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2024年6月23日 (日)

今回も安定感のある傑作

Title:Can We Please Have Fun
Musician:KINGS OF LEON

本作が9枚目のオリジナルアルバムとなるアメリカのロックバンド、KINGS OF LEONのニューアルバム。毎作、非常に骨太なロックチューンを聴かせてくれる彼ら。ある意味、正統派なロックバンドといった感じで、「実験的」な要素がないからでしょうか、日本での知名度はいまひとつな感は否めません。ただ、約3年ぶりとなる本作でも、魅力的なロックを聴かせてくれています。

アルバムの冒頭から、彼ららしいちょっと泥臭さも感じさせる正統派なロックからスタート。「Ballerina Radio」は、ボーカルにちょっとエフェクトをかけつつ、ストリングスも入った分厚くも、スケール感のあるサウンドが魅力的。哀愁たっぷりのメロを聴かせてくれる「Nowhere To Run」も最初は静かにスタートしつつ、サビに向かって盛り上がるという、ある意味、ベタな展開ではあるのですが、そのベタさも大きな魅力に感じます。

先行シングルにもなっている「Mustang」も、ヘヴィーなギターサウンドをバックに、オルタナ色も強い勢いのあるナンバー。同じく先行シングルともなっている「Split Screen」もミディアムテンポでスケール感を持って歌い上げる楽曲に。前半は比較的、スケール感のある楽曲が並んでいる印象を受けます。

一方後半、「Nothing To Do」はシャウト気味のボーカルにヘヴィーなギターサウンドが加わるパンキッシュな楽曲。「M Television」も同じくギターノイズを前面に押し出した作品に。さらに「Hesitation Gen」もミディアムテンポな楽曲ながらも、シャウト気味なボーカルでパンキッシュな楽曲とヘヴィーな楽曲が続きます。

前半は比較的スケール感のある楽曲で、彼らのスタジアムバンド的な側面を見せた楽曲が並び、一方後半は、よりヘヴィーなナンバーを並べることにより、彼らのよりロックでパンキッシュな側面を前に押し出した曲が並びます。そういう意味ではKINGS OF LEONのバンドとしての様々な側面を提示したアルバムと言えるかもしれません。

ただ、どちらの側面から彼らを捉えたとしても、基本的にはオーソドックスなロックである点は間違いありません。そういう意味では決して目新しさはないかもしれませんが、一方で、いい意味で安心して聴けるバンドであることは間違いないでしょう。メロディーラインについても、決して派手さはないものの、メランコリックでどこか暖かさも感じられ、聴いているうちに徐々に惹かれていく楽曲を聴かせてくれています。今回も非常に満足度の高い傑作アルバムだったと思います。ロックが好きな方なら、まずは聴いてほしいアルバムです。

評価:★★★★★

KINGS OF LEON 過去の作品
Only By The Night
COME AROUND SUNDOWN
WALLS
When You See Yourself

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