ポップアイコンの約4年ぶりの新作
Title:eternal sunshine
Musician:Ariana Grande
日本でも高い人気を誇るポップ・アイコン、アリアナ・グランデ。今回紹介するのは、そんな彼女が約4年ぶりにリリースしたニューアルバムです。毎回、爽快でメロディアスに聴かせてくれるポップチューンがとても心地よい彼女。アルバムは毎作チェックしているのですが個人的に今回のアルバムは、そんな中でももっとも気持ちよく楽しめるポップアルバムになっていたのでは?と思うような傑作に仕上がっていました。
イントロを挟んで事実上の1曲目「bye」がまた、ポップで心地よい作品。ちょっとメランコリックなメロディーラインも耳を惹きますし、リズミカルなテンポよさも心地よく感じます。続く「don't wanna break up again」もキュートな彼女のボーカルが耳を惹く心地よいポップチューンですし、さらにインターリュードを挟んだ次曲のタイトルチューン「eternal sunshine」も、今風なリズムをバックに、ハイトーンボイスで聴かせるメランコリックなメロディーラインが印象に残ります。
正直、今回のアルバムに関して、いままでの彼女のアルバムと比べて目立って変化した、といった感じではありません。ある意味、いつも通り、彼女らしいポップチューンを聴かせてくれたアルバムといっていいでしょう。ただ、その中でも先行シングルが2曲とも、ダンサナブルなエレクトロチューンというのが特徴的。今回のアルバムでも「yes,and?」「we can't be friends(wait for your love)」が、後半に並んで配されています。ある意味、アルバムを聴き進める中で、ちょっとダレはじめたころに、このようなインパクトのあるダンサナブルな楽曲が並んでいる点も上手く構成されている感があります。そのため、ここでグッとアルバムに再び耳を惹きつけられるような、そんな展開になっています。
そして、その後に続く3曲はいずれもミディアムチューンのナンバー。アルバムの締めくくりに相応しい展開とも言えるのですが、その中でも耳を惹いたのが「Imperfect for You」でした。サビの部分の楽曲タイトルが歌われるメランコリックなメロが個人的にはかなり壺。彼女の美しい歌声もあって、つい聴き惚れてしまうそんな楽曲でした。
上にも書いた通り、いままでのアルバムに比べて決して目新しいことを演ったアルバムではありません。いい意味でいつも通りの彼女らしい、ポップアルバムになっていたと思います。ただ、楽曲の出来については、ここ数作の中でも一番の出来だったように思います。彼女のポップミュージシャンとしての魅力を存分に感じられた1枚でした。
評価:★★★★★
Ariana Grande 過去の作品
My Everything
The Best
Sweetener
thank u,next
Positions
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2024年」カテゴリの記事
- 中年Tylerの想いを綴った新作(2024.12.24)
- 原点回帰を感じさせる高揚感ある楽曲も(2024.12.22)
- 期待のガールズロックバンドの2作目(2024.12.13)
- 90年代に一世を風靡したバンドのレア音源集(2024.12.09)
- 懐かしくも新しい2000年代にフォーカス(2024.12.07)
コメント