンジした楽曲だそうです。4曲のみといっても、ヘヴィーで幻想的な「メタセコイアと月」、軽快なギターロック「My Rainy Valentine」、メロディアスでメランコリックなタイトルチューン「Next Chapter」とタイプが異なる曲が収録されており、ストレイテナーの幅の広さを感じさせる作品となっています。

評価:★★★★

ストレイテナー過去の作品
Immortal
Nexus
CREATURES
STOUT
STRAIGHTENER
21st CENTURY ROCK BAND
Resplendent
Behind The Scene
Behind The Tokyo
COLD DISC
Future Soundtrack
BEST of U -side DAY-
BEST of U -side NIGHT-
Black Map
Applause
Crank Up
フォーピース
The Ordinary Road

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2026年2月20日 (金)

大ヒット中のアルバムながらも覚える違和感・・・

Title:Dear Jubilee-RADWIMPS TRIBUTE-

2003年のデビュー、そして2005年のメジャーデビュー以来、高い人気を保ち続けているロックバンドRADWIMPS。特に2016年の映画「君の名は。」の劇中音楽を担当し、「前前前世」が大ヒットを記録したことから、一躍、国民的人気バンドの仲間入りを果たしました。本作は、そんな彼らのメジャーデビュー20周年を記念してリリースされたトリビュートアルバム。アルバム自体も大ヒットを記録した他、ビルボードのHot100では、アルバム収録曲のうち4曲が同時にランクインという快挙を達成。10月には彼ら自身のオリジナルアルバム「あにゅー」をリリースしていますが、そのアルバムよりもヒットしているという事態となっています。

大ヒットを記録し、評判も高いアルバムのようですが・・・ただ、個人的には聴いていてかなり違和感を覚えるアルバムとなっていました。その大きな理由として、主に2つの理由があって・・・

まず1つ目としては、野田洋次郎の歌詞を他のミュージシャンたちが歌う違和感。正直、野田洋次郎が書く歌詞はかなり独特です。かなり情熱的で感情的でありつつも、一方でどこか理屈っぽい。そのいかにも理屈っぽい、時としてあまり曲で使わないような単語を曲に盛り込んできながらも、一方では正直、教養の側面で「?」と感じさせるような歌詞も登場してしまいます。例えば本作でも宮本浩次がカバーしている「おしゃかしゃま」など典型的で、内容的にはかなりストレートに感情的。ただ一方で非常に理屈っぽい歌詞になっており、にもかかわらず、タイトルと合わせて「仏教と神道をごっちゃに理解していないか?」と思わせるような内容になっています。

ただ、そういう良くも悪く癖がある、独特の歌詞だからこそ、野田洋次郎本人が歌えば説得力が増しますし、逆に、野田洋次郎以外の歌手が歌ってしまうと、歌詞が本来持っている違和感が浮き彫りになってしまうように思います。今回のアルバムを聴いて、私が違和感を覚えた理由の一つ目はそんな点でした。

もう1つの違和感としては、その参加ミュージシャン。今回、参加しているミュージシャンはかなり豪華で、今をときめくミュージシャンばかり。米津玄師やMrs.GREEN APPLE、YOASOBIにVaundyと、まさに今のシーンの「ベストセレクション」的なミュージシャンたちが揃っています。

ただ一方で、それらのミュージシャンたちとRADWIMPSとのつながりについては若干、「?」が残ってしまいます。ちょうど彼らの最新アルバム「あにゅー」に収録された「MOUNTAIN VANILLA」という曲に、「アジカンとエルレとバンプ」と、まさに彼らとなじみありそうなロックバンドが登場してきます。ラッドとつながりがあるといえば、ちょうどこのあたりのオルタナ系ギターロックバンドだと思うのですが、今回のアルバムは残念ながらこの3バンドも、同じような系統のロックバンドも参加していません。そのため、今回のアルバム参加ミュージシャンには違和感。意地悪な言い方をすると、ラッドへのつながりよりも、いかにも売れそうなミュージシャンたちを並べたトリビュートアルバムに感じました。

そんな違和感のある作品だったので、下記の通り、評価は高くありません。とはいえ、1曲1曲をピックアップすると印象に残るような曲も少なくなく、特によかったのはラスト2曲、ハナレグミの「そっけない」と、角野隼斗の「すずめ」で、アコギのみでしんみり聴かせ、完全にハナレグミの世界となっている「そっけない」とピアノ曲で、RADWIMPSの持つ本質的なメロディーの良さを感じられる「すずめ」の2曲は特に印象に残りました。

そんな感じで個人的には違和感を多く覚える作品でしたが、一方、参加しているミュージシャンたちのファンは純粋に楽しめるアルバムではあるとは思います。ちょっと奥歯にモノが挟まったような言い方になってしまいますが・・・。特にいまをときめく最近のミュージシャンたちのファンで、これでラッドを知った方は、次は最新アルバム「あにゅー」も是非。

評価:★★★


ほかに聴いたアルバム

ゴールデン☆ベスト 沢田知可子 YOUR BEST SELECTION +2/沢田知可子

レコード会社横断の廉価版ベストシリーズ「ゴールデン☆ベスト」。今回紹介するのは「会いたい」の大ヒットで知られる沢田知可子。ただ、本作は1990年の「会いたい」のヒットの後、1995年にワーナーミュージックに移籍。その後の1998年にリリースされた「ユア・ベストセレクション」をアップデートしたもの。そのため、「会いたい」は未収録となっています。正直、「会いたい」の後、なかなかヒットに恵まれなかった彼女。本作では基本的にメランコリックに聴かせる曲が多い一方、ピアノやストリングスを入れて聴かせる曲やシンセポップ、さらにはサウンドオブウォールっぽいアレンジの曲もあったり、様々な曲があるのですが、正直、統一感には欠けた印象も。いろいろと模索して苦しんでいたのは・・・ということが垣間見れてしまうベスト盤になっていました。

評価:★★★

The Love Songs of Chara "Lush Life"/Chara

2025年9月にデビュー満34周年を迎え、35周年イヤーがスタートしたCharaの、過去に発表したラブソングをあつめたラブソングベスト。大ヒットした「やさしい気持ち」や、YEN TOWN BAND名義の「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」も収録されています。Charaの曲でラブソング以外って、何があったっけ?と思ってしまったのですが、そんなこともあって、代表曲はほぼ網羅した、「通常の」ベストアルバムとしても機能しているアルバムになっています。改めてCharaは、ボーカルスタイルが独特で、デビューから35年たった今でも唯一無二の個性を発揮し続けています。申し分ないラブソングの傑作がつまったベストアルバムです。

評価:★★★★★

CHARA 過去の作品
honey
kiss
CAROL
Very Special
Dark Candy
うたかた
Cocoon
JEWEL
Secret Garden
Naked&Sweet
Sympathy
Baby Bump
echo(Chara+YUKI)
Inner Peace

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2026年2月19日 (木)

話題のアイドルを集めたベスト盤が1位

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

話題のアイドルグループを集めたベストアルバムが1位にランクインしています。

今週1位初登場はTEAM KAWAII LAB.「KAWAII LAB. BEST ALBUM」が獲得。FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADY、CUTIE STREETらが所属する、アソビシステムによるアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」の発足4周年を記念したベストアルバム。CD販売数1位、ダウンロード数14位。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上14万8千枚で1位初登場。

2位はBUDDiiS「THIS IS BUDDiiS」がランクイン。CD販売数1位、ダウンロード数14位。こちらはスターダストプロモーション所属の男性アイドルグループ「EBiDAN」所属メンバーによる別働グループ。オリコンでは初動売上6万7千枚で2位初登場。前作「UtopiiA」の初動12万6千枚(1位)からダウン。

3位は先週2位のXG「THE CORE-核」がワンランクダウンながらも今週もベスト3をキープ。ストリーミング数は2週連続の1位をキープしています。

4位以下初登場は4位にFANTASTICS from EXILE TRIBE「Welcome to Sunshine」がランクイン。今週4位以下では唯一の初登場盤となっています。

ロングヒット盤では、藤井風「Prema」が7位から8位にワンランクダウン。24週連続のベスト10ヒット。Mrs.GREEN APPLE「ANTENNA」は先週と変わらず9位。通算65週目のベスト10ヒット。一方、Snow Man「THE BEST 2020-2025」は10位から12位にダウン。ベスト10ヒットは通算36週で再びストップ。またBE:FIRST「BE:ST」は8位から11位にダウン。こちらはベスト10ヒットが連続15週でストップとなりました。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsは鶴 and 亀「LOVE 2000」が3週連続で1位を獲得。ただし、Hot100では54位から69位にダウンしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週、ボカロチャート1位はDECO*27「愛言葉V」が初登場で獲得。2009年にリリースされた「愛言葉」から続く「愛言葉シリーズ」の第5弾。編曲はlivetuneのkzが担当しています。2位はカササギ「月が綺麗ねと言われたい! 」が先週に引き続き2位を獲得。3位にはサツキ「メズマライザー」が7位からアップ。4週ぶりのベスト3返り咲き。こちらも根強い人気を見せています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日!

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2026年2月18日 (水)

今回もロングヒットなるか?

