« 2025年6月 | トップページ | 2025年8月 »

2025年7月

2025年7月31日 (木)

1位に割り込んだのはやはりK-POPアイドルグループ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

先週、先々週とベスト3は変わらず順位でしたが、今週1位に割り込んだのは、やはりK-POPの男性アイドルグループでした。

1位は韓国の男性アイドルグループTOMORROW×TOGETHER「The Star Chapter:TOGETHER」が獲得。CD販売数1位、ダウンロード数2位、ストリーミング数4位。韓国盤4枚目となるフルアルバム。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上30万4千枚で1位初登場。前作「The Star Chapter:SANCTURAY」の初動29万2千枚(1位)からアップ。

2位から3位は先週の1位から3位がそのままスライド。2位Mrs.GREEN APPLE「10」、3位、Snow Man「THE BEST 2020-2025」、4位TWICE「THIS IS FOR」という結果になっています。ストリーミング数は、それぞれ1位2位3位に。これでSnow Manは通算17週目のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなります。

以下、今週はベスト10初登場はありませんでしたが、返り咲きが2作。まずORANGE RANGE「ALL the SINGLES」が12位から7位にアップし、2週ぶりのベスト10返り咲き。「イケナイ太陽」のMVが大きな話題を呼び、再注目を集めている影響。また、なにわ男子「BON BON VOYAGE」が先週の13位から9位にアップ。こちらは3週ぶりのベスト10返り咲き。サブスク解禁の影響で、ストリーミング数が今週10位にランクインしています。

ほか、ロングヒット盤はMrs.GREEN APPLE「ANTTENA」が6位、「Attitude」が10位と先週から同順位をキープ。それぞれベスト10ヒットは通算45週、33週に伸びています。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsは、男性アイドルグループONE OR EIGHT「365」が今週も1位獲得。これで4週連続1位に。ラジオオンエア数は7位から5位にアップ。ただし、Hot100は今週もベスト10圏外に留まっています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週1位は山本「乳首なぞなぞ」が初登場で獲得。「乳首みたいな〇〇ってなんだ?」というなぞなぞが延々と続く、くだらない(けなし文句はないく)歌詞が特徴的ですが、このくだらなさがある意味、ボカロ系らしさを感じます。2位も初登場でDECO*27「チェリーポップ」がランクイン。先週1位のサツキ「メズマライザー」は3位にダウンしています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2025年7月30日 (水)

「鬼滅の刃」関連作がベスト10入り

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今、大ヒット上映中の映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」。今週は、その主題歌2作品がベスト10にランクインしています。まず5位にLiSA「残酷な夜に輝け」がランクイン。CD販売数7位、ダウンロード数1位、ストリーミング数14位、ラジオオンエア数6位、動画再生回数17位。オリコン週間シングルランキングでは初動1万9千枚で7位初登場。前作「ReawakeR」の初動7千枚(7位)からアップ。また、Aimer「太陽が昇らない世界」は8位にランクイン。CD販売数9位、ダウンロード数2位、ラジオオンエア数17位、動画再生回数13位。オリコンでは初動売上1万7千枚で8位初登場。前作「SCOPE」の初動8千枚よりアップしています。

いずれもLiSAは「紅蓮華」や「炎」、Aimerは「残響散歌」が「鬼滅の刃」主題歌に起用され大ヒットを飛ばした彼女たち。映画は現在、大ヒットを記録しているものの、とりあえずスタート時点においては、以前のヒット曲ほどの勢いは感じられません。ただ、今後は映画のヒットに合わせて注目度もあがり、さらなるヒットとなっていくのかも・・・。今年は特に、ミセス以外に大きなヒット曲が少ないため、今年を代表するヒット曲になるのか、今後の動向に注目です。

一方、1位は旧ジャニーズ系の男性アイドルグループSnow Man「SERIOUS」が獲得。CD販売数1位、ラジオオンエア数2位。オリコンでは初動売上88万2千枚で1位初登場。前作「BREAKOUT」の初動106万7千枚(1位)からダウンしています。

2位は先週1位のHANA「Blue Jeans」がワンランクダウン。ストリーミング数及び動画再生回数は先週から続き1位を獲得。一方、先週2位だった「ROSE」は2位から9位にダウン。「Burning Flower」は9位から17位にダウンしてしまいました。ただし、「ROSE」はストリーミング数が3位から2位にアップ。動画再生回数は先週と変わらず4位と、まだ堅調な人気を感じます。これで「ROSE」は17週連続のベスト10ヒット。

3位はアソビシステム所属の女性アイドルグループCUTIE STREET「キューにストップできません!」がランクイン。CD販売数2位。オリコンでは初動売上37万8千枚で2位初登場。前作「かわいいだけじゃだめですか?」の初動5万9千枚から大幅にアップしています。

4位以下も初登場の多い週で、他にも6位に秋元康系、AKB48の姉妹グループで博多を拠点に活動するHKT48「半袖天使」がランクイン。CD販売数3位。オリコンでは初動売上8万1千枚で3位初登場。前作「僕はやっと君を心配できる」の初動9万5千枚(3位)からダウン。

さらに7位には男性アイドルグループ&TEAM「Go in Blind(月狼)」がベスト50圏外から、4月30日以来のベスト10返り咲き。イベント参加券付きのCDの売上が加味された模様です。

一方、Mrs.GREEN APPLE「Carrying Happiness」が先週の10位から4位に大きくランクアップ。特にストリーミング数が8位から4位にアップしています。一方、「クスシキ」が5位から10位にダウンした他、「ダーリン」は18位、「breakfast」は13位にダウン。今週は、2曲のみの同時ランクインとなってしまいました。なお、「クスシキ」はこれで17週連続のベスト10ヒットとなります。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

| | コメント (0)

2025年7月29日 (火)

レキシ本領発揮!ネタ満載の3時間

レキシツアー2025~イルカラブストーリー101回目のイナホバケーション~

会場 岡谷鋼機名古屋公会堂大ホール 日時 2025年6月18日(水) 18:00~

Rekishilive101_1

恒例のレキシワンマンライブツアーに足を運んできました!前回は約2年ぶりとちょっと久しぶりだったのですが、今回は約8ヶ月ぶり。ライブハウスだった前回と変わり、今回は年寄りにもやさしい(笑)、全席椅子付の会場となります。ちなみに、下記、ネタバレ全開。レポートのアップが遅れたのはツアーファイナルを待ってのアップとなっているからです。

今回のライブも、ほぼ定刻通りにスタート。前回のライブでは恒例の「ネタ」映像がなかったのですが、今回は、この映像からスタート。まず90年代のトレンディードラマ風の映像が流れ、主役はレキシ本人、ヒロイン、「いなほ」役で、お笑いコンビ、ジェラードンのかみちぃが登場するという、相変わらずのコントからスタート。そして、トレンディードラマ風のオープニング映像が流れ、久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」が流れる中、ライブがスタートとなりました。

今回のテーマは、ラブストーリーがテーマだそうで、ラブにちなんだセットリストだそうで・・・といっても、結果、いつも通りだったのですが(笑)・・・まず「たぶんMaybe明治」からスタート。さらに「ギガアイシテル」と続いたのですが、この「ギガアイシテル」の途中で久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」を挟む、という展開になっていました。

レキシの曲の途中に違う曲、主に90年代のヒット曲を歌いだすという展開は、以前のレキシのライブでもおなじみだったのですが、この日は次から次へと、レキシの曲の中に主に90年代のヒット曲、ラブソングが挟み込まれる展開になります。続く「真田記念日」では途中、「真田クイズ」と題して、「サラダ」みたいに発音が真田に近い言葉をクイズの答えとして答えさせるようなネタが。その後は途中で「ラブストーリーは突然に」に。続いての「姫君Shake!」でも「ずっと好きだった」「TSUNAMI」「青い珊瑚礁」と、まさにラブソングのヒット曲メドレーとなります。

ここでようやく1度目のMCに。ここでも、トークの中で「例えば」という言葉が登場すると、いきなり米米の大ヒット曲「君がいるだけで」の冒頭が流れ出すというネタを延々と繰り広げていました。中盤はライブでもおなじみ「古今to新古今」から「古墳へGO!」へ。こちらでも星野源の「恋」や「君といるだけで」、真心ブラザーズの「サマーヌード」やさらにはモンパチの「恋の歌」などが繰り広げられます。特にパンキッシュな「恋の歌」ではみんなこぶしをふりあげて盛り上がります。

さらに「GOEMON」「SHIKIBU」とライブではおなじみのナンバーで盛り上がり、ここでMC。今回は席付きの会場という話題となり、ここまで総立ちだったのですが、一度みんなを座らせます。そしてしんみに「アケチノキモチ」を歌い、まずはメンバー全員、一度ステージを去ります。

ここで再び映像が。やついいちろう扮するレキシの元カノが登場し、レキシといなほとの恋愛模様に暗雲が、というお決まりのパターンに。なぜか最後、いなほ扮するかみちぃが、映像から「みんなもいなほ振りたいよね!」と煽り、そしてそのまま後半スタート。こちらも大定番、「狩りから稲作へ」。レキシおなじみのライブグッズである「稲穂」をみんな取り出し、みんなで「稲穂」を振るというお決まりの展開に。ここでも途中、ドリカムの「未来予想図」が挟まる展開となります。

さらに新曲「エレキテルミー」へ。ここでも途中、B'zの「愛のままにわがままに~」から「Ultra Soul」という展開に。「Ultra Soul」の最後ではみんなおなじみの掛け声で曲がストップしてしまうという展開となり、あわててやり直し。さらには「空に太陽があるかぎり」のような懐かしい曲も挟んできました。さらに「年貢 for you」でも、みんなに途中、「愛の歌」でリクエストをかけると、なぜか「アイアイ」に(笑)。さらには聴きなじみのあるピアノのインストから「愛は勝つ」へ!これにはみんなで大合唱となりました。

「刀狩りは突然に」では、途中、何度やり直しても「ラブストーリーは突然に」に変わってしまうというネタに。楽曲がいきなり「あの日 あの時 あの場所で~♪」に変わると、みんな手をグルグル振り回して大盛り上がり。結局、4度もやり直しになりました。終盤は、この時点で最新曲の「YO.JIN.BO」から、最後はおなじみの「きらきら武士」で締めくくり。最後はおなじみ、ご当地ネタの「名古屋が好き~♪」の替え歌で、一度本編は終了となります。

アンコールでは再び映像に。最後はトレンディードラマもクライマックスに。途中、「101回目のプロポーズ」のパロディーでは、「SAY YES」が流れ出すと、いきなりCHAGE&ASKAに扮したレキシたちが登場し、チャゲアス風に「SAY YES」を歌い上げるというネタも。最後は無事、レキシといなほが結ばるという展開となり、やついいちろうが「これが本当にラブレボリューションだね」というと、いきなりモー娘。の「恋愛レボリューション21」の映像が流れ、「恋愛レボリューション21」のMVでのモー娘。の衣装を着たバンドメンバーが登場。みんなでステージ上で踊る、毎回恒例の変装パフォーマンスとなりました。

そしてアンコールではその格好のまま、「KMTR645」へ。おなじみのイルカのビニール風船「よしお」が登場し、客席を待ったほか、今回は着ぐるみの「よしお」も登場し、会場を沸かせます。ラストは「LOVEレキシ」で締めくくり。最後は、「ラブマシーン」が流れてきて、バンドメンバー全員、「ラブマシーン」にのってステージ上を去ります。最後はレキシが「おしまい」のプラカードを出してライブ終了。ピッタリ3時間のステージでした。

Rekishilive101_2

前回のライブは正直、「ネタ」はちょっと少な目で、楽しかったのは間違いないのですが、ちょっと寂しさも感じてしまったライブでした。ただ、今回はそんな前回から一転、おなじみのコント映像ももちろんのこと、ネタ満載のステージとなっており、これぞレキシのライブ!と感じさせるような抱腹絶倒のパフォーマンス。3時間という長丁場ながらも、本当にあっという間のステージでした。今回は椅子席だったので、前回みたいに3時間立ちっぱなしで疲れた、ということもありませんでしたし(笑)、なによりも、最後まで全く飽きさせない、しっかりと考えられたステージ構成だったと思います。やはりレキシのライブは最高に楽しい!!次のツアーも、是非とも足を運びたいです。

| | コメント (0)

2025年7月28日 (月)

彼ら初の大箱でのパフォーマンス

Title:MATSURI SESSION AT BUDOKAN
Musician:ZAZEN BOYS

Zazen_bufokan

昨年10月27日に、初となる日本武道館ライブを行ったZAZEN BOYS。3月にはライブの模様を収めた映像作品がリリースされていましたが、そのDVD/Blu-rayに同封されていたライブCDもサブスクでリリース。DVD/Blu-rayの方はチェックしていなかったので今回、はじめて彼らの武道館での音源を聴いてみました。全36曲2時間52分にも及びボリューム感あふれる内容。本編のライブレポでは、3時間20分で36曲という記載があったので、おそらく途中休憩抜きで、フルでの収録になっていると思われます。

ZAZEN BOYSとしてはもちろん、NUMBER GIRL時代も含めて、向井秀徳としては初の武道館公演。もちろん、いままでそこまでの集客力がなかった・・・と言えなくもないものの、NUMBER GIRLの再結成後のライブでは、キャパ1万2千人のぴあアリーナMMでのワンマンライブを行っているだけに、あえていままで行っていなかったのかもしれません。

ZAZEN BOYSは、2018年にベーシストとしてMIYAが参加。新たなメンバーでライブ活動を開始しているのですが、特にこのあらたなメンバーを含めての4人組の相性が非常に良いように感じます。私も昨年、ZAZEN BOYSのライブに足を運んだのですが、2024年のベストライブに選ぶほどの素晴らしいステージでした。実際、昨年は実に約11年半ぶりとなるオリジナルアルバムもリリースされるなど、バンドとしてもこのメンバーの相性の良さを感じているのでしょう。それだけに、日本武道館という大きな箱でも、ZAZEN BOYSというバンドの魅力をしっかりと伝えられるという判断があったからこその武道館ライブとなったかもしれません。

今回のライブ音源としても、オリジナルの音源に比べても、かなり迫力あるパフォーマンスを聴かせてくれています。ズシリと来るヘヴィーなバンドサウンドが魅力的。ZAZEN BOYSについては以前から、向井秀徳は「法被を着たレッド・ツェッペリン」という例えを用いていました。このレッド・ツェッペリンという表現、正直いままではいまひとつピンと来なかった部分はありますが、今回、例えば「RIFF MAN」などはヘヴィーなギターリフが、まさにツェッペリンばりといっていい内容のサウンドで、確かに彼らが、レッド・ツェッペリンに例えられる点に非常に納得感があるライブ音源でした。

基本的にMCを含めてフル収録なのですが、途中のMCはほとんどなし。恒例の観客に対しての「Are You 長澤まさみ?」「Are You キャメロン・ディアス?」という向井秀徳の好み全開な、若干謎のMCがあるのと、「MATSURI STUDIOからやってきましたZAZEN BOYSです」という、ナンバガ時代からおなじみの自己紹介が行われた程度。そういう意味で非常にタイトな、全体的に緊迫感のあるステージングになっていました。ちなみにこの自己紹介、しつこいくらい繰り返し行われており(笑)、この音源では10回確認できました。ライブレポでは11回と紹介されていたので1回聴き逃したのか、未収録だったのか・・・。

日本武道館という大きな箱でのステージでしたが、それを感じさせない、いや、武道館という大きな箱だったからこそ、ZAZEN BOYSというバンドの魅力を存分に発揮したステージパフォーマンスになっていました。やはり今の4人は、バンドとしての相性もかなり良いようで、今後の活動にも期待できそう。ZAZEN BOYSの入門盤的にもおすすめしたいライブアルバムです。

評価:★★★★★

ZAZEN BOYS 過去の作品
ZAZEN BOYS IV
すとーりーず
Live At 大牟田ふじ
Live At Okinawa 2022
らんど


ほかに聴いたアルバム

#7/AA=

コロナ禍でのコンセプトアルバムやTAKESHI UEDA名義のカバーアルバムを挟みつつ、連番の純粋なオリジナルアルバムとしては約5年8ヶ月ぶりとなるアルバム。作品としては相変わらずヘヴィーなデジタルビートの作品がメインの中、ポップなメロが顔を覗かせる曲もあったりと、良くも悪くもいつものAA=といった感じのアルバム。ただ、曲名からちょっと気になってしまうのが「30 YEARS,STILL GOOD GIRL」で、あきらかにTHE MAD CAPSULE MARKETSの代表曲「GOOD GIRL」を彷彿とさせるタイトル。楽曲的にはあまり共通項はなさげなのですが、歌詞としては昔を懐かしむような内容。マドカプ、活動再開、なんてニュースがあったら歓喜するんですが・・・。あと、意外といえばBUCK-TICKの「NEW WORLD」のカバーも意外な感じ。ただ、THE MAD CAPSULE MARKETSは最初期はヴィジュアル系にカテゴライズされるようなバンドだっただけに、BUCK-TICKのカバーはある意味、原点回帰という見方も?いずれにしても、ちょっと気になる楽曲も顔を覗かせたオリジナルアルバムでした。

評価:★★★★

AA= 過去の作品
#1
#2
#
4

#5
(re:Rec)
THE OIO DAY
#6
story of Suite #19
LIVE story of Suite #19 AT LIQUIDROOM 20220226
TEENAGE DREAMS(TAKESHI UEDA)

antique/おいしくるメロンパン

おいしくるメロンパンの9枚目となるニューアルバム。ハイトーンボイスを押し出しつつ、爽やかでメランコリックなメロディーのギターロック路線というのはいつも通り。カントリー風の「海馬の尻尾に小栴檀」のような曲もあったりと、若干前作に比べると軽やかだった感じも?ただ、どうしても5曲程度のミニアルバムだとバラエティーを出すのに限界があるので、フルアルバムで聴きたいところなのですが、逆にミニアルバムだからこそ、多少バラエティーが乏しくてもごまかせると踏んでいるのか?

