コムアイ時代の曲も収録
Title:日本武道館単独公演~METEOR SHOWER~
Musician:水曜日のカンパネラ
2024年3月16日に行われた、水曜日のカンパネラとしては2回目、ボーカルが詩羽に変わってからははじめてとなる日本武道館ライブの模様を収録したライブ盤。マテリアルとしてはBlu-rayとして映像版でのリリースとなりますが、音源部分だけ配信版としてリリースされていますので今回はそちらで聴いてみました。
ご存知の通り、水曜日のカンパネラは2021年に初代ボーカリストのコムアイが脱退。2代目ボーカリストとして詩羽が引き継ぎました。水カンは3人組のユニットですが、表に出てくるのがボーカルのみであり、事実上、ボーカル単独のユニット的な見方もされることも多い分、そのボーカルが変わるという決断には驚かされましたが、それから5年、もう水カン=詩羽というスタイルが完全に定着してしまいました。
今回のライブ盤で特徴的なのはコムアイ時代の曲も詩羽が歌っているという点。「シャクシャイン」「ラー」「桃太郎」などといったコムアイ時代の人気曲もしっかりとセットリストに加えられています。これらの曲がライブ盤という形で詩羽ボーカルで聴けるというのは興味深い点であり、ある意味、コムアイと詩羽の間のバランスを絶妙に取っているように感じます。というのは、確かにコムアイ時代の曲を詩羽ボーカルで聴くとどうなるのか、というのは興味がある点である一方、水曜日のカンパネラとして、あらためて、これらの曲を詩羽で録り直しリリースする、という話になれば、コムアイの曲を詩羽で塗りつぶしたような印象を受け、まるでコムアイ時代の曲を否定するかのようで、昔からのファンとしては複雑に感じてしまいます。
その点、ライブ盤という形であれば、あくまでもライブという場でのカバーであり、コムアイ時代の曲を詩羽ボーカルで塗りつぶすような感覚もなく、純粋に両者のボーカルの違いによる曲の変化を楽しむことが出来ます。そういう意味でも、こういう方でライブ盤で、コムアイ時代の曲を聴けるというのは非常に興味深い試みにも感じました。
そして、このライブ盤であらためて感じるのは、コムアイと詩羽のボーカルスタイルの違い。比較的、無機質さを感じつつ淡々と歌い上げていたコムアイに対して、詩羽は、キュートだったり、時としてドスを利かせたりことすらあるボーカルスタイルで、感情を込めた歌い方をします。例えば「赤ずきん」などは、まさにこの詩羽のボーカルスタイルだからこそ生きた1曲と言えるでしょう。
しかしおもしろいのは、詩羽ボーカルでもコムアイ時代の曲も難なくマッチした点でした。例えば「シャクシャイン」や「ラー」などはコムアイボーカルのスタイルが生きた、淡々とした楽曲なのですが、これらの曲も詩羽は難なくこなし、一方、「桃太郎」などは、詩羽ボーカルのスタイルを上手く生かして、歌詞の物語性な部分がより強調されたように感じます。なによりも、詩羽時代の楽曲はもちろんのこと、コムアイ時代の曲もしっかり歌いこなせる彼女のボーカリストとしての実力を再認識できるライブ盤となっていました。
収録曲はベスト盤的な選曲になっていますし、コムアイ時代の曲も詩羽ボーカルで文句なしに楽しめる内容になっています。あらためて映像版も見てみたいなぁ・・・とも感じてしまったのですが、なによりもまた、水カンのライブにも足を運びたくなりました。そんな詩羽のボーカリストとしての実力を再認識できるライブ盤でした。
評価:★★★★★
水曜日のカンパネラ 過去の作品
私を鬼ヶ島へ連れてって
ジパング
UMA
SUPERMAN
ガラパゴス
猫は抱くもの(オリジナル・サウンドトラック)
YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ&オオルタイチ)
ネオン
RABBIT STAR★
POP DELIVERY
可愛い女子
ほかに聴いたアルバム
愛米 〜FANtachy selection〜/米米CLUB
デビュー40周年を記念してリリースされた米米CLUBのベスト盤。ネット上でのファン投票によって選ばれた20曲と、米米に関わったスタッフによって選ばれた20曲の計40曲を収録したアルバム。ファンや関係者によるセレクトということもあって、「浪漫飛行」「君がいるだけで」のような大ヒットした代表曲から、「Shake Hip!」「FUNK FUJIYAMA」のような、初期米米で多かったファンク系の曲、さらには「そーリーミュージック」と自称していた、おふざけソングまで、幅広く網羅したベスト盤となっており、彼らの様々な側面を知れるベスト盤となっています。ただ、現時点での直近作となる前作もベスト盤でしたし、以前にもファン投票によるベスト盤はリリースしていますし、何枚目のベストだよ?といった印象も。内容的には文句なしに★5つですが、そんな点を考慮して、1つマイナスで。
評価:★★★★
米米CLUB 過去の作品
komedia.jp
米米米~SUNRICE~
LAST BEST~豊作参舞~
Long Story Short/古内東子
古内東子の約2年ぶりとなる新作。彼女の代表曲「誰より好きなのに」のアレンジを手掛けた小松秀行が全編アレンジを手掛け、「Long Story Shot=要するに」というアルバムタイトルが示すように、古内東子らしい作品が並ぶアルバムで、全8曲入りという比較的短めな内容も、まさにアルバムタイトルに沿ったものといった感じでしょうか。ピアノを中心にジャジーに、メランコリックに聴かせるスタイルは古内東子らしい作風。一方で、以前に比べるとサウンド面での分厚さが増したのは、今風にアップデートしている部分か?彼女らしい作風はファンなら安心して楽しめる内容である一方、目新しさはちょっと薄かったかも。
評価:★★★★
古内東子 過去の作品
IN LOVE AGAIN
The Singles Sony Music Years 1993~2002
Purple
透明
夢の続き
and then...~20th anniversary BEST~
Toko Furuuchi with 10 legends
After The Rain
誰より好きなのに~25th anniversary BEST~
体温、鼓動
魔法の手 Deluxe Edition
果てしないこと
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