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2022年11月25日 (金)

5作連続で1位獲得!

Title:Being Funny in a Foreign Language(邦題 外国語での言葉遊び)
Musician:The 1975

セルフタイトルだった2013年のデビュー作でのいきなりの1位獲得以降、リリースするアルバムがすべて全英チャートで1位を獲得。本作では5作連続1位という記録を成し遂げたロックバンドThe 1975。人気は本国イギリスに留まらず、全米ビルボードチャートでも本作を含めて4作連続のベスト10入りを獲得。さらに昨年のサマソニでヘッドライナーとなるなど、ここ日本でも高い人気を誇っています。

その高い人気と比例するようにアルバムの内容自体も非常に高い評価を受けています。アルバムはいずれも各種メディアの年間ベストに名前を連ね、個人的にも前作「Notes on a Conditional Form」は当サイトの2020年の洋楽年間ベストアルバムの1位としました。それだけに高い注目を集める約2年5ヶ月ぶりのニューアルバムですが、見事、その期待にしっかりと応える傑作アルバムに仕上げてきました。

前作「Notes on a Conditional Form」は実にバラエティー豊富な作風だったのが大きな特徴でした。以前からの彼らの作風だった80年代のニューウェーヴ風な作品も含まれていましたが、ノイジーなギターを前面に押し出したパンクロックやエレクトロ、アコギを用いてフォーキーに仕上げた作品もあり、全編通してThe 1975というバンドの様々な側面が楽しめるアルバムとなっていました。

それに対して今回のアルバムは全編通じて統一感ある曲調の作品となっています。特にアルバム前半にはThe 1975らしい80年代ポップスからの影響が顕著な軽快な楽曲が並びます。「Happiness」などはまさにいかにも80年代的なナンバーで、アルバムに流れるサックスの音色は、懐かしさを感じさせるかつてのAORそのまま。続く疾走感あるポップチューン「Looking For Somebody(To Love)」もまさに80年代ポップスそのままの軽快なポップチューンで、特にドラムのリズムなども往年のサウンドそのまま。目を閉じれば、80年代らしいMTVのミュージックビデオがそのまま流れてきそうな錯覚にすら陥ります。

その後も先行シングルともなった「Part Of The Band」もストリングスやアコギを入れてアコースティックテイストを強く出しつつメランコリックに聴かせるメロが魅力的なナンバー。軽快なポップチューン「I'm In Love With You」もリズミカルなサウンドを含めて、ちょっと80年代っぽさを感じさせつつ、一方で今風のボーイズグループっぽい曲調を感じさせる作品に仕上がっています。

ただ、80年代風ポップで統一感のあった前半と比べると後半に関しては楽曲のバリエーションが増し、The 1975の多彩な魅力を聴かせる展開になっています。

まず「All I Need To Hear」はピアノをバックにしんみり聴かせるバラードナンバー。ノイジーなギターもほどよく加えて、イメージとしては70年代の空気も覚えるような懐かしさも。なによりもメロディーラインの良さが魅力的なナンバーに仕上がっています。さらに印象的なのは「Human Too」でエレピで静かに聴かせつつ、ファルセットも取り入れたボーカルを美しく聴かせる楽曲。まさに美メロと言えるメロディーラインはメロディーメイカーとしての本領発揮といったところでしょうか。さらに「About You」はホワイトノイズをバックに美しいメロディーを聴かせる作品で、シューゲイザー系からの影響を顕著に感じる作品になっており、個人的にもアルバムの中で一番のお気に入りのナンバーです。

アルバムとしての統一感を保ちつつ、一方で後半にはThe 1975としての様々な側面もしっかりと聴かせる作品。ポップなメロディーラインも心地よい作品でしたし、The 1975の実力を存分に発揮した傑作アルバムに仕上がっていました。今回のアルバムも文句なしに年間ベストクラスの傑作アルバムに仕上がっていました。ある意味、デビュー作以来、これほどの傑作を立て続けにリリースするあたり、彼らの実力のすごさに感服してしまうのですが・・・まだまだThe 1975の勢いは続きそうです。

評価:★★★★★

The 1975 過去の作品
The 1975
I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it(君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。)
A Brief Inquiry Into Online Relationships(ネット上の人間関係についての簡単な調査)
Notes On A Conditional Form(仮定形に関する注釈)


ほかに聴いたアルバム

Blue Note Re:imagined Ⅱ

ジャズの名門レーベル、ブルーノートの作品を、イギリスの新進気鋭のジャズプレイヤーが大胆にアレンジし、カバーした企画アルバムの第2弾。大胆にリアレンジした曲も少なくない中で、全体的にはジャズというよりもR&B系にメロウに聴かせるポップチューンも多く、ジャズのアルバムというよりも、ジャズというジャンルにこだわらず、ポップのアルバムとして幅広いリスナー層にアピールするような作品に仕上がっています。原曲ファンからすると違和感あるアレンジもあるかもしれませんが、バラエティーある解釈が楽しめるアルバムに仕上がっていました。

評価:★★★★★

Blue Note Re:imagined

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