評価:★★★★

おいしくるメロンパン 過去の作品
indoor
hameln
flask
theory
cubism
answer
eyes

| | コメント (0)

2025年7月27日 (日)

あえてわかりやすいヒット曲から距離を置いた、シンガーソングライターとしての矜持を感じる傑作

Title:Gen
Musician:星野源

まさに文字通り、今をときめくシンガーソングライター、と言ってもいい星野源。紅白歌合戦には現時点で10年連続の出場を果たしているほか、音楽活動のみならず、ドラマや映画にも活躍しており、「お茶の間」レベルでの大活躍を続けています。そんな彼の、オリジナルアルバムとしては実に約6年半ぶりとなるニューアルバムですが、彼のシンガーソングライターとしての矜持をあらわしたような傑作アルバムに仕上がっていました。

星野源と言えば、まさにお茶の間レベルでその名を知られている人気シンガー。それだけに、おそらく楽曲としては大ヒットした「恋」のような、万人受けするようなインパクトのあるメロディーを持った楽曲が求められるでしょう。実際、オリジナルアルバムとしての前作「POP VIRUS」は、非常にポピュラリティーの強い楽曲が並んでいました。

しかし、今回のアルバムに関してはそんなわかりやすい万人受けするようなタイプのポップスはあまり収録されていません。Louis Cole、Sam Gendel、Sam Wilkesというような今をときめくミュージシャンたちが参加した「Mad Hope」は、まさに現代ジャズの要素を取り込んだ作品となっていますし、「Star」も軽快なピアノでジャズ的な要素を取り入れた作品。「2」では韓国のラッパー、Lee Youngjiが参加し、ジャズやHIP HOPの要素を取り入れていますし、「Memories」ではアメリカのシンガーソングライターUMIとコロンビアのミュージシャンCamiloが参加し、メロウなR&B風の作品に仕上げています。

その後もアコギでフォーキーに聴かせる「暗闇」やエレクトロサウンドも取り入れたAOR風の「Why」、ピアノをバックにファルセットボーカルで静かに聴かせる「Sayonara」などバリエーションを持たせつつ、いかにもヒットソングといった感じの派手な曲はありません。あえて言えば、先行シングルともなった「生命体」や、こちらも先行シングルでもあるリズミカルなダンスチューン「異世界混合大舞踏会」あたりがインパクトのあるヒット志向のポップスといった感じでしょうか。

まさに、今時の男性シンガーソングライターのポップソングを演じたようなアルバムで、最近話題の、折坂悠太や君島大空、長谷川白紙といったシンガーソングライターに連なるようなタイプの作品となっており、こういう作品を、お茶の間レベルのスターである星野源がリリースしてくるというのは驚きもあります。もっとも、星野源自体、もともと前身のSAKE ROCKを含め、サブカル畑のミュージシャンですし、おととしにリリースされたEP「LIGHTHOUSE」も同じようなタイプのアルバムではあったので、予想の範囲内といえば範囲内と言えるかもしれません。

これは個人的に勝手な見解なのですが、星野源って、どこか小沢健二と重なる部分が多く、両方ともサブカル畑出身で、楽曲はブラックミュージックの要素は強く、さらに全盛期にはポップソングがお茶の間レベルに広がり、アイドル的な人気を得ていた、という点も共通項に感じます。小沢健二も、シングル曲がヒットを飛ばしていた全盛期に、いきなり「球体の奏でる音楽」という、ジャズアレンジの、あえてヒットシーンから背を向けるようなアルバムをリリースしてきましたが、この「Gen」についても、どこかその流れと重なる部分も感じました。

リアルタイムの当時、なんでオザケンが「球体の奏でる音楽」みたいなわかりにくいアルバムをリリースしてきたのか、理解に苦しみましたが、今となってはそんなアルバムをリリースした理由もよくわかりますし、また星野源が、今、こういうアルバムをリリースしてきた理由もわかるような気がします。お茶の間レベルの人気を確保し、万人受けするようなスタイルを求められがちであるからこそ、あえてシンガーソングライターの矜持として本当に演りたい音楽をリリースしてきたのでしょう。本作にはそんな彼の力強い主張が込められているように感じました。

現代のポップスシーンをダイレクトに反映させ、かつ、彼の演りたい音楽をやり切ったとも言えるアルバム。間違いなく、2025年を代表する傑作アルバムだったと思います。ちょっと気になるのは、前述のオザケンが、その後、活動を休止させてしまっただけに、星野源の今後もちょっと気になるところなのですが・・・ただ、オザケンの時代と違って、今はもっと、いろいろな音楽を自由に演れるだけの許容力がシーンにはある、はず。さらに進化していく、これからの星野源にもおおいに期待したいところです。

評価:★★★★★

星野源 過去の作品
ばかのうた
エピソード
Stranger
YELLOW DANCER
POP VIRUS
Same Thing
LIGHTHOUSE


ほかに聴いたアルバムは、最近リリースされた、高木正勝の2枚のアルバムの紹介となります。

スタジオ地図 Music Journey Vol.2-高木正勝 うたの時間/高木正勝

まずこちらは、彼が細田守監督のスタジオ地図作品「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」「未来のミライ」に提供した楽曲を、各ミュージシャンたちが歌詞を書きおろし、「うた」となった楽曲を収録したもの。参加ミュージシャンはクレモンティーヌ、アン・サリー、寺尾紗穂、Hana Hopeと、個性的で実力のあるシンガーがそろっています。いずれも清涼感ある歌声が特徴的なシンガーで、そのため、全体的にアコースティックで、なおかつファンタジックな作風が特徴的。暖かいポップスの並ぶ、優しい歌声とサウンド、そしてメロディーが心に残るアルバムとなっていました。

評価:★★★★★

Marginalia Ⅶ/高木正勝

そしてこちらは彼のライフワークとも言える「Marginalia」シリーズの第7弾。現在、京都の里山に暮らす彼は、自宅に「マージナリア」と名付けたスタジオをつくり、自然の音をそのまま取り入れながら、ピアノの音と即興的に組み合わせ作り上げた、音のスケッチ的な作品。今回もピアノの音に、雨の音や風の音、カエルの鳴き声や子供の声までを入れた自然体の音楽を聴かせてくれます。毎回、同じコンセプトながらも、自然の音を取り入れているからこそ、ひとつとして同じ作品はなく、思わず聴き入ってしまうアルバムとなっています。

評価:★★★★★

高木正勝 過去の作品
Tai Rei Tei Rio
TO NA RI(原田郁子+高木正勝)
おむすひ
かがやき
Marginalia
MarginaliaⅡ
MarginaliaⅢ
MarginaliaⅣ
MarginaliaⅤ
MarginaliaⅥ

| | コメント (0)

2025年7月26日 (土)

Warp所属のミュージシャンとのタッグ

Title:Tall Tales
Musician:Mark Pritchard&Thom Yorke

ご存じ、RADIOHEADのボーカリスト&メインライターであるトム・ヨークが、イギリスのエレクトロ系ミュージシャンのマーク・プリチャードと組んでリリースした作品。マーク・プリチャードはもともとWarp所属ということもあって、エレクトロ系の名門レーベル、Warp Recordsからのリリースとなっています。

マーク・プリチャードというミュージシャン、私も今回初耳のミュージシャンなのですが、Warpレーベル所属のエレクトロ系のミュージシャンで、エレクトロサウンドが楽曲に主軸になっている点が特徴的。その上で、非常に個性的なサウンドも聴かせてくれています。

全体的にはエレクトロサウンドをベースにアンビエント色も強いサウンドが特徴的。冒頭を飾る「A Fake in a Faker's World」も、どこか幻想的な雰囲気を漂わせつつ、基本的にアンビエントな作品になっていますし、アンビエントな方向性といったら次の「Ice Shelf」が特徴的でしょう。エレクトロサウンドが流れつつ、ダウナーな、どこか荘厳さも感じられるアンビエント風の作品となっています。

また前半はダウナーにスタートしつつ、中盤からはリズミカルなサウンドの曲が流れてきます。「The Sprit」はダウナーにスタートしつつ、徐々に盛り上がってくるナンバーで、さらに続く「Gangsters」はエレクトロサウンドでリズミカルなナンバー。続く「This Conversation is Missing Your Voice」も同じくエレクトロでテンポよいナンバー。ここらへんは基本的にいい意味でポピュラリティーを感じさせる構成となっています。

後半は序盤のダウナーな雰囲気を漂わせつつ、行進曲風のリズムはちょっと不気味な雰囲気を醸し出す「Happy Days」から、アンビエント風の「The Man Who Dance in Stag's Heads」「Wandering Genie」と締めくくり。幻想的な余韻を残したままアルバムは幕を下ろします。

テクノやアンビエントにサイケロック、ポストロック的な要素を加えた作風は、いかにもトム・ヨークらしい・・・というよりも「OK Computer」期のRADIOHEADも彷彿とさせるような内容にも感じられました。以前リリースされたソロアルバム「ANIMA」は「KID A」からの流れを感じさせるようなアルバムであったので、ひょっとしたらトム・ヨーク自身、この「OK Computer」や「KID A」あたりのサウンドからなかなか抜け出せなく、様々に模索しているのかもしれません。また、そこがRADIOHEADが活動を休止している最大の要因なのかもしれません。そんなことを感じつつも、一方ではアルバムとして非常に良くできた作品だったと思います。ここらへんはさすが、といった感じでしょうか。これからの彼らの活動にも注目したいところでしょう。

評価:★★★★★

Thom Yorke 過去の作品
The Eraser Rmx
Tomorrow's Modern Boxes
Suspiria(Music for the Luca Guadagnino Film)
Suspiria Unreleased Material
ANIMA
Not The News Rmx EP
Confidenza


ほかに聴いたアルバム

So Kono/Salif Keita

マリ出身のシンガーソングライターで、アフリカ音楽界のレジェンドともいえるサリフ・ケイタの約7年ぶりとなるニューアルバム。2018年の前作「Un Autre Blanc」での引退を表明したのですが、どのような心境の変化があったのか不明ですが、結局活動を再開。ニューアルバムのリリースとなりました。そして、このアルバム、なんと録音されたのが日本の京都!2023年にKyotophonie Festivalで来日した際、ホテルの一室でアコースティックギターと共に作らされた作品だそうで、そうするとこのジャケットの写真は京都のホテルということでしょうか。基本的にアコギ1本でシンプルなサウンドとなっているのですが、しっかりとグルーヴ感を覚えるサウンドを叶えつつ、「引退」したミュージシャンとは信じられないような伸びやかなボーカルを聴かせてくれています。無難にまとまって今一歩だった前作より、かなり出来が良いのでは?シンプルなサウンドがゆえに、サリフ・ケイタの魅力を存分に感じる1枚でした。

評価:★★★★★

SALIF KEITA 過去の作品
LA DIFFERENCE
TALE
Un Autre Blanc

Luster/Maria Somerville

アイルランド出身の女性シンガーソングライターによる新作。ギターのホワイトノイズで埋め尽くされたサウンドにメランコリックなメロをゆっくりと聴かせるダウナーなサウンドが魅力的。神秘的で荘厳な雰囲気を醸し出しており、霧深い森の中をさまよい歩いているかのような印象を受ける作品。ドリームポップやシューゲイザーの影響をダイレクトに受けたサウンドは実に魅力的で、彼女の清涼感あふれるボーカルにも見事にマッチしています。その世界に彷徨いこんでしまう傑作でした。

評価:★★★★★

| | コメント (0)

2025年7月25日 (金)

意外とAOR色も濃く

Title:愛は元気です。(2024 Remaster)
Musician:谷村有美

昨年から続いている谷村有美の過去作のリマスターシリーズ第5弾。今回は1991年にリリースされた彼女の5枚目となるオリジナルアルバムです。もともと3月にリリースが予定されていましたが、録音の都合か、リリースが延期され、5月に満を持して発売した作品となります。前作ではオリコンチャート最高位4位と一気に飛躍した彼女ですが、今回のアルバムでは最高位3位とベスト3ヒットを記録。まさに人気が最高潮に達しようとしている時期のアルバムとなっています。

ちなみに前作「PRISM」では半数が谷村有美作曲による作品でしたが、今回、彼女が作曲を手掛けたのは3曲のみ。残りは前作同様、西脇辰弥が手掛け、作詞は2曲が戸沢暢美が手掛け、残りは彼女本人が作詞。また、最後に収録されている「今が好き」は作詞が神沢礼江、作曲は伊秩弘将が手掛けた曲になっており、全体的にシンガーソングライター志向は一歩後退という構成になっています。ひょっとしたら売上的に大きく伸びてきたので、作曲は専門家の比重を高めて、より大きなヒットを狙おうとしたのかもしれません。

実は個人的に、このアルバムと、オリジナルアルバムとしては次作となる「Docile」は最も思い入れのある作品。リアルタイムで聴いていたということもありますし、次作「Docile」については彼女に一番はまっていた時期の作品ということもあります。また、この作品に思い入れの深い理由としては、1曲目のタイトルチューン「愛は元気です。」にあって、この曲、名古屋地区の朝の情報番組のオープニングに長く用いられてきました。まさに朝の情報番組のオープニングにピッタリくるような、目覚まし時計の音とも取れそうなイントロからスタートし、非常に爽やかさを感じる楽曲になっており、ちょうど中学生から高校生だったこの時期、朝、いつもこの曲で目覚めていたな、ということを今さらながら懐かしく思い起こします。

さて、以前のアルバムレビューにも書いたのですが、谷村有美というと、90年代のアイドル冬の時代において、アイドル的なキュートなルックスでありながらも、ミュージシャンとしての活動はシンガーソングライター寄りというスタイルで、当時はアイドル的な人気を博していた部分がありました。そのイメージがありましたし、1曲目「愛は元気です。」はかなりポップス色の強い楽曲でしたので、このアルバム、イメージとしてはかなりポップス色の強い作品だった、という印象がありました。

ただ、久しぶりにこのアルバムを聴いてみると、かなりAOR色の強い作風になっており、表題曲やジャケット写真のイメージからはちょっと異なるような「大人」な雰囲気の漂うアルバムになっていました。「消せない想い」は、まさにホーンセッションも軽快なAORで、ちょっとムーディーな雰囲気の漂う作品になっていますし、それに続く「友達」もしんみり聴かせるナンバー。「Pajama Days」「どうでもいいの」なども、大人な恋愛要素が加わったシティーポップな楽曲に仕上がっています。

一方では打ち込みも入ってリズミカルな「OH MY GOD!!」や軽快で明るいポップチューン「パレード・パレード」なども聴かせてくれており、全体的には表題曲を含めて明るい雰囲気も漂います。ここらへんの明るい雰囲気の曲も目立つことから、リアルタイムで聴いた時は、特にポップなアルバムというイメージを受けたのかもしれません。

実際、大人な雰囲気のAORなナンバーと、明るいポップスがほどよく配されているバランスのよい構成も魅力的で、ここらへん、谷村有美のミュージシャンとしての勢いも感じさせるアルバムだったと思います。ある意味、ミュージシャンとして最も脂ののったころにリリースされそうな、彼女を代表する1枚に仕上がっていたようにも感じました。懐かしく聴きつつ、谷村有美の魅力を再確認できた1枚でした。

評価:★★★★★

谷村有美 過去の作品
タニムラベスト
Believe In(2024 Remaster)
Face(2024 Remaster)
Hear(2024 Remaster)
PRISM(2024 Remaster)


ほかに聴いたアルバム

あそび/いきものがかり

いきものがかりの水野良樹がSNSに、チケットの売れ行きが旨を投稿し、悪い意味で最近の人気が話題となってしまったいきものがかり。確かに、一時期一世を風靡した頃に比べると、人気はひと段落ついてしまっている点は否定しようがありません。ただ一方、作品的にはいい意味で安定しており、本作も彼ららしい前向きな応援歌的な曲から打ち込みを入れたリズミカルな曲、ストリングスで爽やかに聴かせるナンバー、バンドサウンドを前に押し出した曲などバラエティー豊富。ハンバート ハンバートやfox capture plan、松下奈緒など様々なミュージシャンとのコラボが特徴的だった作品ですが、しっかりいきものがかりらしさを打ち出しており、ポップミュージシャンとして円熟味すら感じさせるアルバムとなっています。ポップミュージシャンとして貫禄すら感じさせる1枚でした。

評価:★★★★

いきものがかり 過去の作品
ライフアルバム
My Song Your Song
ハジマリノウタ
いきものばかり
NEWTRAL
バラー丼
I
FUN! FUN! FANFARE!
超いきものばかり~てんねん記念メンバーズBESTセレクション~
WE DO
WHO?

