網羅的な収録曲も魅力
Title:藤子不二雄A生誕90周年記念 藤子不二雄A大全集 CD BOX
個人的に、藤子不二雄の大ファンということもあり、以前から藤子不二雄関連のCDをこちらでも何度か紹介してきました。ただ、そこで取り上げるのはもっぱら藤子・F・不二雄こと藤本弘先生が手掛けた作品がもっぱらでした。先日も、藤本弘先生の生誕90周年ということで、藤子・F作品の関連作品を網羅したCD-BOXがリリースされ、こちらでも紹介しました。しかし、今年、相方、藤子不二雄Aこと安孫子素雄先生も誕生90周年ということで、藤子不二雄A関連のアニメ・テレビドラマなどの主題歌・挿入歌などを網羅したCDボックスがリリースされました。
藤子不二雄というと、どうしてもドラえもんの圧倒的な人気があり、藤本先生に注目が集まりがちですが、安孫子先生作品も決して負けていません。忍者ハットリくんや怪物くん、さらには笑うせぇるすまんは、先日もPrime Videoでドラマ化され、今なお大きな注目を集めています。まんが道や、アニメ化やドラマ化されていないため本作には収録されていないものの、魔太郎が来るなど、作品数で言えば、藤本先生を上回る人気を確保していると言えるかもしれません。
もちろん、過去から安孫子先生の作品も繰り返しアニメ化、ドラマ化されており、そんな作品の関連作品を集めた本作は、6枚組にもなります。私くらいの世代では誰でも知っているような、忍者ハットリくんの主題歌「忍者ハットリくん」や、怪物くんの主題歌「ユカイツーカイ怪物くん」も収録。さらに映画「少年時代」の主題歌で大ヒットした井上陽水の「少年時代」も収録されているほか、異色作としては1967年のテレビドラマ「丹下左膳」の主題歌「左膳のブルース」も収録。この曲、安孫子先生が作詞を手掛け、ドラマに藤本先生と共に出演したこともあるとか・・・今回、はじめて知りました。
さらに、ドラマ「怪物くん」の主題歌となった嵐の「Monster」もしっかりと収録。さらに一方、映画「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」の主題歌ともなったハットリくんこと香取慎吾の「HATTORI3(参上)」も収録されています。旧ジャニーズ事務所所属の嵐の楽曲と、元SMAPのメンバー、香取慎吾の楽曲が同じボックスセットに収録されているというのもかなりレアなような気もします。また、今回のCD-BOXで注目したいのは、井上陽水がコメントを寄せている点。最近、事実上の引退状態となってしまい、表に出てこなくなってしまった井上陽水ですが、こうやって公の場にコメントを寄せているというのはかなり珍しいように思います。それだけ「少年時代」のヒットが彼にとっても大きかったということなのでしょう。
また、個人的にうれしかったのは、前述の藤子・F・不二雄のCD-BOXと曲の重なりがあったという点。やはり私にとっては藤子不二雄というと2人でひとり。こういう些細な両者の共通項がうれしかったりします。本作では藤子不二雄ワイドに使われていた「ゆかいな大脱走」「Dream of You」がかぶってた他、オバケのQ太郎関係の楽曲が、両方共のCD-BOXに収録されています。特に新オバケのQ太郎は、現在、藤子・F・不二雄名義で発売されているので、新オバQ発表後の1985年のアニメを含めてこちらにも収録されているのは、やはり2人でひとりの藤子不二雄ファンとしては素直にうれしく感じました。
さて、肝心な楽曲の方は、前述の嵐や井上陽水の作品以外にもD-SHADEの「Dear...my love」や山口由子の「ふたりなら」など、いわゆるJ-POPの範疇に入るような楽曲も収録されているのですが、全体的には昔ながらのアニソンといった感じの曲が並びます。特に1960年代のアニメの主題歌は、今から聴くとかなり時代を感じさせる作品に。基本的に90年代以降もドラえもんなどのアニメ化が続いていた藤子F作品と比べると、アニメ化の時期が60年代と80年代に重なっているため(それ以降は主に実写ドラマ化がメイン)、藤子FのCD-BOXのようにアニメソングの歴史を感じる、といった感じではないのですが、リアルタイムで見てきたような世代にとってはかなり懐かしさを感じるのではないでしょうか。60年代のアニメをリアルタイムで楽しんでいた方は、もう70歳以上になってしまっているのでしょうが・・・。
全体的にはファン向けアイテムなのは否めませんが、藤子不二雄ファンにとっては間違いなく「買い」なCD-BOX。リアルタイムを懐かしみつつ、久しぶりに藤子不二雄A先生の漫画を読みたくなってくる、そんなCD-BOXでした。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
Chicken Zombies/thee michelle gun elephant
メジャーデビュー30周年を迎えたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが、過去作をリマスターして再リリースするプロジェクト「THEE 30TH」。本作は1997年にリリースし、彼ら初のベスト10ヒットとなった3枚目のアルバム。一気にブレイクしたポイントとなるアルバムなだけに、ミッシェルらしさが完全に確立された作品で、力強いガレージロックのバンドサウンドに、意外とポップスさを感じさせるメロディーラインが大きな魅力に。何よりもバンドとしての勢いを感じさせるアルバムとなっています。あらためてミッシェルのカッコよさを実感させる傑作でした。
評価:★★★★★
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 過去の作品
THEE GREATEST HITS
cult grass stars
High Time
20/LANA
最近、次々に新しいラッパーが人気を博していますが、彼女も今、もっとも注目を集める女性ラッパーのひとり。HIP HOPミュージシャンとして武道館ワンマンの最年少記録を達成。ビルボードのアルバムチャートでも最高位8位を記録するなど人気を集めています。楽曲としてはラップを聴かせるというよりも、HIP HOPなサウンドにラップ気味のフロウを聴かせつつ、基本的には歌モノの作品。R&Bの影響を感じさせるメロウな作風に、彼女自身の等身大の本音を綴った歌詞が大きな魅力。目新しさといった感じでは正直、以前からよくあるR&B系のシンガーとの違いを大きく感じられなかったのですが、彼女と同世代にとっては、自分たちの気持ちを代弁してくれるようなシンガーといった位置づけなのでしょうか。
評価:★★★★
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