懐かしさを感じる曲調にワクワクさせられるポップス
Title:That! Feels Good!
Musician:Jessie Ware
イギリスはロンドン出身のシンガーソングライターによるニューアルバム。日本では残念ながらさほど知名度が高くないのですが、本国イギリスではデビューアルバム「Devotion」が話題を呼び大ヒット。その後もコンスタントにヒットを続け、本作も全英チャートで3位にランクインするなど、高い人気を誇るシンガーとして、その地位を築いています。
そんな私も彼女のアルバムを聴くのは前作「What's Your Plesure?」以来2作目となります。彼女の音楽の特徴としては、レトロな要素を要所要所に感じつつ、全体としてはポップでいい意味で耳ざわりのいい音楽を楽しませてくれる点。そんな彼女の魅力は今回のアルバムでも文句なく発揮されていました。
特に序盤は軽快なエレクトロチューンが並びます。1曲目はいきなりタイトルチューン「That! Feels Good!」からスタートするのですが、これが80年代を彷彿とさせる軽快でファンキーなディスコチューン。続く「Free Yourself」も完全に80年代を思い起こさせる軽快なエレクトロチューンに。3曲目「Pealrs」も軽快なエレクトロチューンとなっており、心地よいエレクトロチューンを楽しませてくれます。
中盤も同じくダンサナブルな80年代を思いさせる「Beautiful People」「Freak Me Now」と懐かしくもリスナーを楽しませてくれる曲が続きます。最後を締めくくる「These Lips」もメロウさを感じさせるメロディーラインながらもリズミカルでファンキーなビートが楽しい楽曲。最後の最後までリズミカルな曲調を楽しませてくれます。
一方で、メロウに聴かせるナンバーはボーカリストとしての色っぽさも感じさせてくれます。特に「Begin Again」など哀愁感たっぷりのメロディーラインは、日本の歌謡曲にも通じそうな曲調で、日本人の琴線にも触れそう。後半の「Lightning」もメランコリックな曲調をしんみり聴かせるバラードナンバーに仕上がっています。ただ、ミディアムチューンの曲についても80年代的な要素を感じさせてくれ、どこか懐かしさを覚える曲調になっています。
そんな彼女のアルバムなのですが、総じて言ってしまえば、難しいこと抜きにしてワクワク楽しめるアルバムといった感じ。80年代を感じさせる懐かしいナンバーは、耳なじみよく、リズミカルなそのテンポと合わせて、まずは聴いていて直感的に楽しめるアルバムになっていました。前作でも感じたのですが、本作も広いリスナー層が楽しめそうな内容で、もっともっと日本でも知名度があがっていいと思うのですが・・・。ポップス好きなら文句なしに要チェックの1枚です。
評価:★★★★★
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