「あの頃のエモロック」を感じさせる懐かしい作品
Title:Trying Not to Have a Thought
Musician:Algernon Cadwallader
今回紹介するAlgernon Cadwallaerはアメリカの中西部、ペンシルバニア州ヤードリー出身の4人組エモロックバンド。2005年から2012年まで活動し、エモ・リバイバルのヒーローとして賞賛されたそうですが、2枚のアルバムをリリースしたものの解散。しかし、2022年になんと復活。2023年には来日公演も行われたそうで、今年、ついにリリースされた約14年ぶりとなるアルバムが本作となります。
といっても、私自身、その14年前の活動の時点では彼らのことは知らず、アルバムを聴くのは今回がはじめて。アルバムは先行シングルとなる「Hawk」からスタートするのですが、アルバムを聴きはじめてまず感じたのは、まずとても懐かしいという感覚でした。
アルバムは力強いドラムのリズム、そしてギターのフレーズからスタートするのですが、そのギターの音色が実に90年代あたりから2000年代初頭を彷彿とさせるような音色。続く、シャウト気味のボーカルが歌う、メロディアスで、そしてメランコリックな歌も、実にある意味、いかにもエモロックバンドらしさを感じさせる楽曲となっています。
その後も、分厚くノイジーなバンドサウンドを前に押し出した「noitanisarcorP」に、タイトルチューンである「Trying Not to Have a Thought」も疾走感あるギターサウンドに、叙情感ありつつポップなメロが心地よいナンバー。途中から感情を爆発させつつ、終始、軽快なリズムでポップなメロが流れる「You've Always Been Here」など、いずれも分厚いバンドサウンドに、ポップながらもメランコリックなメロディーラインが特徴的。前述の通り、90年代や2000年代のエモコアバンドを聴いていた世代にとってはとても懐かしさを感じさせる楽曲が並んでいます。
一方、歌詞には社会派な内容も多いそうで、例えば「Revelation420」では資本主義や監視社会への怒りをテーマとしているようですし、「Attn MOVE」では、1985年に起こった、フィラデルフィアの警察が「MOVE」と呼ばれる黒人過激派組織を攻撃し、周辺の住人も巻き添えとした「MOVE」事件と呼ばれる出来事をモチーフとした作品になっているそうです。
正直、楽曲自体について前述の通り、90年代や2000年代のエモコアを彷彿とさせる楽曲が並んでおり、懐かしさを感じさせる一方、目新しさはあまりありません。ただ、その分、エモコアらしい魅力は満載の作品が並んでおり、エモロックが好きなら間違いなく気に入るであろうアルバムとなっています。もちろん、傑作アルバムといって申し分ない作品。懐かしさを感じつつ、しっかりとAlgernon Cadwalladerの魅力を感じさせるアルバムでした。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
Play/Ed Sheeran
日本でも高い人気を誇るイギリスのシンガーソングライター、エド・シーランの約2年ぶりの新作。アルバムタイトルの算術記号シリーズは終わり、今後はメディアの制御ボタンシリーズとなるようです。今回のアルバムでは、彼のルーツであるアイルランドのフォークやインド、ペルシャなどの音楽を取り入れた音楽性が特徴的・・・と言っているのですが、正直なところ、音楽的にそれほど大きな変化は感じられず、基本的にいままでの彼らしい、メロディアスで暖かい、シンプルなポップチューンを聴かせてくれる内容に。その分、良くも悪くも安心して聴けるアルバムではあるとは思うのですが・・・。
評価:★★★★
Ed Sheeran 過去の作品
+
÷
No.6 Collaborations Project
=
ー
Autumn Variations
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