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

チャートインから6週目にして初の1位獲得です。

今週1位はKing Gnu「AIZO」が先週の4位からランクアップし、初の1位獲得となりました。主にCDリリースに伴いCD販売数2位がチャートに加味された影響。ストリーミング数は5週連続の3位。ダウンロード数は3位から5位、動画再生回数は5位から6位にダウン。オリコン週間シングルランキングは初動売上6万4千枚で3位初登場。前作「SPECIALZ」の初動3万2千枚(4位)からアップ。TBS系テレビアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回遊 前編」オープニングテーマ。同番組からはヒット曲が相次いでいますので、本作もそれに続けるのでしょうか。

2位は米津玄師「IRIS OUT」が先週から同順位をキープ。これで22週連続のベスト10ヒット&通算21週目のベスト3ヒット。ストリーミング数、動画再生回数及びカラオケ歌唱回数は今週も1位で、ストリーミング数は4週連続通算21週目、動画再生回数は9週連続通算20週目、カラオケ歌唱回数は7週連続通算16週目と、いまだに圧倒的な強さを感じます。

3位は旧ジャニーズ系。Hey!Say!JUMP「ハニカミ」が初登場。CD販売数1位。テレビ朝日系ドラマ「50分間の恋人」主題歌。オリコンでは初動売上22万4千枚で1位初登場。前作「encore」の初動20万5千枚(1位)からアップ。

今週は4位以下にも初登場の多いランキングとなりました。まず6位にスターダストプロモーション所属の男性アイドルグループM!LK「爆裂愛してる」がランクイン。ダウンロード数9位、ストリーミング数5位、動画再生回数4位。現在、「好きすぎて滅!」が大ヒット中ですが、それに続くシングルで、2月18日CDリリースからの先行配信となります。ちなみに今回も昭和歌謡路線となっており、今後、この路線で行くのでしょう。ちなみに「好きすぎて滅!」も先週から変わらず5位にランクイン。これで11週連続のベスト10ヒット。特に動画再生回数が3週連続の2位をキープしています。

7位にはback number「どうしてもどうしても」が初登場。ダウンロード数4位、ラジオオンエア数1位。NHKウィンタースポーツテーマソングで、本作は昨年12月に配信済のシングルながらも、現在開催中のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックに使用されている影響で、一気にランクアップしてきました。

さらに10位にはサカナクション「いらない」が初登場。ダウンロード数2位、ストリーミング数20位、ラジオオンエア数9位。日テレ系ドラマ「こちら予備自衛英雄補?」主題歌。Xで「#サカナクションいらない」のタブが流れてきた時は、最初、山口一郎が変なことをいって炎上したのかと思いました・・・。

ほかのロングヒット曲としてはHANA「Blue Jeans」が先週と変わらず8位に。「ROSE」が先週の7位から9位にダウン。この2曲は週替わりにランキングの上位下位が入れ替わっているように思います。ただストリーミング数は「Blue Jeans」が5位から6位、「ROSE」が6位から7位とそれぞれじわりとダウン。「Blue Jeans」は通算29週目、「ROSE」は通算35週目のベスト10ヒットに。一方、先週までベスト10入りしていた「Cold Night」は11位にダウンしており、今週は3曲同時ランクインはなりませんでした。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

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2026年2月17日 (火)

レイヴの後の余韻

Title:EUSEXUA Afterglow
Musician:FKA Twigs

Eusexua-afterglow

2025年を代表する名盤として高い評価を受けたFKA Twigsのアルバム「EUSEXUA」。先日紹介したように、当サイトの2025年年間ベストアルバムでも1位に選んでいます。本編は、その「EUSEXUA」の続編としてリリースされたアルバム。もともとは「EUSEXUA」のデラックス盤として企画されたそうですが、制作を続ける中でひとつの独立した作品として完成したそうで、「EUSEXUA」に続くアルバムとしてリリースされました。

その前作「EUSEXUA」はレイヴの内面変化を描いたそうですが、この「Afterglow」ではレイヴを離れた後の「余韻」をテーマにしたのだとか。レイヴの空間を離れてもなお、身体の内面に残るビートや高揚感を表現したアルバムになっているそうです。実際、前作同様のエレクトロサウンドを前に押し出したテクノ色の強い作品となっていますが、比較的サウンド的にはおとなしくまとまった作品となっています。

そんなアルバム1曲目「Love Crimes」は、アルバム冒頭を飾るだけにどちらかというとまだレイヴの余韻を覚えるような疾走感あるリズミカルなナンバーからスタートしています。ただ、続く「Slushy」はドリーミーな浮遊感あるナンバー。PinkPantheressがゲストで参加した「Wild And Alone」も、リズミカルなエレクトロチューンながらも、同じくドリーミーな雰囲気の作品となっており、レイヴの後の余韻を味わっているかのような楽曲となっています。

特に中盤は「Cheap Hotel」「Touch A Girl」と共にミディアムテンポのドリーミーな作品となっており、こちらも深い余韻に浸っているかのような楽曲。ここで「Predictable Girl」などのように、再びリズミカルなエレクトロトラックが挟まれるのですが、日本人にとってやはりどうしても注目してしまうのは、ここで「Sushi」なるナンバーが収録されている点でしょう。1週間にわたるデートをストーリー仕立てで描いた、リズミカルなナンバーですが、寿司だけではなくカラオケも登場。なぜか日本がモチーフにされたようなコミカルな曲になっています。

そして本編ラスト「Stereo Boy」では、シューゲイザーを彷彿とさせるようなノイジーなサウンドで埋め尽くされたドリームポップ。ここまでのレイヴに直結するようなエレクトロチューンとはちょっと毛色が異なるような感じもするのですが、アルバムの最後に、徐々にレイヴの余韻から覚めていくといったイメージなのでしょうか。心地よいサウンドに身をゆだねつつ、アルバムは幕を下ろしています。

傑作だった「EUSEXUA」の続編ということもあり、前作と同様、エレクトロサウンドを前面に押し出したサウンドが心地よい傑作アルバムに仕上がっていたと思います。ただ、前作に比べると、ちょっとおとなしい作品が多かっただけにインパクトとしては不足気味。その点は前作には至らなかったような感じもします。ま、あくまでも続編というか、おまけ的な1枚といった感じでしょうか。もちろん、前作を気に入った方には要チェックのアルバムであることは間違いありませんが。

評価:★★★★★

FKA Twigs 過去の作品
LP1
MAGDALENE
CAPRISONGS
EUSEXUA

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2026年2月16日 (月)

伝説のバンドを目撃!

my bloody valentine JAPAN TOUR 2026-Additional Show-

会場 なんばHatch 日時 2026年2月3日(火) 19:00~

待望のmy bloody valentineライブに足を運んできました!私が過去にマイブラを聴き始めて最初にはまった頃は、完全に活動休止中の状態であり、「幻のバンド」的な立ち位置にありました。それだけにそのマイブラのライブを見れる日が来るとは・・・・・・感慨深い心境に至りつつ、はるばる大阪まで足を延ばしてきました。

会場はなんばHatch。今回はじめて行ったライブハウス。キャパは1,900人ほどで、この日はソールドアウトという状況。かなりギュウギュウ詰めでの状態でのライブを心配していたのですが、思ったよりも余裕のある状態の客の入りで、ほぼよい空間を確保してのライブ鑑賞となりました。ちなみに、入場してすぐ何かが配られていたので受け取ったのですが、なんと耳栓(!)。轟音でのライブを配慮し、耳栓が配られるという噂は本当だったんですね・・・。

Mbv_live1

ライブは19時15分頃にスタート。最初は名盤「loveless」のジャケットを彷彿とさせる赤紫色のスクリーンをバックにメンバーが登場。ケヴィンがステージ向かって右手の端、ビリンダが左手が位置し、中央にベースのデビー・グッギという配置に。最初はビリンダが日本語で「コニチハ」とあいさつした後にライブがスタート。最初はおなじみ「I Only Said」!印象的なイントロのギターリフが聴こえてきた時は思わず胸がジーンとなりました。もちろん、予想通り、会場はギターのフィードバックノイズの轟音で埋め尽くされたのですが、それよりも驚いたのはドラムの音を強いこと。ギターの轟音に負けずとも劣らないドラムスの強いビートがいきなり身体を襲ってきて、これにはかなり驚かされました。

さらに「When You Sleep」とこちらも感涙モノのナンバーが続きます。さらに現時点での最新アルバム「m b v」からの「new you」、さらには「Isn't Anything」から「You Never Should」と、いままで3枚のアルバムしかリリースしていない彼らですが、その3枚のアルバムからベスト的なセレクトの展開となります。

ただ、この日はあまりバンドとしての状況がよろしくなかったのか、それともいまひとつ音響が上手くいっていなかったのか、途中、トラブルらしきシーンも目立ちます。途中「Cigarette In Your Bed」の時にはスタートしたと思った演奏が途中でストップ。ケヴィンが音響にドラムスを強調するように指示するなど、どうも思ったような音が出ていなかった模様。続く「only tomorrow」でも途中2度もストップがかかり演奏がやり直し。ひょっとしてここらへん、ケヴィンのこだわり癖の影響なのでしょうか?

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中盤で印象的だったのが「Only Shallow」で、オリジナルでも彼らの作品の中では特に狂暴なバンドサウンドが印象的なのですが、このライブではそのサウンドが増幅されて、リスナーの耳に襲い掛かります。ただ、次の「Off Your Face」の前でまたも音源のトラブルが。また調整が入り、ライブが進みます。

「Off Your Face」に続いて軽いMCも。その後も「Thorn」「Nothing Much To Lose」と続くのですが、ここでもトラブルが。音の調整の間に、ビリンダが英語で簡単に「来てくれてありがとう」とお礼を述べていました。

Mbv_live3

そんなトラブルを挟みつつもライブは淡々と続き、後半、歓声があがったのがやはり「loveless」からの楽曲で彼らの代表曲である「Soon」。こちらでもドリーミーなサウンドを聴かせてくれます。ただ、ここでも途中、音響のトラブルがあったのか、途中で一度ストップするアクシデントも・・・。さらに続く「wonder 2」は「m b v」からのナンバーなのですが、こちらも分厚いサイケな音で圧巻されるナンバー。

そしてそのまま終盤戦へ。ここでマイブラライブならではの体験をします。続く「Feed Me With Your Kiss」では、この日一番の爆音が会場を包みます。スピーカーから出た音が、文字通りの振動となって身体を襲ってきました。ライブには数多く足を運んで、爆音には慣れている身なのですが、スピーカーから出る音で震えた空気を体感できたのははじめてかも・・・そしてそのままラストの「You Made Me Realise」へ。この2曲で会場のテンションもマックスへ。爆音が会場を包み込む中、ライブは幕を下ろしました。時刻はちょうど21時。2時間弱のステージでした。

Mbv_live4

そんな終始フィードバックノイズが会場を包み込むステージ。特にラスト2曲の爆音はすさまじく、まさにマイブラらしいパフォーマンスだったと思います。ただ一方、音源で聴くのとはかなり異なるイメージを持ったステージでした。というのも、オリジナルの音源では、フィードバックノイズをバックにスウィートなメロディーが流れる、非常に甘い雰囲気のポップというイメージがあります。しかし、この日は轟音に消される形でボーカルはあまり聞こえず、メロディーは後方へ。ひたすらヘヴィーなノイズを全身で体感するようなパフォーマンスでした。

そのバンドサウンドも、音源で聴くようなスウィートなノイズというよりも、ドラムの音がより前に押し出されることにより、エッジを利かせた鋭利な刃物のようなサイケなサウンド。ここらへん、音源で聴くマイブラのイメージとは異なる部分はあり、ちょっと期待していた向きとは違うように感じた方もいるかもしれません。実際に、SNS等の感想ではこの日のステージは賛否両論のようにも見えました。

また、途中、トラブルも多く、演奏が途中でストップする場面も頻発。正直、そこまで音は悪いとは思わなかったのですが・・・ここらへんは個人的にはケヴィンのこだわりのように感じられ、その職人肌的な部分が好ましかったのですが、この点も意見は分かれるところ。もっとも、爆音とはいっても、実は最初に配られた耳栓はほとんど着けずにライブを楽しんでいました。というのも、爆音とはいえ、他のミュージシャンのライブでも聴くことが出来る範囲内。また、なんばHatchの音響がいいのか、この日の音響スタッフの腕前がいいのか、ハウリングなどもほとんどなく、音は比較的クリアに聴けたように思います。その結果、終わってからも、音の悪いライブだとよく発生する耳鳴りはほとんど生じませんでした。

