2025年上半期 邦楽ベスト5
前回に続き、今回は邦楽の上半期ベスト5です。
5位 あばら/鈴木実貴子ズ
聴いた当時の感想は、こちら
おそらく、ライブではじめて知ってここまではまったミュージシャンは久しぶりかもしれません。ギターボーカルの鈴木実貴子と、ドラムのズによる2人組バンド鈴木実貴子ズのメジャーデビューアルバム。今年のGWのライブサーキットで、はじめてそのステージを目撃し、すっかり気に入ってしまったのですが、現実の厳しさを直視しつつ、それを受け入れ、なおかつ前を向くような歌詞が心に響いてくると同時に、シンプルでエッジの効いたサウンドもカッコいいバンド。徐々に注目を集めているようで、これからの活躍への期待を込めてのランクインです。
4位 音のする部屋/君島大空
聴いた当時の感想は、こちら
新進気鋭のシンガーソングライター、君島大空の6曲入りのEP盤。毎回、実験精神に富んだ挑戦的な作品を作り上げている彼ですが、今回もわずか6曲ながらも、そんな彼を象徴するかの如く、挑戦的な作品がつまっています。否、6曲入りのEP盤だからこそ、逆にその挑戦心がより高まっているように感じる作品。一方で、その中で組み込まれている彼のメロウな歌声は実にポップで心地よく、この両者のギャップがまた、大きな魅力となっている作品でした。
3位 Straβe/折坂悠太
聴いた当時の感想は、こちら
こちらも毎作、傑作をリリースし続ける折坂悠太の6曲入りのEP盤。直近作「呪文」のリリースへ向けて、ベルリンで行われたセッションを収録した作品だそうで、そのため、フォーキーな作風がより強くなったサウンドに、よりバンドサウンドの色合いが強くなったような構成が魅力的。そんな中で、セッションらしい緊迫感のあるサウンドが魅力的で、折坂悠太らしい作品が並びつつも、オリジナルアルバムとはまた異なる彼の魅力を感じさせる、そんなEP盤になっていました。
2位 観天望気/キセル
聴いた当時の感想は、こちら
こちらは実に約7年5か月ぶりとなるキセルのニューアルバム。かなり久々の新譜となったのですが、アコギとピアノというシンプルな構成を軸としつつ、ジャズや民謡、ラテン、さらにはエレクトロの要素までを取り込みつつ、独特の浮遊感を持たせた楽曲の数々が実に魅力的。特にコロナ禍の中で、兄辻村豪文が松本へ引っ越し、民謡を取り入れた宅録プロジェクトを立ち上げたりしたそうですが、そんな影響がアルバムにも強く感じさせる作品に。すっかりベテランバンドの彼らですが、その中でも最高傑作かも、と言えるだけの内容で、あらためてキセルの魅力を確認できた1枚でした。
1位 Gen/星野源
聴いた当時の感想は、こちら
3位に折坂悠太、4位に君島大空がランクインしているように最近、男性シンガーソングライターの活躍が目立ちます。今回、ベスト5入りとはなりませんでしたが、小袋成彬の新譜も候補の1枚でした。彼らはいずれも、ポップなメロを聴かせつつ、実験性を兼ね備えたポップスを聴かせてくれるのですが、彼らと同じ土俵に立ちつつ、しっかり「お茶の間レベル」でも通用する楽曲を書いているのが彼、星野源。実に6年半ぶりとなる新譜では、ただ、そんな「お茶の間レベル」のポップを書きつつも、むしろあえてわかりやすさから距離を置いたような挑戦的な作品が目立ち、彼の本職、シンガーソングライターとしての矜持を感じさせるアルバムとなっていました。文句なしに星野源のすごみを感じさせる傑作でした。
あらためて1位から5位まで並べると・・・
1位 Gen/星野源
2位 観天望気/キセル
3位 Straβe/折坂悠太
4位 音のする部屋/君島大空
5位 あばら/鈴木実貴子ズ
ちなみに上半期、ベスト盤候補の枠外で最もはまったアルバムがあり、それが、「Makihara Noriyuki Concert 2024 “TIME TRAVELING TOUR” 2nd Season ~Yesterday Once More~/槇原敬之」。90年代の彼の曲のみ選曲したライブツアーの模様を収録したライブアルバム。もちろん、過去作のベスト的な選曲ですし、また、ポップミュージシャンの彼は、ライブとはいってもオリジナルと大きく異なるアレンジにもなっていないため、私的ベストの対象外ですが、それを差し引いても、神がかった90年代の彼の名曲の数々に、聴くだけで涙した文句なしの内容。ともすれば、向こう10年で一番はまった・・・といったくらいのレベルかもしれません。そのため、ここであえて備忘的に、特別枠ということで。
ほかのベスト盤候補は・・・
Zatto/小袋成彬
Music For Walking(Out Of The Woods)/ラブリーサマーちゃん
Luminescent Creatures/青葉市子
SOME BUDDY/礼讃
第八作品集『無題』/downy
ファンクザウルスLP/ファンクザウルス
正直、全体的に傑作はさほど多めではなかったようにも思います。一方で、ベスト盤にあがったアルバムについては候補作も含めて、どれもベスト5入りしてもおかしくない傑作ばかりで、そういう意味で濃度が濃かったようにも思います。また、目立つのはシンガーソングライター勢の活躍で、特に男性陣は、ベスト5中3枚まで男性SSWでしたし、さらには小袋成彬も候補作に。女性SSWも、ラブリーサマーちゃんや青葉市子など、バンド勢よりもSSW勢の活躍が目立ちました。下期もこの傾向が続くのか、それとも、バンド勢や、今回、ベスト盤候補も含めて顔をのぞかせなかったHIP HOP勢からも傑作がリリースされるのか・・・下期の動向も注目です。
2007年 年間1 2
2008年 年間1 2 上半期
2009年 年間1 2 上半期
2010年 年間1 2 上半期
2011年 年間1 2 上半期
2012年 年間1 2 上半期
2013年 年間1 2 上半期
2014年 年間1 2 上半期
2015年 年間1 2 上半期
2016年 年間1 2 上半期
2017年 年間1 2 上半期
2018年 年間1 2 上半期
2019年 年間1 2 上半期
2020年 年間1 2 上半期
2021年 年間1 2 上半期
2022年 年間1 2 上半期
2023年 年間1 2 上半期
2024年 年間1 2 上半期
| 固定リンク
「音楽コラム」カテゴリの記事
- 2025年年間ベストアルバム(邦楽編)その2(2026.02.06)
- 2025年年間ベストアルバム(邦楽編)その1(2026.02.03)
- 2025年年間ベストアルバム(洋楽編)その2(2026.02.02)
- 2025年年間ベストアルバム(洋楽編)その1(2026.02.01)
- 謹賀新年(2026.01.01)


コメント