« トム・ヨークの新バンド! | トップページ | フルアルバムとしては久々 »

2022年7月24日 (日)

昔ながらのロックンロールを今に

Title:Dropout Boogie
Musician:The Black Keys

毎回、古き良きロックンロールの伝統を受け継ぐアルバムを作り続け、音楽ファンの大きな注目を集めるアメリカのロックデゥオThe Black Keys。そんな彼らの11枚目となるニューアルバムがリリースされました。海外では、彼らのデビューアルバム「The Big Come Up」のリリースからちょうど20年後の前日となる2022年5月13日にリリースされています。

基本的に、ロックデュオとしてそぎ落としたサウンドで、60年代や70年代を彷彿させるようなシンプルなガレージロック、ブルースロックを奏でるのが特徴的な彼ら。今回のアルバムも、その路線に変更はありません。アルバムの1曲目を飾るのは先行シングルともなっている「Wild Child」は、まさにそんな彼らを象徴するような楽曲で、ギターリフ主導のシンプルなガレージロックチューン。続く「It Ain't Over」は哀愁感たっぷりのガレージロックに仕上がっています。

その後もブルースからの影響が顕著な「For the Love of Money」、ノイジーで分厚いギターリフで展開していくガレージナンバー「Your Team Is Looking Good」、ZZ TOPのビリー・ギボンズを迎えてハードな、力強いギターを聴かせてくれる「Good Love」とシンプルながらも力強いロックチューンが続いていきます。

メランコリックな歌を聴かせてくれるミディアムチューンの「How Long」を挟み、後半も70年代ロックンロールを彷彿とさせる軽快な「Burn the Damn Thing Down」、ヘヴィーなギターサウンドで力強く聴かせるミディアムチューン「Happiness」、力強いギターリフが耳を惹く「Baby I'm Coming Home」と続き、ラストを飾る「Didn't I Love You」もメロディーラインをボーカルと一緒になぞる力強いギターサウンドが耳に残るハードロック風のナンバー。いずれも60年代、70年代の古き良き時代のロックを今の時代に体現化しているような楽曲が並んでいます。

シンプルながらも昔ながらのロックンロールで、この手の作品によくありがちな、「オールドスタイルを引き継ぎつつ、今風のサウンドを取り入れている」というスタイルもほとんどありません。あえて言えば、重低音が目立つ音作りにしている点は、今風といえば今風でしょうか。直近作「Delta Kream」は彼らの原点あるブルースのカバーアルバムでしたが、今回のアルバムはその直後ということでしょうか、よりシンプルなサウンドのルーツ志向という方向性が強まったような印象も受けました。ヘヴィーなギターサウンド主体の曲作りで、ロックを聴いたという満足度も高いアルバム。ロックリスナーなら必ず気に入るであろう1枚です。

評価:★★★★★

The Black Keys 過去の作品
EL CAMINO
"Let's Rock"
Delta Kream

|

« トム・ヨークの新バンド! | トップページ | フルアルバムとしては久々 »

アルバムレビュー(洋楽)2022年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« トム・ヨークの新バンド! | トップページ | フルアルバムとしては久々 »