« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »

2022年6月

2022年6月30日 (木)

今週も男性アイドルグループが1位

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

ここ最近、Hot Albumsでは男性アイドルグループの1位獲得が続いていますが、今週も韓国の男性アイドルグループが1位獲得です。

今週1位を獲得したのは、韓国の男性アイドルグループStray Kidsのミニアルバム「CIRCUS」。CD販売数1位、ダウンロード数8位、PCによるCD読取数15位。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上13万1千枚で2位初登場。直近作は韓国盤「Oddinary」で同作の初動6千枚(13位)からは大きくアップ。国内盤の前作「ALL IN」の初動4万8千枚(2位)からも大きくアップしています。

2位には山下達郎「SOFTLY」がランクイン。CD販売数2位、PCによるCD読取数1位。オリジナルアルバムとしては実に11年ぶりという新作で、オリコンではなんと15万1千枚を売り上げて見事1位獲得。オリジナルアルバムとしての前作「Ray Of Hope」の初動10万4千枚(1位)からアップしています。11年前とは、明らかのCDを巡る状況に変化があり、CDの売り上げ全体が激減している中、彼ほどのベテランミュージシャンが、11年というブランクがありながらもアルバムのCD初動売上を1.5倍増加させているという事実は、本作の配信・ストリーミングが行われていないという事実を前提としても、驚いてしまいます。

3位は二宮和也「〇〇と二宮と」が先週の8位からランクアップし、チャートイン2週目にしてベスト3入り。先週はファンクラブによるCDリリースに対する「PCによるCD読取数」のチャートだけでベスト10入りを果たしましたが、今週は配信でもリリースが開始。ダウンロード数で1位を記録し、見事総合チャートでベスト3入りを果たしました。

続いて4位以下の初登場盤です。まず5位に宮内國郎・鷺巣詩郎「シン・ウルトラマン音楽集」がランクイン。CD販売数5位、ダウンロード数3位、PCによるCD読取数7位。タイトル通り、大ヒット中の映画「シン・ウルトラマン」のサントラ盤。オリコンでも初動売上1万1千枚で6位にランクインしています。

7位にはMONGOL800×WANIMA「愛彌々」が初登場。人気パンクバンドMONGOL800とWANIMAによるスピリットEPで、2バンドの共作となるタイトル曲のほか、それぞれのバンドがお互いのバンドに楽曲提供をした2曲と、それぞれのバンドが相手の曲をカバーした曲、2曲の5曲入りの作品。ラジオ番組で「コラボしよう」と約束したことからきっかけで誕生したスピリット盤だそうです。オリコンでは初動売上1万枚で8位初登場。MONGOL800としては、前作「Pretty Good!!」の7千枚(12位)からアップ。一方、WANIMAの「Cheddar Flavor」の3万枚(2位)からはダウンしています。そうか、もうMONGOL800よりWANIMAの方が人気あるのか・・・。

8位は「FINAL FANTASY XIV: ENDWALKER」が獲得。オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」のパッチ6.1「新たなる冒険」に使用されている楽曲を集めた、配信限定のサントラ盤ミニアルバム。ダウンロード数で2位を獲得し、総合順位もベスト10入りを果たしています。

最後、9位にはスターダストプロモーション所属の女性アイドルグループ超ときめき♡宣伝部「ハートギュッと!」がランクイン。CD販売数4位、ダウンロード数24位。オリコンでは初動売上1万2千枚で5位初登場。前作「すきすきすきすきすきすきっ!」の5千枚(15位)からアップしています。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2022年6月29日 (水)

ダンス動画が話題の曲がついに1位に

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週の1位は、MVのダンスが大きな話題となったあの曲が獲得。

今週1位を獲得したのはSEKAI NO OWARI「Habit」。先週の2位からランクアップ。今週、CDシングルがリリースとなり、CD販売数が4位にランクイン。ほか、You Tube再生回数が1位を筆頭に、ダウンロード数3位、ストリーミング数及びラジオオンエア数2位、PCによるCD読取数6位、Twitterつぶやき数42位、カラオケ歌唱回数46位を獲得し、ベスト10入り7週目にして1位獲得となりました。映画「ホリック xxxHOLiC」主題歌。MVのダンス動画が大きな話題となり人気を博し、ついに1位まで上り詰めました。オリコン週間シングルランキングでは初動売上2万3千枚で4位初登場。前作「Diary」の1万9千枚(3位)よりアップしています。

2位は先週3位だったOfficial髭男dism「ミックスナッツ」がワンランクアップ。これで11週連続のベスト10ヒット&通算9週目のベスト3ヒットとなりました。こちらもCDシングルがリリースとなり、CD販売数が3位にランクイン。さらにダウンロード数及びストリーミング数も1位にアップ。ほか、ラジオオンエア数5位、PCによるCD読取数2位、Twitterつぶやき数43位、You Tube再生回数6位、カラオケ歌唱回数6位にランクインし、総合順位は2位となりました。オリコンでは同作も収録した「ミックスナッツEP」が初動3万1千枚で3位初登場。前作「Universe」の3万7千枚(3位)からダウンしています。

3位は初登場。博多を拠点に活動するAKB系女性アイドルグループHKT48「ビーサンはなぜなくなるのか?」がランクイン。CD販売数で1位ランクイン。その他、PCによるCD読取数49位、Twitterつぶやき数22位、そのほかはランク圏外となり、総合順位は3位に。オリコンでは初動売上12万7千枚で同作が1位獲得。前作「君とどこかへ行きたい」の初動14万1千枚(2位)からダウンしています。

続いて4位以下の初登場曲ですが、今週は1曲のみ。J-JUN with XIA(JUNSU)「六等星」が10位にランクイン。元東方神起のメンバーで、現在はJYJのメンバーであるキム・ジェジュン(J-JUN)が、同じく元東方神起、現JYJのキム・ジュンス(XIA)と組んだシングル曲。CD販売数2位、PCによるCD読取数17位、Twitterつぶやき数71位、そのほかはランク圏外となり、総合順位は10位に留まりました。オリコンでは初動売上3万6千枚で2位初登場。J-JUN1の前作「BREAKING DAWN」の初動3万8千枚(1位)からダウン。

今週、ベスト10返り咲きも1曲。優里「ドライフラワー」が先週の14位から9位にランクアップ。3週ぶりのベスト10返り咲きを果たしています。特にストリーミング数が12位から10位にアップ、またカラオケ歌唱回数は変わらず1位。これで通算76週目のベスト10ヒットに。また「ベテルギウス」も10位から8位にアップ。こちらも通算32週目のベスト10ヒットとなっています。

また、他のロングヒット曲は、Tani Yuuki「W / X / Y」が7位から4位にアップ。You Tube再生回数は10位から11位にダウンしましたが、ストリーミング数は4位から3位にアップ。これで12週連続のベスト10ヒットとなっています。

Saucy Dog「シンデレラボーイ」も8位から7位にアップ。こちらはストリーミング数は先週と変わらず5位をキープしていますが、総合順位はワンランクアップ。これで通算21週目のベスト10ヒットとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

| | コメント (0)

2022年6月27日 (月)

ポップな第7弾

Title:レキシチ
Musician:レキシ

すっかり人気ミュージシャンとして、その地位が定着した感のあるレキシの、約3年7ヶ月ぶり、タイトル通り、7枚目となるニューアルバム。あらためてレキシについて紹介すると、もともとSUPER BUTTER DOGのメンバーとして活動し、100sのメンバーでもあった池田貴史が、自らの趣味である日本史をコンセプトとして立ち上げたソロプロジェクト。最初は、若干、余興感もあったのですが、豪華なゲスト陣と、なによりもファンクやソウルミュージックに裏打ちされたクオリティーの高い音楽性と日本史をテーマとしたコミカルな歌詞のギャップが大きな評判を呼び、人気沸騰。このアルバムを含め、2作連続チャートでのベスト3入りを達成しています。

今回のアルバムでも多くの豪華ミュージシャンがゲストで参加。参加ミュージシャンには、日本史にちなんだニックネーム、レキシネームがつけられるのですが、レキシネームあ、たぎれんたろうことAwesome City Clubのatagi、にゃん北朝時代ことカネコアヤノ、さらにぼく、獄門くんこと打首獄門同好会が参加。それぞれが楽曲の中でもしっかり個性を発揮。あ、たぎれんたろうが参加した「たぶんMaybe明治」はAwesomeらしいシティポップ、にゃん北朝時代が参加した「マイ草履」はしっとりと聴かせるバラードチューンに仕上げています。

そしてアルバムの中で強いインパクトにもなっているのがぼく、獄門くんが全面的に参加した「鬼の副長HIZIKATA」で、打首獄門同好会の曲として違和感がないメタルチューン。ちょっと異色な楽曲となっています。ただ、どの楽曲もゲストミュージシャンに沿ったような曲調になっているのですが、作詞作曲はあくまでもレキシこと池田貴史本人。彼の音楽性の広さと、音楽的素養の深さを感じます。

そんな豪華なゲスト勢が参加したバラエティーある音楽性が特徴的なのですが、今回のアルバムはそんな中でも、全体的によりインパクトのあるポップな作風、あえていえば90年代や80年代後半あたりの匂いも感じさせるような楽曲が並んだような印象を受けます。先行シングルにもなった「ギガアイシテル」はホーンセッションも入ったメロディアスなポップチューン。続く「だぶんMaybe明治」も前述のように、90年代の空気感のあるAORですし、それに続く「だって伊達」もピアノ弾き語りからスタートし、バンドサウンドで盛り上がる展開のバラードナンバーはJ-POPの王道のような作風になっています。

その後も「Let's FUJIWARA」はディスコチューンでいかにも80年代ですし、「鬼の副長HIZIKATA」もメタルで、これまた80年代的な空気も感じます。最後を飾る「フェリーチェ・ベアト」も、シンセなども入った分厚いサウンドをバックに、感情たっぷりに聴かせるバラードナンバーはいかにもJ-POP的。全体的にポップでインパクトのある楽曲が並ぶ作品になっていました。

もちろんJ-POP的といっても、その根底にはしっかりとファンクやソウルの要素が感じられるのが池田貴史の実力。ここらへん、「洋楽風だけどルーツレス」という、よくありがちなJ-POPとは一線を画する点は強調しておきたいところ。今回も相変わらず、日本史をテーマとしたコミカルな歌詞も光っており、今回は特に幕末や明治をテーマとした曲が多く収録。今回のアルバムにちなんだアーティスト写真も明治の軍服を着たレキシの姿になっており、グッと近代に寄った内容になっています。

そんな訳で今回もいい意味で安定感のあるレキシの新作。特にここ数作、楽曲的にも歌詞的にもレキシらしい完成度が増し、完全にレキシとしての方向性が定まってきた感もあります。今後、この方向性が歌詞的にもサウンド的にも、さらにどのように展開・進化していくのか・・・とても楽しみです。

ただ今回のアルバム、ちょっと残念だったのが付属のDVD。いつもは豪華ゲストが参加したバラエティー的なノリのドキュメンタリーが収録されているのですが、コロナ禍で外での収録ができなかったからなのか、レコーディング風景を収録という、よくありがちなパターンに。これは以前の方がよかったなぁ。この点だけちょっと残念。まあ、アルバムとしての価値には全く影響しない話なのですが。

評価:★★★★★

レキシ 過去の作品
レキツ
レキミ
レシキ
Vキシ
ムキシ

| | コメント (0)

2022年6月26日 (日)

コロナ禍での音楽表現

Title:アダプト
Musician:サカナクション

前作「834.194」以来、約2年9カ月ぶりとなるサカナクションのニューアルバム。今回のアルバムは、昨年11月に行われた無観客オンラインライブからその後の観客を入れてのライブツアー、そしてこのアルバムへと続くプロジェクトの一環としてリリースされた作品。コロナ禍で作品を表現する企画の第一章と位置付けられているそうで、第二章「アプライ」へと続くことがアナウンスされています。

前作「834.194」もコンセプチャルな作品でしたし、ちょっと理念先行的な「頭でっかち」な方向性を感じてしまうのは気になってしまうのですが、それを差し引いても、今回のアルバム、ポップ作品としても非常に優れた作品に仕上がっていました。今回のアルバムは全9曲入りのミニアルバム的な作品(ただし、うち1曲はCDのみの収録となっており、配信では全8曲)。また、1曲目「塔」はアルバムの中でイントロ的なインスト作でしたので、実質的に8曲入りなのですが、どの曲もしっかりとそれぞれの曲の個性を主張するような楽曲が並んでいました。