そんな訳で賛否両論な部分はあるのですが、私個人の感想を言えば、十分すぎるほど楽しめたステージだったと思います。やはり爆音に身をゆだねることが出来たのは、とても心地よかったですし、途中のトラブルもある意味ライブらしい感じがして、個人的には楽しめました。なによりも、昔から何度も聴いていたマイブラの曲を生で聴けたという事実、なによりも、マイブラのメンバーと同じ空間を体験できたという事実が満足できたライブでした。マイブラの魅力をしっかりと味わえた2時間でした。

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2026年2月15日 (日)

谷村有美からのクリスマスプレゼント

Title:White Songs -New Year, New Light-
Musician:谷村有美

谷村有美の過去作のリマスター企画第6弾。今回は1991年にリリースされたミニアルバム「White Songs」のリマスターとなります。ただ、オリジナルは4トラック5曲という内容だったのですが、今回6曲を追加。全11曲入りのフルアルバムとして大きく装いを変えたリリースとなっています。

今回追加された6曲は、基本的に本作以降にリリースされた楽曲の中からテーマに沿った曲をセレクトしたものとなっているのですが、最後の2曲は新曲となっています。いままでのリマスターでも最後に新録音の曲がボーナストラック的に収録されていたのですが、今回は純然たる新曲が2曲も収録されており、ファンにとってはうれしいクリスマスプレゼントといったところでしょうか。

さて、この「White Songs」はウインターソング集ということで、冬のイメージにピッタリの、優しくちょっと切なさを感じさせるポップチューンが並びます。メランコリックな、珠玉のクリスマスソングと言える「サンタをむかえに行く夜」に、同じく暖かさを感じる「一緒に暮らそう」は1993年のアルバム「愛する人へ~A MON COEUR~」収録で、両A面シングルとしてもリリースした曲。「『戦争が始まった』と臨時ニュースを聞いて」という歌詞は、1990年の湾岸戦争をモチーフにしたものですが、今でもなお通用してしまうのが残念なところ。ちなみにこの曲、恋人との同居を歌ったようにも思えるのですが、一緒に暮らす相手は母親だとか。

「雪の扉」も1994年のアルバム「幸福の場所」収録の曲。コーラスが重なるサビの切ないメロも印象的な、暖かい雰囲気のポップチューン。また、アルバムの中でちょっと異色なのが「21世紀の恋人」で、藤子・F・不二雄先生原作のアニメ「21エモン」のエンディング曲。もともと、特にウィンターソングでもないのですが「A HAPPY NEWYEAR MIX」として無理やり(?)収録されています。明るく軽快なポップチューンなのですが、個人的にもリアルタイムで見ていたアニメのエンディングテーマということで思い入れのある1曲だったりします。

ラスト2曲の新曲は、いずれも3曲弱という短めの楽曲で、いずれも作詞作曲を谷村有美本人が手掛けています。「たいせつ」はピアノをメインとした、アコースティックなテイストの楽曲で、いまだに往年の彼女の姿を感じるクリスタルボイスが魅力的なメランコリックな楽曲。ある意味、王道的な谷村有美の楽曲となっています。

一方、ラストの「New Year,New Light-sketch-」は、シンセでダイナミックなサウンドを聴かせるスケール感もある楽曲。ファルセットも取り入れたナンバーで、かなり意欲的に感じさせる楽曲。ボーカルに関しては若干不安定さを感じるのですが、ただ、彼女の現在の年齢と、ここ最近、あまり音楽活動をしていなかった点を考えると、ちゃんとプロとして聴かせるレベルになっています。

そんな訳で、単なるリマスターを超えて再構築された作品となっており、ファンにとってもうれしい作品。まだまだ続く寒い季節にピッタリの1枚と言えるでしょう。さて、リマスター企画、次は「docile」かなぁ。個人的に彼女のアルバムの中では一番好きな作品なので、期待したいところなのですが・・・ここに来て、半年以上、情報がストップしてしまっているので気になるところなのですが・・・。

評価:★★★★★

谷村有美 過去の作品
タニムラベスト
Believe In(2024 Remaster)
Face(2024 Remaster)
Hear(2024 Remaster)
PRISM(2024 Remaster)
愛は元気です。(2024 Remaster)


ほかに聴いたアルバム

ゴールデン☆ベスト 城之内ミサ/城之内ミサ

レコード会社共通の廉価版ベストシリーズ、ゴールデン☆ベスト。今回紹介するのは80年代終盤から活躍するシンガーソングライター城之内ミサのベスト盤。シンガーソングライターとしてだけではなく、テレビドラマの劇伴音楽などでも活躍し、80年代から現在までコンスタントに作品をリリースしています。今回のベスト盤に収録されているのは全体的に爽やかなポップが並ぶ作品。歌謡曲色が強い一方、80年代風のシンセポップやアイドル歌謡曲っぽい曲、さらにはクラシカルな楽曲やファンタジーな作風まで、かなり様々なジャンルに挑戦していることをうかがわせます。ただその一方、全体的にバラバラな印象も・・・。その作風を模索した後がうかがえるベスト盤でした。

評価:★★★★

TM NETWORK TOUR 2022"FANKS intelligence Days"at PIA ARENA MM-LIVE-/TM NETWORK

昨年10月から、7ヶ月連続でサブスク解禁されているTM NETWORKのライブアルバム第2弾。タイトル通り、2022年7月から行われたライブツアー「TM NETWORK FANKS intelligence Days TOUR 2022」の最終公演、9月4日のぴあアリーナ公演の模様を収めた作品。本格的な再活動の前哨戦となるようなライブツアーだったそうですが、比較的過去の作品が多いのが印象的で、「あの夏を忘れない」「8月の長い夜」など、知る人ぞ知る的なアルバム曲の懐かしいナンバーも聴けるのはうれしいところ。昔からのファンも存分に楽しめるライブ盤でした。

評価:★★★★★

TM NETWORK 過去の作品
SPEEDWAY
TM NETWORK THE SINGLES 1
TM NETWORK THE SINGLES 2
TM NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
DRESS2
QUIT30
GET WILD SONG MAFIA
GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition
Gift from Fanks T
Gift from Fanks M
LIVE HISTORIA T 〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
LIVE HISTORIA M〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
DEVOTION
40+ ~Thanks to CITY HUNTER~
How Do You Crash It?

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2026年2月14日 (土)

人生は楽しい!

Title:Vie
Musician:Doja Cat

ポップ、R&BとHIP HOPを合わせた、軽快なポップチューンを聴かせ、高い人気を誇るアメリカのシンガーソングライターでありラッパーであるDoja Catの約2年ぶりとなるニューアルバム。Doja Catについては、いままで名前は聞いたことあるけど・・・程度の認識で、今回、楽曲をちゃんと聞くのははじめて。ただ、軽快でリズミカルなポップスをキュートさを感じる彼女のボーカルで聴かせるスタイルは、非常に耳なじみやすく、とても楽しめた作品となっていました。

今回のアルバムは特に、80年代っぽい雰囲気を取り入れたポップチューンがメインとなっており、冒頭を飾る「Cards」はまさにその典型例のような1曲。強いビートのエレクトロアレンジはまさに80年代そのものですし、それを歌うキュートな彼女のボーカルも耳を惹きます。また、途中から軽快なラップを繰り広げており、まさにDoja Catらしい作品と言えるのではないでしょうか。

続く「Jealous Type」は先行シングルとなったナンバーですが、軽快なディスコ調のナンバーで、こちらもいかにも80年代の雰囲気を感じさせる楽しいポップチューンに。特に序盤は軽快でリズミカルなナンバーが続きます。

中盤は今度はR&B寄りとなったメロウなナンバーが並びます。「Gorgeous」は前半の雰囲気から一転するメロウなR&B風の楽曲。続く「Stranger」もリズミカルなポップながらもメロウに聴かせてくれるナンバー。中盤のSZAをフューチャーした「Take Me Dancing」もおそらくこのアルバムのハイライト。軽快でリズミカルなダンスポップに、メロウな歌声が魅力的。Doja CatとSZAが上手くマッチした楽曲に仕上がっています。

終盤も「Happy」のようなニューウェーヴ色の強いエレクトロナンバーが入っていたりと、終始、80年代を彷彿とさせる軽快なポップチューンが楽しいアルバムになっています。ただ、その中でもちょっとおもしろいのが「Make Up」で強いビートのエレクトロチューンで、ちょっとトラップ的な要素も入っており、80年代風という点を貫きながらも、ちゃんと現代的な要素を取り入れている点もユニークに感じます。

個人的にはそんな中でおもしろかったのが「AAAHH MEN!」で、いきなりちょっと不穏な感じの、ただ聴き覚えのあるイントロからスタート。個人的にかなり懐かしい、アメリカのドラマ「ナイトライダー」の印象的なイントロからスタートします。クレジットを見ると、「ナイトライダー」の作曲家のスチュ・フィリップスが名前を連ねていますので、偶然の一致ではなく、「ナイトライダー」のイントロをサンプリングしたのでしょう。80年代に大ヒットしたドラマのイントロだけに、アルバムのコンセプトに沿ったピックアップということなのでしょう。

軽快なHIP HOPとリズミカルなエレクトロのトラック、そして彼女のキュートなボーカルにそのボーカルで歌われるポップなメロがとても楽しいアルバムに仕上がっていました。ちなみにタイトルの「Vie」とはフランス語で「人生」ということ。「人生」と言われると、ともすればむしろ全体的に暗いものの、その先にある希望が・・・みたいな展開になりそうですが、このアルバムに関しては、それなりの変化はありつつも、基本的に楽しい空気が流れる作品となっており、この人生に対する楽観さが印象に残る作品にもなっていました。とても楽しい傑作アルバムです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Warning(25th Anniversary Deluxe Edition)/GREEN DAY

2000年にリリースし、全米ビルボードチャートで最高位4位を記録。全世界で500万枚を売り上げた大ヒットアルバム「Warning」の、リリース25周年を記念してリリースされた4枚組のデラックス版。Disc1はオリジナルのリマスター版、Disc2にはデモ音源やシングルB面曲を収録したレア音源集、さらにDisc3、4には2001年3月に幕張メッセで行われたライブ音源を収録されています。GREEN DAYといえば、本作の次の作品は、「American Idiot」。次回作はいわば彼らがパンクバンドの殻を破って、さらに大きく成長した傑作アルバムとなる訳で、本作はいわば「純粋な」パンクバンドとしての最後となるアルバム。ある意味、パンクバンドとしての集大成的なアルバムとも言えるわけで、外連味のない軽快でポップなパンクロックのナンバーが並んでいます。パンクバンドGREEN DAYの魅力を存分に感じれる傑作です。

評価:★★★★★

GREEN DAY 過去の作品
STOP DROP AND FALL!!!(FOXBORO HOTTUBS)
21st Century Breakdown
AWESOME AS F**K(邦題:最強ライヴ!)
UNO!
DOS!

