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2025年11月 8日 (土)

BARBEE BOYSのラストとなった傑作2作

Title:√5デトックス
Musician:BARBEE BOYS

以前から紹介しているBARBEE BOYSデビュー40周年を記念した過去作のリマスター版。今回はその第7弾。1989年にリリースされた彼らの6枚目となるオリジナルアルバム「√5」。彼らにとって、初となるチャート1位を獲得している他、彼らの代表作ともいえる「目を閉じておいでよ」も収録。アルバムでの彼らの代表作とも言って間違いない1枚となっています。

そして今回、そのアルバムのリマスターとなるのですが、この作品に関しては、「√5デトックス」と名付けられ、サウンドも大幅に変化。さらには曲順まで変わっており、全く新しくリメイクされた作品に生まれ変わっています。ちなみにこの「デトックス」という名前、いまみちともたかとKONTAが電話でやり取りした際、「リミックス」に代わる面白い言い方をいろいろと探した結果、出てきた言葉だそうです。

まずサウンド面で大きく変わったのも非常にわかりやすくなっています。オリジナルに比べてギターを前に押し出したアレンジになった上、そのギターもノイズを前に押し出したサウンドは、明らかに90年代のオルタナ、グランジ系以降を意識したようなサウンドとなっており、80年代っぽさを感じたオリジナルに比べると、「現代のサウンド」へと「デトックス」されています。

また、曲順も大きく変わっているのですが、1曲目にギターサウンドを前に押し出した「さあ どうしよう」を持ってきた点が特徴的。そこに続いて「噂ばなしはM4」と続き、ロック色が強いイメージとなっています。一方、オリジナルでは、最初にポップ色の強い「ト・キ・メ・キ」から、シングル曲「目を閉じておいでよ」へと続いており、よりポップな雰囲気に。オリジナルはやはり「売れる」ことを意識したのに対して、「デトックス」では、よりこのアルバムの本質の部分を前に押し出した曲順になった、と言えるかもしれません。

もちろんアルバム全体としてもBARBEE BOYSとして完成度の高い、しっかりと彼らの持ち味である男女のデゥオを生かしたヒリヒリするような緊張感も特徴的な楽曲が並びます。文句なしに彼らの代表作とも言える傑作。サウンド的にも今のひとの耳にも違和感なくなじめる作品なだけに、最初の1枚としても最適な作品だと思います。

評価:★★★★★

Title:eeney meeney barbee moe
Musician:BARBEE BOYS

そして本作は、1990年にリリースした彼ら6枚目となるオリジナルアルバム。2年後の1992年の渋谷公会堂ライブを最後に彼らは解散してしまいましたので、本作は解散前ラストのアルバムとなります。

ラストアルバムと言うと、よく解散前らしい、メンバーのソロのような作品が目立ったり、バンドとしてどこかチグハグだったり、逆に最後ならではの集大成的なアルバムをつくってきたりと、いかにも解散前らしい作品になりがち。ただ本作は、まだ解散まで2年ある、という点もあるのでしょうが、あまり解散前の作品といった雰囲気はありません。

ただ一方で彼ららしい、KONTAと杏子のデゥオを上手くいかしたスリリングな曲がある一方、杏子がメインボーカルを取る「静けさに」に、KONTA主導の「Waltz」、さらには「クラリネット」ではいまみちともたかがボーカルを取っており、メンバーそれぞれが個性の主張が若干強まっているように感じます。もちろん、バンドとしてバラバラといった印象はなく、そういう意味で「解散前らしさ」は感じないのですが、一方で後となって考えると、このメンバーそれぞれの主張が強かった点、バンドとしての終幕に徐々に近づいていた証だったのかもしれません。

また、一方、BARBEE BOYSとしての新たな一歩はなく、良くも悪くも「らしい」アルバムになっている点も、これが最後になった理由のひとつなのかもしれません・・・。とはいうものの、そんなメンバーそれぞれの主張の強さを含めて、しっかりBARBEE BOYSらしさも出ていた作品。ラストアルバムながらも文句なしの傑作に仕上がっています。最後まで彼らが魅力的なバンドだったということを実感できる作品でした。

評価:★★★★★

BARBEE BOYS 過去の作品
Master Bee
1st OPTION
Freebee
3rd.BREAK
LISTEN! BARBEE BOYS 4
JUST TWO OF US(RADIO-K・BARBEE BOYS)

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