アルバム全体としては、マイナーコード主体のメロディーラインで、メランコリックな作風が特徴的。その中でミディアムファンクやダブの要素を取り入れて、湿度の高い音楽をねっとりと聴かせる「キャラバン」からスタートし、彼ららしいエレクトロダンスチューンに、歌謡曲的なメロと歌詞が印象的な「月の椀」、ダイナミックなバンドサウンドで疾走感があり、ロックテイストの強い「プラトー」と続いていきます。

アルバムの中である種の核となっているのが5曲目の「ショック!」で、ラテン調のリズミカルで、不穏な雰囲気の作風のサスペンス調の作風が強いインパクト。ここまでグッと盛り上げておいて、そのあとにチルアウト的な、ドリーミーなインストチューン「エウリュノメー」を入れてくる構成がまた見事。ピアノやストリングスのアコースティック主体のアレンジで切なく聴かせる「シャンディガフ」から、ラストの「フレンドリー」はけだるいAOR風のミディアムチューンとなっています。

そしてこの最後「フレンドリー」の歌詞が強く印象的。

「正しい
正しくないと
決めたくないな
そう
考える夜」
(「フレンドリー」より 作詞 Ichiro Yamaguchi)

という歌詞に、まず、いろいろな意見についてすぐに正否をつけてさわぎたてる最近のネットの風潮を憂慮している感がありますし、さらに隠喩的ながらストレートなのが

「左側に寄って歩いた
側溝に流れてる夢が
右側に寄って歩いた
そこには何があるんだ」
(「フレンドリー」より 作詞 Ichiro Yamaguchi)

と、いかにもネット上で顕著な左右の対立を皮肉ったような歌詞になっています。隠喩にとどめている歌詞やメランコリックな曲調から、決して激しい主張にはなっていないものの、コロナ禍の中でより顕在化した意見の対立について憂慮するような歌詞が印象的でした。

配信やサブスクではここで終了。メランコリックなサカナクションらしいメロディーを軸としつつ、バラエティー富んだ作風が並んだ内容は、「コロナ禍での音楽表現を模索」というコンセプトに沿った、いわばいろいろな音楽の方向性を試した、とも言える作品に仕上がっていました。

ただ一方で、ここまで8曲という短さと、彼ららしいといえ、ちょっとメランコリックに偏りすぎな曲調に若干の物足りなさを感じていた本作ですが、私の本作での感触をさらに一段階、良いものとしたのがラストを締めくくる「DocumentaRy of ADAPT」。ライブではメンバー5人並んでパソコンでの演奏となった作品だそうですが、8分に及ぶミニマルテクノの作品が、最後の盛り上がりを作り出しており、またアルバムの幅もグッと広げています。配信やサブスクで聴けないのが残念ですが、これは是非、CD版で聴いてほしい作品。この作品を含めてアルバムとして完成しているのでは、とも感じてしまいました。

もっとも、このアルバムだけで完成ではなく、次にリリースされる「アプライ」を含めて完成される今回のプロジェクト。次の作品も非常に楽しみになってきます。あと個人的にはサカナクションのボーカル、山口一郎が最近、ナゴヤ球場の外野フェンスの広告枠を自費で購入し、サカナクションの広告を出したというニュースがあり、もともとドラゴンズファンだとは知っていたのですが、ここまで熱心なファンだったのか・・・と衝撃を受けています(笑)。そういうこともあってますます応援したくなってしまったサカナクション。これからの活躍も期待です!

評価:★★★★★

サカナクション 過去の作品
シンシロ
kikUUiki
DocumentaLy
sakanaction
懐かしい月は新しい月~Coupling&Remix works~
魚図鑑
834.194


ほかに聴いたアルバム

Still Dreamin'/布袋寅泰

60歳の誕生日に発売された、20枚目となるオリジナルアルバム。「まだ夢を見ている」というタイトル通りの積極的な音楽活動を感じさせますが、アルバムの方は、全体的に90年代っぽさを強く感じさせるようなメロディアスでポップな作品が主体。新たな挑戦というよりも、あらためて過去を振り返っているような印象も受けました。良くも悪くも無難な印象もあるのですが、60歳を迎えて、あらためて自らの地盤を固めているという感もあるのかもしれません。初回盤では昨年10月に、地元群馬のGメッセ群馬で実施した「HOTEI 40th Anniversary ~Double Fantasy Tour~ "BLACK or WHITE ?"『Hometown GIGS』」のライブ盤がついてきます。自身のソロ曲のみならずBOOWYの曲もセルフカバー。ベスト盤的なセレクトが楽しいのですが、ただ、やはり氷室ボーカルの曲で彼がボーカルを取るのは、いろいろな意味で違和感も・・・。

評価:★★★★

布袋寅泰 過去の作品
51 Emotions -the best for the future-
Paradox
GUITARHYTHM VI
Soul to Soul

It's the moooonriders/ムーンライダーズ

1975年に結成し、日本を代表するロックバンドとして長らく活動を続けてきたものの、2011年に無期限の活動休止となったムーンライダーズ。その後、何度かの再結成ライブを経て、昨年8月に活動再開を発表。活動休止前ラストのアルバムだった「Ciao!」から実に約10年半ぶりとなるニューアルバムがリリースされました。

ムーンライダーズとして久々の新譜となったものの、久々ということを全く感じられない、いい意味でいままでのムーンライダーズらしい、ポップだけど様々なサウンドが入って挑戦的で、そしてユーモラスな楽曲が並びます。曲によっては、若干、いかにも「おじさん」なユーモアさがノイズとなっていたりするのですが、そこを差し引いても、エキゾチックなサウンドや正統派ギターロック、ラップ風のボーカルまでも入った自由度の高い音楽性は健在。新加入の夏秋文尚以外全員が70歳前後という超ベテランバンドの彼らですが、バンドとしての意欲は全く衰えていないよう。今後の活躍にも期待です。

評価:★★★★★

ムーンライダーズ 過去の作品
Ciao!
moonriders Final Banquet 2016 ~最後の饗宴~

| | コメント (0)

2022年6月25日 (土)

勢いを感じる2作目

Title:LOVE ALL SERVE ALL
Musician:藤井風

おそらく今、最も勢いのあるシンガーソングライターの一人といえる藤井風のニューアルバム。You Tube動画で注目を集める中、おととしリリースしたデビューアルバム「HELP EVER HURT NEVER」が大ヒットを記録。昨年の紅白歌合戦にも出場を果たした・・・という成功譚は、いまさらここで記すまでもないと思います。

今回のアルバムでも大ヒットした「きらり」をいきなり1曲目に配置。さらに2曲目も先行配信曲でヒットした「まつり」と配置。アルバムの中で最も注目を集めそうな曲を1曲目、2曲目に続けて配置しているあたりにアルバムに対する強い自信を感じます。そして、その自信を裏付けるように、今回のアルバムは前作を易々を上回るような勢いを感じさせる作品に仕上がっていました。

基本的には、エレクトロサウンドとピアノの音色をベースとしたサウンドに、ジャズの要素を多分に取り入れたAORという方向性は前作と同様。特に「やば。」のようなAOR色の強い作風については、どこか80年代的な雰囲気を感じますし、また「それでは」のような曲は、ストリングスを入れていてスケール感を出しているのですが、良くも悪くもこのベタさには90年代J-POP的な雰囲気も感じさせます。

逆に「へでもねーよ」は強いビートのエレクトロサウンドはかなり今風でHIP HOPの要素も感じられますし、全体的に低音部を強調するようなアレンジのバランスはいかにも今時といった印象が。また、「まつり」や「へでもねーよ」は和風なサウンドを取り入れていますし、「damn」は疾走感あるリズミカルな曲ですが、ギターサウンドが目立つロッキンな要素も強い作風に。バラエティーに富んだ、という以上に自由度の高い作風になっています。

ただ、それ以上に特徴的だったのは、「口語」を自在に歌詞に取り込んでいるそのセンス。彼の口癖をそのままタイトルにした「やば。」や「へでもねーよ」みたいに、普通だったら歌詞に使わないような言葉をそのまま上手く取り入れていますし、「damn」にしても「媚びてまうとは」「そいでこんなに」のように、スラング的な表現をそのまま取り入れつつも、楽曲としては違和感なくまとめています。ここらへんのセンスの良さも見事というほかありません。

このサウンドの面も歌詞の面も、ある意味非常に自由度が高く、いい意味でのこだわりのなさを感じさせるのがいかにも「今どき」といった印象を受けます。もっとも一方で、ジャズやAORのようなアルバムの根底に流れる共通したサウンドの方向性に、逆に一種のこだわりを感じさせ、このバランスが非常に絶妙に機能しているように感じました。

また今回、CD版では初回盤で今回もカバーアルバム「LOVE ALL COVER ALL」がセットとなっているのですが、こちらが非常に素晴らしい内容。ボビー・ヘブやクローヴァー・ワシントン・ジュニアといったミュージシャンから、ブリトニー・スピアーズやジャスティン・ビーバーといったポップ系まで幅広いセレクトもさることながら、基本、ピアノ1本でジャジーにアレンジし、しっかりと聴かせる内容は、藤井風のシンガーとしての才能を感じさせます。おそらく、前回と同様、ある程度のタイミングで配信リリースもされると思いますので、初回盤を手に入れていない方は、それを機に、是非とも聴いてほしい逸品です。

個人的には前作よりぐっと良くなり、勢いも感じさせた傑作アルバム。今、日本で最も人気のあるシンガーソングライターの一人というのは、まさに納得といった感のあるアルバムでした。藤井風の勢いは、まだまだ続きそうです。

評価:★★★★★

藤井風 過去の作品
HELP EVER HURT NEVER
HELP EVER HURT COVER
Kirari Remixes(Asia Edition)


ほかに聴いたアルバム

中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」/中島みゆき

2020年1月からスタートした中島みゆきのライブツアー「中島みゆき 2020ラスト・ツアー『結果オーライ』」。タイトル通り、彼女の最後のコンサートツアーとなるべくスタートしたツアーでしたが、新型コロナウィルスの流行により、24公演中8公演のみで中止。その後も再開されることもありませんでした。しかし、同ツアーの模様がマルチトラックレコーディングとしての記録が残っていたことから急遽ライブアルバムが制作され、リリースされたのがこのライブアルバム。良くも悪くも、コロナ禍の副産物として誕生したライブ盤となります。

今回のライブ盤では、当日のセットリスト全曲が収録。まるで一つのライブを体験しているような構成になっています。また収録曲もまさにベスト盤的な内容になっており聴きごたえ十分。彼女のライブは、以前実施していた音楽劇「夜会」を見たことはあるのですが、純粋な音楽ライブは見たことがありません。当たり前ですが、CD音源と全く変わらない、いやむしろ力強さがさらにましたそのボーカルに圧倒。そのライブの魅力を十分に感じられるライブ盤になっていました。

コンサートツアーがラストということですが、ツアーではない形でのライブは今後も続けていくということ。そういう意味では今後もライブを経験できる可能性は十分にあるだけに、機会があれば彼女のライブに足を運びたいなぁ。そういうことをあらためて感じるライブアルバムでした。

評価:★★★★★

中島みゆき 過去の作品
DRAMA!
真夜中の動物園
荒野より
常夜灯
十二単~Singles4~
問題集
組曲(Suite)

中島みゆき・21世紀ベストセレクション『前途』
中島みゆきConcert「一会」(いちえ)2015~2016-LIVE SELECTION-

相聞
中島みゆき ライブ リクエスト -歌旅・縁会・一会-
CONTRALTO
ここにいるよ

Journey/Little Glee Monster

ベスト盤などを挟みつつ、フルでのオリジナルアルバムとしては約2年2ヶ月ぶりとなるLittle Glee Monsterの新作。メンバーのうち芹奈が長期休養。さらにmanakaも突発性難聴のため、当面、休養に入るなど、グループとして困難な状況を迎えている彼女たち。事実上、芹奈を除いた4人での録音となった本作ですが、「SING」では芹奈を含めた5人での録音になるなど、メンバー全員で乗り越えていこうとする決意も感じさせます。楽曲的には、そんな困難な状況を感じさせないような爽快で明るいポップチューンがメイン。全員の心地よいハーモニーを聴かせてくれます。しばらくは3人での活動になりそうな彼女たちですが、必ずこの困難を乗り越えてくれると信じて、今後に期待したいところです。

評価:★★★★

Little Glee Monster 過去の作品
Joyful Monster
juice
FLAVA
I Feel The Light
BRIGHT NEW WORLD
GRADTI∞N

| | コメント (0)

2022年6月24日 (金)

アイルランド人としてのアイデンティティ

Title:Skinty Fia
Musician:Fontaines D.C.