TRE!
爆発ライブ~渋谷編
DEMOLICIOUS
Revolution Radio
Greatest Hits:God's Favorite Band
Father of All Motherfuckers
BBC SESSIONS
SAVIORS
Saviors (Édition de Luxe)

JAPANESE SINGLES COLLECTION-GREATEST HITS-/The Nolans

ここでも何度か紹介している、主に80年代に活躍した洋楽のミュージシャンたちの、日本において販売したシングルを集めたシングルコレクションのシリーズ。今回は80年代に大ヒットを記録した女性4人グループThe Nolansのシングルコレクション。ノーランズとして意識して聴いたことはあまりないのですが、「ダンシング・シスター」「セクシー・ミュージック」など聴き覚えある曲も多く、いかにも80年代的といった感じのフックの効いたメロディーラインが特徴的な、明るいポップチューンが並びます。素直なポップソングが多く、今聴いても違和感なく楽しめるようなナンバーばかり。広い世代の方が、楽しめる楽曲が並ぶポップアルバムです。

評価:★★★★

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2026年2月13日 (金)

新曲も満載のボリューム感あるステージ

くるりツアー 25/26~夢のさいはて~

会場 Zepp Nagoya 日時 2026年1月27日(火)19:00~

Kururilive2026

気が付けば、かなり久々となってしまったくるりのワンマンライブ。2014年のワンマンライブ以来なので、実に約11年ぶり・・・。そんなに経ってしまったのか、と月日のたつ速さに驚いてしまいます。会場はZepp Nagoya。会場はほぼ満員で、人がギッシリ埋まったライブハウスでの参加となりました。

ライブは19時、ほぼ時間通りにスタート。メンバーが登場すると、まず「グッドモーニング」「ロックンロール・ハネムーン」とスタート。ライブ序盤かだ、どちらかというとメロをしっかりと聴かせるタイプの曲からスタートし、まずはファンに聴かせるスタートとなりました。この日はステージバックに「QURULI」という文字が掲げられ、またステージのバック全体がスクリーンとなり、曲にあった映像が流れながらのステージとなりました。

その後は、HIP HOPやファンクの要素を入れた、くるりとしては異色のナンバー「琥珀色の街、上海蟹の朝」でファンを軽く踊らせた後は、10月にリリースされたシングル「Regulus」。この日はオリジナルでも歌ったHomecomingsの畳野彩加がライブにも参加しており、そのかわいらしい歌声を聴かせてくれました。さらにここで、くるりの代表曲「ワンダーフォーゲル」へ!序盤からいきなりの登場でちょっとビックリしつつ、会場からは歓声があがります。もちろん私のテンションも一気に上がり、心の中で一緒に歌いながら盛り上がっていました。

ここで最初のMC。以前の名古屋のライブで、お腹を壊して、序盤でトイレに行かざるを得なくなってしまった話。さらにはニューアルバムからの新曲の話で、「異色の売れ線」という紹介から、「C'est la vie」という新曲へ・・・これがバリバリのハードロックの「売れ線」からは程遠いナンバーになっていました(笑)。

さらにその後も「ハローグッバイ」から、こちらもくるりの代表曲「ばらの花」へ。序盤から出し惜しみなしの展開で会場を盛り上げます。その後、メンバー紹介から「BIRTHDAY」へと続き、MCへ。ここで会場からは「あやかちゃん!」と畳野彩加への歓声があがります。さらに彼女へのネタ振りで、畳野彩加の出身地、加賀弁の話になりました。

ここまで、くるりの代表曲が続きましたが、中盤は2月にリリース予定のニューアルバム「儚くも美しき12の変奏」からの曲が続きます。まずアルバムの代表曲という「金星」へ。「渚」を挟んで、ニューアルバムからの曲が続きます。その後は「お化けのピーナッツ」「Amamoyo」とラテンの曲が続き会場を軽く盛り上げます。

その後のMCでは名前の話。サポートドラマーの石若駿が、まず間違いなく「石川」に間違えられる話や、佐藤征史が小学校のころ、佐藤は1人だけだったけど、「まさし」だけで漢字違いで4人もいたという話なども。そしてライブは終盤戦へ。とはいえ、思いっきり盛り上がるナンバー・・・といった感じではなく「ミレニアム」や「さよならリグレット」など、こちらもメロを聴かせるナンバーを聴かせてくれます。

最後のMCでは、岸田が「子供の頃は大人になると蛇口からコーラが出るようになると思っていた」なんて話も。さらにoasisのライブに行った時に、いままで観客が歌うよりも、本人の歌が聴きたいと思っていたけども「Don't Look Back In Anger」をみんなで歌って、やはり感動した、という話も。ここからくるりでもみんなで合唱する曲を、ということで「ワンダリング」という新曲の一部をみんなで歌うことになりました。曲の中の簡単なフレーズをみんなで歌うということで、簡単に練習を行った後、曲に突入。この日はじめて聴く新曲ながらも、みんなで大合唱することにより盛り上がり、ライブは幕となりました。

もちろん、その後はアンコールへ。アンコールでは「Tonight Is The Night」「Morning Paper」と、ロックバンドくるりとして、ジャムセッションも交えた力強いバンドサウンドを聴かせてくれる曲からスタート。本編では比較的、メロディアスな歌を聴かせる傾向だったのと一転し、ロックバンドとしての側面を強調したステージを見せてくれました。

続くMCでは恒例の物販紹介だったのですが、佐藤征史が物販紹介する中、いきなり岸田がoasisの「Wonderfall」のイントロをギターで弾き始めたかと思うと、佐藤ボーカルによる「Wonderfall」の替え歌で物販紹介。さらにその後もビートルズの「Yesterday」、NIRVANAの「Smell Like A Teen Sprits」と替え歌での物販紹介が続き、これが微妙にちゃんと曲にマッチしており、会場は大爆笑となりました。

そしてラストは「ブレーメン」、そしてオーラス「潮風のアリア」で力強く歌い上げてライブは終了。最後はみんなで挨拶して会場を去っていきました。2時間半弱のステージでした。

2時間以上、満員のライブハウスでの立見は正直疲れたのですが、ただ、ライブを見ているとあっという間に過ぎ去ったライブ。ステージは、くるりの2人+サポートのドラム、ギターに、バイオリン、コーラスというなかなか豪華なステージで、ロックバンドとしての迫力あるパフォーマンスというよりも、アンコール後を除き、しっかりと「歌」を聴かせるようなパフォーマンスだったのですが、しっかりその楽曲に惹かれたステージで、あらためてくるりはいいなぁ・・・ということを実感できたパフォーマンスでした。ちなみにゲストも、前述の通り、Homecomingsの畳野彩加に、ドラマーは石若駿という、かなり豪華なメンバーが脇を固めており、この点もライブの魅力を高めるパフォーマンスにもなっていたようにも感じます。代表曲も多く聴けたし、新曲でニューアルバムも楽しみになってきたし、非常に満足感の高いステージでした。次は、もっと短いスパンでくるりのライブを見に行かなくては!(・・・と前回のワンマンの時も思ったのですが・・・)

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2026年2月12日 (木)

韓国発日本人女性アイドルグループが上位に

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は、韓国発の女性アイドルグループが上位に並んでいます。

まず1位にはMISAMO「PLAY」が初登場。韓国の女性アイドルグループTWICEの日本人メンバーによるサブユニットの初となるフルアルバム。CD販売数1位、ダウンロード数3位、ストリーミング数14位。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上8万枚で1位初登場。直近のミニアルバム「HAUTE COUTURE」の初動10万8千枚(2位)からダウン。

2位は先週1位のXG「THE CORE-核」がワンランクダウン。こちらも韓国の芸能事務所所属の日本人女性アイドルグループ。ストリーミング数は本作が1位を獲得しています。

3位にはNumber_i「No.Ⅱ」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。ストリーミング数は先週の1位から2位にダウン。20週連続のベスト10ヒット&通算15週目のベスト3ヒットとなりました。

4位以下では初登場が1枚。5位に「超かぐや姫!」がランクイン。同タイトルのNetflixアニメのサントラ盤。supercellのryo、livetuneのkz、40mPなど、そうそうたる、というよりもちょっと懐かしいボカロPが楽曲を提供しており、おそらくリアルタイムでここらへんのボカロPを聴いていた世代をターゲットにしているんだろうなぁ、ということを感じます。逆に言えば、もうボカロ系もそういう「懐かしさ」を売りに出来るほど歴史を重ねてきた、とも言えるのですが。ダウンロード数2位、ストリーミング数4位。

ベスト10圏外からの返り咲きとしては、Snow Man「THE BEST 2020-2025」が先週の11位から10位にランクアップし、4週ぶりのベスト10返り咲き。ベスト10ヒットを通算36週に伸ばしました。

他のロングヒット盤では、藤井風「Prema」が6位から7位にダウン。23週連続のベスト10ヒット。BE:FIRST「BE:ST」は先週から変わらず8位をキープ。15週連続のベスト10ヒット。Mrs.GREEN APPLE「ANTENNA」は10位から9位にアップ。こちらは通算64週目のベスト10ヒットとなっています。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsは鶴 and 亀「LOVE 2000」が先週から引き続き1位を獲得。Hot100では48位から54位にダウンしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週、ボカロチャート1位は柊マグネタイト「ディスクローズ・フリック」が初登場で獲得。昨年「テトリス」が大ヒットしておなじみのボカロPによる新作。2位はカササギ「月が綺麗ねと言われたい! 」がこちらも初登場。3位もLonePi「幸福刑」が先週の4位からアップし、ベスト3初登場となりました。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日!