DRIVE 1993〜2026 -GLAY complete BEST/GLAY

Glaydrive

GLAYのオールタイムベスト。収録曲はファン投票によって決められ、曲順は順位通りになっているそうです。2000年に「DRIVE」というタイトルの、同じくファン投票によってセレクトされたベスト盤をリリースしていますので、それに続く形のベスト盤ということになるのでしょう。ちなみに、通販限定盤やストリーミングでは1993年から2006年まで一括してひとつのアルバム扱いとなっていますが、通常のCDでは「1993~2009」と「2010~2016」と2作品に分かれています。特にこのうち、「1993~2009」に収録されている楽曲については、全盛期だった当時、聴きなじみのある大ヒット曲ばかりで熱心なファンでなくても楽しめそう。ただ、ちょっと意外なのは彼ら初のベスト1ヒットとなった「口唇」は圏外で未収録なんですね・・・。「2010~2016」は人気面でひと段落した後の作品なだけに、印象は薄め。とはいえ、どちらもインパクトあるポップな楽曲が並んでおり、CDにして4枚組、配信では60曲5時間というボリュームなのですが、十分楽しめたアルバムでした。

評価:★★★★

GLAY 過去の作品
GLAY
JUSTICE
GUILTY

MUSIC LIFE
SUMMERDELICS
NO DEMOCRACY
REVIEWII~BEST OF GLAY~
REVIEW 2.5 〜BEST OF GLAY〜
FREEDOM ONLY
HC 2023 episode 2 -GHOST TRACK E.P-
Back To The Pops

| | コメント (0)

2025年7月24日 (木)

Hot Albumsベスト3は先週と同じ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

タイトルの通りです。

今週のベスト3は先週と変わらず。1位Mrs.GREEN APPLE「10」、2位Snow Man「THE BEST 2020-2025」、3位TWICE「THIS IS FOR」と並んでいます。ちなみにSnow Manは8週連続の2位で、通算16週目のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなります。

Mrs.GREEN APPLEは「ANTENNA」が4位から6位に、「Attitude」は5位から10位にダウン。それぞれベスト10ヒットを通算44週、32週に伸ばしています。「10」のヒットにより、2枚のオリジナルアルバムも順位を伸ばしてくるかと思ったら、順位はダウン。確かにいままでオリジナルアルバムを聴いていたような人が、ベスト盤に移ったのかもしれません。

4位以下の初登場盤ですが、まず4位にNEXZ「One Bite」がランクイン。韓国のJYPエンターテイメント所属の日本人6人+在日韓国人1人からなる男性アイドルグループ。8位にはラッパーIO「JUST ALBUM」がランクインしています。

さらに7位にはRIP SLYMEのベストアルバム「GREATEST FIVE」がランクイン。「FUNKASTIC」「楽園ベイベー」などのヒットで知られる2000年代初頭に一世を風靡したHIP HOPグループ。ただ、2017年にメンバーのSUが不倫騒動のため活動を休止。2018年にはPESが脱退し、活動休止状態になりました。SUが活動休止に至った経緯や、PESへのいじめ疑惑なども持ち上がったため、全員での活動再開は不可能であろうと思われていたのですが、今年、期間限定とはいえ5人での活動を再開。そしてリリースされたのがこのベストアルバムとなります。

一方今週、timelesz「Hello! We're timelesz」が14位にダウン。ベスト10ヒットは通算18週でストップとなりました。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsの今週の1位は、男性アイドルグループONE OR EIGHT「365」が今週も1位獲得。これで3週連続1位に。ただし、ラジオオンエア数は3位から7位にダウン。Hot100でも79位からベスト100圏外にダウンしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週はサツキ「メズマライザー」が3位から1位にアップ。5月22日付チャート以来の1位返り咲きとなりました。2位はAlley:s「アベリア」が4位からランクアップし、ベスト3初登場。先週1位のピノキオピー「T氏の話を信じるな」は今週は3位にダウンしています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2025年7月23日 (水)

HANAが大躍進

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は女性アイドルグループHANAの躍進が目立ちました。

まず1位にはニューシングル「Blue Jeans」が初登場でランクイン。ダウンロード数、ストリーミング数及び動画再生回数で1位を獲得。CD販売数3位、ラジオオンエア数8位で総合順位で1位。オリコン週間シングルランキングでは初動売上4万3千枚で1位初登場。前作「ROSE」の初動4万6千枚(3位)から微減となっています。

ただ、今週、「ROSE」が6位から2位にアップ。4月30日付チャート以来、13週ぶりのベスト3返り咲き。これで通算5週目のベスト3ヒット&16週連続のベスト10ヒットとなりました。「Blue Jeans」のヒットに引っ張られた形ですが、ただ、ストリーミング数は先週と変わらず3位、動画再生回数は2位から4位にダウンしていますので、他に強力な作品がなかったことも大きな要素だった模様です。

HANAはさらに「Burning Flower」が12位から9位にランクアップし、2週ぶりにベスト10返り咲き。これで今週HANAは3曲同時ランクインとなっています。

HANAは7人組の女性アイドルグループで、プロデューサーとして女性ラッパーのちゃんみな、AAAのメンバーでラッパーとしても活躍するSKY-HIがエグゼクティブプロデューサーとしてついている、BE:FIRSTの兄弟的なグループ。楽曲は基本的にちゃんみなが手掛けており、雰囲気としては日本のアイドルというよりはK-POPに近い雰囲気のグループになっています。今年に入って、Mrs.GREEN APPLEの活躍以外、大きなヒット曲がサカナクションの「怪獣」くらいしかない中、HANAの活躍は今年を代表する音楽のトピックとなりそうです。

3位初登場は男性アイドルグループパンダドラゴン「マジ☆まじない」。CD販売数1位。オリコンでは初動売上7万7千枚で1位初登場。前作「ないとぼふぉーあだんす」の初動7万3千枚(2位)からアップしています。

4位以下初登場は6位に22/7「あなたでなくちゃ」がランクイン。秋元康プロデュースによる、バーチャルなキャラクターとそれを担当する声優による女性アイドルグループ。CD販売数2位でその他はランク圏外。オリコンでは初動売上5万枚で2位初登場。前作「ロックは死なない」の初動3万2千枚(6位)からアップしています。

8位には韓国の女性アイドルグループBLACKPINK「JUMP」が初登場。ダウンロード数14位、ストリーミング数7位、ラジオオンエア数及び動画再生回数9位。

また、ベスト10返り咲きとして19位から10位にMrs.GREEN APPLE「Carrying Happiness」がランクアップし、2週ぶりにベスト10返り咲き。ダウンロード数は6位から4位、ストリーミング数も11位から8位とアップしています。

Mrs.GREEN APPLEは、このほかに「ダーリン」が8位から4位にアップ。一方、「クスシキ」は4位から5位に、「breakfast」は2位から7位にダウンしています。「ダーリン」は通算22週目、「クスシキ」は16週連続のベスト10ヒット。一方、「ライラック」は11位にダウンしています。

ただ、今週はHANA3曲、Mrs.GREEN APPLE4曲同時ランクインで、10曲中7曲まで2組のミュージシャンが占める結果となりました。もうちょっと他のミュージシャンたちにも頑張ってほしいのですが、全体的に特定のミュージシャンに人気が偏っている傾向が強くなっているように思います。シーンの活性化という意味ではいい傾向ではないと思うのですが・・・。

明日はHot Albums&Heatseekers&ボカロチャート!

| | コメント (0)

2025年7月22日 (火)

現実をしっかり受け止めた歌詞が強いインパクト

Title:あばら
Musician:鈴木実貴子ズ

最近、徐々に注目を集めている、名古屋を拠点として活動する2ピースロックバンド。2012年に活動を開始し、RISING SUN ROCK FESTIVALや、フジロックのROKIE A GO-GOにも出演するなど、徐々に注目をあつめ、昨年、活動開始から12年を経てメジャーデビュー。本作は、そんな彼女たちのメジャーデビューアルバムとなります。

バンドなのか個人名なのか、不思議なタイトルが印象的なバンドですが、メンバーはギターボーカルの鈴木実貴子と、ドラムスの「ズ」の2人。この話をWikipediaで知って、個人的には1分くらい笑い続けてしまいました(笑)。ちなみに本人たちはもともと夫婦だったそうですが、昨年離婚。ただ、バンドのパートナーとしては引き続き活動を続けているようです。ちなみに名古屋市内でライブスペース「鑪ら場」も運営しています。

もともと、メジャーデビューに合わせてメディアなどに取り上げられる機会も増えたことから彼女たちの名前は知っていたのですが、彼女たちの曲をはじめて聴いたのは、GWに参加した今池遊覧音楽祭のステージが最初。その鬼気迫るパフォーマンスに惹かれて、一気にハマり、このデビューアルバムももちろんチェックしてみました。個人的に、現時点で一番注目しているバンドです。

まず彼女たちの最大の魅力と言えるのがなんといってもその歌詞でしょう。上手くいかない現実社会でのもがきを表現した、激白ともいえるストレートな歌詞がまずは耳に残ります。例えば印象的なのが「かかってこいよバッドエンド」

「正面衝突やったろか
バッドエンドにいったろか
右手にスパナでいったろか
かかってこいよバッドエンド」
(「かかってこいよバッドエンド」より 作詞 鈴木実貴子)

と、上手くいかない現実に対して真っ向から立ち向かっていこうというスタイルを歌い上げていますし、「36℃」でも

「所詮36度人間 もがき回り転がり、行き先はひとつ
行き先はひとつだろ」
(「36℃」より 作詞 鈴木実貴子)

のように、現実の中で苦しむ人へのメッセージとなっています。

彼女たちの歌詞で大きな特徴となっているのは、この現実社会への描写であり、思う通りにはいかない現実を、まずは真正面から捉えて、それでも前に進んでいこうという強いメッセージを感じさせます。その中でも「壊してしまいたい」みたいに、

「1ミリだってない 間違ってなんてない
望めば僕はいるよ 君のそばにいつもいるよ」
(「壊してしまいたい」より 作詞 鈴木実貴子)

と、リスナーに寄り添ったメッセージを届けてくれたりしますし、最後を締めくくる「私、天使だったな」では、そんな厳しい現実の中でも前向きな希望を感じさせるアルバムの締めくくりとなっている構成も魅力的です。

ここ最近のメッセージ性の強い女性ボーカル曲というと、女であることを前に押し出した、時として性的な描写も彷彿とさせるような楽曲がメインでしたが、鈴木実貴子の書く歌詞には、男女を問わない普遍的なメッセージ性を感じさせます。ここらへんの現実社会へのもがきという点では、かつての橘いずみを彷彿とさせる点もあるのですが、彼女の書く歌詞は、ある意味、もっと厳しく社会を描写しつつ、その現実を受け止め、さらには前向きなメッセージ性も感じらる点が大きな特徴。その力強い歌詞は、最初から最後まで聴き入ってしまい、BGMとなることを拒否していました。

さらにもうひとつ、鈴木実貴子ズの大きな魅力なのはそのバンドサウンド。鈴木実貴子のアコギとズのドラムというシンプルな2ピースバンドなだけに、かなりシンプルでタイトなサウンドが大きな魅力。アルバム音源では、サポートにあの田淵ひさ子や、LOSTAGEの五味岳久が参加するなど、バンド形式でのサウンドとなっているのですが、それでも比較的シンプルなバンドサウンドが魅力的で、ジャンル的にはオルタナ系ギターロックとなるのでしょうが、ハードコアやパンクの影響も感じさせる力強いサウンドが、前述の歌詞の世界を見事に支えています。特にアコギとドラムの2ピースなだけに、録音のバランスとして比較的ドラムを前に押し出したサウンドとなっており、それだけに、より迫力あるサウンドを聴かせてくれています。まずはそのストレートなメッセージ性が印象に残るバンドではあるのですが、その力強いメッセージに負けずにしっかりと対峙するバンドサウンドが鳴り響いているからこそ、鈴木実貴子ズの楽曲はより魅力的になっているように感じました。

結成から10年以上を経た、既に中堅バンドであるものの、まだまだ知名度も低い彼女たち。ただ、フジロック等の大きなロックフェスの出演や、メジャーデビューなどによって、今後は知名度をあげていきそう。圧倒的な個性を持ったバンドなだけに、これからの活躍が非常に楽しみです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

ゴールデン☆ベスト nico/nico

レコード会社共通の廉価版ベスト盤シリーズ「ゴールデン☆ベスト」。今回、ワーナーミュージックからリリースされたのは、嶋田衛と嶋田繁の双子2人組ユニット、nico。1982年にデビューし、1992年にはGARDENと改名。2000年代中盤まではコンスタントに活動を続けていたようですが、現在は事実上の活動休止状態のようです。ユニット自体は、知る人ぞ知る的なグループかもしれませんが、GARDENとしては2003年にアニメ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」のオープニング「アドバンス・アドベンチャー 〜Advance Adventure〜」がスマッシュヒットを記録しているほか、なんといっても「踊る大捜査線」の主題歌「Love Somebody」への楽曲提供が有名でしょう。というか、この2曲だけで、一生、食うに困らないような気がする・・・。

そんな彼らのnico時代のベスト盤となるのですが、基本的には歌謡曲テイストが強く、いかにも時代を感じさせるシンセのアレンジも特徴的な80年代AOR。正直言って、これといった特色はない反面、楽曲としてはインパクトもあり、メランコリックなメロディーラインはしっかりと壺を抑えたものとなっています。ここらへんの癖は強くないものの、一方ではインパクトを持った王道路線の曲を書けるからこそ、ポケモン主題歌を歌ったり、あるいは大ヒットドラマ主題歌への楽曲提供へとつながったのかもしれません。良くも悪くも卒がないアルバム、という印象を受けるベストアルバムでした。

評価:★★★★

中島みゆき コンサート「歌会 VOL.1」/中島みゆき

中島みゆきが、昨年1月から5月にかけて、東京国際フォーラム ホールAと大阪・フェスティバルホールで行われたコンサートの模様から、彼女自ら11曲をセレクトしたライブアルバム。ベスト盤的なセレクトになっているほか、力強い安定したボーカルをしっかりと聴かせてくれる内容なので、ライブアルバムという以上にベスト盤的な楽しみ方が出来るアルバム。現在、既にライブツアーからは引退した彼女ですが、こういう形での単発でのライブは実施するようで、次は名古屋にも来ないかなぁ、とも思ってしまいます。チケットは争奪戦になりそうですが・・・。

評価:★★★★

中島みゆき 過去の作品
DRAMA!
真夜中の動物園
荒野より
常夜灯
十二単~Singles4~
問題集
組曲(Suite)

中島みゆき・21世紀ベストセレクション『前途』
中島みゆきConcert「一会」(いちえ)2015~2016-LIVE SELECTION-

相聞
中島みゆき ライブ リクエスト -歌旅・縁会・一会-
CONTRALTO
ここにいるよ
中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」
世界が違って見える日
Singles

| | コメント (0)

2025年7月21日 (月)

緊迫感のあるサウンドが魅力的な、ベルリンのスタジオでの一発録り作品

Title:Starβe
Musician:折坂悠太

昨年も傑作アルバム「呪文」をリリースし、相変わらずの充実した活動ぶりを見せてくれている折坂悠太。今回のアルバムは、直近作「呪文」に向けて行われたベルリンでのセッションをEP化した作品。新曲3曲に比べて、過去作の再録版を収録した全6曲、約27分という長さの作品となっています。

今回のアルバムの最大の特徴は、2023年6月に、ベルリンのBonello Tonstudioで行った一発録りのセッションを中心に収録されているという点でしょう。楽曲はセッションということもあって、基本的にシンプルなバンドサウンドを中心としたアレンジとなっていますが、一発録りならではの緊迫感ある演奏が魅力的。セッションといっても、歌を聴かせるフォーキーな楽曲がメインなので、ロックバンドの一発録りのような、インプロビゼーションの応酬・・・といった感じはないのですが、例えば新曲「トランポリン」は、力強いバンドの演奏が、一発録りらしい緊迫感や迫力を感じることが出来ます。

また、セッションの感じが出ているといえば、5曲目に収録されている「さびしさ(For Tobi)」も印象的。もともと2018年にリリースされたアルバム「平成」に収録されていた曲で、当日、録音の予定はなかったそうですが、本作のスタジオエンジニアTobias Oberに捧げる形で急遽、録音された作品だそうです。郷愁感を強く覚えるオリジナルのアレンジと比べて、バンドサウンドの迫力と一体感がより強く出ているアレンジとなっており、セッションならではの演奏が楽しめる録音となっています。

新曲では、他に「友達」も印象的な作品。アコギを中心としたフォーキーなサウンドにサイケなシンセの音色が加わる作品で、微妙に歪んだ、浮遊感もあるメロディーラインも耳に残りますし、「二度ともう会わずとも俺らは友達」「陽の光を今日も浴びてない/それなのに妙に元気」という、ちょっと不思議な歌詞の世界にも想像力を掻き立てられる内容となっています。

注目曲といえば、それに続く「あけぼの(2023)」も同様でしょう。こちらもアコギ弾き語りに電子音が重なるサイケフォークな作品となっていますが、こちらは彼が、2014年にMySpaceに投稿した、初の公式音源の再録版。郷愁感のある暖かいメロディーとアコギの音色と、サイケなサウンドの対比がユニークな、折坂悠太らしい作品となっています。

全6曲30分弱という短さながらも、折坂悠太の魅力がしっかりとつめこまれた作品。本作のタイトル「Starβe」はドイツ語で「通り」を意味しているそうですが、ある意味、路上のセッションで録音したような、バンドとしての一体感と緊迫感が魅力的な作品となっており、基本的にいつもの折坂悠太らしい作品でありつつ、サウンドの面で、オリジナルアルバムとは全く異なる試みが印象的な作品となっていました。本作もまた、文句なしの傑作です。

評価:★★★★★

折坂悠太 過去の作品
平成
朝顔
心理
呪文


ほかに聴いたアルバム

HEARTBREAK/西寺郷太

ソロとして4作目、前作はカバーだったため、オリジナルとしては3作目となる西寺郷太のニューアルバム。本作に収録されている「BABY LOVER」は、もともと彼が12歳の時に作成した楽曲だそうで、既にメロウな80年代ソウルのテイストがふんだんに取り入れられているポップスで、アルバムの中でも違和感はありません。他にも堀込泰行との共作曲「MUSIC BOYS」やシンプリーレッドの「HOLDING BACK THE YEARS」のカバーも収録。アルバム全体として彼が嗜好する80年代ソウルのテイストがあふれているアルバムに。そういう意味での目新しさには乏しいかもしれませんが、彼らしさが感じれるアルバムに仕上がっていました。

評価:★★★★

西寺郷太 過去の作品
Funkvision
Sunset Rain

オールウェイズ/奇妙礼太郎

約2年ぶりとなる奇妙礼太郎のニューアルバム。アコースティックを基調としたサウンドで、70年代80年代のソウルの影響を受けた楽曲を暖かく、時としてムーディーに聴かせる楽曲の数々が魅力的。「スケベなSONG」みたいな、「スケベ」なんて言葉久しぶりに聴いたのですが、ユニークな言語感覚の歌詞も耳に残ります。この曲や、それに続く「愛と性」のような、「性」を感じさせるような曲も目立ち、大人な関係を漂わせる歌詞も魅力的。いい意味で「大人のポップス」という表現がしっくりと来るようなアルバムでした。

評価:★★★★★

奇妙礼太郎 過去の作品
More Music
ハミングバード
たまらない予感
奇妙礼太郎

| | コメント (0)

2025年7月20日 (日)

正統派オルタナ系ギターロック

Title:スタッタラ
Musiciah:→SCHOOL←

Sutattara

今回紹介するこのアルバムは、現在は名古屋を拠点に活動しているオルタナ系4人組ロックバンド→SCHOOL←が、2015年にリリースした5曲入りのEP盤です。

こちらのアルバム、既にライブ評をアップしているのでお読みになった方もいらっしゃるとは思うのですが、5月5日に行われたライブサーキット「今池遊覧音楽祭」で彼らのライブを見た時に配られていたアルバム。その時にも書いたのですが、無料で配られているアルバムということで、CD-ROMに焼き付けたようなデモ音源的なものかと思いきや、ちゃんと商品流通にのってリリースされた作品で、Spotifyほかストリーミングサイトでも配信されているアルバム。みなさんでも簡単に聴くことが出来る作品となっています。

とはいえ、ライブでタダでもらった1枚。これで出来がいまひとつで酷評するような感想を書いたら申し訳ないなぁ・・・と思っていたのですが・・・(その時は感想をアップしなければいいだけですが)実際に聴いてみたら、予想していたよりもアルバムの出来が良く、特にオルタナ系ギターロックが好きな方にはチェックしてみてほしい、とも思い、今回感想をアップしました。

楽曲は、一言で言えば正統派のオルタナ系ギターロック。アルバムの1曲目を飾るタイトルチューン「スタッタラ」は軽快ではちゃめちゃ感のあるリズムからスタート。途中、緩急つけたメロやファルセットボイスなどを用いつつ、サビは疾走感あるメランコリックなメロが印象的な楽曲に。続く「HIGH SCHOOL」は若干80年代的な反抗的な歌詞も印象的なパンキッシュな楽曲。「Tell me monster」はシンセのサウンドにボーカルにもエフェクトをかけた、エレクトロテイストのあるスペーシーなギターロック。「future course?」も分厚いギターサウンドに疾走感あるサウンドが印象的なパンキッシュなギターロック。最後の「東京ストレンジャー」も分厚いバンドサウンドで歌い上げる力強さを感じさせる楽曲とあんっています。

