あの頃の中高生が中高年に!
爆風スランプ~IKIGAI~デビュー40周年日中友好LIVE "あなたのIKIGAIナンデスカ?"
会場 エレクトリック・レディ・ランド 日時 2024年11月1日(金) 19:00~
80年代から90年代にかけて「Runner」をはじめ、数多くのヒット曲で一世を風靡したロックバンド、爆風スランプ。今年、デビュー40周年ということで新曲を発表。さらにはなんと26年ぶりというライブツアーも行う、ということもあり、ライブに足を運んでみました。爆風スランプに関しては、リアルタイムでは特にファンという訳でもなく、ライブに足を運ぶのも今回はじめて。会場はエルという、決して大きくはないライブハウスだっただけに、チケットを取るのは困難では?と思ったのですが、あっさりとチケットは確保。会場に足を運びました。
↑ 会場には、デビューアルバム「よい」のジャケットに使われた、サザンの関口和之の書いた原画が展示されていました。
チケットは難なく確保できたとはいえ、もちろん会場は超満員。もちろん、会場のファン層は、全盛期にリアルタイムで爆風スランプを聴いていたような50歳代がメイン。私くらいの年齢でも若い方・・・という客層。ライブハウスの壁には、垂れ幕がかかっており「あの頃の中高生が中高年に」という標語(?)が掲げられていましたが、すごく言い得て妙な言い回しに思わずニヤリとしてしまいました。
やがて定時となりライブスタート。大歓声の中でメンバーが出てくると、最初は「えらいこっちゃ」からスタート。「狂い咲きピエロ」「夕焼け物語」と続く中、メンバーそれぞれのソロパートもあり、ロックバンドとしてのその実力をしっかりと聞かせてくれます。その後、MCでまずはメンバー紹介。そして彼らの代表曲「リゾ・ラバ-Resort Lovers-」へ。懐かしいヒット曲の登場に、個人的にも否応なしにテンションがあがります。さらに「WAR」を挟んで、同じく代表曲の「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い」に。しっかりと歌い上げて聴かせるナンバーに、聴いていて胸が熱くなります。
その後はサンプラザ中野くんが一度ステージからはけ、3人とサポートメンバーの1人だけがステージに残った状態に。ここでパッパラー河合のソロコーナーで、パッパラー河合のボーカルで、「京都マイ・ラブ」ならぬ「KASHIWAマイ・ラブ」に。そこから再びサンプラザ中野くんも戻ってきて「マイ・ラブ」コーナーということで、メンバーの誰の出身地の「マイ・ラブ」を歌うかで、じゃんけん大会に。結果、最初はファンキー末吉ボーカルで「坂出マイ・ラブ」に。さらにはサンプラザ中野くんで「流山マイ・ラブ」と。結果、肝心の「京都マイ・ラブ」はなく(笑)、「マイ・ラブ」コーナーは終了となりました。
続いてはヘヴィーメタルバンドに物申す!ということでファンキー末吉がヘヴィーメタルバンドに暴言(?)を吐いた後、彼らのヘヴィーメタルナンバー「たいやきやいた」を迫力ある演奏で聴かせてくれます。そしてライブは終盤へ。「ひどく暑かった日のラヴソング」から「よい」と「うわさになりたい」のメドレー。そして、懐かしい「涙2」へ。この曲はリアルタイムでも聴いていたヒット曲なだけに、懐かしく胸がジーンとなります。さらにはお待ちかね、彼らの最大のヒット曲「Runner」!この曲には会場全体が大合唱。私自身も思いっきり歌っていました。そのため、サンプラザ中野くんの声もあまり聞きにくい状況だったのですが、この曲に関しては、ファンの大合唱で歌われていても全く苦になりませんでした。それだけ会場全体が一体となって盛り上がった瞬間でした。
本編はこれで一度終了。もちろん、アンコールに突入。アンコールではまた再びパッパラー河合のボーカルで「耳たぶ~目ん玉」という珍曲を聴かせた後は、サンプラザ中野くんが登場。新曲の「IKIGAI」へ。こちらはラップ調のパートを取り入れつつ、非常にユニークな、爆風スランプらしいナンバー。「あなたの生きがいは何ですか?」と観客へ聴いて回ったりと、新曲ながらもしっかりと盛り上がっていました。そしてこちらも大ヒットナンバー「旅人よ~The Longest Journey」へ。テレビ番組「電波少年」の「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」の応援歌として大ヒットしたこの曲ですが、「有吉君での応援歌でしたが、最近、バナナマンに『自分たちにとっても応援歌でした』と言われたので、有吉君とバナナマンへの応援歌になりました」というMC。「あれ?猿岩石のもう一人は?」とちょっと思いつつ、はじめてライブで聴けた懐かしのナンバーに、会場全体も大盛り上がりとなりました。