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2026年2月11日 (水)

今週は新譜が少な目

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は新譜が少な目のチャートとなっています。

唯一の新譜が1位に初登場した旧ジャニーズ系アイドルグループSnow Man「STARS」。ダウンロード数1位、ラジオオンエア数3位、動画再生回数8位。TBSスポーツ2026テーマ曲のデジタルシングルとなります。現在、放送中の「ミラノ・コルティナ冬季オリンピック」でも使用されているようですが、今回はオリンピック専用という形ではないのでしょうか。さらにSnow Manは同曲に引っ張られた形か、「カリスマックス」が12位から10位にアップ。4週ぶりのベスト10返り咲きで2曲同時ランクインに。同曲は、通算9週目のベスト10ヒットとなっています。

2位は米津玄師「IRIS OUT」が先週の4位からランクアップ。2週ぶりにベスト3返り咲き。これで21週連続のベスト10ヒット&通算20週目のベスト3ヒットとなります。ちなみに、ストリーミング数、動画再生回数及びカラオケ歌唱回数はいずれの今週も1位。ストリーミング数は3週連続通算20週目、動画再生回数は8週連続通算19週目、カラオケ歌唱回数は6週連続通算15週目の1位獲得と、相変わらず圧倒的な強さを感じます。

3位はMrs.GREEN APPLE「lulu.」が先週の2位よりダウン。ストリーミング数は3週連続の2位、動画再生回数は4位から3位にアップしています。

今週、ベスト10の初登場はSnow Manの1曲のみ。返り咲きもSnow Manの1曲のみとなっています。一方、ロングヒットは、まずM!LK「好きすぎて滅!」が6位から5位にランクアップ。10週連続のベスト10ヒットに。ストリーミング数は先週から引き続き4位に。動画再生回数も同じく先週から引き続き2位を記録。

HANAは今週「ROSE」が9位から7位にアップ。ストリーミング数は3週連続で6位に。これで通算34週目のベスト10ヒット。また「Blue Jeans」は先週から同順位の8位をキープ。こちらはストリーミング数が先週から引き続き5位。通算28週目のベスト10ヒット。さらに「Cold Night」が7位から6位にアップ。結果、今週は6位から8位までHANAの曲が並ぶ結果となりました。

一方、アイナ・ジ・エンド「革命道中」は10位から11位にダウン。ベスト10ヒットは通算18週で再びストップとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

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2026年2月10日 (火)

この悲しくも美しい世界で

Title:Sad and Beautiful World
Musician:Mavis Staples

現在、御年86歳(!)。1950年代からザ・ステイプル・シンガーズの一員として活動を続け、最近でも比較的コンスタントにアルバムをリリースし続けるという、年齢を感じさせない驚異的な活動を続けるメイヴィス・ステイプルズ。2019年にアルバム「We Get By」をリリース後、2022年にリリースした「Carry Me Home」は2011年に録音した作品をリリースしたものと、さすがにここに来て活動ペースが・・・と思いきや、約6年ぶりとなるニューアルバムをリリースしてきました。それでも、86歳という年齢ながらも、ボーカリストとして衰えを全く感じさせない作品となっており、その精力的な活動ぶりにあらためて驚かされる作品となっています。

今回のアルバムは基本的に過去の楽曲のカバーがメイン。本作書下ろしによる新曲は1曲のみとなっています。まず冒頭を飾るのがトム・ウェイツの「Chicago」のカバー。ギターサウンドを前面に押し出しつつ、ホーンセッションも入ったロッキンなナンバーに。迫力ある演奏をバックに、しっかりロックしている力強いメイヴィスのボーカルに、まずは驚かされます。

続く2曲「Beautiful Strangers」はグッと雰囲気が変わって、ムーディーに聴かせる楽曲。こちらも年齢を感じさせない色っぽさも感じるボーカルに、逆に年を経たからこそ感じられる絶妙な感情がこもったカバーに。ちなみにこの曲、日本ではあまり知られていませんが、Kevin Morbyというテキサス出身のシンガーソングライターによる2020年の楽曲で、最近の曲もカバーとして積極的に取り入れている彼女の方針にも若々しさを感じます。

さらにタイトルチューンでもある「Sad and Beautiful World」は、こちらはスパークルホースというオルタナ系ロックバンドによる1995年の楽曲。こちらもタイトル通り、悲しさと美しさが共存した叙情的な作風が特徴的。そんな機微のある曲調をしっかりと歌い上げている点に、彼女のボーカリストとしての実力を感じさせます。

カバーのセレクトとして印象的だったのが中盤の「Godspeed」で、この曲はなんとフランク・オーシャンの楽曲のカバー。静かなホーンセッションも入り、厳かな雰囲気も感じさせる楽曲を力強く歌い上げています。また、「We Got to Have Peace」もカーティス・メイフィールドによる反戦歌のカバー。祈るような気持ちで歌い上げているボーカルが心に響き、特に今の時代だからこそ、胸にグッとくるような作品になっています。

後半のレナード・コーエンの「Anthem」のカバーも印象的。ピアノとギターの音色をバックに泣きメロを感情たっぷりに聴かせてくれます。続くフォークのスタンダードナンバー「Satisfies Mind」も同じく、感情たっぷりに泣きメロを歌い上げる彼女のボーカルが心に響きます。そして、しんみり聴かせる2曲に続くラストナンバーはソウルフルな「Everybody Needs Love」。まさに「愛」の大切さを歌い上げるナンバーで、アルバムを締めくくるにピッタリな楽曲となっています。

アルバムはタイトル通り、「悲しくも美しいこの世界」というコンセプトに従った、悲しい現実とその中での希望を歌ったような曲が多く、まさに長く生きてきた彼女の、この世界に対する実感が込められたような内容となっています。そんな曲を歌い上げる彼女のボーカルは、年齢を感じさせない迫力と艶がある一方、年齢を経たからこそ歌うことが出来るような感情の機微をしっかりと歌い込んだボーカルが実に魅力的。まさに彼女しか歌うことが出来ない珠玉の1枚となっていました。ここに来て、これだけのアルバムを作れるということに驚嘆させられますが・・・まだまだ彼女の活躍は続きそうです。

評価:★★★★★

Mavis Staples 過去の作品
One True Vine
If All I Was Was Black
Live In London
We Get By
Carry Me Home(Mavis Staples&Levon Helm)


ほかに聴いたアルバム

WINGS/Paul McCartney&WINGS

かのポール・マッカートニーが、ビートルズ解散後の1971年に結成し、その後約10年間活動を続けたバンドWINGS。「JET」「007 死ぬのはやつらだ」など、数多くのヒット曲を世に送り出したバンドですが、今回、ポール自らが選曲した、2枚組のベスト盤がリリースされました。そんなWINGSの曲を今回、まとめて聴いたのははじめてなのですが、ビートルズに続き、様々な音楽性を取り込もうとする意欲的な作風と、同時に、その実験性を上回るポップスであることを追求しようとするポールのスタンス、さらにはそんな天性のメロディーメイカー、ポールが生み出したポップソングの数々が楽しめるアルバム。ビートルズ解散後も全く衰えることのなかったポールの魅力を満喫できるベストアルバムでした。

評価:★★★★★

PAUL McCARTNEY 過去の作品
Good Evening New York City
NEW
Egypt Station
McCartneyIII
McCartney III Imagined
One Hand Clapping(Paum McCartney&Wings)

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2026年2月 9日 (月)

喪失と、その向こうの希望を感じる作品

Title:LOST AND FOUND
Musician:ROTH BART BARON

Lostandfound_rothbartbaron

現在、ギターボーカルの三船雅也のソロプロジェクトとなっているROTH BART BARONの約2年ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバムのテーマはタイトル通り、「喪失と発見」だそうで、三船は前作「8」の後のツアーで、精神的・身体的な疲労を経験し、それにより失ったもの、そしてそれからの再生をテーマとして込めた作品だとか。実際、その「喪失」を感じさせるメランコリックな作風と、その先の「再生」を感じさせるドリーミーなサウンドが大きな魅力の作品。毎回、傑作アルバムをリリースするROTH BART BARONですが、今回のアルバムもまた、傑作に仕上がってきました。

まずアルバム冒頭を飾る「CRYSTAL」が印象的。羊文学の塩塚モエカが参加した本作は、物悲しいメロディーラインながらも、どこか明るさを感じさせるドリーミーなサウンドが魅力的。まさにアルバムのテーマに沿ったような作風に仕上がっています。続く2曲目「Kitsunebi」も本作で印象的なナンバー。エレクトロサウンドで、どこか和風な雰囲気を醸し出した本作。タイトルはそのまま日本古来の心霊現象である「狐火」に由来しており、現世と来世をゆらぐ雰囲気が、独特の雰囲気を作りあげています。

その後もそんな、「喪失」を象徴するような物悲しげなメロに、「再生」を象徴するようなドリーミーなサウンドの絶妙なバランスが印象的な作品が並びます。「Falling Stars Over Burning City」も、ちょっと憂いを感じるメロディーに、ホーンも入った力強いバンドサウンドに希望の光を感じる楽曲。「S.O.S.(Song of Sinking)」もまた、ダークな雰囲気のノイズとドリーミーなエレクトロサウンドの対比がユニーク。歌詞も「意地悪な 化け物たちの 刃から/逃れましょう」「SOSの 流れる間に/魂を 混ぜましょう」とダウナーな心の闇を描きつつ、その先を感じさせる内容が印象に残ります。

さらに後半に行くにつれて、より希望の光が強くなっていく点も印象的で、終盤の「"You're the Best Person in This World"」は、まさにタイトル通り、ストレートに自己肯定的な内容。楽曲も爽やかなバンドサウンドで明るくまとめ上げられている中、三船のファルセット気味の明るくドリーミーな歌声が印象的。ラストを締めくくる「花吹雪」もタイトル通りの明るさを感じさせる作品。まさに花吹雪を思わせるようなホーンやストリングスの入ったサウンドに美しいファルセットボーカルをバックに、強く前に進みだせるような楽曲で締めくくられています。

そんな喪失感を覚えつつも、その先の希望を感じさせるドリーミーな楽曲、そして最後は希望に向かって歩き出すというアルバムの構成も魅力的。エレクトロサウンドとバンドサウンド、さらにホーンの音色を絶妙にバランスさせたサウンドも大きな魅力。今回のアルバムも文句なしの傑作でしたし、また年間ベストクラスの傑作アルバムだったと思います。聴いていてとても心地よさを感じさせる作品でした。

評価:★★★★★

ROTH BART BARON 過去の作品
無限のHAKU
HOWL
8


ほかに聴いたアルバム

WORLD HAPPINESS

2008年から2019年にかけて行われた(2018年は未開催)高橋幸宏がキューレーターとして開催された都市型音楽フェス「WORLD HAPPINESS」。数多くのミュージシャンが参加したこのフェスのうち、pupa、Yellow Magic Orchestra、HASYMO、METAFIVE、THE BEATNIKS、The おそ松くんズなどといった、高橋幸宏が参加したミュージシャンの演奏を集めたベスト盤的なアルバム。高橋幸宏の誕生日である2025年6月6日にリリースされました。CD全4枚組+Blu-rayというボリューミーなボックスセットで、高橋幸宏の幅広い活動を網羅した内容で、ある意味、2000年代以降の高橋幸宏の歩みを知ることが出来るドキュメンタリーな内容にもなっています。その音楽活動の幅広さと、晩年まで変わらなかった音楽に対する旺盛な好奇心を実感できると共に、どのバンドにも共通する「高橋幸宏らしさ」も強く感じられるボックスセットとなっていました。いまさらながら、「WORLD HAPPINESS」、1回くらい行きたかったなぁ。あらためて、高橋幸宏の魅力を感じることが出来るボリューミーなボックスセットでした。

