ロックバンドとしての側面を前面に押し出した傑作
Title:サニービート
Musician:サニーデイ・サービス
先日も、2時間強にも及び大ボリュームのアルバム「パイナップル・ロック」をリリースするなど、精力的な活動を続ける曽我部恵一。そして彼が率いるロックバンド、サニーデイ・サービスも約3年ぶりとなるアルバムをオリジナルアルバムをリリースしました。途中、ライブアルバムのリリースなどもありましたし、曽我部恵一といえばワーカホリック気味という印象もあるので、オリジナルアルバムが3年のインターバルが空いた、というのはちょっと意外な感じがします。
さて、その3年前のアルバム「DOKI DOKI」は、ロックバンドとしてのサニーデイ・サービスを前に押し出したアルバムになっていましたが、今回のアルバムも基本的にその路線を引き継いだような作品となっています。アルバムの冒頭でいきなりダイナミックでノイジーなギターが鳴り響き、ちょっとビックリするのではないでしょうか。歌がはじまるとサニーデイらしいメランコリックで爽やかな曽我部恵一の歌声が流れだすのですが、ロックバンドとしてのサニーデイ・サービスを押し出したような楽曲となっています。
その後の「春が来たんだね」も、フォーキーなメロディーと都会の情景を描いた歌詞がサニーデイらしいのですが、サウンド的にはバンドサウンドを前に押し出したような作風。「炭酸No.1」も、都会のイメージを炭酸水に反映させた歌詞も印象的なのですが、テンポよく分厚いバンドサウンドを前に押し出したロックな曲調に。「ふつりあい」も完全にオルタナ系のギターロックバンドを彷彿とさせるようなギターサウンドが印象に残ります。
メロウでフォーキーな「サマーギグ」やアコースティックなサウンドでフォーキーに聴かせる「梅が丘通り」など、フォーキーな作品も目立ちますし、ラストを飾る「関係ない恋の唄」も郷愁感を覚える切ない、シンプルなギターロックと、サニーデイらしいフォーキーな作品も少なくありませんが、ただ、全体的にはやはりヘヴィーなバンドサウンドを押し出した、いつもに増してロックなサニーデイサービスを印象付けられる作品となっています。
ちなみに今回のアルバムは、ドラムスに大工原幹雄を迎えて3作目となる作品。また、本作は基本的に3人のみで作成したアルバムだそうです。3人だけでこれだけバンドサウンドを前に押し出した作品となったのは、このメンバーになって5年が経ち、ロックバンドとしてよりまとまってきた、ということなのでしょうし、メンバーもおそらくこの3人で演奏することが楽しくなってきたのではないでしょうか。いままでのアルバムの中でもバリエーションは少な目ですし、歌もシンプルなものが多いのも、そんなバンドとして演奏することにメンバーが純粋な楽しさを感じさせるあらわれなのかもしれません。そして、そんなメンバーの楽しさはリスナーの私たちにも伝わってきます。シンプルな故に、バンドとしての勢いも感じさせる、聴いていて楽しくなるような傑作でした。
評価:★★★★★
サニーデイ・サービス 過去の作品
本日は晴天なり
サニーディ・サービス BEST 1995-2000
Sunny
DANCE TO YOU
桜 super love
Popcorn Ballads
Popcorn Ballads(完全版)
the CITY
DANCE TO THE POPCORN CITY
the SEA
サニーデイ・サービスBEST 1995-2018
いいね!
もっといいね!
冷し中華EP
DOKI DOKI
ほかに聴いたアルバム
ネビュラロマンス後篇/Perfume
彼女たち初のコンセプトアルバムの後篇となる10曲入りの新作。中田ヤスタカによる軽快なエレクトロポップの作品が並んでいるのはいつもと一緒。レトロフューチャー的なサウンドは、懐かしさもありつつ、これからの未来も提示した感もあります。年内での活動休止を宣言している彼女たちですが、そう考えると、本作は、彼女たちのこれからを振り返りつつ、次のステップも志向する作品、とも捉えることが出来るかも。ラストを飾る「巡ループ」も、まさにラストを意識したかのような、懐古的かつ次のステップを意識したような作品になっています。このアルバムを最後に活動を休止する彼女たちですが、ある意味、ラストらしさを感じさせる作品になっていました。
評価:★★★★
Perfume 過去の作品
GAME
Future Pop
Perfume The Best "P Cubed"
PLASMA
ネビュラロマンス前篇
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