デビュー作「Dogrel」がイギリスの代表的な音楽賞であるマーキュリー・プライズにノミネートされ、大きな注目をあつめた、アイルランドはダブリン出身のバンド、Fontaines D.C.。前作「A Hero's Death」も大きな注目を集め、イギリスの公式チャートでは最高位2位を獲得。さらに3枚目となる本作では、初となる全英チャート1位を獲得(ちなみに出身地であるアイルランドのチャートでも1位を獲得したようです)。人気バンドとして確固たる地位を築いてきました。

楽曲としては、基本的にヘヴィーでノイジーなバンドサウンドをダウナーな雰囲気で聴かせる作風。ボーカルも淡々とした歌い方をしており、ローファイ気味のインディーロックを奏でるバンド、という紹介は前作と同様。特に今回のアルバムに関して特徴的なのが「Bloomsday」で、思いっきり歪んだギターノイズで埋め尽くされるようなローファイ気味のサウンドに、湿度の低いような淡々としたボーカルで奏でられる楽曲は、いかにもFontaines D.C.らしい作風と言えるでしょう。タイトルチューンでもある「Skinty Fia」もテンポよいリズムにのせられて淡々としたボーカルで展開していくローファイ気味な作風が特徴的で、バンドの特色がよく出ている作風となっています。

ただ、今回のアルバムで言えば、前作「A Hero's Death」以上に、彼らのもうひとつの特徴であったメランコリックなメロディーラインが前面に出て展開されている作風になっていたように感じます。1曲目「In ar gCroithe go deo」は、メランコリックな聖歌のようなコーラスが美しく流れるメロディアスな作風になっていますし、続く「Big Shot」もダイナミックなバンドサウンドにのせてメランコリックなメロをしっかりと聴かせる楽曲に仕上げています。

「Jackie Down The Line」もテンポ良いギターロックなのですが、郷愁感を覚える哀しげなメロディーラインが大きなインパクトに。「I Love You」も哀愁感漂うメロディーが耳に残りますし、「The Couple Across The Way」では、アコーディオンの音色のみをバックにして、しんみりと歌を聴かせる楽曲に。前作以上に、哀愁感、あるいは郷愁感のあるメロディーラインをしっかりと聴かせるスタイルが特徴的でした。

そして今回のアルバムでもうひとつ大きな特徴となったのは、彼らのアイルランド人としてアイデンティティの影響が大きく表れているそうで、アルバムタイトルである「Skinty Fia」は「鹿の天罰」というアイルランド特有の罵り言葉から来ているとか。さらにアイルランド語のタイトルになっている1曲目「In ar gCroithe go deo」は、イングランドに住んでいたアイルランド人の女性が亡くなった時、アイルランド人としての誇りを讃える意味で墓標に刻もうとした言葉。「あなたを決して忘れはしない」という大意のある言葉なのですが、イングランドの協会が政治的スローガンとして解釈される可能性があるとしてアイルランド語を刻むのを認めなかったという話が、わずか2年前にニュースとして流れてきたのにショッキングを受けて、タイトルにしたそうです。

全体的にロンドンに暮らす多くのアイルランド人が経験する差別的な扱いに対する苦悩がアルバムにも反映されているそうで、ダウナーで物悲しいメロディーやサウンドは、そんなアイルランド人の苦悩を反映されたものになっているそうです。日本人として漠然を聴いているだけでは、その内実まですぐにアルバムから読み取ることは困難ですが、そんな思いがつまったアルバムだからこそ、例えストレートにわからなくても私たちの胸に響いてくるのかもしれません。

前作に引き続き今回のアルバムも文句なしに今年を代表する傑作アルバムになったと思う本作。前作同様、ダウナーでノイジーなバンドサウンドに、意外とポップなメロということでPixiesあたりの影響も強く感じます(Pixiesからの影響は本人たちも公言しているようです)。ロックリスナー、特にオルタナ系ギターロック好きなら、間違いなく要チェックのアルバム。今年のフジロックへの来日も予定されており、日本でもさらに注目度が高まりそうです。

評価:★★★★★

Fontaines D.C. 過去の作品
A Hero's Death


ほかに聴いたアルバム

Everything Was Beautiful/Spiritualized

約3年ぶりとなるSpiritualizedのニューアルバム。前作「And Nothing Hurt」ではサイケなサウンドを展開していた彼らでしたが、今回は、コロナ禍の中での作品でありつつ、逆に明るさを感じさせる作風に。祝祭色を感じる「Always Together With You」からスタートし、ホーンセッションも入ってメロディアスに聴かせる「Let It Bleed (For Iggy)」、フォーキーな「Crazy」、賑やかなサウンドでメロディアスな「The A Song (Laid In Your Arms)」と、明るい雰囲気の作品が続いていきます。ラストの「I’m Coming Home Again」こそサイケでダウナーな作品になっているものの、全体的に明るい「歌」を聴かせてくれる作品。ポップなアルバムとして存分に楽しめた1枚でした。

評価:★★★★★

Spiritualized 過去の作品
Songs in A&E
Sweet Heart Sweet Light
And Nothing Hurt

| | コメント (0)

グッドメロディーは今でも

小沢健二 So kakkoii 宇宙 Shows

会場 名古屋国際会議場センチュリーホール 日時 2022年6月30日(月)18:30~

おそらくアラフォー世代以上にとっては、おそらく名前を聞くだけで懐かしく感じる存在ではないでしょうか。小沢健二。ご存じ、伝説のユニット、フリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。特に90年代には、そのルックスから王子様キャラがアイドル的人気も博し、紅白歌合戦にも出場するなど、お茶の間レベルで大人気となりました。

その後、人気絶頂期にヒットシーンから遠ざかり、一時期は事実上の引退状態だったのですが、2010年代から徐々に活動を再開。2019年には待望のオリジナルアルバム「So kakkoii 宇宙」をリリースし、今回はそのリリースツアー。ただ、当初のツアーはコロナ禍により延期を余儀なくされ、それから約2年。ようやく行われたツアーのチケットを確保。初めてオザケンのライブに足を運んできました!

Ozaken1 

Ozaken2

ロビーには、彼の歌詞を東京の地図に重ね合わせた展示がされていました。ここらへん、オザケンらしい・・・。

会場はほぼ満員。周りを見ても、やはり90年代に彼にはまった40代50代あたりがほとんど。親子連れの姿もチラホラ。開始予定時間を15分ほど過ぎると、まず小沢健二のアナウンスでバンドメンバーが一人ずつ登場。この日は総勢30名程度の大所帯で、ストリングスが20人程度ズラリとそろった他、ティンパニーやパーカッションなど、かなりの陣容を揃えたステージとなっていました。バンドメンバーは全員、ゆったりとしたポンチョみたいな服装で、それぞれピンクか黄緑色に塗られていました。バンドメンバーが全員揃うと、会場が真っ黒になり、その服がピンクや黄緑色に光り出します。観客席でもライブグッズにピンクや黄緑色の発行体があったようで、会場全体がピンクと黄緑色の光で美しい風景に・・・。やがて会場の照明がつくと、いつのまにかステージの真ん中にオザケンが!会場が沸き上がり、ライブのスタートとなります。

ライブはまず「流動体について」からスタート。続いて「飛行する君と僕のために」と最近の曲が続きます。この日のライブは「So kakkoii 宇宙」からの曲が中心となるのですが、その間に懐かしい彼の90年代の楽曲もはさむようなスタイルに。彼の過去の代表曲も数多く披露されたので、まさに昔からのファンにとっては感涙モノの展開ではなかったでしょうか。

序盤では「大人になれば」に「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」がメドレー形式で続きます。これらの曲に挟まれて、バラードの名曲「いちょう並木のセレナーデ」に!「大人になれば」もそうですが、非常に懐かしいナンバーに思わず聴き入ってしまいます。

曲と曲の間のMCは、彼のエッセイの朗読といったスタイル。理屈っぽい内容が良くも悪くもいかにもオザケンらしいのですが(笑)、印象的だったのが、コロナ禍で声が出せなくなった今、みんなで合唱できなくなったものの、顔の表情などで観客が(心の中で)歌っている声は、ちゃんと自分たちに聴こえてくる、という話。そういう意味でコロナ禍で歌えなくなっても、ミュージシャンにとっては特に何も違いがないという話はちょっと感動しました。

さらに、なんと「今夜はブギーバッグ」へ!まさかこの曲をオザケンボーカルで、それもライブで聴ける日が来るとは・・・個人的にこの日、一番感動した瞬間でした。スチャダラパーのラップの部分は省略されていたのですが、懐かしい名曲をじっくりと味わうことが出来ました。

その後も「フクロウの声が聞こえる」のような最新のナンバーを聴かせてくれたかと思えば「天使たちのシーン」「ローラースケート・パーク」、さらには「東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー」なんていう懐かしい楽曲を惜しみなく聴かせてくれます。中盤から後半にかけては、ほぼMCもなく、途切れないメドレー形式のように次々と曲が展開していきます。そしてなんといっても後半に盛り上がったのは「強い気持ち・強い愛」!これもまた待ってましたといったナンバーでしたが、会場は一気に盛り上がります。

そしてここからステージは一気にラストスパートに。ラストは「高い塔」や「ある光」、そして「彗星」とこれまた新旧まじえたナンバーでとりあえずは幕を下ろします。

もちろん会場からは盛大なアンコールが。比較的早いタイミングで再びメンバーがステージに戻ります。MCでは「昔、僕の小難しい歌詞にはまった方は、既に40代、50代になっているでしょうが・・・」というMCに会場から笑いも沸きます。そうだよなぁ、私ももう、気が付けば40代なんだよなぁ、と思いつつ「取返しがつかない失敗をしてしまった方もいるでしょうが」というMCから「失敗について」へ。取返しがつかない失敗をしたのは、オザケンの元相方だよ!と心の中で突っ込みを入れつつ、曲に聴き入ります。さらに、それに続くMCでは、この日がアルバムのジャケット写真となった彼の長男(りーりーと呼ばれているみたいです)の誕生日だそうで、なんと、その8歳(9歳?)の長男本人が登場!さらに次男も一緒にステージに登場し、会場は大盛り上がり。この日には誕生日プレゼントをもらったそうで、オザケンから「言わなきゃいけないことがあるだろ」とパパらしく(?)注意を受けると、マイク片手に大声で「アジャーシタ!」と子供らしいお礼のメッセージが。いやぁ、かわいらしく、とても微笑ましい瞬間でした。

そしてその後は「ラブリー」がイントロだけ流れ期待を持たせたかと思えば、そのまま大名曲「ぼくらが旅に出る理由」に!個人的にオザケンの曲で一番好きな曲だけに待ってました!という瞬間でした。じっくりと名曲を味わった後、「薫る(労働と学業)」そして再び「彗星」へと続き、ライブは終了。最後はMCで(お約束のようですが)カウントダウンが行われ「生活に帰ろう」の一言でライブは終了。後ろ髪をひかれる気分で「生活」に戻っていきました。

約2時間半のかなりボリューミーなステージでしたが、懐かしの曲の連続で、あっという間に時間が過ぎていきました。アルバムでもそうでしたが、ライブでも最初、オザケンの声が、特に高音部がほとんど出ておらず、(昔からだけど)不安定なボーカルが気になったのですが、ただ曲が進むにつれて、名曲の連続に、徐々に気にならなくなりました。

この日のテーマに「離脱」があったようで、途中、曲の最中にオザケンが「離脱」というと曲が急にゆっくりになり、そのゆっくりの音に自由に身を任せるという趣向に。ここらへんも非常にユーモラスさを感じたステージでした。

また、昔の曲と今の曲が並んで披露されたのですが、あらためて聴くと、今の曲も昔の曲と比べて、決して勝るとも劣らないグッドメロディーの名曲揃いということに気が付かされました。メロディーメイカーとしてのオザケンの才能は衰えていませんね。あらためて彼の才能を強く感じることが出来ました。

まさにそんなグッドメロディーの名曲に酔いしれた2時間半。ちょっと趣向が凝りすぎているのでは?と思う部分もありつつも、しかしオザケンの魅力にどっぷりとはまることの出来た素晴らしいライブでした。また、彼のライブに参加したい!いまひとつ「生活」に戻れない状態で、夢見心地で会場を後にしました。

| | コメント (0)

2022年6月23日 (木)

