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2022年6月12日 (日)

活動再開!

2018年に、不倫騒動から突然の引退を表明した小室哲哉先生。その後、大方の予想通り、2年程度で引退を撤回し、活動を再開。2020年にはTM NETWORKとしてもファンリクエストによるベストアルバム「Gift from Fanks T」「Gift from Fanks M」をリリースしましたが、2021年には活動再開を表明。これに伴い、隔月3回連続のオンラインライブを行った後、2組同時リリースとなるライブベストアルバムがリリースされました。

Title:LIVE HISTORIA T 〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
Musician:TM NETWORK

Title:LIVE HISTORIA M〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
Musician:TM NETWORK

小室哲哉があれだけ短期間で引退を撤回し、活動を再開したことや、元妻のKEIKOの体調が小室哲哉の説明とは全く異なっていて、小室哲哉の行動に大きな疑問が持たれている点など、彼の言動についてはかなり賛否が分かれている・・・というよりも一般的には、かなり批判の対象となっています。ただ、個人的には(というか多くのFanksも同じかもしれませんが)小室哲哉に対して人間性はほとんど求めていませんし(笑)、ある意味、彼自体、子どものまま大きくなっちゃった大人みたいな部分があって、それが魅力でもあり大きな欠点でもあるわけなので、そのため、今回のTM復活に関しても、ファン近辺からの大きな批判はあまりない印象を受けます。そんなこともあって、今回の活動再開はやはり素直にうれしく感じますし、今回のライブベストについても、基本的には非常に楽しみにして聴いてみました。

今回のライブベストは、過去の彼らのライブから、ファン投票により人気の高かったパフォーマンスを選択。ただ、ソニーミュージックとavexの共同企画ということで、「1984-2015」というタイトルとなっているものの、ソニーミュージック所属時の1984年~1999年及びavex所属時の2012年~2015年の音源のみとなっており、その間のRojan Entertainment及びYOSHIMOTO R and C所属時のライブパフォーマンスについては収録されていないようです。もうちょっとなんとかならなかったのでしょうか・・・。

さてTM NETWORKのライブといえば、ライブでは原曲と比べてかなりアレンジを変えてくるのが特徴的。もっともこのリミックスという手法は、今となっては普通に受け入れられる方法ではあるものの、TMのようなメジャークラスのミュージシャンが実施するのは、特に彼らの活動初期の80年代ではかなり珍しかったように思われます。特に今回のライブアレンジで目立ったのが、ギターやバンドサウンドを前面に押し出し、よりダイナミックさを増したアレンジをほどこした曲で、ここらへんの生演奏を押し出した迫力あるサウンドはライブならでは、といった感じでしょうか。よりロックバンド然とした彼らの姿を感じることが出来ます。

そんなアレンジも含めて、彼らの代表曲の連続で、2枚組×2組=計CD4枚というボリュームある内容ながら、ほとんどダレることなく最後まで楽しめたアルバムだったのですが、ただ一方、正直なところ、今回のライブ盤のためリミックスをほどこした音源もあったのですが、音はあまり良くなかったように思います。特に全体的に音がかたまった感じに聴こえ、個々の音があまりクリアに聴こえてきませんでした。結果としてライブ会場ならではの臨場感のようなものが薄かった感じも・・・。いわゆるドンシャリという、いかにもJ-POP的なアレンジがほどこされていたのですが、ちょっとライブ音源としては物足りなさを感じました。

このライブアルバムとして音がいまひとつという、かなりのマイナスポイントはありつつ、それ以前に純粋にTM NETWORKの曲が楽しめたという点で下の評価に。ちなみに今回のライブ音源、1984年にライブで披露されつつ、その後、音源化されることなかった幻の曲「17 to 19」が初収録。非常にメランコリックなメロが印象に残るミディアムチューンで、いままで未収録だったのが不思議に感じられます。しかし、TM NETWORKのライブ、今まで行ったことのないライブの中で、最も足を運んでみたいライブ。今度、ツアーがあるので、なんとかチケットを確保したいのですが・・・。

評価:どちらも★★★★★

TM NETWORK 過去の作品
SPEEDWAY
TM NETWORK THE SINGLES 1
TM NETWORK THE SINGLES 2
TM NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
DRESS2
QUIT30
GET WILD SONG MAFIA
GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition
Gift from Fanks T
Gift from Fanks M


ほかに聴いたアルバム

アンドロギア/THE BACK HORN

純粋なオリジナルアルバムとしては、約2年半ぶりとなるTHE BACK HORNのフルアルバム。良くも悪くも仰々しさを感じるサウンドと、これでもかというほどの哀愁たっぷりのメロディーラインが大きなインパクト。そんな中でもラテンやカントリーの要素なども入れてきており、楽曲的なバラエティーも豊富。良い意味でベテランらしい安定感とある種の安心感を覚えさせてくれるアルバムといった印象。THE BACK HORNらしさを感じさせる1枚でした。

評価:★★★★

THE BACK HORN 過去の作品
BEST
パルス
アサイラム
リヴスコール
暁のファンファーレ
運命開花
BEST OF BACK HORN II
情景泥棒
ALL INDIES THE BACK HORN
カルペ・ディエム
この気持ちもいつか忘れる

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