オルタナ系ギターロックにパンクの要素を加えて、隠し味的にシンセやエレクトロサウンドを導入するスタイル。90年代から2000年代にかけて、特に下北沢のライブハウスを中心に活動しているギターロック系バンドではよく見かけていたスタイルで、その頃、この手のバンドをいろいろと聴いて、ライブハウスにも足しげく通っていた自分にとってはちょっと懐かしさも感じさせるアルバムでした。このアルバムのリリースが2015年なので、そういうことを考えると、若干「遅れてきちゃった」のかなぁ、と感じる部分はあるのですが、ただ、その点を差し引いても、オルタナ系ギターロック好きならば間違いなく楽しめるアルバムだと思います。

現在でも名古屋を中心に継続的にライブ活動を続けているバンドで、ダイホワンマンを行ったり、直近でもE.L.L.ワンマンを予定していたり、しっかりと人気を確保しているようで、この間のライブでも感じたのですが、しっかりと実力を感じさせるバンドだと思います。また、機会があればライブにも足を運びたいと先日のライブでも感じましたし、また本作は、さらに強く、そう感じさせてくれるようなEPでした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

PROVOKE/[Alexandros]

約3年ぶりとなる[Alexandros]のニューアルバム。メランコリックなメロディーラインをベースとしつつ、打ち込みのサウンドも導入し、ただ全体的にはソリッドなバンドサウンドでしっかり聴かせるロックなアルバム。一時期ほどの勢いは感じられない一方、バンドとして安定感を覚える内容で、いい意味での卒のなさは感じさせます。メジャーデビューから10年目の彼らですが、いい意味で中堅バンドらしい聴いていてほどよい高揚感と安心感を覚えるアルバムでした。

評価:★★★★

[Alexandros] 過去の作品
Schwarzenegger([Champagne])
ALXD
EXIST!
Sleepless in Brooklyn
Bedroom Joule
Where's My History?
But wait. Cats?
THIS SUMMER FESTIVAL 2022 (Live at 東京国際フォーラム ホールA 2022.4.28)

青い鳥/湯川潮音

Aoitori_yukawa

約2年ぶりとなる湯川潮音の新作。前作「10の足跡」と対となる作品だそうで、様々な楽器を取り入れいてた前作に比べて、本作は基本的にアコースティックギターをベースにシンプルなサウンドがメイン。フォークやカントリー、宗教音楽的な要素も取り込んだオーガニックな楽曲を暖かく歌い上げます。今回は、歌詞のテーマに「産まれること・生きること・去っていくこと」にかかげているようで、去っていく人について歌った「きおくの海」や、自身の幼少期を歌った「1986」など、印象的な歌詞の曲も並びます。特に、実父の湯川トーベンとの共作曲になった「憧れの人」は、父親について歌った曲と思われ、湯川トーベンにとっては、娘とこういう形で共演できるというのは感慨無量だろうなぁ・・・と同じ、娘を持つ父親の身としては感じてしまいます。今回は特に、暖かい気持ちで楽しむことが出来た傑作でした。

評価:★★★★★

湯川潮音 過去の作品
灰色とわたし
Sweet Children O'Mine
クレシェンド
濡れない音符
セロファンの空
10の足跡

| | コメント (0)

2025年7月19日 (土)

70年代80年代からの影響の強いポップな作風

Title:10
Musician:SAULT

「謎の音楽集団」としてアルバムをリリースする毎に大きな話題となるイギリスのユニット、SAULT。毎回、謎めいた黒色の匿名性の強いジャケットでのアルバムを、サプライズでリリースしてくることからも話題となっています。ただ、メンバーとしてマイケル・キヌワーカのプロデュースをつとめるインフローことディーン・ジョサイアが中心となり、シンガーソングライターのクレオ・ソルらが参加しているユニットと、徐々にバンドとしての構成も徐々に明らかになってきているようですが。また、いろいろなところ謎めいたギミックを用いてくる彼らですが、今回のアルバムも、タイトルがすべて略称となっており、非常に謎めいた雰囲気を醸し出しています。

SAULTの魅力と言えば、なんといってもファンクの要素をふんだんに取り込んだグルーヴィーなリズム。1曲目「T.H.」(「The Healing」の略のようですが)から、まずはファンクなベースラインとトライバルなパーカッションのリズムで、グルーヴィーにグイグイと押し寄せてきます。その後もトライバルなパーカッションでテンポよくグルーヴィーに聴かせる「P」やトライバルなパーカッションで軽快に聴かせるリズミカルなナンバー「W.A.L.」など、SAULTらしいファンキーでグルーヴィーな独特のリズムは本作でも健在です。

ただ、その上で今回のアルバムで特徴的なのは、全体的にアップテンポでリズミカルに仕上げた、ポップで聴きやすい作品が多かったという点でしょう。2曲目の「R.L.」(「Real Love」の略のようです)では、メロウな女性ボーカルに載せて、軽快なリズムで聴かせる80年代のディスコ風の楽曲に。「K.T.Y.W.S.」もメロウな女性コーラスで軽快でポップなR&Bチューンに仕上がっていますし、最後を締めくくる「S.O.T.H.」もテンポよいパーカッションで盛り上がりつつ、メロウな女性ボーカルをポップに聴かせる楽曲に仕上がっています。

また、全体的に女性ボーカルの楽曲が多く、70年代から80年代のR&Bからの影響を強く感じるのも本作の特徴。ちょっと懐かしく、レトロな雰囲気が漂うアルバムになっており、ある意味、聴きなじみのある作風だからこそ、いい意味で聴きやすいポップなアルバムに仕上がっていたように感じます。

ただ一方、70年代80年代R&B直系のサウンドに聴きやすさを感じつつも、一方では目新しさという点ではマイナスになってしまった感も否めないかも。アルバム全体として傑作アルバムなのは間違いないものの、中盤から後半にかけては、ちょっとダレた感も否めませんでした。出来としては十分すぎる内容なのですが、SAULTの傑作続きのアルバムの中では、という印象も受けました。

もっとも、とはいっても本作も傑作アルバムには間違いないでしょう。相変わらず謎に包まれつつもアグレッシブな活躍が続くSAULT。次の作品がどのような形でリリースされるのか、それも含めて、まだまだ目が離せなさそうです。

評価:★★★★★

SAULT 過去の作品
Untilted(Black is)
Untitled(Rise)
NINE
AIR
11
AⅡR
Earth
Today&Tomorrow
UNTITLED(God)


ほかに聴いたアルバム

Clarity of Cal/Vulfpeck

Clarity_vulf

今年のフジロック2日目のヘッドライナーとして抜擢し、一躍を注目を集めたバンド、Vulfpeck。ただ実は私、今回、フジロックへの参加ではじめて彼らのことを知りました。アメリカ・ロサンゼルスを拠点とするファンクバンドで、2011年に結成。インディーでの活動を続け、2019年にはマネージャーやメジャーレーベルの支援を受けることなく、マジソン・スクエア・ガーデンでのライブを成功させたということでも注目を集めているバンドだそうです。

楽曲はファンクバンドということですが、どす黒いグルーヴ感、というよりはサックスやピアノを用いた爽やかなサウンドが持ち味。ソウルを基調としつつ、AORやフュージョンの要素が強い明るい作風の楽曲が並んでいます。グルーヴィーなベースラインを聴かせる楽曲はあるものの、個人的にはもうちょっとグルーヴィーな感じの方が好みなのですが、ただ、この手のサウンドは確かに苗場の野外ステージでは映えそうな印象も。みんなで一体感を持って盛り上がりそうな、そんなパフォーマンスが期待できそう。フジロック参加で、日本でもさらなる注目を集めそうです。

評価:★★★★

Night Life/THE HORRORS

Nightlife_the-horrors

実に約8年ぶりとなるイギリスのロックバンドTHE HORRORSのニューアルバム。前作「V」ではエレクトロサウンドをベースにノイジーなサウンドを聴かせてくれるギターロックとなっていたのですが、今回の作品では、インダストリアルとゴシックを融合させた、不気味なサウンドが耳を惹く作品。全体的にダウナーでメランコリックなメロディーを聴かせる点も特徴的。日本のヴィジュアル系バンドに通じるような部分も感じられます。ベタな言い方では「THE HORRORS」というバンド名が非常にしっくりくる1枚となっています。

評価:★★★★

THE HORRORS 過去の作品
Primary Colours
SKYING
LUMINOUS
V

| | コメント (0)

2025年7月18日 (金)

偉大なるバンドの最初と最後

ポスト・ハードコアバンドの代表格として、絶大な支持を得て、シーンに絶大な影響を与えたアメリカのロックバンドFugazi。現在、活動休止中の彼らですが、その積極的なライブ活動の中、数多くのライブのアーカイブが保存されているとか。今回、そのライブアーカイブシリーズがストリーミングで解禁。その第1弾としてリリースされたのが、1987年9月3日にワシントンDCで行われたライブ音源と、2002年11月4日にロンドンで行われたライブ公演。1987年のライブは、彼らにとって初のライブ。一方、2002年のライブは活動休止中の彼らにとって、現時点で最後となっているライブだそうで、いわばFugaziというバンドのスタートとゴールを聴くことが出来る貴重なライブ音源となっています。彼らにとっての初ライブが音源として残っていること自体、驚きでもあるのですが・・・聴き比べることによって、Fugaziというバンドがどのように変化してきたのか、理解することが出来る、興味深い内容となっています。

Title:Fugazi Live at Wilson Center Washington DC USA 09/03/87_FLS0001
Musician:Fugazi

Fugazifirstlive

まず、こちらが彼らにとって初となるライブ。タイトル通り、1987年9月3日に、ワシントンのWilson Centerで行われたステージとなります。トラック数は15トラックとなりますが、うち7トラックがMCとなっているので、事実上8曲入り。ライブ時間もトータルで32分という比較的短い内容となっています。

録音状況は良好といった感じではないのですが、Fugaziのライブの魅力を損ねる程度ではなく。デビュー当初から分厚く力強い、グルーヴィーなバンドサウンドと、シャウト気味のボーカル、そして全体で聴くと意外とポップな側面も感じられるFugaziの魅力はデビュー時から発揮されていたことを感じさせます。曲間に基本的にMCを挟みつつというスタイルは、やはり観客の反応も見つつ進めていたということでしょうか。一方で、バンドとしての演奏は良くも悪くも荒々しく、どこか未熟で手探り的な部分も感じさせます。デビュー直後ならではのバンドとしての初々しさも垣間見れるライブ音源と言えるでしょう。

Title:Live at The Forum London UK 11/04/02_FLS1045
Musician:Fugazi

Fugazilastlive

一方、こちらは現時点でのFugaziのラストライブとなっている、2002年11月4日のロンドンフォーラムでのライブ。こちらは28トラックなのですが、1トラックがオープニング、1トラックがアンコールになっているので、全26曲、1時間40分という長さのライブアルバムとなっています。

まずファーストライブと比べて聴くと、演奏の出来栄えについては一目瞭然。デビューアルバムの初々しかったバンドが、ここまで成長するのか・・・と感じさせるステージで、ともすれば最初の曲のイントロから、グッと耳を惹きつけられる、エッジの効いたギターとグルーヴ感あるリズム隊の演奏が非常に魅力的なパフォーマンスを繰り広げています。活動休止前最後のライブとはいえ、バンドとしてはしっかり一体感を保っており、バンドとしての状況は決して悪い雰囲気もなく、文句なしの傑作ライブアルバムと言えるでしょう。

さて、この両者の聴き比べがなかなか面白いところ。ラストライブが傑作なのは間違いないのですが、ただ一方でデビューライブの方もまた、ラストライブにはない魅力を感じさせるパフォーマンスだったと思います。

完成度という点で比べると、かなり荒さの残るデビューライブですが、一方でこの未完成さもまた大きな魅力。どこか手探り状況で自分たちのスタイルを作り上げていこうという挑戦心や、デビューライブだけにまだこのバンドとしてステージ慣れしていないがゆえに生まれるような緊張感が音源から感じられます。一方でラストライブの方は非常に高い完成度を誇っている反面、Fugaziとしてこれ以上ないレベルで完成してしまっており、この状況で活動を休止した、という理由もなんとなくわかるようにも思います。

確かに、Fugaziのアルバムを最初に聴く作品といて、デビューライブの方は、おすすめできない部分はありますが、一方、ラストライブの方でFugaziの完成形にしっかりと触れた後、彼らの出発点としてあらためて聴くと、これはこれで実に魅力的なライブアルバムになっていると思います。なかなかバンドの最初のステージと最後のステージを同時に聴く、という機会はないかと思いますので、是非、この2作をまとめてチェックしてほしいところ。Fugaziという偉大なバンドの魅力がよくわかるライブアルバムでした。

評価:どちらも★★★★★

FUGAZI 過去の作品
First Demo
10/30/96 SAPPORO,JAPAN COUNTERACTION


ほかに聴いたアルバム

What The World Needs Now/Smokey Robinson

Whattheworldneedsnow

ミラクルズのメンバーとしても活躍し、かのアメリカの名門レーベル、モータウンの副社長も長く務めた、ブラックミュージック界におけるレジェンド中のレジェンド、スモーキー・ロビンソンの新作。全曲、スタンダードナンバーのカバーが収録された本作。御年85歳の彼は、さすがに往年に比べると、声色には年をとった感は否めないのですが、それでもその年齢を感じさせない、伸びやかで、いまだに艶のあるボーカルが魅力的。ゴスペルをベースに、ジャズやソウル、さらにはボブ・マーリーのカバーではレゲエの要素まで取り入れた作品となっており、いまだに現役バリバリの姿を感じることが出来ます。

評価:★★★★

Smokey Robinson 過去の作品
Gasms

| | コメント (0)

2025年7月17日 (木)

かなりのロングヒットになりそう・・・

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

最近のヒット曲がすべて網羅されています。

今週1位初登場は、今をときめくMrs.GREEN APPLEのベスト盤「10」。CD販売数、ダウンロード数、ストリーミング数全てで1位を獲得し、堂々の1位獲得となっています。オリコン週間アルバムランキングも初動売上76万枚で1位初登場。前作「ANTENNA」の初動6万枚(2位)を大きく上回り1位獲得です。ベスト盤ですので大ヒットしている「ライラック」も「ダーリン」も「クスシキ」も「ケセラセラ」も収録。今後、かなりのロングヒットを記録しそうな予感もします。ただ一方で、これだけのアルバムなのにアルバムの初動売上が100万枚を超えていないあたり、本当にCDが売れなくなってしまっているのだなぁ・・・ということを実感します。もっとも、ストリーミング数で上位にランクインしているので大ヒットをしているのですが、実態としてMrs.GREEN APPLEの人気は、初動100万枚が当たり前だったかつてのミスチルやB'z、GLAYやラルクほどの人気ではないのかもしれませんが・・・。

ちなみにこのベスト盤に引っ張られてか、「ANTENNA」が6位から4位、「Attitude」も8位から6位に再びアップ。それぞれベスト10ヒットを通算43週、通算31週に伸ばしています。

2位はSnowManのベストアルバム「THE BEST 2020-2025」が7週連続の2位を獲得。ただ、13週続けたストリーミング数の1位は今週2位にダウンしています。これで通算15週目のベスト10ヒット&ベスト3ヒット。

3位は韓国の女性アイドルグループTWICEの4枚目のフルアルバム「THIS IS FOR」が獲得。ストリーミング数及びダウンロード数3位。

4位以下初登場盤では7位にORANGE RANGE「ALL the SINGLES」が初登場。2010年にリリースしたベスト盤ですが、今週ストリーミング数で7位を獲得し、ビルボードチャートでは初となるベスト10入り。本作に収録されている「おしゃれ番長」がTikTok上で大きな話題となっている影響と思われます。

9位には「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (Soundtrack from the Netflix Film)」がランクイン。ストリーミング数8位。Netflixのアニメ映画「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」のサントラ盤。アメリカで大きな話題となっているようですが、サントラ盤は日本でもベスト10入りを果たしています。そして10位にはアメリカのポップミュージシャンJustin Bieber「SWAG」が初登場でランクインしています。

ロングヒット盤は他にtimelesz「Hello! We're timelesz」が10位から6位にランクアップ。通算18週目のベスト10ヒットを記録しています。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsの今週の1位は、男性アイドルグループONE OR EIGHT「365」が先週に引き続き1位にランクイン。ラジオオンエア数は1位から3位にダウン。Hot100でも51位から79位にダウンしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週1位はピノキオピー「T氏の話を信じるな」が3週連続の1位を獲得。2位には吉本おじさん「お返事まだカナ?おじさん構文」が3位からランクアップ。一方、先週2位のサツキ「メズマライザー」は3位にダウンしており、2位3位が入れ替わる形となっています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2025年7月16日 (水)

韓国発のバーチャルアイドルが1位獲得

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

デビュー作で1位獲得です。

今週1位を獲得したのはPLAVE「かくれんぼ」。CD販売数1位、ラジオオンエア数5位。韓国発のアイドルグループなんですが、なんとバーチャルアイドルらしく、韓国でもこういう「アイドル」を売り出していくんだ・・・と思ってしまいます。こういうグループって、日本だけではなく韓国やアメリカでも受けるのでしょうか?それとも完全に日本向け?オリコン週間シングルランキングでは初動売上22万枚で1位を獲得しています。

2位はMrs.GREEN APPLE「breakfast」が先週の5位からランクアップし、2週ぶりにベスト3返り咲き。ストリーミング数は4週連続で2位を獲得しているほか、今週、ラジオオンエア数が15位から1位に大幅にアップしています。Mrs.GREEN APPLEは、他には「クスシキ」が3位から4位にダウン。15週連続のベスト10ヒット。ストリーミング数は今週で4週連続の1位獲得となります。また「ライラック」は先週から変わらず10位をキープ。動画再生回数3位、カラオケ歌唱回数1位は先週から変わらず。ベスト10ヒットはこれで通算60週目となりました。

さらに今週「ダーリン」が先週の14位から8位にアップ。4週ぶりのベスト10返り咲き。特にストリーミング数が6位から4位にアップしています。通算21週目のベスト10ヒットとなりました。

3位にはスターダストプロモーション所属の男性アイドルグループM!LK「アオノオト」がランクイン。CD販売数2位。ファイントゥデイ「シーブリーズ」CMソング。オリコンでは初動売上10万8千枚で2位初登場。前作「エビバディグッジョブ!」の初動5万枚(2位)からアップしています。