Hot100、Hot Albumsで同時1位獲得

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

Hot100と同時1位獲得です。

今週1位獲得となったのはBTS「Proof」。先週3位にランクインしてきましたが、今週はCD販売数も加味され、ランクイン2週目にして見事1位獲得です。CD販売数、ダウンロード数及びPCによるCD読取数いずれも1位を獲得しています。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上51万3千枚で1位初登場。前作「BTS,THE BEST」の78万2千枚(1位)よりはダウンしています。

2位初登場はヒプノシスマイク-Division Rap Battle-「CROSS A LINE」。ご存じ、声優によるラッププロジェクト、ヒプノシスマイクの3年ぶりとなるフルアルバム。CD販売数2位、ダウンロード数5位、PCによるCD読取数3位。オリコンでは初動売上4万8千枚で2位初登場。ヒプノシスマイク関連では直近作、Fling Posse・Division Leaders名義「キズアトがキズナとなる」の初動4万枚(2位)よりアップ。また、ヒプノシスマイク名義としては、前作「Straight Outta Rhyme Anima」の初動4万1千枚(1位)からもアップしています。

3位には小田和正「early summer 2022」がランクイン。CD販売数3位、ダウンロード数2位、PCによるCD読取数6位。途中、ベスト盤「あの日 あの時」を挟みつつ、オリジナルアルバムとしては前作「小田日和」より約8年ぶりとなるニューアルバム。前作「小田日和」をリリースした時は「最期から2番目のアルバム」と言っていたのですが、幸いなことに「これがラストのアルバム」とは公言していません。ただ最近、吉田拓郎が、次が最後のアルバムと公言していたり、井上陽水が引退準備と報道されたり、ベテランミュージシャンたちが引退を志向する傾向が強まっています。小田和正も現在74歳。いつ「引退」を宣言してもおかしくない年齢になっています。ただ、願わくばマイペースでもいいので、今後も活動を続けてほしいと思ってしまうのですが・・・。オリコンでは初動売上4万5千枚で3位初登場。直近作のベスト盤「あの日 あの時」の初動13万枚(1位)からダウン。また、オリジナルアルバムとしての前作「小田日和」の7万4千枚(3位)からもダウンしています。

続いて4位以下の初登場盤です。5位にヴィジュアル系ロックバンドDIR EN GREY「PHALARIS」がランクイン。CD販売数5位、ダウンロード数3位、PCによるCD読取数7位。オリコンでは初動売上1万8千枚で5位初登場。前作「The Insulated World」の初動2万1千枚(6位)よりダウンしています。

7位にはSir Vanity「Ray」が初登場。声優の梅原裕一郎、中島ヨシキ、作曲家の桑原聖と演出家の渡辺大聖による4人組バンド。CD販売数6位、ダウンロード数52位、PCによるCD読取数71位。本作がデビューアルバムとなります。オリコンでは初動売上6千枚で8位初登場。

8位初登場は二宮和也「〇〇と二宮と」。ご存じ、嵐の二宮和也によるソロアルバムで、カバーアルバムとなっています。PCによるCD読取数2位のみでランクイン。PCによるCD読取数のみランクインし、CD販売数が圏外となっている奇妙な形態になっていますが、これ、本作がファンクラブ限定でのCDリリースだった影響。それでベスト10入りしてくるあたり、人気の高さを伺わせます。ちなみに6月20日に配信でもリリースされており、来週以降、ダウンロード数の売上が加味されて、さらに上位にランクインも期待されます。

9位にはアオペラ-aoppella!?-「A」がランクイン。CD販売数7位、ダウンロード数56位、PCによるCD読取数77位。11名の声優が参加する"青春×アカペラ"をテーマとしたプロジェクト。ミニアルバム的なアルバムはいままでリリースされていましたが、フルのオリジナルアルバムとしては本作が1stアルバムとなります。オリコンでは初動売上7千枚で7位初登場。前作「アオペラ-aoppella!?-3」の初動1万枚(4位)からダウンしています。

最後10位には小原鞠莉(鈴木愛奈)「LoveLive! Sunshine!! Ohara Mari Second Solo Concert Album~THE STORY OF FEATHER~starring Ohara Mari」がランクイン。アニメキャラによるアイドルプロジェクト「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場する、Aqoursとしても活躍するキャラクターのソロコンサートアルバム第2弾。CD販売数8位、PCによるCD読取数40位。オリコンでは発売日の関係でフライング販売分が先週、3千枚を売り上げて11位にランクイン。今週も4千枚を売り上げて11位にランクイン。合計して7千枚を売り上げていますが、これは同シリーズの前作、渡辺曜(斉藤朱夏)名義「LoveLive! Sunshine!! Second Solo Concert Album ~THE STORY OF
FEATHER~ starring Watanabe You」の5千枚(9位)よりアップしています。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2022年6月22日 (水)

あの人気グループが見事1位獲得

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週はあの人気アイドルグループが1位獲得です。

今週1位はBTS「Yet To Come(The Most Beautiful Moment)」が先週の5位からランクアップ。チャートイン2週目にして1位獲得となりました。ストリーミング数で1位を獲得したほか、ダウンロード数6位、ラジオオンエア数2位、Twitterつぶやき数37位、You Tube再生回数で3位を獲得。総合順位で見事1位獲得となりました。

そして2位が、新たなロングヒットとなりそうなSEKAI NO OWARI「Habit」が先週と変わらず2位をキープ。特にストリーミング数2位、You Tube再生回数1位は先週から変わらず。今後のさらなるヒットも期待できそう。

さらに3位にはOfficial髭男dism「ミックスナッツ」がこちらも先週と同順位をキープ。これで10週連続のベスト10ヒットとなっています。ただし、先週まで1位をキープしてきたストリーミング数は3位にダウン。ダウンロード数は先週と変わらず3位をキープしているものの、You Tube再生回数は6位から7位にダウンしており、今後の動向も気にかかります。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位にジャニーズ系アイドルグループNEWS「LOSER」がランクイン。CD販売数で1位を獲得。PCによるCD読取数も2位にランクインしましたが、ラジオオンエア数52位、Twitterつぶやき数13位、その他のチャートはランク圏外となり、総合順位はこの位置に。テレビ東京系ドラマ「吉祥寺ルーザーズ」オープニングテーマ。オリコン週間シングルランキングでは初動売上13万2千枚で1位初登場。前作「未来へ」の初動13万3千枚(1位)から微減。

5位には、オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON 2」から誕生した男性アイドルグループOCTPATH「Perfect」がランクイン。CD販売数2位、ラジオオンエア数3位を記録しましたが、ダウンロード数75位、PCによるCD読取数82位、Twitterつぶやき数27位に留まり、総合順位はこの位置に。オリコンでは初動売上4万7千枚で2位初登場。前作「IT'S A BOP」の6万2千枚(1位)からはダウンしています。

今週の初登場曲は以上。一方、ロングヒット勢では、Tani Yuuki「W / X / Y」は先週から変わらず7位をキープ。ただ、ストリーミング数は3位から4位、You Tube再生回数も9位から10位とダウンしており、下落傾向に。とはいえ、これで11週連続のベスト10ヒットとなりました。

Saucy Dog「シンデレラボーイ」も今週、8位と先週と同順位をキープ。ただ、こちらも先週まで3週連続で4位を獲得してきたストリーミング数が5位にダウンしています。これで通算20週目のベスト10ヒットに。

さらにしぶとい優里「ベテルギウス」は先週と変わらず10位をキープし、ベスト10に踏みとどまりました。これで通算31週目のベスト10ヒットとなります。

一方、ロングヒットが期待された米津玄師「M八七」は、3位⇒6位とダウンし、今週9位までダウン。ロングヒットは厳しい状況に。特にストリーミング数は18位までダウン。映画「シン・ウルトラマン」のヒット&話題性に比べると、少々寂しい状況となっています。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

| | コメント (0)

2022年6月21日 (火)

ブルースを現在の視点から捉えなおす

本日もまた、最近読んだ音楽系の書籍の紹介です。

ここでも時々、ブルースのアルバムを紹介したりしています。個人的に好きな分野で、いろいろと手を広げているのですが、ブルースが好きなら必ず手に取る、ある種のバイブル的なディスクガイドがあります。それが「ブルースCDガイド・ブック」。1995年に発売された後、2006年に「2.0」としてバージョンアップされていますが、全2,000枚という圧倒的な量のブルースのアルバムが紹介されている圧巻ともいえる1冊。ブルースが好きで、過去の名盤を紐解こうとする場合は、必ず手に取るであろう1冊です。

今回、その小出斉があらたなブルースのガイドブックを発売しました。それが今回紹介する「ブルース・ロールズ・オン!! 2020年代に読む、聴くブルース・ガイド エレクトリックの時代」です。

こちらはタイトル通り、2020年代という今の視点から、あらたにブルースを捉えなおし、厳選した名盤、約200枚を紹介したもの。過去のブルースの名盤を、楽曲の概ねのジャンル毎にカテゴライズ。ジャジーなブルース、ハーモニカ・ブルース、ピアノブルース、スライドギター、アグレッシヴ&ワイルド・・・などといったジャンルにわけた上で、それぞれの名盤を紹介。1ページに詰め込んだ「ブルースCDガイド・ブック」と異なり、こちらは基本的に1ページに1枚を紹介し、そのため純粋なディスクガイドというよりも、紹介するミュージシャンの略歴やアルバムリリースの背景なども紹介。この本を読めば、ブルースをめぐる人々の物語の概略もわかるような仕組みになっています。

そして本作の大きな特徴なのが、アルバムのセレクトをあえて戦後以降に絞った上で、今につながるアルバムをセレクトしているという点。焦点をあてられているのはあくまでも戦後のエレクトリックブルース以降になっているため、ブルースのディスクガイドに必ず登場する戦前ブルースの巨匠たち、例えばROBERT JOHNSONやBLIND LEMON JEFFERSON、CHARLIE PATTONといったメンバーは登場しません。戦後に再発見されてアルバムをリリースしているという点で、SLEEPY JOHN ESTESやSON HOUSEといった巨匠がギリギリ登場している程度。ここらへんは完全に割り切っています。

逆に、「現在」につながるような、ここ最近のブルースのアルバムは積極的に取り上げています。例えばSHERWOOD FLEMINGの「Blues Blues Blues」やCRYSTAL THOMASの「Don't Worry About The Blues」、Elvin Bishop&Charlie Musselwhiteの「100 Years of Blues」といった当サイトでも「新譜」として取り上げたアルバムも紹介していますし、「ブルースの新しい波」という章ではKEB'MO'やFANTASTIC NEGRITO、SHEMEKIA COPELANDといった、非常に「今」のミュージシャンたちも取り上げています。ブルースのディスクガイドといえば、ともすれば戦前から戦後すぐのミュージシャンたちがメイン。ともすればガイドだけ読んでいると、過去の存在ととらえられそうなブルースというジャンルを、積極的に現在とむすびつけ、ブルースというジャンルがしっかり現在進行形のジャンルであるということを、強く主張している、そんなディスクガイドとなっています。

一方で、純粋なブルースだけではなく、ゴスペルや、ブルースロック(のうちでも、ストレートにブルースから影響を受けているもの)も取り上げており、そういう意味でもブルースの周辺ジャンルまでの情報もしっかりと網羅した1枚。最近のミュージシャンやブルースロックのミュージシャンも紹介していることから、ブルース初心者にとっては取っつきやすさもあるかもしれませんし、逆にブルースリスナーからしてもれば、ブルース近辺のあらたなジャンルや、ともすればスルーしがちな最近のブルースミュージシャンに目を向けるには最適な1冊と言えるかもしれません。

ただ惜しむらくは、約200枚のアルバム、どのアルバムもほぼすべて1枚1ページで紹介されているため、例えば初心者が、特に最初に手に取るべき1枚、みたいなものがわかりにくい点が難点かもしれません。前述の「ブルースCDガイド・ブック2.0」では「BLUES HIGHWAY 49」と題して、特に最初に手に取るべき49枚のアルバムが紹介されていましたが、本書にはそういうガイドはありません。数枚、2ページにわたって紹介されているアルバムもありますが、そちらも紹介文の都合で2ページになってしまった、という感が強いですし・・・。そういう意味でも、特に最初に聴くべきアルバムには何かマークを付ける、みたいなガイドが欲しかったかもしれません。

そういう点はありつつも、ブルースを今の視点からとらえなおしたという意味では、さすがの仕事ぶりが目立つ、素晴らしいディスクガイドでした。ブルースのディスクガイドとしてのあらたな定番の登場と言っていいかもしれません。ブルース好きなら間違いなく要チェックの1冊です。

| | コメント (0)

2022年6月20日 (月)

