2022年上半期 洋楽ベスト5
今年も早いもので半年が経過しました。恒例の上半期私的アルバムベスト5、今日は洋楽編です。
5位 sore thum/Oso Oso
聴いた当時の感想は、こちら
ニューヨークに拠点を置く、エモコア系バンドのニューアルバム。前作「Basking In The Glow」も非常に優れた傑作アルバムでしたが、それに続く本作もまた、傑作アルバムをリリースしてきました。なんといってもポップながらメランコリックなメロディーラインが日本人の壺をつきそう。そんなメロディーラインを分厚いバンドサウンドにのせて、曲によってはピアノやアコギの弾き語りなどバラエティーを持たせつつ、最後まで一気に聴かせます。今後、さらに日本でも注目を集めそうなバンドです。
4位 Skinty Fia/Fontaines D.C.
聴いた当時の感想は、こちら
本作で全英チャート1位を獲得するなど、人気上昇中のバンドFontaines D.C.。ヘヴィーでノイジーなバンドサウンドを前に押しつつ、ローファイ気味なサウンドを聴かせるバンドで、本作では特にいままでと比べて、メランコリックなメロディーラインをより前面に押し出したことにより、リスナーとして素直に耳を惹く作品に仕上がっています。また今回の作品は、特に彼らの母国であるアイルランドのアイデンティティを意識的に取り込んだ作品としても注目を集めています。彼らもまた、日本でも今後さらに注目を集めそうです。
3位 Topical Dancer/Charlotte Adigery&Bolis Pupul
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マカオ出身のプロデューサー、Bolis Pupulとベルギーのシンガー、Charlotte Adigeryとのユニットによる1stアルバム。シンプルでエッジの効いたエレクトロビートと、メロウさとポップさを兼ね備えた女性ボーカルによる「歌」という組み合わせが耳を惹きます。また、マカオとベルギーのミュージシャンの組み合わせということもあって、無国籍的な要素をどこか感じて、それが大きな魅力に。ある意味、ジャンルにあてはまらない自由さを感じさせる傑作アルバムでした。
2位 Glitch Princess/yeule
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シンガポール出身の女性シンガーソングライター、ナット・チミエルのソロプロジェクトyeuleによる2枚目となるアルバム。ドリーミーでダイナミックなサウンドを用いつつ、メロディーラインは至ってポップでキュートですらある点が魅力的。幻想的なドリームポップが主体となっており、シューゲイザー好きやドリームポップ好きなら間違いなくはまりそうなミュージシャンです。ちなみにこのyeuleという名前はFFXIIIのキャラクターから取られたそうで、そういう意味でも日本人にもなじみがありそう。
1位 Boat Songs/MJ Lenderman
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アメリカのシューゲイザー系インディーロックバンドWEDNESDAYでギタリストとして活躍しているJake Lendermanによるソロプロジェクト。80年代のインディーロックと70年代のロックの融合体のようなスタイルが特徴的で、シューゲイザー系や、その後のオルタナ系ロックに軸足を取りつつ、カントリーロックやブルースロックへの憧憬も深いというスタイルが魅力的。80年代インディーロックと70年代ロックを等距離で取り込んだサウンドが、逆に新鮮味を感じさせます。
ちなみにほかのベスト盤候補は・・・
CAPRISONGS/FKA Twigs
LAUREL HILL/Mitski
Dragon New Warm Mountain I Believe in You/Big Thief
MOTOMAMI/ROSALIA
Diaspora Problems/Soul Glo
Fear Of The Dawn/Jack White
WHO CARES?/Rex Orange County
We/Arcade Fire
Mr. Morale & the Big Steppers/Kendrick Lamar
A Light For Attracting Attention/The Smile
上半期、洋楽に関しては結構良作が多かったように感じます。ただ一方、全体的にどんぐりの背比べといった印象は否めず、1枚、これといったアルバムはなかったようにも感じました。全体的に物足りなさを感じた昨年の上期と比べると、比較的豊作だったとは思いますが。
さて、あらためて上半期ベスト5を並べると
1位 Boat Songs/MJ Lenderman
2位 Glitch Princess/yeule
3位 Topical Dancer/Charlotte Adigery&Bolis Pupul
4位 Skinty Fia/Fontaines D.C.
5位 sore thumb/Oso Oso
下期もまた、傑作アルバムに出会えますように!
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