続いて4位以下の初登場曲です。まず5位にBE:FIRST「空」がランクイン。ダウンロード数1位、ストリーミング数16位、動画再生回数15位。第92回NHK全国学校音楽コンクール中学生の部、課題曲。ということは今年はこの曲で紅白出場決定ということでしょう。

7位にはTHE YELLOW MONKEY「CAT CITY」が初登場。CD販売数3位、ダウンロード数18位、ラジオオンエア数15位。テレビ東京系アニメ「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」オープニングテーマ。CDシングルとしては再結成後すぐにリリースされた「砂の塔」以来、実に約8年9ヶ月ぶりの作品となります。オリコンでは初動売上5万8千枚で3位初登場。「砂の塔」の初動9万5千枚(2位)からはダウンしています。

ロングヒット曲ではHANA「ROSE」が先週から同順位の6位をキープ。ストリーミング数は4位から3位にアップ。動画再生回数は先週と変わらず2位をキープ。これで15週連続のベスト10ヒットとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heatseekers Songs&ボカロチャート!

| | コメント (0)

2025年7月15日 (火)

ファンクの楽しさ、すばらしさが伝わるアルバム

Title:ファンクザウルスLP
Musician:ファンクザウルス

ファンクやブラックミュージックの要素をふんだんに取り込んだポップスが特徴的な男性シンガーソングライター、スガシカオ。以前から、ファンクへの愛情を、その楽曲から強く感じることが出来ました。そして今回、その愛情がさらに進化し、ファンクバンドを結成。ファンクザウルスと名乗るこのバンドは、メンバーそれぞれが「ザウルス」と名乗り、ボスザウルスことスガシカオ、ギターザウルスことスガシカオや葉加瀬太郎のライブなどのツアーギタリストとしても活躍している田中義夫、ベースザウルスこと、こちらもスガシカオや水樹奈々などのツアーベーシストとして活躍している坂本竜太、さらにシンセザウルスこと堂本剛の楽曲への参加でも知られるGakushiの4人からなるバンドとなります。

もともと、以前LP盤のみで「ファンクザウルスSP」がリリースされていましたし、同SPがスガシカオのアルバム「イノセント」の初回盤の付属CDとして収録されていた他、同作にダイジェスト版も収録されていた。そのうち何曲かはこの「ファンクザウルスLP」にも収録されているため、ある程度、ファンクザウルスがどんなバンドか、という概要はつかめていたのですが、今回のアルバムを聴いて改めて、このファンクザウルスというバンド、ファンクへの愛情にあふれた非常に魅力的なバンドであると強く感じました。

全体的に力強くぶっといサウンドに、ノベルティー色の強い歌詞が特徴的。まずは非常にファンクらしさに忠実なスタイルということを感じます。その中で面白さを感じるのは、ファンクと一言で言っても、実にバラエティー富んだ楽曲が並んでいます。いままでも認識はしていたのですが、ファンクという音楽のジャンルの奥深さをあらためて感じる構成となっていました。

例えば好きな子にあげたプレゼントがメルカリに売られていたと嘆く「メルカリFUNK」やタイトル通り、ちょっと自虐的でコミカルな「バカがFUNKでやってくる」はまさにそのコミカルな歌詞も含めてPファンクの王道といった感じですし、「おまえの母ちゃんTV出てたぞ」はトランシーなシンセが前面に押し出されたナンバー。「耳鳴り」はヘヴィーなサウンドのJBからのストレートな影響を感じますし、「医者にFUNKを止められた」はメロウに聴かせるミディアムチューンのナンバーとなっています。同じくシンセを前面に押し出した80年代風の「ヨシオのアメリカンドッグ」などなど、様々なファンクのスタイルでこれでもかというほど聴かせてくれます。

そしてファンクザウルスの大きな魅力であり特徴となっているのがスガシカオのボーカルではないでしょうか。ご存じの通り、スガシカオのボーカルというと、ハイトーンボイスでメロウで端正なボーカルが特徴的。ある意味、耳障りのよいこの声色も、スガシカオのボーカリストとしての大きな魅力となっています。

この端正で耳障りのよいボーカルが、ユーモラスあふれるノベルティー色の強い歌詞の楽曲を歌うというというアンバランスさが非常にユニーク。前述の「メルカリFUNK」「バカがFUNKでやってくる」「おまえの母ちゃんTV出てたぞ」だとか、「ぼくはマザコン」「おれの靴下はCUE SIGN」のようなコミカルな曲を、スガシカオのあの落ち着いた端正なボーカルで歌われるという、この大きなギャップが実にユニーク。また、ファンクザウルスの大きな魅力にもなっています。

さらになによりもメンバー全員がファンクを愛し、そしてファンクを楽しんでプレイしている点がこのファンクザウルスの最大の魅力と言えるでしょう。聴いているこちらも何よりも楽しくなってくるアルバムだったと思います。今後、ファンクザウルスとして継続的に活動するのかはわかりませんが、是非、スガシカオのソロ活動と並行して、このバンドも続けてほしいなぁ。ファンクの楽しさを存分に感じられた傑作でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

GUITARHYTHM Ⅷ/布袋寅泰

布袋のライフワークとも言える「GUITARHYTHM」シリーズの第8弾。毎作、ギターを軸にしつつ、様々なサウンドを取り入れたアグレッシブかつ挑戦的なアルバムを聴かせてくれていますが、今回も様々なゲストが参加。「Side by Side」では、あのCharと19年ぶりにタッグを組んだインストナンバー。ホーンセッションも入り、2人のセッションといってもスリリングに対峙というよりは2人で楽しくギターをプレイしている、といった印象を受ける作品に。「Move Your Body」では石野卓球が参加し、エレクトロのアレンジを取り入れるなど、様々な試みをしつつ、軸にはしっかりと布袋のギタープレイがひとつの柱を作っている作品になっています。布袋寅泰のギターの魅力を素直に楽しめるアルバムでした。

評価:★★★★

布袋寅泰 過去の作品
51 Emotions -the best for the future-
Paradox
GUITARHYTHM VI
Soul to Soul
Still Dreamin'
GUITARHYTHM Ⅶ

Fooocus/Aooo

元赤い公園のボーカル、石野理子、ボカロPとして人気を博するすりぃ、YOASOBIやももクロのサポートベーシストとしても活躍するやまもとひかる、こちらもボカロPとしても活躍するドラマーのツキミの4人組で結成されたバンド。サビ先でスタートする王道J-POPとも言える「魔法はスパイス」やヘヴィーなサウンドとメランコリックなメロでボカロ系っぽさを感じる「BAQN」など、基本的にはJ-POP的な楽曲の中に、良くも悪くも節操のなさを感じるバリエーションがあるのがちょっとボカロ系発のバンドっぽさも感じます。楽曲は十分なヒットポテンシャルもあるメロディーが多いので、今後の活躍にも期待です。

評価:★★★★

| | コメント (0)

2025年7月14日 (月)

VOL.2も圧巻の(特にワールド・ミュージック)内容

今回は最近読んだ音楽関連の書籍の感想です。

MUSIC MAGAZINEから発刊しているディスクガイド「ミュージック・ガイドブック 2010-2024 VOL.2」。以前、同作の「VOL.1」を紹介しましたが、その第2弾。その時にも紹介しましたが、この「ミュージック・ガイドブック」シリーズは、もともと伝統あるタイトルということで、過去3回にわかって、同じタイトルのディスク・ガイドがリリースされてきたそうです。今回は、1994年以来、約30年ぶりとなる発刊。タイトル通り、2010年から2024年にかけてのアルバムがジャンル毎にわけて紹介されています。「VOL.1」同様、今回もB5サイズ全344ページという、圧巻の内容となっています。

前回はエレクトロミュージックやロック、メインストリーム・ポップ、東アジアの音楽などが紹介されてきました。今回は、HIP HOPからスタートし、ジャズ、そして後半を占めるのが世界各国のワールド・ミュージックとなります。

今回のディスクガイドでなんといっても真骨頂と言えるのは、本書の後半を占めるワールド・ミュージックのディスクガイドでしょう。アフリカからスタートし、ブラジルをはじめとした南米地域、レゲエをはじめとするカリブ海地域に、中東、東南アジア地域、さらにはギリシャやポルトガルなどのヨーロッパまで、まさに世界中のポピュラーミュージックがズラリと並んでいます。

この世界の音楽を、こうやってディスクガイドとして聴くと、あらためて世界というのはなんと広いのか、ということを感じさせますし、その地域ごとに豊富なポピュラーミュージックの文化が花開いているという事実を感じ、この世界の音楽の幅広さについてあらためて実感させられます。

章毎に、それぞれのジャンルのこの約20年間の歴史が紹介されているのですが、特にワールド・ミュージックの各国のポピュラーミュージックの歴史については勉強になります。どの国も米英のポップスの影響を受けつつ、しっかり独自の音楽文化が培われており、あらためて様々な国独自のポピュラーミュージックへの興味を駆り立てられます。正直、聴きなれない固有名詞も多く、かなり読みにくいのは間違いないのですが、それを差し引いても、知的好奇心を狩り立たせられるような内容と、そしてディスクガイドとなっていました。ワールド・ミュージックに興味がある方にとっては、間違いなく要チェックと言えるでしょう。

ただし、一方でHIP HOPについては正直、ちょっと物足りないのではないか、ということも感じてしまいました。特にこの約20年間、HIP HOPというジャンルは大きく変動し、様々な出来事が起こりましたが、そこを網羅しているとは言い難い内容。私もHIP HOPには詳しくはありませんが、それでもちょっと物足りなさを感じてしまいます。「VOL.1」においてもメインストリームの「売れている」音楽をかなり軽視している傾向がありますが、正直、HIP HOPに関しても、そんなMUSIC MAGAZINEの悪癖を感じてしまいました。

そんな訳で、ワールド・ミュージック好きにはお勧めしたい1冊。一方、HIP HOPに興味があれば、他のディスクガイドをお勧めしたい感もあります・・・。そこらへんの「偏り」もいかにもMUSIC MAGAZINEらしさを感じてしまうのですが・・・。ちなみに、この2冊、今回邦楽は対象外。邦楽については、後日、あらたなディスクガイドがリリースされるのでしょうか。良くも悪くもMUSIC MAGAZINEらしさを感じたディスクガイドでした。

| | コメント (0)

2025年7月13日 (日)

メンバー全員が楽曲を持ち寄った意欲作

Title:35
Musician:ZEPPET STORE

35_zeppetstore

hideに見いだされる形で1996年にメジャーデビュー。1999年には「もっともっと」「遠くまで」がスマッシュヒットを記録し、一躍注目を集めたロックバンドZEPPET STORE。2005年に解散するも、2011年に再結成。その後、断続的に活動を続けていますが、このたび、結成35周年を迎え、約8年ぶりとなるニューアルバムがリリースされました。今回のアルバムの特徴は、メンバーそれぞれが2曲づつ持ち寄り、10曲を収録したというスタイル。いままでのアルバムはメンバーそれぞれも楽曲制作に参加しつつも、作曲はギターボーカルの木村世治がメインとなっていただけに、バンドとして意欲作と言える内容になっています。

そのため、メンバーそれぞれの色が出ているのが非常におもしろく、例えば赤羽根謙二作曲の「To Be Reborn」「35」も、いずれもよりハードさを増したギターが印象的な楽曲になっていますし、YA/NA作曲の「Confuse」「Wonderworker」はよりドリーミーな作風が印象的。また、いままでメインのライターだった木村世治作曲の「Level Up 2U」「What's Love」はメロディーや歌をしっかりと聴かせる曲になっているなど、個々人によって個性が出ているのがおもしろいところ。また本作に収録されている「Flutter」はかつて作成し、未録音だった曲を今あえて持ち出した曲ということですが、オルタナ系のノイジーなギターに微妙にメランコリックでメロディアスなメロディーラインが印象的な、ZEPPET STOREらしい楽曲となっています。

さて、メンバーそれぞれが曲を持ち合って出来たアルバムというと、かつてはThe Beatlesの「ホワイトアルバム」や、ブルーハーツの「PAN」のように、バンドの状態がバラバラになっており、解散寸前のアルバムというイメージもあります。ただ、ZEPPET STOREのこのアルバムに関しては、そんなイメージはありません。上記のように、メンバーそれぞれの個性は出ていたものの、全体的には決してバラバラな感じではなく、いずれの楽曲もZEPPET STOREらしい、90年代のブリットポップ前後のイギリスのギターロックやグランジなどの影響を受けたような、ノイジーなギター主導のバンドサウンドとポップなメロディーという構成がメインとなっています。

実際アルバムも、1曲目「Cold Gold」は、シューゲイザー直系のような甘いギターノイズが鳴り響く楽曲からスタート。前述の通り、「Flutter」のような、初期のZEPPET STOREらしい楽曲もあったりしますし、木村世治作曲の2曲もポップなメロを聴かせるいかにも彼ららしいナンバー。後半も「Shine&Rainbow」のような軽快なオルタナ系ギターロックが並んでいたり(ちょっとhideからの影響を感じてしまう楽曲なのですが・・・)、最後までしっかりとZEPPET STOREらしさやバンドとしての統一感を覚える作品が並んでおり、むしろバンドとして良い状態ではないかと感じる作品となっています。

さらに驚いたのは、バンドメンバーそれぞれの楽曲のクオリティーが高い点。この手のメンバーがそれぞれ作品を持ち寄るスタイルだと、どうしてもメンバーによって楽曲の出来に良し悪しが生じるケースも少なくないのですが、出来としてどのメンバーの楽曲も全く遜色のない出来栄えとなっています。いままでメインのライターとして木村世治が担ってきたのですが、もっと初期から、他のメンバーも積極的に参加しても良かったのでは?とすら感じてしまいます。まあ35年の月日を経たからこそ、これだけの作品を作れるようになったのかもしれませんが。

35周年という記念すべき年にふさわしい、ZEPPET STOREというバンドの魅力を最大限に引き出した傑作アルバム。メンバー全員が楽曲を提供することによって、楽曲の幅もより広がった感もありますし、ここに来て、あらたな挑戦心を感じさせる作品に仕上がっていました。人気の面ではいままでと比べて落ち着いた感の否めない彼らですが、これだけのアルバムをリリースしてくるあたり、再び注目を集める機会もあるかも?これからの活躍も楽しみです。

評価:★★★★★

ZEPPET STORE 過去の作品
SHAPE5
SPICE
REVERB
REMOVED
TRANSFORMED


ほかに聴いたアルバム

AH!!/TOWA TEI

約1年半ぶりとなる新作。今回のアルバムで特徴的なのが多彩なゲスト陣で、m-floのVERBAL、石野卓球、さらには高橋幸宏と細野晴臣もゲストとして参加。豪華なゲスト陣がアルバムを彩っています。ただ一方、楽曲の方はオーソドックスなテクノやハウスといった印象で、耳障りのよいポップな作品が並んでいるものの、目新しさはあまり感じられません。基本的に難しいこと抜きに楽しめるアルバムだとは思うのですが、もうひとひねりほしかったかな、と感じるアルバムでした。

評価:★★★★

TOWA TEI 過去の作品
BIG FUN
MACH2012
LUCKY
CUTE
EMO
ARBEIT
TOUCH
ZOUNDTRACKS
LP

Page30(オリジナル・サウンドトラック)/上原ひろみ、中村正人

テレビドラマ「TRICK」でおなじみの堤幸彦原案・監督による映画「Page30」のサントラ盤。ドリカムの中村正人がエグゼクティブプロデューサーとして参加し、音楽監督もつとめ、さらに音楽には上原ひろみも参加しています。このサントラの中盤に収められているピアノ曲は上原ひろみの作曲、演奏によるもの。最後に主題歌の「終わりの歌-Page30」が収録されていますが、同作は中村正人作曲で、さらに作詞はドリカムの吉田美和が担当。ちなみに歌っているMAAKIIIは中村正人の奥さんですね。

上原ひろみ演奏のピアノ曲は、彼女らしい、時としてフリーキーに、時として優しく聴かせる自由度の高いプレイが魅力的。基本的に劇伴曲という枠組みがあるため、彼女のオリジナルアルバムほどアグレッシブなプレイはありませんが、彼女のファンなら聴いて損のない内容かと思います。「終わりの歌」はストリングスも入ってスケール感もって歌い上げる曲。こちらはあまりドリカムっぽさはありませんが・・・。ドリカムや中村正人のファンというよりは、どちらかというと上原ひろみが好きなら楽しめるアルバムかもしれません。映画を見ていなくても十分に楽しめるアルバムでした。

評価:★★★★

上原ひろみ 過去の作品
BEYOUND THE STANDARD(HIROMI'S SONICBLOOM)
Duet(Chick&Hiromi)
VOICE(上原ひろみ featuring Anthony Jackson and Simon Phillips)
MOVE(上原ひろみ featuring Anthony Jackson and Simon Phillips)
Get Together~LIVE IN TOKYO~(矢野顕子×上原ひろみ)
ALIVE(上原ひろみ THE TRIO PROJECT)
SPARK(上原ひろみ THE TRIO PROJECT)
ライヴ・イン・モントリオール(上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ)
ラーメンな女たち(矢野顕子×上原ひろみ)
Spectrum
Silver Lining Suite(上原ひろみ ザ・ピアノ・クインテット)
BLUE GIANT(オリジナル・サウンドトラック)
Sonicwonderland(上原ひろみ Hiromi's Sonicwonder)
Step Into Paradise -LIVE IN TOKYO-(矢野顕子×上原ひろみ)
OUT THERE(上原ひろみHiromi's Sonicwonder)

| | コメント (0)

2025年7月12日 (土)

9月の来日公演の予習も兼ねて

Title:3.0 Live
Musician:STING 3.0

ご存じ、ロックバンド、ポリスのボーカリストとしてデビュー。数々のヒット曲を世に送り出した後、1984年にポリスが活動を休止した。その後もソロとして活躍し、数多くのヒット曲を歌ったSTING。現在、73歳の彼ですが、いまだに積極的な音楽活動を続けています。特に現在は、STING 3.0と名付けたバンドでワールドツアーを開催中。9月には来日公演も予定しています。今回は、この「STING 3.0」名義でのライブアルバムがリリースされました。この9月の来日公演、私も足を運ぶ予定。それもあって予習もあって、このアルバムをチェックしてみました。

今回、この「STING 3.0」と名付けられたバンド、他のメンバーはギタリストのドミニク・ミラー、ドラマーのクリス・マーズの3名。ギタリストのドミニク・ミラーはSTINGのソロのアルバムに数多く傘下しているギタリストで、ファンにはおなじみといった感じでしょうか。STINGの直近のアルバム「The Bridge」にも彼がギタリストとして参加しているようです。クリス・マースは日本ではほとんど知られていないドラマーのようで、Google検索をかけても日本語のサイトはほとんど出てこないのですが、主にMumford&Sonsのサポートドラマーとして活躍しているロンドン在住のドラマーのようです。