ポップで心地よいガールズロック

Title:Wet Leg
Musician:Wet Leg

今、最も注目されているイギリスのギターロックバンドのデビューアルバム。イギリスはワイト島出身の女性2人組ロックデゥオで、デビュー作となる本作は、いきなり全英チャートで1位を獲得。その名前を大きく轟かせました。日本でも先日、日テレの「スッキリ!」に出演し注目を集め、初来日ツアーの東京公演のチケットもあっという間に売り切れるなど、高い注目を集めています。

楽曲は、基本的に王道を行くようなオルタナティブ系のギターロック。デビューシングルとなっている「Chaise Longue」はメロディーラインとバンドサウンドが淡々として進む中、サビで流れてくるメロディアスなギターフレーズがいかにもオルタナ系のギターロックらしく、ポップでメロディアスで、おそらくロックリスナーの壺にはまりそう。これに続くシングルとなった「Wet Dream」はテンポよくダンサナブルなリズムが心地よい作品で、ほどよく分厚いサウンドにポップなメロディーラインがリズムにもピッタリとマッチしたギターポップのナンバーに仕上がっています。

他にも「Being In Love」「Convincing」のようなノイジーなバンドサウンドをちょっと気だるく聴かせつつ、一方で「Ur Mum」など、彼女たちのハイトーンボイスを心地よく聴かせるギターポップチューンで、ここらへんはガールズバンドとしての本領発揮といった感じでしょうか。このポップな曲に続く「Oh No」は、逆にダイナミックなギターサウンドを聴かせるヘヴィーな作風の曲で、ガールズバンドといってなめちゃいかんよ、と主張されているかのようです。

一方では「Loving You」ではファルセットボイスでメロウに聴かせるミディアムチューンの楽曲。「Piece Of Shit」もアコースティックギターも入って、しっかりと「歌」を聴かせる楽曲に。最後を締めくくる「Too Late Now」もリバーブきかせたギターサウンドをバックに、しんみりと歌を聴かせるスタートに。最後は分厚いバンドサウンドで締めくくるのですが、基本的に「歌」を聴かせるというスタンスも強く感じさせます。

ほどよくヘヴィーでノイジーなオルタナ系のギターサウンドに、ポップでメロディアスなメロディーライン。さらにガールズロックらしいキュートなボーカルも相まって、難しいこと抜きに素直に心地よいギターロックを楽しめる傑作に仕上がっていました。チャットモンチーあたりが好きなら間違いなく気に入りそう。いい意味で広いリスナー層に支持を受けそうなサウンドなだけに、日本でも今後、人気をさらに集めそうな予感もします。これからも楽しみになってくるガールズロックバンド。ギターロック好きなら要注目です。

評価:★★★★★

| | コメント (0)

2022年6月19日 (日)

懐かしさの中で今風なサウンドも

Title:WHO CARES?
Musician:Rex Orange County

前作「Pony」で一躍注目を集めたイギリスのシンガーソングライターによる、約2年半ぶりとなるニューアルバム。前作「Pony」では全英チャートで5位を獲得したほか、アメリカビルボードチャートでは3位にランクインするなど大ヒットを記録しましたが、それに続く本作では、なんと全英チャートで1位を獲得。アメリカビルボードチャートでは5位に留まったとはいえ、2作連続ベスト10ヒットという結果となり、間違いなく人気ミュージシャンとして、その地位を確立する結果となりました。

前作「Pony」もそうでしたが、今回のアルバムも、最大の魅力は1にも2にも、その「歌」であることは間違いないでしょう。バンドサウンドにストリングスやピアノで味付けしたアレンジをバックに流れるそのメロディーラインは、メランコリックと切なさと爽やかさを同居させたような感触が大きな魅力。ただ、一方で決して目新しさはありませんし、ある種の懐かしさすら感じます。

例えば「OPEN A WINDOW」などはどこか80年代的な懐かしさを感じさせますし、「AMAZING」なども丸みを帯びて暖かさを感じさせるサウンドが、ノスタルジックな気分を彷彿とさせますし、こちらも80年代のAOR的な要素を随所に感じさせます。後半の「THE SHADE」の暖かいギターサウンドにも、どこか懐かしさを感じさせますし、「SHOOT ME DOWN」のピアノをバックに歌い上げるスタイルは、どこかエルトン・ジョンを彷彿とさせる部分があります。

この、どこか80年代の名残のあるようなメロディーとサウンドのセンスは実に秀逸で、確かに目新しさはないかもしれませんが、聴いていて安心できますし、いい意味で広いリスナー層にお勧めできるポップミュージックに仕上がっています。ビリー・ジョエルやエルトン・ジョン、ギルバート・オサリバンあたりが好きなら間違いなく気に入りそうなグッドミュージックを聴かせてくれるアルバムです。

ただユニークなのは、そんな懐かしさを感じさせるサウンドとメロディーに仕上がっていながらも、一方では意外と今風な部分も織り込んできている点で、さきほども紹介した「OPEN A WINDOW」では、前作に引き続きTyler, the Creatorが参加し、ラップを聴かせてくれますし、例えば「IF YOU WANT IT」の強いビートの打ち込みは、まさに今風なサウンド。リズミカルなエレクトロソングに仕上げています。

そんな感じで、懐かしさを感じる暖かいメロディーラインを聴かせてくれる一方で、しっかりと今の時代にアップデートも行っているスタイルが大きな魅力。前作同様の文句なしの傑作アルバムで、決して派手さないはないものの、本作もまた、今年を代表するアルバムと言えるのではないでしょうか。全ポップミュージック好きにお勧めしたいアルバムです。

評価:★★★★★

Rex Orange County 過去の作品
Pony

| | コメント (0)

2022年6月18日 (土)

懐かしさを感じるグッドミュージック

Title:Chloe and the Next 20th Century
Musician:Father John Misty

一時期はFleet Foxesにも所属していたアメリカのシンガーソングライター、Father John Mistyの約4年ぶりとなるニューアルバム。デビュー作以来、リリースされるアルバムはいずれも高い評価を受け、それにつれて人気面もアップ。今回のアルバムでは、全英チャートでなんと2位という好セールスを記録。本国アメリカ以上に人気を獲得しているのは、この手のシンガーソングライターが受け入れられやすい素地があるからでしょうか。

今回の作品も前作までの作品と同様、グッドミュージックという表現がピッタリ来るような、美しくポップなメロディーラインをしっかりと聴かせる楽曲が並びます。特に60年代のポップミュージック、ビートルズ直系のような懐かしさを感じるメロディーが魅力的。そんなメロディーラインの魅力がフルに発揮されたのが「Goodbye Mr.Blue」。アコギアルペジオをベースにしんみり聴かせるフォーキーなナンバー。切なく聴きかせるメロディーラインが郷愁感たっぷりで強く印象に残ります。メロディーメイカーとしての彼の才能がフルに発揮された作品と言えるでしょう。

また中盤では「Q4」も魅力的。バンドサウンドをベースにストリングスも取り入れた楽曲で、分厚くキラキラしたサウンドにはフィル・スペクターの要素も感じさせる魅力的なグッドミュージック。ミディアムテンポで盛り上がるメロディーラインは、こちらも暖かくも懐かしさを感じさせるポップチューンに仕上げています。

ただ一方今回のアルバム、全体的にはピアノとストリングスを取り入れた、ジャジーでムーディーな作風の曲がメイン。「Kiss Me(I Loved You)」などは、完全にムードミュージックといった感じの作風ですし、「Funny Girls」も昔の映画音楽も彷彿させるような懐かしい雰囲気も感じさせるムーディーでジャジーなナンバー。ちょっとボッサ風でしんみり聴かせる「Olvidado(Otro Momento)」のような楽曲もあったりと、全体的には、ちょっと陳腐な言い方かもしれませんが「大人な雰囲気」を感じさせるような楽曲が並びます。

前作同様に、60年代や70年代の匂いをふりまきながら暖かいポップミュージックを聴かせるという方向性は変わらないのですが、そんな中でジャズやムードミュージックの要素が強くなり、「大人の音楽」という印象が強くなったアルバムでした。そのため、ちょっと保守的すぎるという印象も抱くかもしれませんし、実際、いままで聴いた前々作、前作の方が出来はよかったかな、という印象も受けます。ただその点を差し引いても美しいメロディーラインが非常に魅力的で、満足度も高いアルバムだったと思います。ポップスリスナーなら間違いなくお勧めしたい作品です。

評価:★★★★★

Father John Misty 過去の作品
Pure Comedy
God's Favorite Customer

| | コメント (0)

2022年6月17日 (金)

一世を風靡したバンドの自叙伝的マンガ

今回は最近読んだ音楽系の書籍の紹介。今回はちょっと毛色の違う(?)マンガの紹介です。1980年代から2000年代初頭にかけて活躍したバンド「たま」のメンバー、石川浩司の自伝的小説「『たま』という船に乗っていた」をマンガ化した作品。「Webアクションコミック」連載中の漫画となります。

7月に単行本としてのリリースがアナウンスされたのをきっかけでこの本を知り、既に電子版として分冊版がリリースされていたので読んでみました。「たま」というと、おそらくある年代以上の方にとっては、その名前も聞いたことあれば、音楽も聴いたことある人が多いのではないでしょうか。1980年代終盤にバンドブームの波にのって放送されたオーディション番組「いかすバンド天国」、通称「イカ天」に出場し、「イカ天キング」を獲得。そのままメジャーデビューとなり、「さよなら人類」が大ヒットを記録。その年の紅白歌合戦にも出場し、「たま現象」なる流行語も生み出しました。

ただ、もともとアンダーグラウンドシーンで活躍していたバンドで、ブレイク後もアングラというスタンスを全く変えなかったため、人気面では下落し、「表」からは消えてしまいます。そのため、おそらく音楽に興味のない方にとっては彼らは「バンドブームの中で時代のあだ花的に登場したコミックバンド」という認識が一般的ではないでしょうか。ただ一方で音楽的な評価は非常に高く、例えば以前ここでも取り上げた「日本のロック名盤ベスト100」では彼らのアルバム「ひるね」が47位にランクイン。他に「Jポップを創ったアルバム―1966~1995 必聴disc徹底ガイド」でも「THE GROOVY 90's」でも「さんだる」が名盤として取り上げられているなど、間違いなく「たま」は日本のポップス史上に名前を残している実力派バンドとして認識されています。個人的に彼らとKANは、一般的な認識と音楽ファンの認識の乖離が大きいミュージシャンの代表格だと思っています。

そんな「たま」の、いわゆる「たまのランニング」と言われた石川浩司の自伝的小説だった本作は、単行本が絶版となった後、彼の個人サイト上でアップ。さらに今回のマンガ化につながったようです(マンガ化にあたり、Web上の公開は終了したようです)。作者は漫画家の原田高夕己。現在も連載中で、私が読んだ分冊版では有名なインディーレーベル、ナゴムレコードでのデビューが決まった時点まで進んでいます。

現時点ではバンドの出世譚のような展開となっているのですが、非常に自由に音楽活動を行っていたメンバーが徐々に集結していきバンドを結成する流れもおもしろいのですが、なにより80年代の日本のアンダーグラウンドシーンを垣間見れる感じがするのが非常に興味深く感じます。例えば、当時、飛び込みでライブに参加することが出来た両国のフォークロア・センターの話や、客が勝手に食事をとりわけ、お酒を飲む、名古屋のがらん屋のエピソードなど、今よりおおらかな時代を垣間見れる感じがあり、今となってはなくなってしまった風景をある種の憧憬を持って読み進めました。また、若いたまのメンバーが、仲間と連携しつつバンド活動を模索していく姿は一種の青春群像劇としても楽しむことが出来ました。

そして、そんな内容もさることながら個人的に読んでいて楽しかったのが、このマンガの作風。はっきりいって、完全に藤子不二雄A先生の作風をそのまま取り入れていた感じで、「まんが道」のパロディー的な作風になっています。画風や中に登場する効果音なども完全にA先生風ですし、ハイライトシーンが黒枠でかこまれていたり、人物紹介の時に、それまでの画風と全くそぐわない劇画調になるあたりもそのまんま。他にも水木しげるやつげ義春、楳図かずおのパロディー的なものを取り込んだ作風が非常にユニークでした。

特にA先生の作風は、かなり独特なものがあり、そのため、その作風を一種の「パロディー」として使っているマンガはよく見かけるのですが原田氏の場合、完全にA先生のフォロワーで自分のスタイルとして取り入れています。特にこの連載を進めるにあたって、初期は単なるパロディー的なものに過ぎなかったのが、徐々に自分のスタイルとして確立してきており、藤子不二雄ファンの私としては、素直にうれしく感じられました。

