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2025年9月16日 (火)

アメリカーナの影響の強いメジャーデビュー作

Title:Headlights
Musician:Alex G

2019年にリリースした前々作「House of Sugar」も、2022年にリリースした前作「God Save the Animals」も高い評価を受け、今、もっとも注目されているアメリカのシンガーソングライター、Alex Gのニューアルバム。今回のアルバムはなんとメジャーレーベルからのリリースとなり、10枚目のアルバムにして初のメジャーデビューとなります。

基本的にほとんどの楽器演奏は彼ひとりで行っているそうで、完全に宅録系ミュージシャンとも言える彼。以前のアルバムも、そんな彼らしいバラエティー富んだ音楽性で、サイケやフォーク、エレクトロにAORなど様々なジャンルを詰め込んだ楽曲構成が魅力的でした。今回のアルバムに関しても、そんなバリエーションを楽しめるアルバムになっていたのですが、ただ一方でアルバムとして統一的な部分も感じられ、それがアメリカーナ的な作品が目立つアルバムだった、という点でした。

郷愁感たっぷりの「June Guitar」からスタートし、続く「Real Thing」もアコギとピアノでメランコリックでフォーキーな作品に。続く「Afterlife」も爽快なギターが楽しめる作品ながらも、カントリー風の楽曲に仕上がっているなど、前半はフォーク、カントリーの影響を強く感じるアメリカーナな作風の楽曲が並びます。

そんな郷愁感あふれる前半から、このアルバムがなんといってもユニークなのがやはり中盤。「Spinning」もメランコリックなメロが印象的ながらも、ギターサウンドが入ってロックテイストが強くなったかと思えば、続く「Louisiana」ではノイジーでローファイなギターサウンドとけだるいボーカルが、シューゲイザーを彷彿とさせるようなナンバー。「Bounce Boy」でも女性ボーカルを入れつつ、ノイジーでサイケなギターサウンドを聴かせるロックチューンとなっており、前半とはグッと雰囲気の変わった展開となります。

しかしそこから後半、再びアメリカーナ的な作品となります。「Orange」はシンプルなアコギで聴かせるフォーキーな作品に。「Is It Still You In There?」ではクラシカルなピアノの音色に合唱も加わわりつつ、ドラムスはジャジーなリズムを刻むという多層的な楽曲に仕上がっており、これもまた、彼らしい作品と言えるでしょう。

そんな訳で全体的に郷愁感たっぷりの歌やサウンドを聴かせつつ、特に中盤のサイケなサウンドや全体的にバラエティーに富んだ展開に、Alex Gらしさを感じさせる作品。アメリカーナな作風は、私たち日本人にとっても郷愁感を覚えるようなメランコリックな作風が魅力的でしたし、全体的には聴いていて暖かい気持ちになれる作品だったと思います。今回もまた、文句なしの傑作アルバムに仕上げてきた彼。メジャーデビューしても、その魅力に変化はなさそうです。

評価:★★★★★

Alex G 過去の作品
House of Sugar
God Save the Animals

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