評価:★★★★★

wonder style/Thee Michelle Gun Elephant

ミッシェルのデビュー30周年を記念したリマスター企画。今回は1995年、彼らのインディーズ時代にリリースされた5曲入りアルバム。1曲目「wonder style」はインストで、ラストの「talkin'bout you」はチャック・ベリーのカバーとなりますが、くすんだ雰囲気のガレージサウンドは、既にこの時期に彼らのスタイルが確立されていたように感じます。むしろメジャーデビュー作「cult grass stars」以上に、その後のミッシェルらしさを感じる内容。メジャーデビューにあたって、この頃のスタイルを貫くのか迷いが出たのでしょうか?ただ、結果として、このアルバムの頃に確立したスタイルが彼らの「正解」だったということなのでしょう。あらためて結成直後からミッシェルはミッシェル以外の何物でもなかったことを実感したアルバムでした。

評価:★★★★★

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 過去の作品
THEE GREATEST HITS
cult grass stars
High Time
Chciken Zombies
GEAR BLUES
カサノバ・スネイク
ロデオ・タンデム・ビート・スペクター
SABRINA HEAVEN
SANBIRNA NO HEAVEN

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2026年2月 8日 (日)

にじみ出るグルーヴ感

Title:We Are Love
Musician:The Charlatans

先日のリチャード・アッシュクロフトのアルバムレビューの時も書いたのですが、oasis再結成で注目を集めた、いわゆるブリットポップと言われた90年代のイギリスギターロック勢。昨年のPULPやsuede、そして今年に入ってのKula Shakerのアルバムリリースなど、ここに来て、その現役ぶりを見せつける積極的な活動が続いています。そして、90年代ブリットポップの代表的なバンドの一組、The Charlatansも約8年ぶりとなるニューアルバムをリリースしました。

もっとも彼らの場合、90年代からほぼコンスタントに活動を続けており、1996年にキーボードのロブ・コリンズ、2013年にドラムスのジョン・ブルックスを亡くすという悲劇を乗り越えつつ、今に至るまで人気を確保し続けています。本作もイギリスの公式チャートで8位にランクイン。いまだ衰えない、その人気ぶりを感じさせます。

さて、シャーラタンズといえばマンチェスタームーブメントの影響を強く受けたグルーヴィーなサウンドが魅力的。ただ、今回のアルバムに関しては、そんなグルーヴィーなサウンドはちょっと控えめになり、全体的にシンプルなポップチューンを聴かせる曲が目立ちました。まずタイトルチューンである「We Are Love」はシンプルなギターサウンドに哀愁漂うメロディーをポップに聴かせる楽曲。続く「Many A Day A Heartache」もポップなメロをしっかり聴かせるナンバーとなっていますし、終盤の「Glad You Grabbed Me」も、メロディアスでポップな、比較的シンプルなギターロック。グルーヴィーなサウンドが特徴的だった彼らにしてみれば、今回のアルバムは比較的シンプルなギターロック、という印象を受けるアルバムになっています。

じゃあ、そんなシャーラタンズ独自のグルーヴは鳴りを潜めたか、というとそんな訳でもなく。例えば冒頭を飾る「Kingdom Of Ours」も、ホーンも入った分厚いサウンドに、どこかグルーヴ感を覚えますし、「For The Girls」も後半、サイケなサウンドにグルーヴ感を覚える展開が魅力的。ラストの「Now Everything」は7分近くにも及ぶ長尺の曲なのですが、ゆっくりとメランコリックにスタート。途中から鳴りだすエレクトロなサウンドに独特のグルーヴ感を覚える曲となっています。

このアルバムについて一言で言うならば、シンプルなギターロックの影に、隠しきれないグルーヴ感がにじみだした作品、といった感じでしょうか。シンプルなサウンドに最初はちょっとシャーラタンズらしくなく感じつつ、でも聴いていくとしっかりとシャーラタンズらしさを感じさせる作品だったと思います。ベテランバンドでありながら、毎回、傑作をリリースし続け、その健在ぶりを感じさせる彼らですが、今回のアルバムも文句なしの傑作でした。

評価:★★★★★

The Charlatans 過去の作品
You Cross My Path
Modern Nature
Different Days


ほかに聴いたアルバム

Out The Blue/WNC WhopBezzy&70th Street Carlos

Outtheblue

アメリカ・ルイジアナ州のバトン・ルージュ出身によるラッパー、WNC WhopBezzyと70th Street Carlosによるデゥオ。前半はリズミカルなトラックに、2MCによるコミカルで軽快なやり取りが印象的。賑やかな雰囲気の楽曲は、いい意味でポップで、聴きやすさを感じます。一方、後半はダークな雰囲気になり、ポピュラリティーはちょっと薄めに。個人的には前半の路線で最後まで聴きたかった印象も。

評価:★★★★

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2026年2月 7日 (土)

はじめての浪曲

春野恵子のRoukyoku Rock You!2026"ケイコ@ナゴヤ3"

会場 大須演芸場 日時 2026年1月21日(水)18:45~

2026年ライブ一発目・・・なのですが、今回はかな~り毛色の違うライブ(?)で、浪曲のステージ。以前、ここでも何度か浪曲のアルバムを紹介してきました。思いっきりハマった・・・という訳ではないのですが、ちょっと興味を抱いて、一度見てみたいと思い、足を運んできました。特に今回のステージの浪曲師は、かつてテレビ番組の「電波少年」で有名になった「ケイコ先生」こと春野恵子(!)。今は浪曲師として活躍しているようで、その点もちょっと興味を抱いて足を運んできました。

ステージはほぼ定時で開始。開口一番は、名古屋を拠点に活動する落語家の登龍亭獅鉄。落語からのスタートとなります。最初は枕で、新年のカウントダウン落語会を行った時の愚痴で、終わった後、終夜運転の地下鉄で帰ろうとしたら、電車の本数は少ないわ、出入口は限られたところしか空いてないわで、かなり苦労したという愚痴ネタから、寿限無のネタを3人に拡大したオリジナルの「三人寿限無」というネタで笑わせてくれました。

続いては待望のケイコ先生こと春野恵子の登場。もちろん、このようにライブで見るのは初めてですが、とてもお美しい・・・。一方、豪快というか、堂々とした話ぶりも印象的でした。浪曲の演台が設置され、また曲師という三味線奏者も登場。藤初雪という方だそうです。最初は軽くトークをした後に浪曲がスタート。演目は「高田馬場」。忠臣蔵の外伝として語られる、中山安兵衛による高田馬場の仇討の話を浪曲としたもの。浪曲は、三味線の演奏をバックに、歌の部分と語りの部分が交互に入るのですが、この歌声の迫力に、まずはガツンとやられます。非常にパワフルで、こぶしも聴いていて、浪曲特有の歌い方なのかもしれませんが、迫力あるその歌声に圧倒されます。マイク越しだったのですが、大須演芸場くらいのキャパだったら、マイクなしでも十分その声を響き渡らせられるかも・・・。また、仇討の描写は非常に迫力があり、しばし、その世界に聴き入りました。

仲入りが入り、後半開口一番(この言い方するのか?)は同じく浪曲師の京山幸太。本人曰くドラッグクイーンの浪曲師を目指しているそうで(笑)、顔には軽くお化粧が。演目はオリジナルの演目「源氏物語より『空蝉』」で、源氏物語の中から帚木から空蝉の帖を浪曲にアレンジした、オリジナルな演目となるそうです。

最初はオリジナルに沿った源氏物語を、浪曲的に演じていたのですが、本人曰く、「史上最高にうざい光の君」が登場する後半からかなりコミカルに。特に光源氏が、「非常にうざったいイケメン風」に演じられており、かなりコミカルで笑いも起きる浪曲になっていました。かなりユニークな内容を楽しめたステージとなっていました。

そして最後は再び春野恵子の登場。2つ目の演目は「梅川忠兵衛」という、近松門左衛門原作による人形浄瑠璃を元とした演目。忠兵衛という飛脚屋と、遊女梅川の悲恋を描いた作品で、そのうち、逃避行の中、忠兵衛の生まれ故郷を訪ねてくるというシーンを描いたものとなりました。迫力のあった「高田馬場」とは変わり、こちらはしんみりとみせるような場面も印象的な演目。特に、梅川を演じる場面は、やはり女性の浪曲師ということもあって、色気を感じさせる演技が特徴的で、非常に魅せられるステージでした。もちろん、歌の部分は迫力たっぷりに聴かせてくれました。

演目終了後は3人がステージの上に立って軽くトーク。こちらは概ね10分程度の短いものでしたが、最後は和気あいあいとした雰囲気で終了。ちなみに、最後のトークコーナーは撮影OKということだったので、しっかりと写真におさめさせてもらいました。終了時刻は21時で、ほぼ2時間強のステージでした。

Harunokeikoroukyoku

浪曲を生で見たのはこれがはじめてですが、まずは迫力あるその歌声に圧倒されるステージ。また、春野恵子の色っぽく女性を演じるパフォーマンスにも惹かれる内容でした。一方、京山幸太が今風にアレンジしていた浪曲になっていたのに対して、春野恵子は意外と(イメージですが)昔ながらの義理人情を描いたもの。ここらへんの義理人情の世界は令和の時代だと、ちょっと違和感を持って迎え入れられそうな印象も受けてしまいました。

そんな点を感じつつも、浪曲の魅力も感じられたステージ。彼女は定期的にコンサートを行っているようで、また機会があれば足を運びたいです!