その後はさらにダブルアンコールへ!三度メンバーが登場し、最初はデビュー前の懐かしいエピソードへ。デビュー前には毎月のようにエルでライブを行っていたそうで、(観客席から「行ってたよ!」という声も・・・かなりコアなファンも来ていたようです)当時は、今の7分の1程度の小さい箱だったそうです、最後の方は超満員となっていたそうです。ただ、その当時、彼らはかなり過激なライブをやっていたそうで、観客席に火のついた花火を投げ入れた時もあって、その時は超満員の観客が、花火をさっと避けてスペースが出来たことから「なんだ、まだ入れるじゃん」と思ったとか。「あの時は大変申し訳ありませんでした」と当時メンバーではなかったバーベQ和佐田以外が頭を下げていました(笑)。
そんな心温まる(??)エピソードから、当時、乗っていたボロボロのツアーバスの話に。かなり乗りまくっていたみたいですが、最後は浜松のインターで完全に壊れてしまったとか。そのことを、当時、チェッカーズの高杢のラジオ番組で話したところ、「それを歌にすればいいじゃん」と言われたそうで、そんなエピソードから誕生したという「THE BLUE BUS BLUES」へとつながりました。そしてラストは「シンデレラちからいっぱい憂さ晴らしの歌 今夜はパーティー」へ。最後はダンサナブルなナンバーで会場全体大盛り上がり。大盛況のうちにライブは幕を下ろしました。
今回、はじめて爆風スランプのライブを見たのですが、まず感じたのは、予想していた以上に彼らのロックバンドとしての演奏力の高さでした。ライブ中のMCでも「THE FIRST TAKE」の動画で、海外からベースとドラムのうまさが絶賛された、という話があったのですが、確かに(もちろんギターのパッパラー河合を含め)かなりの迫力のある演奏を聴かせてくれています。予想していた以上にロックバンドとしての実力の高さを感じられました。
また、以前、サンプラザ中野くんのソロアルバムを何度か聴いたことがあったのですが、その時、全く声が出ておらず、辛いなぁ、と思ったことがあります(ここのサイトでも書いたと思うのですが)。ただ、今回のライブでは、サンプラザ中野くんの声、往年と全く劣らない声をしっかり出しており、逆にちょっとビックリしました。「このメンバーでできるリハーサルが楽しかった」というMCもあったのですが、事前にしっかりと身体を含めて作り込んで、練習もしてきたのでしょうね。彼ももう還暦を超えているだけに声が出るかどうか、かなり心配していたのですが、全盛期とほとんど変わらないようなボーカルで、安心してライブを楽しむことが出来ました。
今回、はじめてライブに足を運んだ爆風スランプ。リアルタイムではファンではなかったものの、それでも懐かしい曲の連続に、感涙モノのステージでしたし、往年と変わらない、しっかりとキレのあるステージに、26年ぶりとは信じられないほどの現役感も覚えるステージ。メンバー全員の息もピッタリ合っており、やはりスパンが空いていても、いざ一緒になればあの頃の力を出せるんだろうな、と感じる素晴らしいパフォーマンスでした。ちなみにライブはダブルアンコールまで演っても、2時間弱という長さ。もうちょっと演ってほしかったな、とも思いつつ、オールスタンディングのライブなだけに、ファンの年齢層を考えると、これ以上の長時間は厳しいのでしょうね(笑)(バンドメンバー本人にとってもそうかもしれませんが)。とにかく素晴らしいステージで非常に楽しめるパフォーマンスでした。これを機に、また本格的に活動再開するかどうかは不明なのですが(今後については全くの未定とも語っていました)、また機会があれば、ぜひともまた行きたいと思わせてくれるような素晴らしいパフォーマンスでした。
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