« 3様の男性アイドルがベスト3入り | トップページ | シンガーソングライターのデゥオが暖かく美しい歌を聴かせる »

2024年6月14日 (金)

かなりレアな音源も収録

日本を代表するロックンローラー、忌野清志郎が58歳という若さでこの世を去ってから、早くも15年。いまだに彼の影響は日本のロックシーンに色濃く残っており、また、混沌としているこの時代に、彼の不在による穴の大きなを感じざるを得ません。彼の逝去後も忌野清志郎のソロ、もしくはRCサクセション名義で様々な企画盤がリリースされていますが、今回もまた、そんなアルバムがリリースされました。

Title:ロックン・ロール~Beat, Groove and Alternate~
Musician:RCサクセション

Title:ロックン・ロール~Beat, Groove and Alternate~
Musician:忌野清志郎

「ロックン・ロール~Beat,Groove and Alternate~」と題された企画盤。ロックン・ロールをテーマとして、RCサクセション時代の曲と忌野清志郎時代の曲を収録した企画盤で、この2組を合わせて聴くと、忌野清志郎のオールタイムベスト的な構成となっています。特に忌野清志郎名義のアルバムは、タイマーズやLOVE JETS時代の曲も収録されており、まさに彼のソロ活動を網羅した選曲です。

ただ、このアルバムで注目なのは、今となってはかなり入手困難なレア音源が多く収録されている点でしょう。まずRCサクセションでは1986年にリリースされたEPで、EP単位では未CD化の「NAUGHTY BOY」からの楽曲を収録。特にこのうち「サマー・ロマンス」は今回、初CD化。ムーディーに聴かせるジャジーなナンバーはロックンロールという枠組みからはちょっと離れているのですが、これはこれで魅力的な楽曲。「もっと何とかならないの?」は雑誌ロック画報2002年第10号の付録CDに収録されていた、1970年のライブ音源。初期の作品らしく、ロックというよりもフォーク色の強い作品なのですが、清志郎の個性的な歌い方は既にあらわれており、どこか皮肉めいてユーモラスな歌詞も既に清志郎らしさを感じる楽曲になっています。さらに代表曲「トランジスタ・ラジオ」はロングバージョンで収録。こちらは1995年のベストアルバム「SOULMATES THE RC SUCCESSION '76-'81&'88」に収録されており、現在でも入手可能なアルバムですが、ただ貴重な音源であることには変わりがないでしょう。

さらにもっとレア音源が満載だったのが忌野清志郎名義の方。「非常ベルなビル」は元ゴールデンカップスの加部正義のオリジナルアルバム「COMPOUND」に加部正義 feat.忌野清志郎名義で収録されている曲。バンドアレンジは清志郎の曲とはかなり異なる雰囲気ですが、清志郎がボーカルを取り、作詞作曲も忌野清志郎だったようで(作曲は加部正義との合作名義)完全に清志郎の曲に。コアなファンでもここまでチェックしている方は珍しいので?「フリーター・ソング」は彼のエッセイ「瀕死の双六問屋」に付属してきたCDに収録されていた曲。当サイトでもかつて紹介していたように、私も初耳の曲ではないのですが、こちらも既に絶版になっているようで、入手困難な作品に。さらに「ジャングルジム」は2019年に、日比谷公会堂で行われた、忌野清志郎ゆかりのミュージシャンが集まり、彼の曲を歌ったライブイベント「忌野清志郎ロックン・ロール・ショーLove & Peace」のパンフレットに付属してたCDに収録されていた曲で、もともと間寛平に提供した楽曲のセリフカバー。いきなり「アメリカからの電話で/軍隊をつくれと言ってきた」とかなりストレートな社会派の歌詞からスタートするナンバーで、これ、よく間寛平が歌ったな・・・と思ってしまうのですが、完全に忌野清志郎の曲となっているロックンロールナンバー。こちらはもう入手困難で、かなりレア度の高い音源と言えるでしょう。

一方、ベスト盤らしく、もちろんRCサクセション盤の方は「キモチE」「雨あがりの夜空に」などの代表曲も収録。ただ、「スローバラード」は未収録なのは、全体的にロックン・ロールという方向性を意識したからでしょうか。アップテンポなロックンロールな楽曲が多かったように思います。忌野清志郎盤の方も「JUMP」からスタートし、THE TIMERS名義の「デイ・ドリーム・ビリーバー」、さらにはリリース当時、物議をかもした「君が代」も収録。こちらも全体的にロックンロールな楽曲が多い構成となっていました。

そんな訳で、代表曲を多く収録されているため入門盤としても、またレア音源が多いために熱烈なファンにとってもチェックしておきたい企画盤に。手を変え品を変えの様々な企画盤が清志郎の逝去後にリリースされましたが、まだこの手があったか!とも思ってしまった作品でした。レア音源も、全く他の曲に勝るとも劣らない出来の良さで、忌野清志郎の魅力をあらめて感じさせてくれる良企画。文句なしにお勧めの企画盤です。

評価:どちらも★★★★★

RCサクセション 過去の作品
悲しいことばっかり
シングル・マン+4
SUMMER TOUR '83 渋谷公会堂~KING OF LIVE COMPLETE~
COMPLETE EPLP~ALL TIME SINGLE COLLECTION~
RHAPSODY NAKED Deluxe Edition

忌野清志郎 過去の作品
入門編
忌野清志郎 青山ロックン・ロール・ショー2009.5.9 オリジナルサウンドトラック
Baby#1
sings soul ballads
ベストヒット清志郎
COMPILED EPLP ~ALL TIME SINGLE COLLECTION~
KING Deluxe Edition
GOD Deluxe Edition


ほかに聴いたアルバム

CIRCUS/Novelbright

現在、人気上昇中のロックバンドNovelbrightによる、約2年ぶりのニューアルバム。全体的に、メランコリックで切なさを感じるメロディーラインを爽やかに奏でるバンドといった印象で、若干哀愁感漂うメロの一本調子な部分も感じられるものの、「サクリファイス」のようなAOR色の強い作品や「Empire」のようにラップも入ってダイナミックに聴かせるナンバーなど、バラエティーを持たせようとする試みも。いい意味で万人受け志向のポピュラリティーのあるバンドなので、人気上昇はまだ続くかも。

評価:★★★★

Novelbright 過去の作品
WONDERLAND
開幕宣言
Assort

|

« 3様の男性アイドルがベスト3入り | トップページ | シンガーソングライターのデゥオが暖かく美しい歌を聴かせる »

アルバムレビュー(邦楽)2024年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 3様の男性アイドルがベスト3入り | トップページ | シンガーソングライターのデゥオが暖かく美しい歌を聴かせる »