現在も連載中の作品で、おそらく今後、イカ天出場から大ブレイク、さらにその後は人気も落ち着いて、再びアンダーグラウンドシーンでマイペースに活動していく彼らの姿が描かれるのでしょう。今後の展開も楽しみ。また、あらためてたまのアルバムも聴いてみたくなりました。A先生フォロワーとして少年漫画風な画風もまた気軽に楽しめますし、たまというバンドを知らなくても、青春群像的な物語として楽しめるマンガだと思います。今後も読み進めていきたいマンガでした。

| | コメント (0)

2022年6月16日 (木)

K-POPの男性アイドルグループがベスト3独占

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

ここ3週、男性アイドルグループがチャート上位を占めていますが、今週もベスト3はK-POPの男性アイドルグループが並びました。

まず1位はSEVENTEEN「Face the Sun」。4枚目となるオリジナルアルバムで、CD販売数1位、ダウンロード数12位、PCによるCD読取数8位。韓国盤ですが、例のごとくなぜかCD販売数もランクイン。ダウンロードが先行していましたが、CDリリースにあわせ先週の37位からアップし、3週目にしてベスト10入りです。オリコン週間アルバムランキングでは今週、38万4千枚を売り上げてベスト50圏外からランクアップし、1位にランクインしています。

2位にはNCT DREAM「Beatbox」がランクイン。3月にリリースしたアルバム「Glitch Mode」に曲を追加し、パッケージも入れ替えた、非常にアコギな商法である「リパッケージアルバム」で、CD販売数2位、ダウンロード数79位、PCによるCD読取数96位にランクイン。オリコンでは「Glitch Mode」と同じ扱いになるようで、今週4万3千枚を売り上げて2位にランクアップという形となっています。

3位は先日、活動休止が報道されて大きなニュースとなったBTS「Proof」がランクイン。6月10日にCDリリースされているのですが、今週はCDはランク圏外。ダウンロード数で1位を獲得し、総合順位もベスト3入りとなりました。CD3枚組でアンソロジーアルバムという扱いで、過去の代表曲が多く収録されているそうですが、先日、ベストアルバムをリリースしたばかりだよなぁ・・・。

続いて4位以下の初登場盤です。まず7位にSKE48 Team S「愛を君に、愛を僕に」がランクイン。CD販売数5位、PCによるCD読取数40位。ミュージシャン名義通り、名古屋を拠点に活動するAKB系アイドルグループSKE48の派生ユニット。オリコンでは初動売上9千枚で3位初登場。

9位には元Dream5のメンバーで、現在は俳優として活躍している高野洸の2枚目となるアルバム「2LDK」がランクイン。CD販売数8位、ダウンロード数27位。オリコンでは初動売上3千枚で10位初登場。前作「ENTER」の5千枚(23位)からダウンしています。

最後10位には「トップガン オリジナル・サウンドトラック」がランクイン。1986年に公開され大ヒットを記録したアメリカのアクション映画「トップガン」。現在、その続編である「トップガン マーヴェリック」が大ヒットを記録していますが、今回、オリジナル版のサントラ盤がゲスト10入りを果たしました。CD販売数18位、ダウンロード数4位、PCによるCD読取数26位。オリコンでも1千枚を売り上げて19位にランクアップしています。ちなみに「トップガン マーヴェリック オリジナル・サウンドトラック」も今週4位にランクインしており、「トップガン」関連のサントラが2作同時にランクインした結果となりました。

今週のHot100は以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (2)

2022年6月15日 (水)

ジャニーズ系アイドルに新たなロングヒット曲が・・・

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

まず今週はジャニーズ系アイドルグループが1位を獲得です。

1位初登場はSixTONES「わたし」。CD販売数、ラジオオンエア数、PCによるCD読取数、Twitterつぶやき数いずれも1位、You Tube再生回数12位。フジテレビ系月10ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」挿入歌。オリコン週間シングルランキングでは初動売上47万1千枚で1位初登場。前作「共鳴」の初動40万枚(1位)からアップしています。

2位はSEKAI NO OWARI「Habit」が先週の4位からランクアップ。ベスト10入りから5週目にして徐々に順位を上げ、ベスト3入りしました。ミュージックビデオで披露されているダンスが話題となりTikTokなどでバズった影響でランクアップ。You Tube再生回数で1位を獲得したほか、ストリーミング数でも2位を獲得。今後、ロングヒットとなりそう。ただ、純粋に「曲の良さ」ではなく、「MVのダンスが話題でヒット」というヒットの仕方には、若干ひっかかるところもあるのですが・・・。

3位にはOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が先週の2位からワンランクダウンでベスト3をキープ。これで9週連続のベスト10ヒットとなっています。特にストリーミング数は今週8週連続の1位となっており、ロングヒットの大きな要因に。You Tube再生回数がここに来て3位から6位とダウン傾向なのが気になりますが、まだまだヒットは続きそうです。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位にモーニング娘。'22「Chu Chu Chu 僕らの未来」がランクイン。CD販売数は2位でしたが、ダウンロード数17位、ラジオオンエア数41位、PCによるCD読取数15位、Twitterつぶやき数59位、その他はランク圏外となっており、総合順位はこの順位に。オリコンでは初動売上10万枚で2位初登場。前作「Teenage Solution」の12万枚(2位)よりダウンしています。

5位には韓国の男性アイドルグループBTS「Yet To Come(The Most Beautiful Moment)」が初登場。ニューアルバム「Proof」からのリード曲で、ダウンロード数2位、ストリーミング数6位、ラジオオンエア数62位、Twitterつぶやき数42位、You Tube再生回数で3位を獲得しています。

9位初登場はAdo「新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED)」。アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」主題歌。ダウンロード数で見事1位を獲得。ただ、そのほかストリーミング数28位、ラジオオンエア数58位、Twitterつぶやき数30位、You Tube再生回数26位に留まり、総合順位はこの位置に。ちなみに作詞作曲はなんと中田ヤスタカ。ただ、彼女、いままで作詞作曲は基本的にボカロPなどネット系のミュージシャンたちが手掛けていました。売れちゃうと途端に売れっ子に走るんだ・・・とちょっと複雑な心境を抱いてしまいます・・・。

続いて今週のロングヒット曲ですが、まずTani Yuuki「W / X / Y」は今週5位から7位にダウン。先週まで6週連続で2位をキープしていたストリーミング数は3位にダウン。You Tube再生回数も6位から9位と下落傾向。ただ、これで10週連続のベスト10ヒットとなりました。

先週8位から6位にアップしたSaucy Dog「シンデレラボーイ」は今週、再び8位にダウン。ただ、ストリーミング数は3週連続で4位をキープしています。これで通算19週目のベスト10ヒットとなりました。

今週、優里は「ドライフラワー」が12位にダウン。ベスト10返り咲きは1週で終わりました。一方、「ベテルギウス」は10位にダウンしていますが、ベスト10をキープ。これで通算30週目のベスト10ヒットとなります。一方、Aimer「残響散歌」は今週11位にダウン。こちらもベスト10返り咲きは1週でストップです。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

| | コメント (0)

2022年6月14日 (火)

青森での生活を描く

Title:七号線ロストボーイズ
Musician:amazarashi

オリジナルフルアルバムとしては、コロナ禍が生じる直前にリリースされた「ボイコット」以来、約2年ぶりとなるamazarashiのニューアルバム。もっとも、同じ2020年に、コロナ禍が生じたその年を象徴するようなミニアルバム「令和二年、雨天決行」がリリースされており、そういう意味では、今回のアルバムに関しては、あまり久しぶりという感じはありません。

さて、そんな2020年にリリースされた2枚のアルバムは、どちらも個人的な年間ベストにランクインさせるほどの名盤でした。特に、デビュー当初はいわゆる「中2病バンド」的な印象を抱いたamazarashiの歌詞が、地面に足をつけてきたような印象があり、バンドとして一回りも二回りも成長を感じさせました。今回のアルバムに関しても、彼の出自である青森と、その生活にあらためてスポットをあてたような曲が目立つのが特徴的。ここらへんの傾向は「ボイコット」や、さらにその前の「地方都市のメメント・モリ」でも顕著でしたが、今回のアルバムでも、あらためて彼の原点を振り返るような歌詞が目立ち、また、そんな「青森での生活」をリアルに描くことが、amarazashiの歌詞の持つリアリティーの大きな要素となっていました。

そもそもタイトルである「七号線」自体、おそらく青森市内を走る国道7号線から取られたもの。1曲目「感情道路七号線」からして、この国道7号線の一部が、青森市内では「環状線」と呼ばれているみたいですね。さらにタイトルそのまま「アオモリオルタナティブ」では、タイトル通り、青森で懸命に暮らす人たちとの生活が描かれています。

「あっち行ってこっち行っても 君はもうきっと大丈夫
自分の成り立ちを知ってこそ 理想の成り行き描けるんだ」
(「アオモリオルタナティブ」より 作詞 秋田ひろむ)

という歌詞自体、彼がいかに自分の成り立ちを大切にしているか、心の支えとしているのかがうかがえます。さらに「かつて焼け落ちた町」は、1945年7月28日に起きた青森大空襲をモチーフとした曲。空襲に見舞われて、タイトル通り、焼け落ちた町の中で懸命に生きた人々を綴った歌詞が非常に心に響きます。さらに同じく青森での生活をテーマとした「戸山団地のレインボー」も非常に印象的。最初、タイトルだけ見た時は、新宿にある戸山団地をイメージしたのですが、青森にも戸山団地があるんですね。ノスタルジックな歌詞に、日々の生活を必死に生きる中、その先にある希望を歌った歌詞が非常に印象に残ります。

他にも思春期の少年の心の葛藤を描いたタイトルチューンでもある「ロストボーイ」やある人への思いを切なく綴った「1.0」などが印象的。「少年は闇の中」と歌う「ロストボーイ」は、思春期の少年らしい自意識過剰な感じを歌うあたり、ちょっと「中2病」っぽくもあるのですが、ただ、そこらへんも含めて、amazarashiの大きな魅力と言えるでしょう。

サウンド的には、いつもと同様に、鬱々とした雰囲気を強調するような、ストリングスやピアノ、ヘヴィーなギターサウンドも取り入れて、メランコリックで叙情感あふれる内容が特徴的。ただ、必要以上に主張するわけではないサウンドやメロディーが、なによりも歌詞を際立たせているような印象を受けます。ここらへん、amazarazshiが何を聴かせたいのか、しっかりとしたバランス感覚を感じさせます。

ここ最近、傑作が続いている彼らですが、今回のアルバムも年間ベストクラスの傑作アルバム。特に歌詞については、心を揺さぶらせるような内容はすごみすら感じさせます。歌詞をかみしめつつしっかりと聴きこみたい、そんな作品でした。

評価:★★★★★

amazarashi 過去の作品
千年幸福論
ラブソング
ねえママ あなたの言うとおり
あんたへ
夕日信仰ヒガシズム
あまざらし 千分の一夜物語 スターライト
世界収束二一一六
虚無病
メッセージボトル
地方都市のメメント・モリ
ボイコット
令和二年、雨天決行


ほかに聴いたアルバム

20th Anniversary Tour 2021 Live at LINE CUBE SHIBUYA/LOVE PSYCHEDELICO

コロナ禍によって延期となり、1年越しの昨年5月からスタートしたLOVE PSYCHEDELICOの20周年記念ツアー「LOVE PSYCHEDELICO 20th Anniversary Tour 2020」。そのうち、7月10日に行われた、東京の渋谷公会堂(わけわかんないネーミングライツがついているのですが、あえてこう書きます)で行われたライブの模様を収録したライブアルバム。20周年の記念ライブということでベスト盤的な選曲となっており、ブルースやルーツ志向のロックの影響も強いサウンドはやはりカッコよさを感じます。LOVE PSYCHEDELICOの魅力のつまったライブアルバムとなっていました。

評価:★★★★★

LOVE PSYCHEDELICO 過去の作品
This Is LOVE PSYCHEDELICO~U.S.Best
ABBOT KINNEY
IN THIS BEAUTIFUL WORLD
LOVE PSYCHEDELICO THE BEST I
LOVE PSYCHEDELICO THE BEST Ⅱ

15th ANNIVERSARY TOUR-THE BEST-LIVE
LOVE YOUR LOVE
LOVE PSYCHEDELICO Live Tour 2017 LOVE YOUR LOVE at THE NAKANO SUNPLAZA
"TWO OF US"Acoutsic Session Recording at VICTOR STUDIO 302
Complete Singles 2000-2019

| | コメント (0)