このSTING3.0のセットリスト、ポリスやソロとして数多くのヒット曲を世に送り出してきたSTINGらしく、ポリス時代とソロ時代の代表曲を融合させた、STINGオールタイムベスト的な選曲が大きな魅力。ポリスの「Message in a Bottle」からスタートし、STINGの代表曲ともいえる「Englishman in New York」、さらには後半には「SynchronicityⅡ」「Every Breath You Take」、さらには「Roxanne」とポリスの代表曲を畳みかけるように続けており、往年のファンには感涙モノの展開ではないでしょうか。

個人的に言えば、実は私自身、ポリスもSTINGも、大ファンという訳ではありません。今回、ライブに足を運ぶのはレジェンドとも言える往年の大物ミュージシャンたちが歳を取り、そろそろ普通に寿命を迎えてきているレジェンドたちも少なくない中、まだライブが出来る元気なうちに、機会があればライブを見ておきたい、という動機から足を運ぶことにした次第です。ただ、今回、あらためてSTINGの代表曲を聴くと、彼が数多くのヒット曲を世に飛ばしてきたのも納得の名曲揃いだな、ということを実感しました。彼の書くメロディーラインは、どちらかというとメランコリックにしっかりと歌を聴かせるスタイル。はじめてポリスやSTINGのアルバムを聴いた20代の頃は、正直、地味に感じてピンと来なかった部分はあるのですが、私も歳を取ったからでしょうか、彼の書くメランコリックなメロディーが胸に響いてきました。

今回のライブアルバムのステージパフォーマンスとしては、冒頭の「Message in a Bottle」では若干しゃがれ声気味で、寄る年波には勝てないのか・・・という感じもしないでもありませんでしたが、その後は特に気にならず。あとの曲と比べると「Message in a Bottle」では、ロックな曲に仕上げるため、あえてしゃがれ気味のボーカルとしていた感もします。その後の曲に関しても確かに昔に比べるとボーカルの伸びも艶も、若干衰えている点は否めませんが、楽曲の魅力を損ねるほどのレベルではありません。しっかりとポリスやSTINGの魅力を感じせてくれるパフォーマンスを聴かせてくれています。

また、ドミニク・ミラーのギターも秀逸。歌うようにメランコリックなギターがライブでは終始流れ出しており、STINGの曲を見事に彩っています。いままでのSTINGのソロに多く参加しているだけあって、そのバッチリ。ドラムスのクリス・マーズに関しては、今回のツアーからの参加のようですが、比較的シンプルなドラマプレーなのですが、STINGの楽曲にもしっかりとマッチしているように感じます。3人の息の合ったプレイを感じさせ、しっかりSTING3.0というバンドになっている一体感も覚えるライブアルバムになっていたと思います。

ベスト的なセットリストもあって、9月のSTINGのライブが楽しみになってきます。いまから、このアルバムを聴きこんでしっかり予習していきたいと思います。70歳を超えても精力的なSTINGの魅力をしっかりと感じられるライブアルバムでした。

評価:★★★★★

STING 過去の作品
The Bridge


ほかに聴いたアルバム

Black/Red /FEEDER

Blackredfeeder

イギリスのロックバンドFEEDERの12枚目となるニューアルバム。「Black」「Red」とCDでは2枚組になるアルバムですが、これは「間奏を挟んだ音楽的演出」を意図したとのこと。「Black」はダイナミックなロックナンバーが、「Red」はメランコリックなナンバーが中心となっています。全体的にはシンプルでストレートなオルタナ系のギターロックがメイン。変なひねりもないだけに、ロックファンなら素直に楽しめそうなアルバムになっているのですが、一方、バリエーション的にはちょっと乏しい部分もあるので、2枚組全18曲1時間強という内容はちょっと長いかも、とも感じてしまいました。

評価:★★★★

FEEDER 過去の作品
TALLULAH
Torpedo

Éclairer le Monde – Light the World/Youssou N’Dour

世界的にも高い評価を受ける、アフリカ音楽を代表するミュージシャンとも言える、セネガル出身のシンガー、Youssou N'Dourの新作。セネガルの伝統的な音楽と西洋的な音楽を融合させてポップにまとめあげている点が大きな特徴の彼。彼のアルバムで以前聴いたのが2019年の作品「History」になるのですが、同作はどちらかというと西洋に寄りすぎた感のある作品となっていました。ただ、今回のアルバムはトライバルなパーカッションを大胆に取り入れたり、こぶしを利かせる郷愁感ある彼のボーカルもトライバルな要素満載だった一方、エレクトロサウンドやAOR的な要素も感じさせるアルバムとなっており、まさにユッスーらしいといえる作品に仕上がっていました。

評価:★★★★★

Youssou N'dour 過去の作品
AFRICA REKK
Seeni Valeurs
History

| | コメント (0)

2025年7月11日 (金)

活動再開後、区切りとなる4作目

Title:第八作品集『無題』
Musician:downy

毎回、リスナーを圧倒する作品をリリースし続ける、約5年ぶり、8作目になるポストロックバンドdownyのニューアルバム。今回のアルバムでまず印象的なのがそのジャケット。アニメ調の人の横顔というスタイルがちょっと意外な感もします。描いたのは、アニメ「攻殻機動隊」のキャラクターデザインをつとめるロシア出身日本在住のイラストレーター、イリヤ・クブシノブ。ただ、downyはデビューアルバムでもジャケットに人の絵を入れており、今回のアルバムはそれに対応させる意味もあるそうです。

バンドの変遷として、2004年に活動を休止し、2013年に活動を再開した彼ら。活動休止前にアルバムを4枚リリースしており、そのため活動再開後も、まずはアルバム4枚をリリースすることを目的としていたとか。今回のアルバムはその活動再開後4枚目にあたる作品で、インタビューなどでも、これでバンドとして「着地した」ということを語っています。今回、ジャケットをデビュー作と対応させたのは、そういうバンドとしてのひとつの区切りということも意識したのでしょう。

そんな本作は、先行シングルともなった「日蝕」からスタート。力強いドラムのリズムとノイジーなギターサウンドをバックに、ゆっくりとメランコリックに力強く歌い上げる青木ロビンのボーカルが印象的。着実に歩を進めるグルーヴ感のある作品となっており、変拍子のリズムもまた、downyらしい独特のグルーヴ感を醸し出しています。その圧巻な音像に、いつもながらですが、耳を奪われる作品となっています。

その後も、ダイナミックなバンドサウンドを聴かせ、変拍子のグルーヴ感とともにリスナーの耳に襲い掛かるような「foundyou」、メタリックなエレクトロサウンドの急くようなリズムとダウナーなボーカルが不気味さを醸し出す「枯渇」、ピアノも入った物悲しいサウンドとメロディーが印象的な「叢雨」など、変拍子を基調とした複雑なリズムに、ギターのノイズを前面に押し出したサイケなサウンド、さらにはメランコリックなメロで意外とポップスさも醸し出している点なども含め、その独特の孤高な音楽性は相変わらず。圧巻のサウンドに、終始、耳が離せない構成となっています。

ちょっとユニークなところでは中盤の「Night Crawlin'」。メランコリックなメロディーラインでポップな側面の強い曲なのですが、インタビュー記事によると、青木ロビンの成人した息子に対して贈った歌だそうで、成人した子供がいるんだ!とかなり驚いてしまいました。まあ、バンドとしてデビュー25年目ですからね。青木ロビンも現在47歳のようなので、確かにそのくらいの子供がいてもおかしくはないのか・・・。

そんないつものdownyらしい圧巻のサウンドを聴かせてくれるアルバム。もっとも大きな変化はないものの、2020年に正式メンバーとして加入したSUNNOVAの影響もあり、「枯渇」のようなサンプラーをメインで用いている曲も収録されているようです。青木ロビン本人はこれでやり切ったという話もしているようですが、特にバンドとして解散という訳でもないため、今後は新メンバー加入後の新たなケミストリーにも期待できるようにも思います。

毎作、年間ベストクラスの傑作をリリースし続ける彼らですが、今回のアルバムも文句なしにその水準の傑作アルバムに仕上がっていました。これが区切りと言っているだけに、今後の動向にはちょっと気になってしまいますが、ただ、バンドとしてはまだまだポテンシャルがあるはず!今後のさらなるdownyの活躍にも期待したくなる傑作でした。

評価:★★★★★

downy 過去の作品
第五作品集『無題』
第五作品集『無題』Remix Album
第六作品集『無題』
第七作品集『無題』


ほかに聴いたアルバム

いま抱きしめる 足りないだけを/マカロニえんぴつ

TBS系アニメ「アオのハコ」オープニングテーマの「然らば」や映画「山田くんとLv999の恋をする」主題歌の「NOW LOADING」収録のEP盤。通常は4曲入りで、「アオのハコ」盤では「然らば(Anime Size)」収録の5曲入りとなります。基本的にテンポのよいギターロックに、メランコリックさも交えたシンプルなメロディーラインという、シンプルなギターポップ。ただ、メロディーラインはインパクト十分で、マカロニえんぴつのポップスバンドとしての魅力を感じます。まだまだ勢いを感じさせるバンドなので、次のフルアルバムも楽しみになるEP盤でした。

評価:★★★★

マカロニえんぴつ 過去の作品
season
hope
愛を知らずに魔法は使えない
ハッピーエンドへの期待は
wheel of life
大人の涙
ぼくらの涙なら空に埋めよう

斉藤和義ライブツアー2024 “青春58きっぷ”~Trio de Pon~ Live at Zepp Haneda 2024.11.09/斉藤和義

毎度おなじみ斉藤和義のライブアルバム。タイトル通り、2024年11月9日にZepp Hanedaで行われたライブの模様を収録したアルバムとなります。「ずっと好きだった」「歌うたいのバラッド」「歩いて帰ろう」など代表曲を惜しげもなく披露したベスト盤的なセレクト。若干、ギターサウンドを前に押し出したような構成だったような感じもするのですが、それも含めてライブの臨場感を覚える作品となっていました。

評価:★★★★★

斉藤和義 過去の作品
I (LOVE) ME
歌うたい15 SINGLES BEST 1993~2007
Collection "B" 1993~2007
月が昇れば
斉藤“弾き語り”和義 ライブツアー2009≫2010 十二月 in 大阪城ホール ~月が昇れば 弾き語る~
ARE YOU READY?
45 STONES
ONE NIGHT ACOUSTIC RECORDING SESSION at NHK CR-509 Studio
斉藤
和義

Kazuyoshi Saito 20th Anniversary Live 1993-2013 “20<21" ~これからもヨロチクビ~ at 神戸ワールド記念ホール2013.8.25
KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2014"RUMBLE HORSES"Live at ZEPP TOKYO 2014.12.12
風の果てまで
KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2015-2016“風の果てまで” Live at 日本武道館 2016.5.22
斉藤和義 弾き語りツアー2017 雨に歌えば Live at 中野サンプラザ 2017.06.21
Toys Blood Music
歌うたい25 SINGLES BEST 2008~2017
Kazuyoshi Saito LIVE TOUR 2018 Toys Blood Music Live at 山梨コラニー文化ホール2018.06.02
KAZUYOSHI SAITO 25th Anniversary Live 1993-2018 25<26 〜これからもヨロチクビーチク〜 Live at 日本武道館 2018.09.07
小さな夜~映画「アイネクライネナハトムジーク」オリジナルサウンドトラック~
弾き語りツアー2019 "Time in the Garage" Live at 中野サンプラザ 2019.06.13
202020
55 STONES
KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2020 "202020" 幻のセットリストで2日間開催!~万事休すも起死回生~ Live at 中野サンプラザホール 2021.4.28
KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2021 “202020 & 55 STONES” Live at 東京国際フォーラム 2021.10.31
PINEAPPLE
ROCK’N ROLL Recording Session at Victor Studio 301
斉藤和義 弾き語りツアー「十二月~2022」Live at 日本武道館 2022.12.21
KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2023 “PINEAPPLE EXPRESS” ~明日大好きなロックンロールバンドがこの街にやってくるんだ~
KAZUYOSHI SAITO 30th Anniversary Live 1993-2023 30<31~これからもヨロチクビーム~Live at 東京国際フォーラム 2023.09.22

| | コメント (0)

2025年7月10日 (木)

旧ジャニーズ系が1位2位に

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

Hot Albumsでは今週も男性アイドルグループが上位に、それも旧ジャニーズ系が並びました。

1位初登場は旧ジャニーズ系、なにわ男子「BON BON VOYAGE」が獲得。CD販売数1位。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上33万4千枚で1位初登場。前作「+Alpha」の初動35万7千枚(1位)から若干のダウン。

2位はSnowManのベストアルバム「THE BEST 2020-2025」がこれで6週連続の2位。ストリーミング数も13週連続の1位となっています。これで通算14週目のベスト10ヒット&ベスト3ヒット。

3位には韓国の男性アイドルグループRIIZE「ODYSSEY」が獲得。CD販売数2位。オリコンでは先週までベスト50圏外でしたが、今週、9万6千枚を売り上げて2位にランクインしています。本作が初となるフルアルバム。直近のミニアルバム「RIIZING」の初動6万枚(1位)からダウン。

4位以下の初登場盤ですが、4位にUVERworld「EPIPHANY」が初登場でランクイン。CD販売数及びストリーミング数4位、ダウンロード数3位、また、韓国の男性アイドルグループStray Kids「Hollow」も16位から5位にランクアップし、2週ぶりにベスト10返り咲きを果たしています。

ロングヒット盤では、Mrs.GREEN APPLE「ANTENNA」は3位から6位にダウン。一方「Attitude」は先週から変わらず8位をキープ。それぞれ通算42週目、通算30週目のベスト10ヒット。また、timelesz「Hello! We're timelesz」は先週から変わらず10位をキープ。通算17週目のベスト10ヒットとなりました。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsの今週の1位は、ONE OR EIGHT「365」がランクイン。avex所属の男性アイドルグループ。ラジオオンエア数で1位を獲得しており、Heatseekersで1位、Hot100では51位にランクインしています。日本語の「一か八か」が名前の由来となっているグループで、今年5月には、Warner Music傘下のアメリカのレコード会社Atlantic Music Groupとグローバルメジャー契約を締結したそうです。ただ、肝心の日本のHot100でもまだ上位にランクインされておらず、グローバル以前に国内で・・・とは思ってしまうのですが。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週1位はピノキオピー「T氏の話を信じるな」が先週に続き獲得。2位はサツキ「メズマライザー」が5位から再びランクアップ。3位には吉本おじさん「お返事まだカナ?おじさん構文」が先週から同順位をキープしています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2025年7月 9日 (水)

Mrs.GREEN APPLEが再び躍進

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は再びMrs.GREEN APPLEが躍進してきました。

まず1位は男性アイドル勢。1位は韓国の男性アイドルグループTWS「はじめまして」がランクイン。タイトル通り、日本盤としては初となるシングルとなります。CD販売数1位。オリコン週間シングルチャートでは初動売上15万枚で1位初登場。韓国盤の前作「Last Bell」の初動7万4千枚(1位)からアップ。

2位はモーニング娘。'25「気になるその気の歌」がランクイン。CD販売数2位、ダウンロード数10位。オリコンでは初動売上8万3千枚で2位初登場。前作「なんだかセンチメンタルな時の歌」の初動10万3千枚(1位)よりダウン。

そして3位にはMrs.GREEN APPLE「クスシキ」が4位から3位にアップ。4週ぶりのベスト3返り咲きで、通算9週目のベスト3ヒットとなりました。特にストリーミング数が3週連続で1位を獲得。ダウンロード数も先週から変わらず5位。動画再生回数も5位から4位にアップ。これで14週連続のベスト10ヒットとなりました。

Mrs.GREEN APPLEは今週、「breakfast」が3位からダウンしたものの5位にランクイン。さらに8位には「Carrying Happiness」が初登場。ダウンロード数1位、ストリーミング数8位。東京ディズニーリゾートのイベント「サマー・クールオフat Tokyo Disney Resort」のテーマソング。ディズニーのパレードにミセスが参加するなど話題となったものの、ディズニーと現実のミュージシャンとのコラボは賛否両論があるみたいで、個人的にもちょっと違う感は否めないのですが、ディズニーも手を変え品を変えをしないといろいろと厳しいということなのでしょうか?