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2026年2月 6日 (金)

2025年年間ベストアルバム(邦楽編)その2

火曜日に引き続き、年間私的アルバム邦楽編。今日は5位から1位までです。

5位 Tabla Dhi,Tabla Dha/U-zhaan

聴いた当時の感想は、こちら

日本を代表するタブラ奏者であり、またコミカルなXでのつぶやきも話題となるU-zhaanの、単独名義のニューアルバム。様々なミュージシャンとコラボし、様々なタイプの楽曲にタブラを取り入れることにより、タブラの可能性を追求した1枚。タブラの演奏家としても、またその範囲を超えたミュージシャンとしての実力も感じさせる作品。ラストにはインド音楽もしっかりと含まれており、インド音楽の魅力に触れることもできます。タブラという楽器の魅力をあらためて実感した作品でした。

4位 Straβe/折坂悠太

聴いた当時の感想は、こちら

折坂悠太の新作は6曲入りのEP盤。ベルリンでのセッションを収録した作品だそうで、企画盤的な要素の強い作品となっています。基本的に既存曲のリメイクに新曲3曲を加えたものですが、バンドサウンドの色合いも強くなっています。特にタイトルはドイツ語で「通り」を意味するそうですが、そのタイトルの通り、路上でのセッションを収録したバンドとしての一体感と緊迫感が同居した魅力的な作品に。企画盤的な作品とはいえ、彼の作品として間違いなく今年を代表する傑作となっていました。

3位 LOST AND FOUND/ROTH BART BARON

Lostandfound_rothbartbaron

三船雅也のソロプロジェクト、ROTH BART BARONの2年ぶりとなるアルバム。毎回、年間ベストの候補としては入ってくる傑作をリリースしているものの、なにげにベスト10入りは初となります。今回は、タイトル通り「喪失と発見」をテーマとするアルバムで、「喪失」をイメージするかのような物悲しげなメロと、「再生」を象徴するドリーミーなエレクトロサウンドの対比が見事。喪失感を覚えつつ、その先にある希望を感じさせるような楽曲が耳を惹く傑作でした。

2位 観天望気/キセル

聴いた当時の感想は、こちら

個人的には、今、キセルというミュージシャンは最も過小評価されているミュージシャンのような気がします・・・。アコギとピアノというシンプルなサウンドを軸に、ジャズやラテン、民謡、さらにはエレクトロという要素まで組み込み、さらに独自の浮遊感を加えた、まさにキセルしか作りえない楽曲がつまっています。デビュー当初はもうちょっと注目を集めていたのですが、最近はこのアルバムにしても以前ほど騒がれていません・・・が、内容的にはむしろ今こそ全盛期ではないかと思うほどの傑作ぶり。多くの方に聴いてほしい傑作です。

1位 Gen/星野源

聴いた当時の感想は、こちら

今年リリースされた中では文句なしのNo.1だったのが本作。紅白歌合戦にも出演するお茶の間レベルの知名度を誇る彼が、これだけのアルバムをつくってくるあたり、日本の音楽シーンはまだまだ大丈夫、という印象を受けます。特にここに来て、ポップ以上に実験性の勝った、先駆的なポップミュージック、サウンドをどんどん取り入れている傾向が顕著となっています。個人的には、「LIFE」リリース後、一気にポップから離れていった小沢健二をイメージする部分があって気になってはしまうのですが・・・。それはそれとして、文句なしに2025年の日本の音楽シーンに大きな痕跡を残した傑作アルバムでした。

あらためて1位から10位を並べると・・・

1位 Gen/星野源
2位 観天望気/キセル
3位 LOST AND FOUND/ROTH BART BARON
4位 Straβe/折坂悠太
5位 Tabla Dhi,Tabla Dha/U-zhaan
6位 石の糸/kanekoayano
7位 可愛い女子/水曜日のカンパネラ
8位 音のする部屋/君島大空
9位 あばら/鈴木実貴子ズ
10位 第八作品集『無題』/downy

ほかのベスト盤候補は・・・

Zatto/小袋成彬
Music For Walking(Out Of The Woods)/ラブリーサマーちゃん
Luminescent Creatures/青葉市子
SOME BUDDY/礼讃
ファンクザウルスLP/ファンクザウルス
あの道から遠く離れて/GRAPEVINE
わたしの好きな労働歌/寺尾紗穂
ALL HAZE/TESTSET 
Preme/藤井風

年末の暫定版の頃は、かなりベスト10選定にも苦労しそうな不作気味の1年のようにも思えたのですが、結果として、洋楽ほどではないものの、それなりに傑作の多い1年だったように感じます。特に上期にも感じたのですが、星野源、折坂悠太、君島大空、小袋成彬、藤井風にような男性シンガーソングライターの活躍が目立つようにも思います。今年、アルバムのリリースはなかったのですが、米津玄師も大ヒットを飛ばしていますしね。今年も、男性SSW中心に、数々の傑作が生みだされることを期待しましょう。

2007年 年間1 
2008年 年間1  上半期
2009年 年間1  上半期
2010年 年間1  上半期
2011年 年間1  上半期
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2024年 年間1  上半期
2025年 上半期

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2026年2月 5日 (木)

先週から大きくランクアップ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は、先週から大きくランクをあげた曲が上位に並んでいます。

まず1位は女性アイドルグループXG「THE CORE-核」が先週の5位からランクアップし、2週目にして初の1位獲得。CD販売数が4位から8位、ダウンロード数が1位から4位、ストリーミング数は先週の3位から同順位をキープという結果ですが、総合順位では見事1位を獲得しています。

2位もNumber_i「No.Ⅱ」が先週の6位からランクアップし、3週ぶりにベスト3返り咲き。こちらはストリーミング数が2位から1位にアップし、6週ぶりの1位返り咲き。ベスト10ヒットを19週連続に伸ばしています。

3位にはKing&Prince「STARRING」が先週の4位からアップし、こちらは2週ぶりのベスト3返り咲き。ただし、ストリーミング数は1位から2位にダウンしています。

4位以下の初登場盤は、5位に三代目J Soul Brothersの登坂広臣ことOMI「THE FUSION」が初登場。9位にはケツメイシ「ケツノポリス14」が初登場しています。さらに7位には昨年3月にリリースしたLady Gaga「Mayhem」がストリーイング数及びダウンロード数で7位を獲得し、ここに来てベスト10初登場。先日まで行われた来日公演の影響と思われます。また、10位にはMrs.GREEN APPLE「ANTENNA」が13位からランクアップし、2週ぶりのベスト10返り咲き。ベスト10ヒットを通算63週に伸ばしています。

ロングヒット盤では藤井風「Prema」が7位から6位にアップ。ベスト10ヒットは連続22週目に。またBE:FIRST「BE:ST」は9位から8位にアップ。こちらは14週連続のベスト10ヒットに。一方、「Dear Jubilee-RADWIMPS TRIBUTE-」は13位にダウン。ベスト10ヒットは連続10週でストップとなりました。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

今週のHeatseekers Songs1位は鶴 and 亀「LOVE 2000」が獲得。スターダストプロモーションの男性アイドルグループM!LKの山中柔太朗と、超特急の高松アロハによるユニットで、映画「純愛上等!」限定のオリジナルユニットで、同映画の主題歌。hitomiが2000年にリリースし、大ヒットを記録した曲のカバーで、アラフォー以上の世代にとってはなつかしさを感じる曲ではないでしょうか。ただ、人気アイドルグループからのユニットの曲という点、Heatseekersの趣旨からは反するようにも思うのですが・・・。Hot100では41位を記録。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週のボカロチャート1位は稲葉曇「スポットレイト」が初登場で獲得。2016年から活動を開始し、「ロストアンブレラ」や「ラグトレイン」などがヒットしたボカロP。2位はカラスヤサボウ「たびだちのうた」が、こちらも初登場で獲得。3位は先週1位ryo(supercell)「メルト CPK! Remix」が2ランクダウンながらもベスト3をキープしています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日!

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2026年2月 4日 (水)

アイドル系の新譜が上位に

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は1位と3位が初登場。

まず1位に初登場してきたのがNumber_i「3XL」。ダウンロード数及びラジオオンエア数1位、ストリーミング数10位、動画再生回数3位。配信限定シングルながらも、総合チャートで1位獲得となっています。

2位はMrs.GREEN APPLE「lulu.」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。ストリーミング数2位、ダウンロード数3位は先週と変わらず。動画再生回数は5位から4位にアップしています。

3位は秋元康系女性アイドルグループ日向坂46「クリフハンガー」が初登場。CD販売数1位、ダウンロード数14位。オリコン週間シングルランキングでは同作が初動売上47万2千枚で1位初登場。前作「お願いバッハ!」の初動45万1千枚(1位)よりアップしています。

4位以下の初登場曲では、7位にHANA「Cold Night」が初登場。CD販売数及びダウンロード数6位、ストリーミング数11位、ラジオオンエア数10位、動画再生回数9位。テレビ朝日系アニメ「メダリスト」オープニングテーマ。彼女たち初のアニメタイアップ曲で、その影響か、いままでの曲と比べるとHIP HOP色はちょっと弱めな印象があります。オリコンでは初動売上6千枚で7位初登場。前作「Blue Jeans」の初動4万3千枚(1位)からは大幅ダウンとなっています。

一方、HANAは「Blue Jeans」が8位、「ROSE」が9位にそれぞれランクイン。結果、7位から9位までHANAの曲が並びました。これで「Blue Jeans」は通算27週目、「ROSE」は通算33週目のベスト10ヒット。一方、先週ベスト10に返り咲いた「NON STOP」は13位にダウンしています。

また、ベスト10返り咲きとして、アイナ・ジ・エンド「革命道中」が先週の11位からアップ。3週ぶりにベスト10返り咲きとなりました。これでベスト10ヒットは通算18週となっています。

ロングヒット曲では、まず米津玄師「IRIS OUT」が今週4位にダウン。ベスト10ヒットは20週連続に伸ばしましたが、ベスト3ヒットは19週連続でストップとなりました。ただし、ストリーミング数、動画再生回数及びカラオケ歌唱回数いずれも今週も1位をキープしており、タイミング次第ではベスト3どころか、まだまだ1位も狙えそうです。

ほかにはM!LK「好きすぎて滅!」が先週と同順位の6位をキープ。こちらは9週連続のベスト10ヒットに。特に動画再生回数は3位から2位、ストリーミング数も5位から4位にアップしています。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

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2026年2月 3日 (火)

2025年年間ベストアルバム(邦楽編)その1

洋楽編に続き、2回にわたって邦楽の2025年年間ベストアルバムです。

10位 第八作品集『無題』/downy

聴いた当時の感想は、こちら

アニメキャラによるジャケット写真が、いままでのdownyとはちょっと異なる印象を抱く新作ですが、基本的には今回もまた、downyらしい傑作となった最新作。圧巻のサイケデリックなバンドサウンドに、変拍子も用いた独自のグルーヴ感は今回も変わらず。新メンバー加入により、サンプラーをメインで使用している曲も登場するなど、ここに来て新たな挑戦を感じる部分も。バンドとしては本作が一区切りという話もあり、今後の動向にも注目されるのですが、バンドとしてやり切った感も強い傑作アルバムでした。

9位 あばら/鈴木実貴子ズ

聴いた当時の感想は、こちら

ライブではじめて彼女たちの音を聴き、今年、一気にはまった名古屋在住の2ピースバンドによるアルバム。現実の厳しさを直視しつつ、それを受け入れて前に進んでいこうという歌詞が印象的。非常にシンプルでタイトなサウンドをバックに、鈴木実貴子の心の底からの吐露のような力強いボーカルも強く心に残ります。その姿をコアの部分からむき出しにしたような楽曲で、まさに圧巻という言葉がピッタリと来るような作品。今後、さらに知名度が高まりそう。