2022年6月13日 (月)

バリエーションに富んだ心地よいハウスミュージック

Title:LUZ/Quest for Fire
Musician:Axel Boman

スウェーデンのハウスミュージックのDJ、Axel Bomanのニューアルバム。今回のアルバムはLP3枚組となる大作。「LUZ」「Quest for Fire」という2つのアルバムを合わせたような構成になっており、そのため配信サイトでは両者が別のタイトルとして登録されています。もっとも、3枚組の大作、とはいえ「LUZ」は9曲入り全37分、「Quest for Fire」も全9曲入り45分、両者合わせても82分とCD1枚におさまる内容となっています。

・・・といっても、Axel Bomanは音源を聴くのもはじめてながら、その名前も初耳。もちろん、残念ながらLPプレイヤーは所有していないので、配信で聴いてみた作品となりますが、今回、Pitchforkなどでも高い評価を得ていたことが聴いてみたきっかけ。結果として、全編、ポップで心地よいリズムとサウンドが楽しめるハウスミュージックが繰り広げられており、満足度の高いアルバムとなっていました。

もともと「LUZ」「Quest for Fire」という2タイトルの作品としたのは、それぞれコンセプトの異なる作風だからということ。基本的にはどちらもテンポのよいエレクトロなハウスミュージックを軸としてスペーシーなサウンドを聴かせてくれる構成となっているのですが、「Quest for Fire」はよりビート感の強い作風に、「LUZ」はアップテンポながらもより爽やかでメロウさも感じさせる作風になっています。

また、そんな中でもバラエティーに富んだ作風も魅力的で、例えば「Atra」ではラテン風のパーカッションにフリーキーなサックスが加わるサウンドとなっており、生音的な感触が魅力的。ラストとなる「Les Levres Rouges」でもダビーなアレンジを聴かせてくれます。一方、「Quset for Fire」の「Sottopassaggio」「Regret Lasagna」あたりは80年代っぽい、ちょっとシティポップな色合いと懐かしさを感じさせるサウンドが魅力的な作品となっています。

全体的にはポップなメロディーラインがしっかりと流れている曲ばかりで、特に「LUZ」に収録されている「Out Sailing」「Hold On」など、メロディアスな歌を聴かせてくれ、そのポップな要素がよりクッキリとあらわれています。そしてなんといっても気持ちよかったのは、疾走感あるサウンドを聴かせるトランシーな楽曲。「Jeremy Irons」はまさにそんな疾走感あふれるサウンドにとても心地よさを感じますし、特に気持ちよかったのは、スペーシーでミニマルテイストなサウンドがトランシーなリズムで展開していく「Edgeware Rd」で、聴いていて軽くトラップできそうな気持よさになっています。

終始、心地よさを感じさせるハウスミュージックの傑作アルバム。LP盤のみリリースということで、いかにもクラブ向けといった感じなのですが、ストリーミングでも普通に聴けるので、広いリスナー層が十分楽しめる、いい意味でポップなアルバムだと思います。ハウス、テクノ、エレクトロ系が好きなら文句なしにお勧めの作品です。

評価:★★★★★

| | コメント (0)

2022年6月12日 (日)

活動再開!

2018年に、不倫騒動から突然の引退を表明した小室哲哉先生。その後、大方の予想通り、2年程度で引退を撤回し、活動を再開。2020年にはTM NETWORKとしてもファンリクエストによるベストアルバム「Gift from Fanks T」「Gift from Fanks M」をリリースしましたが、2021年には活動再開を表明。これに伴い、隔月3回連続のオンラインライブを行った後、2組同時リリースとなるライブベストアルバムがリリースされました。

Title:LIVE HISTORIA T 〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
Musician:TM NETWORK

Title:LIVE HISTORIA M〜TM NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜
Musician:TM NETWORK

小室哲哉があれだけ短期間で引退を撤回し、活動を再開したことや、元妻のKEIKOの体調が小室哲哉の説明とは全く異なっていて、小室哲哉の行動に大きな疑問が持たれている点など、彼の言動についてはかなり賛否が分かれている・・・というよりも一般的には、かなり批判の対象となっています。ただ、個人的には(というか多くのFanksも同じかもしれませんが)小室哲哉に対して人間性はほとんど求めていませんし(笑)、ある意味、彼自体、子どものまま大きくなっちゃった大人みたいな部分があって、それが魅力でもあり大きな欠点でもあるわけなので、そのため、今回のTM復活に関しても、ファン近辺からの大きな批判はあまりない印象を受けます。そんなこともあって、今回の活動再開はやはり素直にうれしく感じますし、今回のライブベストについても、基本的には非常に楽しみにして聴いてみました。

今回のライブベストは、過去の彼らのライブから、ファン投票により人気の高かったパフォーマンスを選択。ただ、ソニーミュージックとavexの共同企画ということで、「1984-2015」というタイトルとなっているものの、ソニーミュージック所属時の1984年~1999年及びavex所属時の2012年~2015年の音源のみとなっており、その間のRojan Entertainment及びYOSHIMOTO R and C所属時のライブパフォーマンスについては収録されていないようです。もうちょっとなんとかならなかったのでしょうか・・・。

さてTM NETWORKのライブといえば、ライブでは原曲と比べてかなりアレンジを変えてくるのが特徴的。もっともこのリミックスという手法は、今となっては普通に受け入れられる方法ではあるものの、TMのようなメジャークラスのミュージシャンが実施するのは、特に彼らの活動初期の80年代ではかなり珍しかったように思われます。特に今回のライブアレンジで目立ったのが、ギターやバンドサウンドを前面に押し出し、よりダイナミックさを増したアレンジをほどこした曲で、ここらへんの生演奏を押し出した迫力あるサウンドはライブならでは、といった感じでしょうか。よりロックバンド然とした彼らの姿を感じることが出来ます。

そんなアレンジも含めて、彼らの代表曲の連続で、2枚組×2組=計CD4枚というボリュームある内容ながら、ほとんどダレることなく最後まで楽しめたアルバムだったのですが、ただ一方、正直なところ、今回のライブ盤のためリミックスをほどこした音源もあったのですが、音はあまり良くなかったように思います。特に全体的に音がかたまった感じに聴こえ、個々の音があまりクリアに聴こえてきませんでした。結果としてライブ会場ならではの臨場感のようなものが薄かった感じも・・・。いわゆるドンシャリという、いかにもJ-POP的なアレンジがほどこされていたのですが、ちょっとライブ音源としては物足りなさを感じました。

このライブアルバムとして音がいまひとつという、かなりのマイナスポイントはありつつ、それ以前に純粋にTM NETWORKの曲が楽しめたという点で下の評価に。ちなみに今回のライブ音源、1984年にライブで披露されつつ、その後、音源化されることなかった幻の曲「17 to 19」が初収録。非常にメランコリックなメロが印象に残るミディアムチューンで、いままで未収録だったのが不思議に感じられます。しかし、TM NETWORKのライブ、今まで行ったことのないライブの中で、最も足を運んでみたいライブ。今度、ツアーがあるので、なんとかチケットを確保したいのですが・・・。

評価:どちらも★★★★★

TM NETWORK 過去の作品
SPEEDWAY
TM NETWORK THE SINGLES 1
TM NETWORK THE SINGLES 2
TM NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
DRESS2
QUIT30
GET WILD SONG MAFIA
GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition
Gift from Fanks T
Gift from Fanks M


ほかに聴いたアルバム

アンドロギア/THE BACK HORN

純粋なオリジナルアルバムとしては、約2年半ぶりとなるTHE BACK HORNのフルアルバム。良くも悪くも仰々しさを感じるサウンドと、これでもかというほどの哀愁たっぷりのメロディーラインが大きなインパクト。そんな中でもラテンやカントリーの要素なども入れてきており、楽曲的なバラエティーも豊富。良い意味でベテランらしい安定感とある種の安心感を覚えさせてくれるアルバムといった印象。THE BACK HORNらしさを感じさせる1枚でした。

評価:★★★★

THE BACK HORN 過去の作品
BEST
パルス
アサイラム
リヴスコール
暁のファンファーレ
運命開花
BEST OF BACK HORN II
情景泥棒
ALL INDIES THE BACK HORN
カルペ・ディエム
この気持ちもいつか忘れる

| | コメント (0)

2022年6月11日 (土)

「One Night Carnival」を様々な解釈でユニークにカバー

Title:All Night Carnival

今年、結成25周年を迎える氣志團。この25周年を迎えるにあたって、トリビュートアルバムが完成しました。といっても氣志團のこと、決して一筋縄ではいかないトリビュートアルバムになっており・・・なんと、彼らの代表曲である「One Night Carnival」を様々なミュージシャンたちがカバーするという内容。全11曲、すべて「One Night Carnival」という構成のアルバムに仕上がっています。

思えばこの「One Night Carnival」という曲、もともとはインストバンドとして活躍していた彼らが、はじめて「歌モノ」といて歌った曲だそうですが、氣志團のコンセプトをすべて体現化している、非常に良くできた曲で、80年代から90年代にかけてのJ-POPのパロディー、当時のヤンキー文化などを上手く溶け込ませ、いい意味でわかりやすいパロディーに仕立てることによりユーモラスに聴かせることが出来る楽曲。氣志團のコンセプトがこの1曲に凝縮されているだけに、これ以降、彼らはこれを超える曲を書けていないのですが、それも仕方ない感がします。もっとも、「出オチ」感すらするこの曲から20年以上、第一線で活動を続けられる彼らの実力は、なにげにすごいものも感じるのですが。

音楽面でもインパクトが強い曲ですし、ネタ的にもいじりやすいこの曲。カバーしやすい曲とも言えるであろう曲なだけに、この曲だけをカバーするという今回の企画、なにげにそれぞれのミュージシャンたちが、しっかりとそれぞれの個性を生かした上でのカバーに仕上げていました。

浜崎あゆみのカバーは、いかにもヤンキーっぽいドスの効いたボーカルが印象的。個人的に、浜崎あゆみって、なぜあれだけ売れたのか、今一つ疑問のあるミュージシャンなのですが、ただこのカバーを聴く限りではある種の格の違いなようなものも感じました。WANIMAのカバーも、普段の陽天気なパンクロッカーというイメージを一新するような凝ったアレンジが魅力的ですし、スカパラも、初期の彼らを彷彿とさせるような、くすんだ雰囲気を醸し出し、同曲の持つ「不良性」を前面に押し出したインストアレンジが印象的。打首獄門同好会も彼ららしいメタルの要素に「和」の要素を加えたユニークなアレンジが耳を惹きます。ラストのももクロも良くも悪くも彼女たちらしいアイドル然としたカバーになっていました。

個人的にもっとも「正しい解釈」をしたカバーに感じたのが鬼龍院翔のカバーで、エレクトロアレンジでのカバーは、氣志團とは別の方向から90年代初頭の雰囲気を感じさせるカバー。尾崎豊のパロディー部分は、尾崎豊の原曲のフレーズをそのまま入れ込むアレンジとなっていて、ユニーク。よく考えれば氣志團とゴールデンボンバーって、音楽性はちょっと違うものの、バンド(?)としての方向性は似たようなものを感じさせるだけに、相性のいい組み合わせだったのかもしれません。鬼龍院を含めゴールデンボンバーは最近、スキャンダルの影響で人気が急激に下落しているのですが、今回のカバーでもその実力を感じさせるだけにがんばってほしいところなのですが・・・。

そして本作の中でもっともインパクトがありユニークだったのは間違いなく木梨憲武によるカバー。楽曲を思いっきり和風に、浪曲や狂言的な要素を入れたカバーになっており(あくまでも「要素」であり、イメージとしての「浪曲や狂言」で本格的なものではありません)、インパクト満点。聴いていて笑いが止まらないのようなカバーとなっており、木梨憲武らしさが満開となっているユニークなカバーになっています。

逆にちょっとインパクトが薄かったのがBiSHや倖田來未で、それぞれももクロや浜崎あゆみの下位互換になっていた感がありました・・・。湘南乃風もちょっと印象が薄かったな。もっとも、インパクトばかりが強かった木梨憲武の次だったという、構成的に不利だった点も大きな要素だったのですが。

そんな訳でユニークなカバーがたくさんのインパクト満点のトリビュートアルバムだったのですが、ただ、残念だった点もあり、まず参加メンバーが基本的にavex所属のミュージシャンたちが目立ったという点。その結果ともからむのですが、参加したメンバーがちょっと「芸能界」方面に偏りすぎた感が強かったかなぁ、ということが気になりました。そのため、「One Night Carnival」のカバーとして、音楽的な側面を強調するのか、ネタ的な側面を強調するのか、二通りの解釈があるのですが、ネタ的な側面を強調したカバーがほとんどになってしまった点が残念。純粋に音楽的な側面を強調したカバーをしたのがWANIMA、湘南乃風、スカパラだけだったというのは、かなり淋しく感じました。