ミセスはさらに今週、「ライラック」が先週の12位から10位にランクイン。リカレントルール適用の影響で一気にランクダウンした同曲でしたが、動画再生回数3位、カラオケ歌唱回数1位が原動力となり、6週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。これで通算59週目のベスト10ヒットとなります。

4位以下の初登場曲では他に4位に韓国の女性アイドルグループaespa「Dirty Work」がランクイン。CD販売数4位、ストリーミング数及び動画再生回数10位。オリコンではなぜかシングルはチャート圏外となっています。

他にロングヒット曲ではHANA「ROSE」が先週と同順位の6位をキープ。ストリーミング数は3位から4位にダウン。一方、動画再生回数は8位から2位に大幅アップとなっています。これでベスト10ヒットは14週連続に。HANAは「Burning Flower」も2ランクダウンながらも9位にランクイン。今週も2曲同時ランクインとなっています。

一方、先週5位にアップした米津玄師「Plazma」は13位にダウン。ベスト10ヒットは通算9週でストップ。また、長らくベスト10圏内で粘っていたサカナクション「怪獣」は今週ついに11位にダウン。こちらもベスト10ヒットは19週連続でストップとなっています。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heat Seekers&ボカロチャート!

| | コメント (2)

2025年7月 8日 (火)

レアなアイドルポップがズラリ

今回紹介するのは、レコード会社が横断的にリリースしている廉価版ベストアルバムの共通タイトル「ゴールデン☆ベスト」シリーズの一環としてワーナーミュージックからリリースされた、アイドルポップスをあつめたベスト盤。

Title:きらめきアイドル ~ ワーナー70’sコレクション

まずこちらは70年代にリリースされたアイドルポップを集めたアルバム。かなりレアなアイドルポップが並んでおり、名前を聴いても正直、誰も知りません・・・。一応、木の実まこというのが、あの木の実ナナの妹ってことだけは調べてわかりましたが・・・。

Title:ときめきアイドル ~ ワーナー80’sコレクション

こちらはタイトル通り、80年代のアイドルポップを集めたアルバム。こちらは結構知っているアイドルも少なくなく、武田久美子、仙道敦子、工藤夕貴、畠田理恵、藤谷美紀、細川直美などなど。ただ、どちらかというとバリバリのアイドルとして活躍していた時期というよりも、アイドルを卒業して女優などで活躍していた頃を知っている人も多く、こんないかにもアイドルな曲を歌っていたんだ・・・ということでちょっと驚いた部分もありました。あと、小原靖子として曲を歌っている女の子は、後の相原勇ですよね。

こんな時代もあったんだ、ということでビックリしたのが、1999年に「believe」をヒットさせた山口由子がアイドルとして活動していたということ。正直、今回はじめて知りました。バリバリのシンガーソングライターというイメージも強く、また楽曲は洋楽テイストも強く、アイドルというイメージからは遠かっただけに、ちょっと驚いてしまいました。

また、この70年代と80年代、10年の違いしかないのに、曲の雰囲気がかなり異なる点にも特筆すべき点だったと思います。70年代のアイドルソングはいわばムード歌謡曲的な世界。かわいらしいポップソングもありつつも、全体的にはムーディーな雰囲気も漂わせたような曲も多く、いかにも懐かしいムード歌謡曲といったイメージの曲が並びます。

一方、80年代に関しては、完全に今のイメージでのアイドルポップ。楽曲的にはJ-POP誕生以前の歌謡曲というイメージも強いのですが、70年代のアイドルポップとのひとつ大きな違いは、素人性を前に出したような曲が目立つ点。ニャンギラスの「私は里歌ちゃん」だったり、立見里歌の「そんなつもりじゃなかったのに」など、いかにも「素人」っぽさを際立たせた曲が目立ちます。

素人っぽさという意味で言えば、70年代のアイドルポップスにはアップルズのように、美しいハーモニーをしっかり聴かせる楽曲が少なくなかった反面、80年代のアイドルポップに関してはほとんどユニゾンになってしまっており、ボーカルとしての能力的な部分に関しては、むしろ後退してしまっているのではないかとも感じました。

個人的に、この素人性をアイドルに求める風潮に関しては、いかにも女性に幼稚性を求めているような印象を受けてしまい、あまり好ましくない方向性だと思っています。その後のアイドルシーンも、せっかくPerfumeみたいな「プロフェッショナル」を意識したようなアイドルがブレイクしたかと思えば、AKB48のような素人っぽさを前に押し出したようなグループに再びシーンを席巻されてしまって、非常に残念に感じました。

そんな訳で、70年代、80年代のレアなアイドルソングを集めたアルバム。有名なヒット曲は入っていませんし、知る人ぞ知る的な曲も多く、どちらかというと好事家向けのアルバムといった感じもします。とはいえ、その当時にアイドル文化に思いをはせつつ、名前をネット検索して、どんなアイドルだったのか調べつつ、なかなか楽しめたアルバムだったと思います。興味のある方は、是非。

評価:どちらも★★★★


ほかに聴いたアルバム

Freebee/BARBEE BOYS

デビュー40周年記念のリマスター企画の第2弾。本作は1985年11月にリリースされた2ndアルバム。3枚目のアルバム「3rd BREAK」でオリコン初のベスト10ヒットを記録し、ブレイクを果たす訳ですが、本作は最高位18位と、まさにブレイク前夜とも言えるアルバム。「チャンス到来」「負けるもんか」などの代表曲も収録されており、ブレイク前夜の勢いを感じさせる反面、KONTA、杏子それぞれが個別にボーカルを取る曲が目立ち、男女の緊迫感ある掛け合いという点では前作の方がより感じられたかも。とはいえ、BARBEE BOYSらしい魅力は本作ももちろん健在で、前作から8ヶ月という短いスパンでリリースという理由もわかる、脂ののった作品でした。

評価:★★★★★

BARBEE BOYS 過去の作品
Master Bee
1st OPTION

| | コメント (0)

2025年7月 7日 (月)

薬物乱用からの回復期を表現

Title:hexed!
Musician:aya

イギリス・マンチェスターを拠点に活動を行っているayaことAya Sinclairの2枚目となるアルバム。デビュー作「im hole」も本サイトで取り上げて、個人的にもかなり気に入った1枚となっていました。本作は、約4年ぶりとなるニューアルバム。前作はハードコアテクノやノイズ、インダストリアルと取り入れたヘヴィーなサウンドが強いインパクトを残した傑作でしたが、今回のアルバムも基本的には前作の方向性を引き継ぐ傑作アルバムに仕上がっていました。

まず印象的なのはこの気持ち悪いジャケット写真。なんとミミズ自体は本物だったらしいのですが、この気持ち悪いジャケットにした意味として、ミミズは土の中の廃棄物を分解して肥料に変える存在であり、同じようにアルバムの曲を書く過程において、自分の脳の中でミミズとなり、酷いものを音楽の肥料に変えてきた、という意味らしいです。それにしてもインパクトのあるジャケット写真だ・・・。

前作「im hole」は、薬物であるケタミンを使用したアルバムだそうで、薬物が身体に及ぼす影響を表現しようとしたそうです。一方、本作は、薬物・アルコール乱用からの回復期に作成された作品だそうで、中毒症状からの回復を表しているアルバムになっているそうです。ある意味、日本ではちょっと考えにくいようなすごいテーマ性ではあるのですが・・・ただ、薬物症状を表しているという序盤は、かなり強烈なインダストリアル的なビートが特徴的。冒頭の「I am the pipe I hit myself with」は、強烈なビートと彼女のシャウトが印象的。続く「off to the ESSO」もハイテンポなビートが強烈なテクノチューンとなっています。

中盤「heat death」「peach」のような、ダウナーで不気味な雰囲気を漂わせる楽曲が続いたかと思えば、タイトルチューン「hexed!」ではダークでメタリックなサウンドが徐々に広がっていく、暗闇の中をさまよい歩いていくようなナンバーに。そこから続く「droplets」は、メタリックなサウンドをバックにしつつ、メランコリックな女性ボーカルの歌が印象的。ポップな歌は清涼感もあるものの、どこか暗闇から抜けきっていないような不気味さを醸し出しています。そして「The Petard is my Hoister」は静かなアンビエント風なナンバー。ここらへんの流れは薬物の回復期における、暗闇からの脱出を意図しているのでしょうか?ただ、それでもどこか、まだ闇から抜けきっていないように感じられる不気味さが耳に残ります。

そしてラストの「Time at the Bar」は再びハードコアでパンキッシュなエレクトロナンバーで締めくくり。最後は彼女のシャウトが耳に残ります。ここらへん、最後はayaらしいナンバーで締めくくりといった感じでしょうか。最後まで強烈なインパクトを感じさせるアルバムとなっていました。

薬物云々という話に関しては、正直ストレートにはわかりにくい部分はあります。強烈なビートの序盤から暗闇の中に迷いこんだような中盤から後半に向けては、確かに薬物の影響からその回復という印象も受けますが、ただ、それ以上に純粋に、エレクトロビートの強烈さ、カッコよさが耳に残るアルバムになっていたと思います。前作に引き続き、今回も文句なしの傑作アルバム。エレクトロミュージック好き以上に、ロックリスナーはかなり気に入るかも。今後の活躍もまだまだ楽しみです。

評価:★★★★★

aya 過去の作品
im hole


ほかに聴いたアルバム

Rushmore/Mumford&Sons

実に約7年ぶりとなるMumford&Sonsのニューアルバム。今回のアルバムタイトル「Rushmore」とは彼らの結成の地だとか。2021年にはメンバーのカントリー・ウィンストン・マーシャルが脱退し、3人組となった彼らですが、それゆえに新たなスタートラインに立ったという意味もあるのでしょう。楽曲的にはシンプルでフォーキーなサウンドをベースとしつつ、途中には力強いバンドサウンドを取り入れた曲もあり、アコースティックな路線とヘヴィーな路線をほどよくバランスさせており、Mumford&Sonsらしさをあらためて提示したアルバムといった印象を受けます。新たな一歩を踏み出した彼らの今後にも期待です。

評価:★★★★

Mumford&Sons 過去の作品
Sigh No More
Babel
Wilder Mind
Delta
Delta Tour EP

Album of the Year #1 Funkateer/Bootsy Collins

Albumoftheyear

Pファンクの代表的なメンバーであり、既にレジェンドとも言ってよいベーシスト、Bootsy Collinsの約5年ぶりとなるニューアルバム。御年73歳にもなる大ベテランの彼。楽曲自体は良くも悪くも大いなるマンネリ的なファンクチューンなのですが、そのリズム感はいまだにさえまくっており、非常にカッコいいファンクナンバーが並びます。また、レジェンドとはいえ、スヌープ・ドッグやウィズ・カリファなどのHIP HOPミュージシャンともコラボ(まあ、彼らも既に大ベテランですが)しているのも特筆すべきこそでしょう。いい意味で安心して聴けるクオリティーなのですが、ただ一方、全18曲1時間18分というボリューミーな内容は率直な話、最後の方はちょっとダレてしまった感も。特に後半はメランコリックなミディアムチューンが並んでいただけにその傾向が強いのですが・・・。とはいえ、まだまだ現役バリバリの彼。彼の活躍はまだまだ続きそうです。

評価:★★★★

Bootsy Collins 過去の作品
THA FUNK CAPITAL OF THE WORLD
World Wide Funk
The Power Of The One

| | コメント (0)

2025年7月 6日 (日)

明るいポップスを素直に楽しめるベスト&カバーアルバム

Title:20years
Musician:木村カエラ

タイトル通り、デビュー20周年を迎えた木村カエラのベスト&セルフカバーアルバム。5周年、10周年とそれぞれベスト盤をリリースしてきたので、ベスト盤としては約10年ぶり。ただ、この10年、正直活動としては以前に比べてスローペースで、大きなヒット曲もなかったので、セルフカバーという形を加えてごまかした・・・という感も否めない部分も。当初はライブ映像なども加えたボックスセットで発売されていましたが、その後、ベスト&セルフカバー部分のみ単品でもリリースされています。

セルフカバーについては、例えば「Jusper」「Circle」では原曲と同様、それぞれ石野卓球とクラムボンのミトが手掛けている曲もある一方、「Snowdome」ではSuchmosのTAIHEIがリアレンジを手掛けるなど、原曲とは異なるミュージシャンが手掛けた曲もあります。ただ、全体的には原曲のイメージをガラリと変えるものはなく、これらセルフカバー曲を含めて、20周年のベスト盤として楽しめる内容だったと思います。ちなみに原曲と比べると「Jusper」は最初、アコギのリズムからスタートして、徐々にスケール感を高めるような展開。「Snowdome」は、Suchmosらしいジャズ風の・・・と思いきや、基本的には原曲に準拠しつつ、よりスケールアップした感のアレンジとなっていました。

さて、このベスト&セルフカバーを聴いてあらためて感じたのですが、彼女のアルバム、これだけ多様なミュージシャンが楽曲を提供しているにも関わらず、個々のミュージシャンの色はほとんど感じず、全体的に木村カエラらしさでしっかりと統一されているな、という点でした。ひょっとして選曲の段階で、それだけ手癖の強いない曲を選んでいるのかもしれません。それに加えて、木村カエラの陽度の高いボーカルで、どんな曲も楽しいポップチューンに見事に変えている、という点も大きいのかもしれません。正直、木村カエラのボーカル自体も、決して癖の強いわけではありませんし、個性も強くないように感じるのですが、こうやってあらためて聴くと、やはり確固たる個性を持った、ボーカリストしてしっかりとした実力を持ったシンガーなんだな、ということを感じさせます。

とにかく明るく楽しいポップソングの連続で、難しいこと抜きに素直に楽しめるベスト&セルフカバーアルバム。アイドル的な側面も強かっただけに、結婚・出産後、人気面では落ち着いた感もあるのですが、やはりまだまだこれからに期待したいところ。あらためて木村カエラの魅力を実感させられる1枚でした。

・・・とまあ、ここまでは純粋にアルバムの感想でしたが、ここからは木村カエラ個人とは関係なく、ちょっと私個人で気になった点。それは彼女の代表曲とも言える「Butterfly」が収録されるのか、という点でした。というのも、この曲を作曲した末光篤が、薬物所持で捕まっているという噂が流れているからです。

具体的にはこの報道内容()の「大物作曲家」が末光篤ではないか、と言われています。実際、ここに書かれている内容からすると、提供したミュージシャンの名前からして末光篤にピッタリですし、実際、この報道の後、公式サイトもSNSも更新が完全に止まり、彼に関する情報も全く出てこなくなりました。おそらく、この噂は事実なのでしょう。当サイトでも何度も彼のアルバムを取り上げてきましたが、個人的に彼のピアノをベースとしつつ、バンドサウンドで厚みを増したサウンドをバックに奏でるポップスは非常に壺にはまるものであり、一時期、かなりはまっていた頃もあります。それだけに、この事件は非常に残念です。また、罪をつぐなって、音楽業界に復帰してほしいところなのですが・・・ただ「大物作曲家」と書かれているものの、ヒット曲と言えるのは「Butterfly」くらいですし、自らの曲はほとんど売れませんでしたし、正直、この事件があってなおも今後、仕事をまわしてもらえるレベルの作曲家なのか、と言われると微妙な部分は否めません・・・。

結果として今回のベスト&カバーアルバム、「Butterfly」は「From THE FIRST TAKE」としてYouTube番組THE FIRST TAKEの収録バージョンがおさめられました。今回の事件によって彼の提供曲が発売中止とはなっていないようですから、「Butterfly」についても直接的な影響はなかったのでしょう。ほっとしたものの、とはいえ、それは逆に、それだけ音楽業界における彼の地位が高くないことを示しているのではあるので、複雑な心境でもあるのですが。

評価:★★★★★

木村カエラ 過去の作品
+1
HOCUS POCUS
5years
8EIGHT8
Sync
ROCK
10years
MIETA
PUNKY
¿WHO?
いちご
ZIG ZAG
KAELA presents on-line LIVE 2020 “NEVERLAND”
MAGNETIC
F(U)NTASY


ほかに聴いたアルバム

All Time Doo Wop ! !/鈴木雅之

3枚組となる鈴木雅之の新作は、デビュー45周年を記念した企画盤。彼のルーツである「ドゥーワップ」をテーマとして、Disc1はシャネルズ/ラッツ&スター時代のヒット曲を収録。Disc2はトリビュートアルバムとして、様々なミュージシャンが主にシャネルズ/ラッツ&スター時代の曲をカバーした作品。そしてDisc3は彼のルーツである1950年代から60年代のドゥーワップをカバーした作品となっています。

Disc1はもちろんですが、聴きどころはなんといってもDisc2のカバー集で、彼のドゥーワップへの愛情を感じさせるカバーに。Disc2は比較的、原曲準拠の「無難な」カバーにしあがっているのですがハナレグミの「Tシャツに口紅」は、彼の切ない感じのボーカルが印象に残るカバーに仕上がっており、耳に残りました。3枚組でボリューム満点なのですが、いろいろと聴きどころも多い企画盤で、鈴木雅之の魅力とそして彼のルーツがよくわかる好企画でした。

評価:★★★★★

鈴木雅之 過去の作品
ALL TIME BEST 〜Martini Dictionary〜
ALL TIME ROCK'N'ROLL

My girlfriend is PIZZA OF DEATH/サバシスター

サバシスターの新作は4曲入りのEP。ユニークなのは1曲目2曲目のタイトルチューン「My girlfriend is PIZZA OF DEATH」「My girlfriend is PIZZA OF DEATHⅡ」で、同じ楽曲ながらも1曲目はOiパンク、2曲目はスカパンク風のカバーに仕上がっています。PIZZA OF DEATHは言わずと知れた、彼女たちが所属しているパンクレーベルの名前。比較的ポップス寄りのイメージも強い彼女たちですが、この2曲は彼女たちのルーツを感じさせる曲となっています。残り2曲もポップな楽曲ですが、ラストの「ハーピーなんて」もパンク寄りのアレンジとなっており、パンクバンドとしてのサバシスターを前に押し出した作品となっていました。

評価:★★★★

サバシスター 過去の作品
覚悟を決めろ!

| | コメント (0)

2025年7月 5日 (土)

懐かしい曲満載の「元カレ」とのステージ

電気グルーヴ "the"席指定

会場 岡谷鋼機名古屋公会堂大ホール 日時 2025年6月13日(金) 19:00~

Thesekisitei

ちょっと久しぶりの電気グルーヴのライブに足を運んできました。今回のライブツアーは「"the"席指定」と題されて、全公演、椅子付の会場というスタイル。今回は、サポートでギターに吉田サトシ、さらにはなんと砂原良徳が参加!脱退した元メンバーがライブに参加、という、ちょっと珍しくも、やはり電気を知ったは卓球、瀧、まりんの3人組だった世代にとってはムネアツな気持ちになります。

ライブは珍しく(というか、最近、こういうケースが多いような・・・)定時ピッタリの19時にスタート。ライブのポスターでは、新幹線のチケットが用いられている今回のライブですが、最初は新幹線を模したアナウンスが流れ、今回のツアーの会場が駅名として読み上げられ、徐々にテンションが高まった後、「次は、名古屋、名古屋」というアナウンスと共にライブがスタートとなりました。

そして1曲目は、まさにそんなアナウンスにピッタリな「新幹線」からスタート。新幹線の映像で会場が持ち上がります。そのまま、「Missing Beatz」「モノノケダンス」「Fallin'Down」など、まず序盤はまりん脱退後、比較的最近のナンバー(といっても、もう10年以上前の曲ですが・・・)が続き、会場が暖まっていきます。

しかし、ここで前半からいきなり「Shangri-La」に。これにはイントロからテンションが上がりまくります。懐かしいヒット曲が、あの当時のメンバーで奏でられるというのは、本当に胸が熱くなってきます。

そしてここでまず一度目のMCに。砂原良徳も「元カレ」ということで紹介されます(笑)。ちなみにこの名古屋市公会堂、本人たちも忘れていたらしいのですが、1996年のツアーでも使用したことあるそうです。「その時来た人」という呼びかけで数人手をあげていたのがさすが!ここですかさず「奇遇だね、自分たちもいたよ」と返した卓球はさすがです。

さらにMC明けでは、まりんが「ママケーキ」と歌いだし、数少ないまりんがボーカルを取った「ママケーキ」へ。途中、3人がステージの前に並んで「ママケーキ」と輪唱し、あの頃の電気グルーヴが再現されていました。中盤では「HOMEBASE」のような最新のナンバー(といってももう3年前の曲ですが)を披露したほか、「Bingo!」や「B.B.E.」など、まりん在籍時の懐かしい楽曲も。さらにはここで「誰だ!」も登場。こちらも懐かしい楽曲に否応なく会場は盛り上がります。

ここで再びMCへ。今回、卓球、瀧、まりんの昔の写真を使ったアクリルスタンドがツアーグッズとしてリリースされたのですが、このアクリルスタンドの写真をAIで読み込ませて、「このお笑いトリオの名前を考えて」とAIに聴いたそうです。AIは写真が電気グルーヴと認識して(!)電気グルーヴのもじりの名前も出してきたそうですが、メンバーが一番受けたのが「ポルターガイスト」という名前だそうで、その後、この名前で盛り上がっていました。

後半は、吉田サトシのギターソロから「猫夏」「Popcorn」とインストのナンバーが続き、ここで「N.O.」へ!さらに「あすなろサンシャイン」とまりん在籍時の懐かしい楽曲が続き盛り上がっていきます。「Flashback Disco(is Back!)」で思いっきり踊った後は、再び懐かしい「かっこいジャンパー」に「CATV」と懐かしさたっぷりの楽曲が続き、ラストは「人間大統領」で締めくくりとなります。

もちろん、その後は盛大なアンコールへ。比較的すぐメンバーは再度戻ってきます。ここで雰囲気はちょっと変わり、ステージ中央には2脚の椅子がセット。最後は卓球と瀧の2人がここに座ります。椅子席ありの会場にふさわしく、最後はみんなも着席。この名古屋市公会堂では以前、電気グルーヴも尊敬するクラフトワークがライブを行ったこともあるそうで、最後はクラフトワークの「アウトバーン」のカバー。比較的しんみり聴かせるナンバーでの締めくくり。電気グルーヴのライブのラストとしてはちょっと意外な感じでの締めくくりとなりました。

ライブはちょうど2時間。今回、やはりまりんが参加している影響でしょうか、全体的にまりん在籍時のナンバーが多めのセットリストになっており、世代的にも非常に懐かしさを感じさせる内容となっていました。また、やはりなんといっても、かつての3人でステージで立っているというのが昔からのファンにとってはたまらない感じ。もっとも、最初に電気グルーヴのライブに足を運んだ時は既に2人組だったので、彼ら3人でのステージを見たのは今回はじめてなのですが・・・。

今回は椅子席ということもあって、踊れるスペースがしっかりと確保されており、そういう意味でも非常に楽しいステージでした。また、ライブハウスと異なり、名古屋市公会堂の場合、天井が高く、かつ白い天井のため、ステージのレーザーが跳ね返って、ライブハウスで演った時より会場全体が明るく感じられるのも特徴的かもしれません。なんとなく、ライブハウスに比べてちょっと明るいのと、天井が高いという影響もあり、なんとなく野外で電気グルーヴのステージを見ているような、そんな錯覚も受けました。なにげに、この会場、電気グルーヴと相性がいいのでは?