8位 音のする部屋/君島大空

聴いた当時の感想は、こちら

今、最も勢いのあるシンガーソングライター、君島大空の新作は6曲入りのEP盤。EP盤ということもあって、この手のベストアルバムで上位にあまり食い込んでこなさそうなのですが、ただ、逆に6曲という限られた曲数だからこそ、彼の挑戦心を強く発揮された作品になっており、文句なしの傑作に仕上がっていました。一方で、挑戦的な作品だけではなく、しっかりとポップに聴かせる曲も収録されており、彼の実力をあらためて感じさせる作品に。EP盤ながらも間違いなくチェックしておきたい傑作です。

7位 可愛い女子/水曜日のカンパネラ

聴いた当時の感想は、こちら

詩羽ボーカルもすっかり板について、安定感の増した感のある水カンの新作。相変わらずリリースペースは早く、本作も前作から1年3か月というインターバルの作品になっていますが、それにも関わらずクオリティーが全く衰えていないのは見事。「可愛い女子」というタイトルの通り、可愛らしいポップソングが並ぶアルバムとなっており、全曲タイアップ付きなだけに、そのポピュラリティーの高さは見事。水カンらしいキュートなポップソングが心から楽しめる作品になっています。

6位 石の糸/kanekoayano

聴いた当時の感想は、こちら

毎回、傑作をリリースし続けている注目のシンガーソングライター、カネコアヤノがなんとバンドを結成。その名もkanekoayano。もともとカネコアヤノのバンドメンバーとして活動していた人たちを加えた3人組のバンド。そのため、基本的にはいままでのカネコアヤノ路線から大きな変化はないものの、カネコアヤノ名義の曲よりも、よりバンドサウンドを前に押し出したような楽曲に。その結果、バンドサウンドと歌の対比がより明確になり、ある意味、カネコアヤノの魅力がより発揮された1枚になった、と言えるかもしれません。もちろん、今回も文句なしの傑作です。

5位から1位までは金曜日予定の次回更新で!

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2026年2月 2日 (月)

2025年年間ベストアルバム(洋楽編)その2

昨日に引き続き年間私的ベストアルバムの洋楽編。今日は5位から1位までの紹介です。

5位 TSAPIKY! MODERN MUSIC FROM SOUTHWEST MADAGASCAR

このアルバムはすごい!もともと、「ミュージック・マガジン誌」のワールドミュージック部門の年間ベストでランクインしていて聴いた1枚。マダガスカルの南西部、ツァピキ地方の音楽をまとめた作品で、葬儀や結婚式などで歌われてきた儀式音楽をそのまま収録したもの。ギターやパーカッションの最低限のサウンドで奏でられる音楽は、パンクに通じるようなアグレッシブな楽曲を奏でつつも、狂乱とも言える独特のリズム感を奏でています。いまだに世界にはこんな音楽があるんだ!と、世界の広さをあらためて実感するアルバムでした。

4位 LUX/ROSALÍA

聴いた当時の感想は、こちら

おそらく、いろいろなメディアの年間ベストを見ていて、2025年を代表する1枚となりそうなのが本作ではないでしょうか。ラテン音楽という枠組みを超えて、世界レベルで高い評価を受けていROSLÍAのニューアルバム。ビルボードチャートでも上位にランクインするなど、実力・人気共に高い評価を受けています。本作はオーケストラを大胆に導入した挑戦的な作風でありつつもラテンの要素を上手く織り込み、かつしっかりとポップにまとめ上げており、高い評価も納得の傑作に仕上がっていました。評価、人気ともにまだまだ高まりそうです。

3位 Sinister Grift/Panda Bear

聴いた当時の感想は、こちら

個人的には上期では1位2位のアルバムが頭ひとつ抜けていたような感があったのですが、年間通じてもやはり頭ひとつ抜けた傑作であることは間違いありません。Animal Collectiveのメンバーによるソロアルバム。どこか懐かしさを覚えつつも、コーラスラインとメロディーが絶妙にからみあったドリーミーなポップはまさに絶品。いつまでも聴き続けていたくなるような夢の世界が広がってくるアルバム。文句なしに2025年を代表する傑作のポップアルバムでした。

2位 Black Star/Amaarae

Blackstar_amaarae

聴いた当時の感想は、こちら

ガーナ系アメリカ人ミュージシャンによる3枚目のアルバム。ガーナの国旗をモチーフにした写真の、真ん中にある「黒い星」の部分に彼女を配したジャケット写真が印象的な作品は、彼女のルーツであるガーナ、自己意識、そしてダンスミュージックのルーツが黒人であることを示した作品となっています。強いエレクトロビートをしっかりと聴かせるトライバルなリズムが印象的な作品ですが、一方でメロディーラインが非常にとっつきやすいポップなものである点も印象的な作品。挑戦的なサウンドでありつつも、なじみやすいポピュラリティーとしっかり両立させた傑作となっていました。

1位 EUSEXUA/FKA Twigs

聴いた当時の感想は、こちら

上期の1位でもありましたが、年間ベストでも文句なしの1位獲得。UKガラージやトランスなどを取り入れた、疾走感のあるダンスチューンを聴かせてくれたかと思えば、一方で幻想的なナンバーやキュートなポップチューンを聴かせてくれる作品。さらにラストはスケール感あるR&Bを聴かせてくれたりと、最後までバラエティーある展開から耳が離せない傑作アルバムとなっていました。間違いなく2025年を代表する傑作アルバムだったと思います。

あらためてベスト10を振り替えると・・・

1位 EUSEXUA/FKA Twigs
2位 Black Star/Amaarae
3位 Sinister Grift/Panda Bear4位 LUX/ROSALÍA
5位 TSAPIKY! MODERN MUSIC FROM SOUTHWEST MADAGASCAR
6位 Bleeds/Wednesday
7位 45 Pounds/YHWH Nailgun
8位 Getting Killed/Geese
9位 Sad And Beautiful World/Mavis Staples
10位 Tether/Annahstasia

他のベスト盤候補としては・・・

Glory/Perfume Genius
Cowards/Squid
The Human Fear/Franz Ferdinand
CRITICAL THINKING/MANIC STREET PREACHERS
Constellations For The Lonely/Doves
For Melancholy Brunettes(& sad women)/Japanese Breakfast
Radio DDR/Sharp Pins
SABLE,fABLE/Bon Iver
Lucro Sucio; Los Ojos del Vacio/The Mars Volta
hexed!/aya
10/SAULT
Tall Tales/Mark Pritchard&Thom Yorke
Lotus/Little Smiz
NEVER ENOUGH/Turnstile
DON'T TAP THE GLASS/Tyler,The Creator
Bugland/No Joy
Baby/Dijon
Double Infinity/Big Theif
The Hives Forever Forever The Hives/The Hives
Through The Wall/Rochelle Jordan
THE BPM/Sudan Archives
Vie/Doja Cat

全体的に不作気味だった2024年に比べると、2025年は文句なしに傑作の多い1年だったと思います。ベスト盤候補にあげたアルバムの多くが、いつもならば十分、ベスト10候補となりうるレベルの作品でした。また、2026年も多くの傑作に出会えますように。

2007年 年間
2008年 年間 上半期
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2026年2月 1日 (日)

2025年年間ベストアルバム(洋楽編)その1

今日から4回にわけて、2025年私的年間ベストアルバムをお送りします。まずは洋楽の第1弾。

10位 Tether/Annahstasia

Tether

聴いた当時の感想は、こちら

本作がデビュー作となる、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動する女性シンガー。基本的にシンプルなサウンドをバックにフォーキーに聴かせるスタイルを軸としつつ、時としてロック色の強い作品があったりと、バリエーションを持たせた楽曲も魅力的ですが、なによりも最大の魅力は表現力たっぷりの彼女のボーカル。時として力強く、時として優しく、そして時としてスモーキーに聴かせるボーカルに、まずは強く惹かれる1枚でした。

9位 Sad And Beautiful World/Mavis Staples

表現力ある魅力的なボーカルといえば間違いなく彼女も忘れてはいけません。1950年代から活躍を続けるレジェンド、メイヴィス・ステイプルズ。いまだに現役バリバリで活動を続ける彼女は、現在86歳(!)。そんな中でリリースされた作品は、カバー曲中心のアルバムながらも、フランク・オーシャンのカバーも取り入れていたりと、ちゃんと「今」の音楽にもアップデートしています。年齢を感じさせない魅力的な歌声を聴かせたかと思えば、年齢を重ねたからこそ歌える歌もあったりと、圧倒的なボーカルを聴かせてくれる傑作です。

8位 Getting Killed/Geese

Geese_getting_killed

聴いた当時の感想は、こちら

2025年、各所で大絶賛を受けている、アメリカのインディーロックバンドによる4枚目のアルバム。いわゆるアートロックやエクスペリメンタルロックにカテゴライズされる彼らだけに、実験的な音楽性を取り込みつつ、一方で、ホーンセッションやバイオリン、パーカッションなどのアコースティックな音色を取り込んだ暖かくも懐かしさを感じさせるサウンドがポピュラリティーを感じさせる作品で、この実験性と大衆性のバランスが絶妙。大絶賛も納得の作品でした。

7位 45 Pounds/YHWH Nailgun

45pounds

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本作がデビューアルバムとなる、ニューヨークの4人組ロックバンド。8位にGeeseと同様、エクスペリメンタルロックにカテゴライズされる彼らですが、こちらはファンクやトライバル、ハードコアなど様々な要素を内包した、よりアバンギャルドさの増した作風が特徴的。かなりテンションの高い作品ながらも、21分という短さで一気に演奏しきるような内容はインパクト十分。新しいスタイルを感じさせるアグレッシブな内容で、ロックというジャンルの可能性をまだまだ感じさせるような傑作になっていました。

6位 Bleeds/Wednesday

聴いた当時の感想は、こちら

前作「Rat Saw God」も2023年私的ベストアルバムの1位に選びましたが、それに続く本作も、文句なしの傑作アルバムに。今回もまた、彼らの王道とも言える、シューゲイザー直系のノイジーなアレンジで、フォークやカントリーの影響を受けたような暖かみのあるメロディーラインが特徴的。それに加えて、本作ではアコースティックテイストのアレンジとなった作品や、パンキッシュな楽曲なども織り交ぜて、全体的に前作よりグッとバリエーションを増した作風に。Wednesdayの可能性をより広げてきた傑作アルバムでした。

5位以降はまた明日に!

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