現代の視点からクラシックの名盤を紹介
今回は最近読んだ音楽関連の書籍です。ただ、ちょっといつもとは毛色が違うのですが・・・
批評家の本間ひろむによるクラシック音楽のガイド本。「21世紀のクラシック新名盤 革新者たちの絶対必聴アルバム」。クラシック音楽に関しても、以前から手を広げてみたいなぁ、と思いつつ、時々、挑戦したりするのですが、何枚か聴いて結局挫折、ということを何度か繰り返しています。今回も懲りずに挑戦しようと思い読んでみたのが本書。クラシック音楽というと、同じ楽曲でありつつ、演奏者や指揮者、録音時期などでバリエーションがあり、同じ楽曲でもどのアルバムを聴けばよいのか迷うケースが多いのですが、そんな迷いの指標となるような「名盤ガイド」となっています。
本書は、現代の視点からクラシックのアルバムを評価し、巻末に「名盤・新名盤ガイド」として、定番のアルバムとしての名盤21枚と、現代の視点から新たに選定したアルバム19枚が収録されています。ユニークなのが「配信で聴く」と題されており、アルバム毎にSpotify、Amazon Music、Apple MusicのQRコードがついており、このQRコードをスキャンするとすぐにアルバムが聴ける仕組みとなっています。
クラシック音楽というと、既に過去の音楽というイメージが強いのですが、この名盤ガイドではあくまでも現代のクラシック音楽のシーンを追いかけており、クラシック音楽というジャンルでも、現代においても新たな名盤が誕生するような、ちゃんと「生きている」ジャンルであることをあらためて実感しました。クラシック音楽のガイド本というと、どうしても過去の作曲家にスポットをあてた本が多い中、現代の音楽家にしっかりとスポットをあてられているのは、私のようなクラッシックに疎い人にとっては新鮮にも感じました。
ただ、書籍としては率直に言うと読みにくい・・・・・・いや、星海社新書の新書本のため、文章自体は非常に「軽い」です。しかし、登場する人物や固有名詞が、クラシック初心者の私にとってはなじみがなく、かつ、文章中にほとんど詳しい説明がないまま、次々と固有名詞が登場してくるため、正直、かなりわかりにくいです。ただ、こればかりは著者の責任ではなく、単純に私のような完全な初心者向きではなく、ある程度、現代のクラシックシーンを把握している人向けだから、ということなのでしょう。そういう意味で、初心向きとしてはあまりお勧めしがたい1冊だとは思います。
また、これは初心者とか関係なくちょっと残念だった点ですが、後ろの名盤ガイドで登場しているアルバムと、前半の文中のつながりがちょっとわかりにくい。前半の文中に、後半の名盤ガイドで登場するアルバムが紹介されているのですが、特に該当のアルバムが太字になっている訳でも、後ろの名盤ガイドの何番に相当するのかも記載がないために、両者のつながりが非常にわかりにくくなっていました。これは私が初心者とか関係ない話なので、ちょっと残念な感じ。もっと前半の文章と後半の名盤ガイドをちゃんとリンクしておいてくれれば、より参考にしやすかったと思うのですが・・・。
そんな感じで、正直、初心者向きではなく、おそらくクラシックの中上級者向けの名盤ガイドではないかとは思うのですが、それでも、後ろの名盤ガイドはかなり役に立ちそう。興味のあるアルバムから、順に聴いてみて、またクラシック音楽に挑戦してみようかと思います。あと、最近話題のピアニスト、角野隼斗のアルバムも新名盤として載っており、なんとなく話題先行にも思ったのですが、クラシック界でもちゃんと評価されているということですね。手始めに、彼のアルバムから聴いてみようかなぁ・・・。
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