文句なしに電気グルーヴの楽しさを満喫できたステージ。素直に楽しく、踊れるナンバーの連続で、あっという間の2時間でした。また、次回の電気グルーヴのライブも是非、足を運びたいです!

| | コメント (0)

2025年7月 4日 (金)

復帰後2作目

Title:Lucro Sucio; Los Ojos del Vacio
Musician:The Mars Volta

2022年に、約10年ぶりの復活を果たしたThe Mars Volta。バンド名を冠したアルバムをリリース後、2023年には、同作のアコースティックバージョンもリリース。その後、メンバーのセドリックとオマールの友情を描いた映画も公開されるなど、バンドとしては完全に本格的な活動を再開した模様。前作から約3年、無事リリースされた、復帰後待望の2作目のオリジナルアルバムが本作です。

そんな彼ら復帰後2作目となる本作は、彼ららしいダイナミックでエモーショナルなバンドサウンドをベースとしつつ、エレクトロサウンドやラテン音楽、プログレッシブロックなどの要素を詰め込み、さらにはメロディアスな歌で味付けした、彼ららしさが凝縮された作品に仕上がっていました。

アルバムはいきなり「Fin」でスタートするという構成もユニーク。荘厳でドリーミーなオープニング的な本作に続く「Reina tormenta」は哀愁たっぷりのメロディーラインで聴かせるスペーシーなエレクトロチューン。ちょっと80年代的な空気感のある楽曲になります。そしてそれに続く「Enlazan las tinieblas」は、まさに本作を象徴するような1作となっていい作品。ラテンベースのパーカッションのリズムに、フリーキーでジャジーなサックスの音色が響き、全体的なバンドサウンドにはダイナミックに。そこに酩酊感のあるメランコリックな歌が重なり、全体的にグルーヴ感あふれる楽曲に仕上がっています。

シンセという意味では、その後もシンセが目立つ曲も少なくなく、「Alba del orate」もシンセの音を取り入れたニューウェーヴ風のサウンドとなっていますし、「Vociferó」もエレクトロサウンドをバックに流しつつ、メランコリックな曲を聴かせるナンバー。全体的にスペーシーさを感じさせる曲も目立ちます。

そしてもうひとつ本作全体として大きな特徴だったのはメランコリックなメロディーラインで、様々な要素を取り込んだ複雑なサウンドをバックにしつつ、しんみりと哀愁たっぷりに聴かせる歌が大きな魅力。例えば「Voice in my knives」はムード感たっぷりのラテンのパーカッションをバックに、哀愁たっぷりに聴かせる歌が印象的。「Un disparo al vacío」もファルセットボーカルも取り入れつつ聴かせるムーディーな曲が魅力的。こちらもラテンなパーカッションで力強く聴かせるサウンドも印象に残ります。

全体的にはジャズやラテンなどの要素を加えた凝ったサウンドを聴かせつつも、いかにもプログレ然とした複雑なサウンドをこれでもかと聴かせる曲は、30秒に満たない短いインターリュードの「Destras de la puerta dorada」くらいで、メランコリックなメロを前に押し出した、いい意味で聴きやすい曲が多かったように思います。「歌モノ」という点では前作につながる感もあり、活動再開後の彼らの方向性なのかもしれません。ただ、結果、ちょっと期待外れに感じた前作に比べて、本作は十分楽しめたのは、サウンド面でも様々な側面を覗かせるアルバムだったからでしょうか。とはいえ、次あたりはゴリゴリと変拍子のサウンドを繰り広げる変態ちっくな楽曲ももっと聴きたいのですが。

評価:★★★★★

THE MARS VOLTA 過去の作品
The Bedlam In Goliath(ゴリアテの混乱)
OCTAHEDRON
Noctoumiquet
Landscape Tantrums
The Mars Volta


ほかに聴いたアルバム

Forever Howlong/Black Country,New Road

メンバーにサックス、フルート、ヴァイオリンなどを含み、フォーキーで賑やかなサウンドが特徴的。高い注目を集め、本国イギリスでもヒットチャート上位に食い込んでくるなど注目を集めている6人組バンドの3枚目のアルバム。確かにトラッドの要素を多分に含みつつ、ロック的要素も加えたバンドサウンドはとても陽気で楽しいのですが、一方、サウンド的にも、凝った「これは」といった耳を惹くような構成もあまりありませんし、メロディーも突き抜けたポップスさだったりインパクトは薄い感じも・・・。全体的に中途半端な印象が否めず。前々作、前作に比べるとちょっと物足りなさも感じてしまいました。

評価:★★★★

Black Country,New Road 過去の作品
For the first time
Ants From Up There

eternal sunshine deluxe:brighter days ahead/Ariana Grande

昨年3月にリリースされた彼女の7枚目のオリジナルアルバムに5曲の新曲を追加したデラックス版。オリジナル音源の方は、ポップなメロを素直に楽しめる、個人的にはいままでの彼女のアルバムの中で一番楽しめた傑作だったと思うのですが、今回、追加された5曲についても、メランコリックな作風がメインで、彼女のキュートなボーカルでとろけるようなポップチューンが並んでいます。配信リリースもされていますので、オリジナルを聴いた方は、新曲5曲だけでもチェックしたいところ。ポップミュージシャンとして勢いがあることを感じさせる作品でした。

評価:★★★★★

Ariana Grande 過去の作品
My Everything
The Best
Sweetener
thank u,next
Positions
eternal sunshine

| | コメント (0)

2025年7月 3日 (木)

こちらは男性アイドルが1位2位

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

Hot Albumsでは今週も男性アイドルグループが1位2位に並んでいます。

まず1位を獲得したのは吉本興業と韓国の芸能事務所CJ ENMの合弁会社LAPONEエンタテイメント所属の男性アイドルグループINI「THE ORIGIN」。CD販売数及びダウンロード数1位、ストリーミングス数2位。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上40万枚で1位初登場。前作「MATCH UP」の初動24万7千枚(1位)からアップしています。

2位はSnowManのベストアルバム「THE BEST 2020-2025」が先週と同順位をキープ。ストリーミング数は12週連続の1位。これで通算13週目のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなりました。

3位にはMrs.GREEN APPLE「ANTENNA」が先週の7位からアップ。7週ぶりのベスト3返り咲き。ただし、ストリーミング数は先週の2位から3位にダウンしています。これで通算41週目のベスト10ヒット&通算25週目のベスト3ヒット。Mrs.GREEN APPLEの「Attitude」は先週から同順位の8位となっており、こちらは通算29週目のベスト10ヒットとなっています。

4位以下の初登場盤は、4位にYouTuberグループ浦島坂田船「WARN12G」がランクイン。CD販売数2位。9位に韓国の男性アイドルグループTREASUREのライブアルバム「2025 TREASURE FAN CONCERT [SPECIAL MOMENT] IN JAPAN」がランクインしています。こちらはCD販売数4位。

ロングヒット盤ではtimelesz「Hello! We're timelesz」が9位から10位にダウン。こちらは通算16週目のベスト10ヒットとなっています。


今週のHeatseekers Songs

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=heat_seekers

Heatseekers Songsは今週も離婚伝説「紫陽花」が1位獲得。これで5週連続の1位。ただし、Hot100は48位から92位まで大幅ダウンしています。


今週のニコニコVOCALOID SONGS

https://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=niconico

今週1位初登場はピノキオピー「T氏の話を信じるな」が獲得。ピノキオピーは2009年から活動を続けるベテランのボカロP。本作は、フェイクニュースに踊らさせる現代社会に対する警告のような歌詞となっていて印象に残ります。なお、先週1位だった吉本おじさん「お返事まだカナ?おじさん構文」は3位にダウン。2位にはDECO*27「テレパシ」がランクアップしてきています。

今週のHot Albums&Heatseekers&ボカロチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2025年7月 2日 (水)

今週は女性アイドル勢が上位に

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週のHot100は、女性アイドル勢が上位に並ぶチャートとなりました。

まず1位は秋元康系女性アイドルグループ、櫻坂46「Make or Break」が獲得。CD販売数1位、ダウンロード数13位、ストリーミング数10位。オリコン週間シングルランキングでは初動売上47万4千枚で1位初登場。前作「UDAGAWA GENERATION」の初動48万枚(1位)から微減。

2位は、こちらは韓国の女性アイドルグループLE SSERAFIM「DIFFERENT」が獲得。CD販売数2位、ダウンロード数18位、動画再生回数20位。オリコンでは初登場13万2千枚で2位初登場。前作「CRAZY」の初動10万7千枚(2位)からアップしています。

3位は先週1位のMrs.GREEN APPLE「breakfast」が2ランクダウンながらもベスト3をキープ。ストリーミング数は先週から引き続きの2位、動画再生回数も先週から変わらず6位。ただし、ダウンロード数は5位から7位、先週1位を獲得したラジオオンエア数も12位にダウンしています。

Mrs.GREEN APPLEは「クスシキ」が5位から4位にアップ。ストリーミング数は先週に続き1位獲得。これで13週連続のベスト10ヒットとなっています。

続いて4位以下の初登場曲ですが、今週、8位にTOBE所属の男性アイドルグループIMP.「Cheek to Cheek」がランクイン。TBS系ドラマ「三人夫婦」主題歌。CD販売数3位。ただし、通販限定のリリースのため、オリコン週間シングルランキングでは対象外となっています。

また今週、BE:FIRST「夢中」が先週の14位からランクアップ。4週ぶりのベスト10返り咲きを果たしています。特にストリーミング数が8位から4位にアップ。6月26日に最終回を迎えたフジテレビ系ドラマ「波うららかに、めおと日和」主題歌でしたから、ドラマの最終回効果でしょうか。

ロングヒット曲では、まず米津玄師「Plazma」が先週の10位から5位に大幅アップ。ダウンロード数が4位から2位、動画再生回数も14位から2位に大幅アップしています。同作が主題歌を担当している「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」が最終回を迎え、また、同アニメとのコラボ映像がYouTube上にアップされた影響が大きいと思われます。これでベスト10ヒットは通算9週目に。

HANA「ROSE」も先週の7位から6位にアップ。ストリーミング数は先週と変わらず3位、動画再生回数は7位から8位にダウン。これで13週連続のベスト10ヒット。HANAは「Burning Flower」が今週、ワンランクダウンながらも7位にランクインしており、2曲同時ランクインとなっています。

そしてサカナクション「怪獣」は今週8位から10位にダウン。これで19週連続のベスト10ヒットながら、さすがに後がなくなってきました。来週の動向が気になります。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums&Heat Seekers&ボカロチャート!

| | コメント (0)

2025年7月 1日 (火)

多幸感あふれるポップスアルバム

Title:SABLE,fABLE
Musician:Bon Iver

フルアルバムとしては、実に約6年ぶりとなる、アメリカのミュージシャン、ジャスティン・ヴァーノンによるインディーバンド、Bon Iverのニューアルバム。CDでは1枚組のアルバムとなっていますが、LPでは2枚組となっている今回のアルバム。このうち1枚目は「SABLE」として既にEPとして発表されており、ここに「fABLE」である2枚目が加わり、フルアルバムとなった形態でもあります。

この1枚目「SABLE」に関しては、既に当サイトでも取り上げており、感想も書いています。基本的にこちらに関する感想は以前から変わりません。1曲目はオープニングの短いナンバーなので実質的に3曲入りのシングルのようなEP盤。アコースティックなサウンドがメインのフォーキーな楽曲が並んでおり、アコギのシンプルな弾き語りで、狂おしいばかりの美しくメランコリックなメロディーの曲が並びます。原点回帰とも言うべきフォーキーな曲の並ぶ作品で、Bon Iverの魅力を存分に感じさせる曲が並んでいました。

そして、「fABLE」となるDisc2。こちらも1曲目は事実上のオープニング的な曲になっているので、実質的に全8曲入りのアルバムとなっています。ただ、アレンジ的には明らかに「SABLE」とは異なる方向性を意識した構成となっていました。

事実上の1曲目となる「Everything Is Peaceful Love」は、エレクトロサウンドを取り入れたメロウなソウル風のナンバー。ファルセットも取り入れたジャスティン・ヴァーノンのボーカルも印象的な、美しいメロディーラインのポップチューンに。続く「Walk Home」もピアノも入ってメロウなソウル風のミディアムテンポの楽曲。「Day one」「I'll Be There」もゴスペル風の楽曲となっていますし、後半の「If Only I Could Wait」も分厚いエレクトロのサウンドにファルセットボイスが加わり幻想的に聴かせるR&B風の楽曲に仕上がっています。

アコーステックなサウンドがメインでフォーキーな作風の「SABLE」に対して、エレクトロサウンドを取り入れて分厚いサウンドを聴かせ、メロディーラインもソウルやR&Bの影響も強い「fABLE」。両者は明確に方向性が異なり、LP盤では2枚組として分けた理由もよくわかります。

ただ一方で、「SABLE」と「fABLE」、聴いていた印象として大きく異なるか、と言われると実はそこまででもなく、フォーキーな「SABLE」からソウルな「fABLE」へ続けて聴いたとしてもさほどの違和感はありません。その理由としてなんといってもメランコリックで美しいメロディーライン、というのが大きな要素でしょう。「SABLE」もさることながら「fABLE」収録曲も狂おしいばかりに美メロが並んでいます。Bon Iverのメロディーの美しさがいかんなく発揮された作品となっていました。

また、アルバム全体から感じられるのは、楽曲を包み込む幸せな雰囲気。非常に明るく、多幸感のあるメロディーラインやサウンドで楽曲全体が統一されています。歌詞からも、いわゆる「ラブ&ピース」的な作品が並んでいるようで、このハッピーな雰囲気が非常に魅力的な作品に仕上がっていました。戦争が絶えなかったり、陰謀論が蔓延していたり、自国さえよければそれでいい、という考え方が世の中を覆っている中、まさにそんな空気の中だからこそ、陳腐な表現ながらも「ラブ&ピース」を意図した作品を作り出したのかもしれません。

久々の新譜ながらも、いや、久々の新譜だからこそBon Iverらしさが発揮された魅力的な傑作アルバム。「SABLE」の時も期待していたのですが、その期待通りの年間ベストクラスの傑作アルバムだったと思います。Bon Iverの魅力にどっぷりと浸れる作品でした。

評価:★★★★★

Bon Iver 過去の作品
Bon Iver
iTunes Session
22,A Million
i,i
SABLE


ほかに聴いたアルバム

Gift Songs/Jefre Cantu-Ledesma

Giftsongs

アメリカのマルチ楽器奏者でかり、アンビエントミュージシャンであるJefre Cantu-Ledesma(ジェフリー・キャントゥ=レデスマ)の作品。全5曲入りながら40分、1曲当たり平均8分程度の長さ。といっても、1曲目「The Milky Sea」が20分、最後の「River That Flows Two Ways」が9分半を占めるのですが・・・。全編、ピアノとシンセで淡々としたアンビエントな作品。清涼感あるノイジーで、ドリーミーなサウンドが特徴的。聴いていて素直に心地よいさを感じさせるアルバムでした。

評価:★★★★

Who Believes In Angels?(邦題;天使はどこに?)/Elton John&Brandi Carlile

ご存じ、イギリスポップス界の巨匠、エルトン・ジョンと、アメリカのシンガーソングライター、ブランディ・カーライルのコラボアルバム。アルバムの紹介では「ロックンロール、バラード、ポップソング、カントリー/アメリカーナからサイケデリアまで」とバラエティー富んだ構成が強調されています。確かに、この通りのバラエティー富んだ作品が楽しめるのですが、ただ全編的にはしっかりと歌を聴かせる正統派なポップソングが並んでいるといった感じ。いい意味でアメリカ、イギリス、洋楽邦楽関係なく、楽しめそうなポップスアルバムに仕上がっています。このご時世に、国内盤がリリースされ、さらに邦題までついてくるあたりもうれしい感じです。

評価:★★★★

Elton John 過去の作品
The Union(Elton John&Leon Russell)
Wonderful Crazy Night
The Lockdown Sessions

| | コメント (0)

« 2025年6月 | トップページ | 2025年8月 »