最も勢いにのる彼らの最高傑作
Title:LEGION
Musician:Creepy Nuts
2024年、最も話題となったミュージシャンの一組といったら、間違いなくCreepy Nutsでしょう。シングル「Bling-Bang-Bang-Born」がアニメ主題歌にもなって大ヒットを記録。続くシングル「オトノケ」も同じく大ヒットを記録。それまでも一定以上の人気のあったミュージシャンでしたが、この2曲はお茶の間レベルの大ヒットを記録。Creepy Nutsという名前が全国的に知れ渡る結果となりました。
本作はそれに続くオリジナルアルバム。大ヒットした2曲のシングルはもちろん、こちらも2024年に大きな話題となったドラマ「不適切にもほどがある!」主題歌にもなった「二度寝」も収録。まさに勢いにのりまくる彼らですが、アルバムの内容も、まさにそんな勢いのあるミュージシャンにピッタリの、脂ののったという表現がピッタリくる彼らの代表作になること間違いなしの作品となっていました。
まずDJ松永の書くビートが非常に凝った内容となっていて耳を惹きます。彼らの今の立ち位置を綴った「中学22年生」は音をそぎまくったシンプルなビートからスタート。先行シングルとなっている「doppelganger」も疾走感あるテクノ風のビートが耳を惹きます。日本風なサウンドを取り入れているタイトルそのまま「japanese」に、「エマニエル」はタイトル通り、どこかエロチックなサウンドが耳を惹きます。
大ヒットした「オトノケ」はまさにそんな複雑に展開するビートが魅力的なナンバー。一方では声色を巧みにかえてドラマチックに展開していくR-指定のラップも楽曲の中で大きな魅力となっており、バラエティーに富んだラップがあるからこそ、最後まで全く飽きさせず楽曲は展開していきます。そんなラップについてラストナンバーでタイトル曲の「LEGION」で自慢気に語っていますが、その自負心も十二分に納得できる内容と言えるでしょう。
ただ、全体的な楽曲のバリエーションという意味では前作の方が上だったかもしれません。楽曲は基本的にテンポのよいエレクトロビートが主体であり、ある意味、一本調子とも言える内容。DJ松永の書く凝ったビートと、R-指定のバラエティーあるラップのおかげで決して中だるみとかにはなっていないものの、よくよく聴くとあまりバラエティーに富んだ構成といった感じにはなっていません。
もっとも、本作に関してはそれをはるかに上回る楽曲の勢いがあり、そんなことは全く気にならず一気にアルバムを楽しむことが出来る内容になっていたと思います。まさにミュージシャンとして脂にのっている、向かうところ敵なしという状況がピッタリくるようなアルバムと言えるでしょう。文句なしの彼らの最高傑作と言える作品に仕上がっていました。
ちなみに彼ら、いつも「ラジオ盤」と称して、楽曲の間にトークを入れてくるCDをリリースしてくるのですが、今回は収録曲が多くなったということもあり(とはいえトータル40分程度なのですが)、ラジオ盤は2枚組の構成になって、Disc2は70分にも及ぶラジオトークが収録されています。ただ・・・このラジオトークの方はどうにもつまんない・・・楽曲の間に短いトークを展開するから楽しめるのであって、決して上手い話術を持っている訳でもない彼らのトークを70分以上聴かされるのはファンじゃないとちょっと厳しいかもしれません・・・。本人たちもちょっとラジオトークについてはいまひとつと思ったのか、「もうやらない」と最後に言っていたので、ひょっとしたらラジオ盤は今回が最後になる、かも・・・?
評価:★★★★★
Creepy Nuts 過去の作品
クリープショー
かつて天才だった俺たちへ
Case
アンサンブル・プレイ
ほかに聴いたアルバム
Ken Hirai 10th Anniversary Tour Final at Saitama Super Arena/平井堅
2021年のアルバムリリースから、本人の活動がほとんどなく、事実上の活動休止状態だった平井堅。ただデビュー30周年となる今年、5月にライブ「Ken's Bar」を開催し、久しぶりに公の場に姿をあらわしました。その久々のライブに先立ち、配信でリリースされたのが本作。2005年7月17日にさいたまスーパーアリーナで行われたライブの模様を収録したアルバム。もともと映像作品としてリリースされていましたが、久々のライブ開催に合わせて、配信での音源リリースとなりました。デビュー10周年の記念ライブということで、当時のベスト盤的なセレクトでのライブとなっています。ただ、残念なことにこれ以降、大きなヒット曲があまりないだけに、この選曲が今でもほぼベストに近いのが残念なのですが・・・。伸びやかで色気のある歌声はやはり魅力的で、ベスト盤的に楽しめるアルバムになっています。ちなみに当時、「愛・地球博」開催中で、なぜか、「Love Love Love」の途中でモリゾーとキッコロがゲスト出演(!)。個人的にかなり懐かしさを感じてしまいました・・・。
評価:★★★★★
平井堅 過去の作品
FAKIN' POP
Ken's Bar II
Ken Hirai 15th Anniversary c/w Collection '95-'10 ”裏 歌バカ”
JAPANESE SINGER
Ken's Bar III
THE STILL LIFE
Ken Hirai 20th Anniversary Special!! Live Tour 2016
Ken Hirai Singles Best Collection 歌バカ2
あなたになりたかった
†/ドレスコーズ
10枚目となるドレスコーズのニューアルバム。タイトルは十字架の記号ですが、読み方は自由とか。ちなみに志磨遼平自身は「テン」と読むそうです。昨年、自叙伝「ぼくだけはブルー」を発売した彼ですが、本作はその執筆をきっかけに再燃したロックンロールへの熱を詰め込んだ作品だとか。確かに前半に関してはガレージサウンドを前面に押し出したロックンロールな作品が並びます。一方、中盤以降は、彼らしいレトロポップを嗜好するキュートなポップチューンの並ぶ作品に。途中、軽快なロックンロールを入れつつも、全体を通してみると、やはりポップス色も強いアルバムに仕上がっていました。全体的にはシンプルな楽曲が多く、志磨遼平らしいアルバムとも言えるのですが、ただ一方、それだけにちょっと目新しさには欠けて、核となるような楽曲がなかったような印象も受けます。最近のアルバムの中ではちょっと印象が薄く感じてしまったアルバムでした。
評価:★★★★
ドレスコーズ 過去の作品
the dresscodes
バンド・デ・シネ
Hippies.E.P.
1
オーディション
平凡
ジャズ
バイエル(Ⅰ.)
バイエル(Ⅱ.)
バイエル
ドレスコーズの音楽劇《海王星》
戀愛大全
式日散歌
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