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2022年9月 2日 (金)

壮大なプロジェクトの第1弾、第2弾

今回紹介するのは、ルーツ志向のブルースロックで、音楽ファンを中心に高い評価を受けているバンド、テデスキ・トラックス・バンドのニュープロジェクト。「I Am The Moon」と名付けられたこのプロジェクトは、全24曲を4枚のアルバムに収録するという壮大なプロジェクトで、「Ⅰ.Crescent」「Ⅱ.Ascension」「Ⅲ.The Fall」「Ⅳ.Farewall」の4枚のアルバムを、ほぼ毎月、4か月連続でリリースするというプロジェクトとなっています。今回紹介するのは、そのうちの第1弾、第2弾となります。

Title:I Am The Moon:Ⅰ.Cresent
Musician:Tedeschi Trucks Band

まずこちらが6月にリリースされた第1弾アルバム。全5曲35分という内容になっています。サブタイトルは、英語で三日月を意味する「Cresent」。ここから徐々に満ちていくというイメージでしょうか。

実際、アルバムは静かにスタート。しんみり聴かせる「Hear My Dear」に、このプロジェクトのタイトルナンバーともいう「I Am The Moon」もバラードナンバー。2曲目「Fall In」はブルージーなギターで軽快に聴かせる楽曲ですが、「Circled 'Round The Sun」はエキゾチックなギターが鳴らされる中、力強くバンド演奏を聴かせる楽曲となっており、ある意味、新たなスタートを彷彿とさせる楽曲になっています。

そしてラスト「Pasaquan」はこのプロジェクト唯一のインスト曲だとか。12分にも及びジャムセッションのナンバーになっており、まずは彼らのバンドとしての実力を否応なくみせつけるこの作品で、まず第1弾は幕を下ろします。

評価:★★★★

Title:I Am The Moon:Ⅱ.Ascension
Musician:Tedeschi Trucks Band

そしてこちらが7月にリリースされた第2弾。こちらは全7曲、長さは前作とほぼ同様の36分強。サブタイトルの「Ascension」は「上昇」を意味するようで、前作でスタートしたこのプロジェクトが徐々に上昇していくのがこのアルバムということでしょうか。

実際、楽曲としてはかなり力強く感じるメンフィスソウル風の「Playing With My Emotions」からファンキーなリズムの入る「Ain't That Something」と、前半、力強くスタートします。そしてパワフルなゴスペルのボーカルを聴かせる「So Long Savior」へと、まさにプロジェクトは上へ上へと上昇していくような構成となっています。

一気にテンションが高まる前半と比べると、後半はちょっとチルアウト気味か、ミディアムテンポで聴かせる曲が並びます。ただ、後半の曲に関しても力強いボーカルとバンドの演奏はもちろんそのまま。最後まである種のテンションはたもったまま、36分のアルバムは幕を下ろします。

評価:★★★★

そんな訳で、壮大なプロジェクトの第1弾、第2弾。徐々に助走を付けたバンドが、大きく舞い上がり、上へ上へと突き進んでいった、そんな2枚といった感じでしょうか。ただ、どちらもソウル、ブルース、カントリー、フォークなどのアメリカのルーツ音楽を取り入れた、古き良きアメリカンロックというスタイルは変わらずで、テデスキとしては目新しいといった印象は受けません。良くも悪くも、いつもの彼ららしい、そんなアルバムだったとも思います。とりあえず、既に第3弾、第4弾もリリースされていますが、そちらの紹介はまた後日。間違いなく、古き良きロックの伝統を引き継いだ、良質な作品でした。

TEDESCHI TRUCKS BAND 過去の作品
Revelator
MADE UP MIND
Let Me Get By
Signs

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