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2025年11月 7日 (金)

多彩なゲストでバラエティー富んだ作風

Title:Essex Honey
Musician:Blood Orange

イギリスのシンガーソングライターBlood Orangeのニューアルバム。直近作「Angel's Pulse」はミックステープという取り扱いでしたので、純粋なオリジナルアルバムとしては2018年にリリースされた「Negro Swan」以来、約7年ぶりとなる作品となります。毎回、アルバムは高い評価を得た傑作が続いているのですが、今回のアルバムも、まず聴いていて純粋な心地よさを感じさせる傑作アルバムに仕上がっていました。

今回のアルバムの特徴として、かなり豪華なゲスト陣の参加が大きなポイントでしょう。「Mind Loaded」ではLordeとCaroline Polachekという豪華な女性ボーカリストが参加。清涼感ある美しい歌声を聴かせてくれる、フォーキーでドリーミーなナンバーに仕上がっています。Caroline Polachekは「The Train」でも参加。リズミカルなポップチューンなのですが、こちらも彼女の清涼感ある歌声が魅力的な楽曲に仕上がっています。「Scared of It」ではTurnstileのBrendan Yatesも参加。ちょっと意外な組み合わせですが、ジャジーな雰囲気の作風の中、後半、ノイジーなギターサウンドが加わり、にわかにロックのテイストが強まる構成がユニークなのですが、これはやはり彼が参加している影響でしょうか。

そんなゲスト参加も加わったのも要因となり、バラエティーに富んだ展開が楽しめるのが本作の大きな魅力。前述のゲストボーカルを要したファルセットボイスがドリーミーで魅力的な「Mind Loaded」やサックスも入ってムーディーに聴かせる「Life」、アコギやパーカッションも入ってテンポよく聴かせるポップス色の強い「I Listened(Every Night)」など、様々なタイプの楽曲が楽しめます。

その一方では、全体的にハイトーン気味のBlood Orangeのボーカルでドリーミー、メロウに聴かせるスタイルは各曲に共通。そのため、アルバム全体にもしっかりと統一感を覚えます。また、ミックステープ扱いだった前作は1曲あたり2分程度の長さであったため、次から次へとテンポよく進む構成でした。それはそれでもちろん魅力ではあったのですが、今回のアルバムでは1曲あたり3分程度の長さ。そのため、Blood Orangeのメロウな歌も含めて、今回のアルバムではしっかりと「歌」を聴ける点も大きな魅力に感じました。

全46分、ゆっくりとメロウなそのサウンドと歌の世界に浸りたい作品ですし、浸るにはちょうどよい長さの作品かと思います。毎回、傑作アルバムをリリースしてくる彼ですが、今回も文句なく傑作アルバム。バラエティー富んだ楽曲の世界を楽しみたい作品です。

評価:★★★★★

Blood Orange 過去の作品
Freetown Sound
Negro Swan
Angel's Pulse

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