新たなロングヒット候補・・・
今週のHot100
http://www.billboard-japan.com/chart_insight/
新たなロングヒット候補がじわりと順位を上げています。
まず1位はYOASOBI「アイドル」が、これで18週連続の1位を獲得。ダウンロード数、ストリーミング数、YouTube再生回数及びカラオケ歌唱回数で1位を獲得しています。
「アイドル」の驚異的なロングヒットは、正直、一度メガヒットが出てくると、猫も杓子もヒット曲に追随して、いつまでも聴き続ける保守的な最近の日本のリスナー傾向による部分が大きいと思うのですが、また、「アイドル」以降、いまひとつ強烈なヒット曲が出てきていないという点も大きいと思います。その中で、次のロングヒット候補になりそうな曲が今週、2位にジワリと順位を上げています。それがキタニタツヤの「青のすみか」。テレビアニメ「呪術廻戦」主題歌というタイアップ効果もあり、ランクイン6週目にして初のベスト3入り。ダウンロード数3位、YouTube再生回数6位もさることながら、ストリーミング数はついに2位にランクアップ。次の1位の座を虎視眈々と狙える位置までランクアップしてきています。
3位はBTSのメンバーJung Kookのソロシングル「Seven(feat.Latto)」が先週と同順位をキープ。ストリーミング数は先週の2位から3位にダウン。YouTube再生回数は先週と変わらず3位、ダウンロード数は14位から17位にダウン。全体的には下落傾向ながらも根強いヒットを続けています。
続いて4位以下の初登場曲ですが、初登場最高位は4位の関ジャニ∞「オオカミと彗星」。テレビ朝日系ドラマ「警部雄ダイマジン」主題歌。CD販売数1位、その他はランク圏外となっています。オリコン週間シングルランキングでは初動売上15万4千枚で1位初登場。前作「未完成」の初動20万7千枚(1位)からダウンしています。
初登場曲もう1曲は6位にめいちゃん「エンジョイ」がランクイン。ストリーミング数4位、その他はランク圏外。YouTuberによる配信限定シングルですが、作詞作曲はゆずの北川悠仁が担当しています。ちなみにLINE MUSICで再生キャンペーンを実施しており、再生回数に応じて握手会参加券などがもらえるという、以前のCDと全く同じスタイルのキャンペーンが実施されています。K-POPアイドルでも同じようなキャンペーンが実施されていましたが、結局、こういうランキングの水増し行為が多発してくると、また以前のようにランキングの真実性が疑われる結果になっていきそうです。早くビルボードチャートには何等かの対策を実施してほしいところですが・・・。手っ取り早くは、こういうキャンペーンの対象となっているLINE MUSICは集計の対象から外すべきでしょう。
続いてはロングヒット曲ですが、全体的に停滞気味。唯一、根強い人気を続けているのはVaundy「怪獣の花唄」で、ここにきて7位から5位にランクアップ。これで33週連続のベスト10ヒット。ただストリーミング数5位、カラオケ歌唱回数2位は先週から変わらず。ダウンロード数27位から28位、YouTube再生回数16位から18位と下落傾向は続いています。
今週のHot100は以上。明日はHot Albums!
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コメント
確かにline musicキャンペーンのチャートへの影響は厄介ですよね。ちなみに一応、
ビルボードジャパンは再生キャンペーンに対する対策を行なってはおります。
→https://amano-yuuki.hatenablog.jp/entry/2022/05/15/005338
ちなみに対策がこの内容になっている理由は
このブログ記事に軽く示されています。
→https://billion-hits.hatenablog.com/entry/issue-of-fandom-overheating-2022q2
とはいえ、これでは不十分なのは否めず、
より踏み込んだ対策が必要なのは確かなため
なんとかして欲しいです。
投稿: rock-ro | 2023年8月17日 (木) 07時29分
>rock-roさん
情報ありがとうございます。もう対策は行っているんですね。ただ、やはりちょっと不足感は否めません。ビルボードチャートがここまで席巻できたのは、CD複数枚買いの影響でオリコンチャートの信頼性が著しく下がったことが大きいと思うのですが、それだけに再生キャンペーンはビルボードチャートの信頼性を損ないかねません。再生キャンペーンの対象となるようなストリーミングサービスは集計から外すようなドラスティックな対応が必要なようにも思います。
投稿: ゆういち | 2023年8月18日 (金) 00時00分