2023年年間ベストアルバム(邦楽編)その1
洋楽編に引き続いて、年間私的ベストアルバム、今日明日は邦楽編です。
10位 夢中夢-Dream In Dream-/cornelius
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率直に言うと、一時期はミュージシャン生命が断たれるのではないか、と心配したcornelius。無事、ニューアルバムがリリースされたことにはほっとしています。ただ、新作リリースに際しても、別にネット上が炎上する訳ではなく、メディアの取材を受けていましたが、それに関しても何か騒ぎになる訳ではなく・・・一体、あの何なんでしょうね、といった感は否めません。新作はそんな騒動が影響を受けたのでしょうか、より内面に向き合ったアルバムに。サウンド的には従来の路線を引き継いだものなのですが、よりポップな歌モノのアルバムに仕上がった点が特徴的。今回も期待通りの傑作に仕上げてきました。
9位 タオルケットは穏やかな/カネコアヤノ
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最近、女性ソロシンガーの活躍が目立ちますが、そんな中でも個人的にはもっとも注目している女性シンガーソングライター、カネコアヤノの新作。バンドサウンドを前に押し出したロッキンなアレンジと、しっかりと聴かせるフォーキーなメロディーラインの対比がユニークなのですが、今回のアルバムはいつも以上にギターサウンドやバンドサウンドを前に押し出したロック色の強い作品に仕上がっています。前作に比べると、バリエーションという観点では一歩下がるのですが、その分、楽曲全体の統一感を覚える作品に。今回も文句なしの傑作でした。
8位 大人の涙/マカロニえんぴつ
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あまり音楽に詳しくない人から「最近のおすすめを教えて」と言われることがよくあるのですが、正直、なかなか難しい質問だったりします。比較的万人受けしつつも、音楽的なクオリティーも高い、最近、人気上昇中のミュージシャンとなると、誰をお勧めするのか、非常に迷ってしまいます。ただ、現時点において、おそらくそんな質問に対してまずはお勧めできるであろうミュージシャンがマカロニえんぴつ。いい意味でのJ-POP的要素が強いインパクトあるメロディーラインにバリエーションのある音楽性、なによりも良質な「歌」を聴かせてくれるバンドで、ここ数作、勢いのある傑作が続きましたが、本作はそんな中でも彼らの到達点とも言える傑作に仕上がっていました。幅広いリスナー層にお勧めできる名盤です。
7位 miss you/Mr.Children
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2022年にメジャーデビュー30周年を迎えたミスチルが、約2年10か月ぶりにリリースした新作。本作はメンバー4人だけがプライベートスタジオに集結し録音したアルバムとなったそうですが、結果として全体的にシンプルな作風かつメロディアスな曲が並びます。おそらく日本でトップクラスの人気を誇る彼らなだけに、ここ最近のアルバムはまさに「大物ミュージシャン」として求められるようなスケール感のある作品が続きましたが、本作は、ミスチルの「コア」な部分を掘り起こしたアルバムとも言えるでしょう。なにより、このシンプルな作風は個人的に私が中高生の頃の作風すら彷彿とさせる傑作に。あらためてミスチルの魅力を実感できた作品でした。
6位 映帶する煙/君島大空
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カネコアヤノの項に「女性シンガーソングライターが」と書いたのですが、男性シンガーソングライターも注目株が続々と登場しています。君島大空も間違いなくその1人。ハイトーンボイスを軸に、アコースティックギターやバンドサウンド、エレクトロやサンプリングなどを自在に用いる音楽性が魅力的。自由度の高い音楽性ながらも、そのボーカルやメロディーラインでしっかりとまとめあげる統一感も覚えることが出来ます。ちなみに2023年は「no public sounds」というアルバムをもう1枚リリース。こちらも傑作に仕上がっていました。今、もっとも勢いのあるミュージシャンの一人と言って間違いないでしょう。
明日は5位から1位!
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