個人的には、もっと実力派のミュージシャン、バンドたちを呼んで、ネタにこだわらなくても「One Night Carnival」の音楽的な側面でも様々な解釈が可能、という点を聴かせてほしかったな、とは思います。そういう点では若干、片手落ちの感もあるカバーアルバムだった点は否めませんでした。

そんなちょっと残念な部分がありつつも、インパクト満載で素直に楽しめるアルバムであることも事実。参加メンバーそれぞれの個性が印象に残るとともに「One Night Carnival」の魅力をあらためて実感できたカバーアルバムでした。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

フレデリズム3/フレデリック

タイトル通り、これで3枚目のオリジナルフルアルバムとなるロックバンド、フレデリックのニューアルバム。マイナーコード主体のメロディーラインに打ち込みを入れてリズミカルなサウンドはいつも通り。ちょっとニューウェーヴや80年代風、ディスコなどの要素を加えつつ、全面的に、これぞフレデリックだ、という楽曲を聴かせてくれます。インパクトあるメロで中毒性は高いのですが、ただ一方、正直、似たような曲が多いというのがマイナスポイントで・・・売上的には若干下降気味なのですが、この点が大きな要因のような。

評価:★★★★

フレデリック 過去の作品
フレデリズム
TOGENKYO
フレデリズム2
ASOVIVA
ANSWER(フレデリック×須田景凪

angles/My Hair is Bad

3ピースバンドMy Hair is Badの、フルアルバムとしては5枚目となるアルバム。以前から、具体的かつドラマ性ある歌詞が魅力的で、今回のアルバムでも、特に禁断の愛を切なく描いた「綾」など、インパクトもある歌詞を聴かせてくれます。ただその反面、メロディーラインやバンドサウンドについては正直、平凡で特徴がなく、ちょっと残念な感じに。まあ、歌詞を聴かせるためには無難な内容にとどめている、と言えないことはないのですが・・・。これでメロディーがカチッとはまれば、かなりの傑作がリリースされる予感もするだけに、今後に期待したいところです。

評価:★★★★

My Hair is Bad 過去の作品
woman's
mothers
hadaka e.p.
boys

| | コメント (0)

2022年6月10日 (金)

バンド名の由来はあの名曲!

Title:Growing Up
Musician:The Linda Lindas

今、最も話題になっているガールズパンクバンド、The Linda Lindas。メンバー全員10代という若さで、さらにドラムスのミラ・デラガーザに至っては、若干11歳(!)。昨年5月、人種差別をテーマとした楽曲「Racist, Sexist Boy」の演奏動画がTwitterに投稿されると大きな話題を呼び、トム・モレロやレッチリのフリーなどといったそうそうたるメンバーが絶賛。オフスプリングやNOFXも所属したパンクロックのレーベル、エピタフ・レコードと契約を結び、ついにリリースされたデビューアルバムが本作となります。

このバンド名である「The Linda Lindas」という名前、日本人ならブルハの名曲を頭に思い浮かべる人が多いでしょうが、もともと日本映画の「リンダリンダリンダ」、さらにはそのタイトルの元となった「リンダリンダ」にちなむものだとか。ライブでは「リンダリンダ」のカバーも披露しているようです。また、メンバーはアジア系(ただし、日系ではなく中国系だそうです)及びラテン系アメリカ人によるグループになっており、「Racist,Sexist Boy」もコロナ禍の中で受けた人種差別が元となっているそうです。

そんな彼女たちの作品は、まさに正統派なガレージパンクといった印象。冒頭を飾る「Oh!」などもほどよくヘヴィーなギターサウンドを聴かせつつ、メロディーはポップ。キュートな彼女たちのボーカルもポップな印象をさらに強めています。その後も、軽快でメロディアスな「Growing Up」「Talking to Myself」を挟んで「Fine」はヘヴィーなギターサウンドに、シャウト気味でちょっと調子をはずしたようなボーカルは、まさにパンクロックの王道を行くような作風になっています。

その後も疾走感あるギターロックの「Nino」や、ヘヴィーな作風ながらメロがメランコリックな「Why」、ちょっとボッサ的な味付けのギターがアルバムの中でインパクトとなっている「Cuantas Veces」、ヘヴィーなギターにメランコリックなメロが印象的な「Remember」「Magic」とテンポよく続きます。1曲あたり長くて3分程度、短いと1分台という作品が続き、この展開の速さもいかにもパンクロック的です。

そしてラストを飾るのが話題となった「Racist,Sexist Boy」。いままでの中でももっともヘヴィーでメタリックなギターサウンドにシャウト気味のボーカルが印象的で、彼女たちの強い主張も感じられます。

歌詞も

「Racist, sexist boy
You are a racist, sexist boy
And to have really take the joy
Fake dance, shoot and destroy
You are a racist, sexist boy」
(「Racist,Sexist Boy」より Written by Eloise Wong & Mila De La Garza)

と、日本語訳が不要なほどかなりストレートな歌詞が印象的。特にコロナ禍の中、欧米ではアジア系への差別が社会問題となりましたが、そんな中でストレートに響いてくる歌詞の内容となっています。

かなり勢いのあるバンドサウンドを聴かせてくれる一方で、王道なだけに若干、目新しさのなさを感じてしまいますし、バンドサウンドとしてもメロディーラインにしても、それだけで聴かせるにはちょっとインパクトの不足感は否めません。また、昔なら、大人が眉をひそめていた「若者の叫び」のパンクロックの歌詞を、「大人」が絶賛する構造は、ビリー・アイリッシュでも見られましたが、若干、もやもやした感じが残ってしまいます・・・。

全体的には、まだまだこれからかな、とも感じるのですが、もっとも彼女はまだ10代。これからまだまだ伸びしろのあるバンドであることは間違いありません。そういう意味でも今後が非常に楽しみになってくる反面、大人の社会に飛び込んで、変につぶされたりしないことも願うのですが。ただ、これからへの期待も含めて、間違いなく今、チェックしておきたいバンドです。今年のサマソニに来日も予定しているとか。一度ライブも見てみたいなぁ。

評価:★★★★

| | コメント (0)

2022年6月 9日 (木)

今週も男性アイドルグループが並ぶ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

先週は男性アイドルグループが目立つチャートとなりましたが、今週もまた、男性アイドルグループのアルバムが上位に並びました。

初登場1位を獲得したのはジャニーズ系アイドルグループ、Sexy Zone「ザ・ハイライト」。CD販売数及びPCによるCD読取数1位を獲得。彼ら8枚目となるオリジナルアルバム。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上14万1千枚で1位初登場。直近作はベスト盤「SZ10TH」で、初動18万6千枚からダウン。また、オリジナルアルバムとしては前作「POP×STEP!?」の13万1千枚(1位)よりアップしています。

そして2位には、先週1位を獲得した男性アイドルグループJO1「KIZUNA」がワンランクダウンながらベスト3をキープしています。

3位は初登場。Vivid BAD SQUAD「Vivid BAD SQUAD SEKAI ALBUM vol.1」がランクイン。CD販売数及びダウンロード数3位、PCによるCD読取数8位。スマートフォン向けリズムゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」に登場するアイドルグループによるデビューアルバム。オリコンでは初動売上1万8千枚で2位初登場となっています。

続いて4位以下の初登場盤です。まず4位に韓国の男性アイドルグループSHINeeのメンバー、ONEWによる配信限定のEP盤「Who sings? Vol.1」がランクイン。ダウンロード数で見事1位を獲得し、総合チャートもベスト10入りです。

6位にはさだまさし「孤悲」がランクイン。CD販売数4位、ダウンロード数24位、PCによるCD読取数22位。2022年にデビュー50周年(!)を迎えた彼の約2年ぶり43枚目となるオリジナルアルバム。オリコンでは初動売上1万1千枚で4位初登場。直近作はフォークソングのカバーアルバム「アオハル 49.69」で、同作の9千枚(7位)よりアップ。オリジナルアルバムとしての前作「存在理由~Raison d'etre~」の1万枚(6位)からは若干のアップとなっています。

最後、10位には女性声優、楠木ともり「還らずの雨」がランクイン。CD販売数6位、ダウンロード数99位。4曲+そのインスト版4曲の計8曲入りのEP盤・・・というか、事実上のシングルで、そのためオリコンではシングルチャートで6位にランクイン(初動7千枚)となっています。ここらへん、最近、事実上のシングルでありながら、EP盤を名乗っている作品が多く、ここらへんの取扱いももうちょっとルール化してほしいのですが。オリコンは新曲5曲以下の場合、シングル扱いのはずで、本作は新曲4曲のためシングル扱い。ただ、今週オリコンアルバムチャートで13位にランクインしているLucky2「Brand New World!/DISCO TIME」は、新曲3曲(+カラオケ3曲)なにに、なぜかアルバムチャートなんですよね・・・。ここらへん、なんか事務所側への忖度があるんでしょうか??

そんな訳で今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2022年6月 8日 (水)

ロングヒット曲が盛り返す

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週のHot100は、初登場曲は少なく、ロングヒット曲が盛り返してきたチャートとなりました。

まず今週1位は秋元康系。日向坂46「僕なんか」がランクイン。CD販売数及びPCによるCD読取数1位、ダウンロード数8位、ストリーミング数42位、ラジオオンエア数50位、Twitterつぶやき数7位。オリコン週間シングルランキングでは初動売上44万2千枚で1位初登場。前作「ってか」の41万5千枚(1位)からアップしています。

2位3位には、次のロングヒットとなりそうな曲が並びました。2位はOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が先週の3位からランクアップ。3位米津玄師「M八七」が2位からランクダウンしています。「ミックスナッツ」はストリーミング数は7週連続1位を獲得。You Tube再生回数は先週から変わらず3位、ダウンロード数は4位から2位にアップしています。これで8週連続のベスト10ヒットとなりました。「M八七」はダウンロード数が2位から1位にランクアップ。You Tube再生回数も2週連続で2位獲得。ただ、ストリーミング数は5位から6位にランクダウンしています。

続いて4位以下の初登場曲ですが、今週、4位以下の唯一の初登場曲となるのが8位初登場YOASOBI「好きだ」。ダウンロード数及びラジオオンエア数3位、ストリーミング数39位、Twitterつぶやき数58位がランクイン。YOASOBIとしては珍しく、明るい雰囲気の軽いポップスに仕上がっています。

また、今週ロングヒット曲がランクアップし、ベスト10返り咲きを果たしています。まず優里「ベテルギウス」が11位から7位に、「ドライフラワー」が13位から9位にランクアップ。どちらも2週ぶりのベスト10返り咲き。「ベテルギウス」は通算29週目、「ドライフラワー」は通算75週目のベスト10ヒット。どちらもストリーミング数が「ベテルギウス」では6位から5位、「ドライフラワー」は10位から9位にランクアップしています。

またAimer「残響散歌」も先週の14位から10位にランクアップ。こちらは3週ぶりのベスト10返り咲きで、通算24週目のベスト10ヒット。こちらは特にYou Tube再生回数が8位から7位にアップしています。

一方、他のロングヒット曲は、まずTani Yuuki「W/X/Y」が先週の6位から5位にランクインし、9週連続のベスト10ヒットに。ここ数週、1ランクずつダウンを続けていましたが、ここに来て再びランクアップ。特にストリーミング数が6位連続1位を記録しています。

さらにSaucy Dog「シンデレラボーイ」が8位から6位にランクアップし、これで通算18週目のベスト10ヒットとなりました。ストリーミング数は先週から変わらず4位にランクインしています。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

| | コメント (0)

2022年6月 7日 (火)

とにかくカッコいい!!

Title:Fear Of The Dawn
Musician:Jack White

ソロ名義としては約3年ぶり。今や既にギターレジェンドとしての風格すら感じさせるJack Whiteの4枚目となるソロアルバムがリリースされました。もともと、彼の名前が世に広まったThe White Stripesの時代から、ブルースロックの影響を強く感じるガレージロックでロックリスナーを虜にしてきた彼。今回のソロアルバムに関しても、まずはロックリスナーからしてみれば、無条件でカッコいい!!と叫びたくなるようなロックが繰り広げられています。

彼の楽曲でカッコいいと思わせる最大の要素は間違いなく、そのギターのリフでしょう。1曲目「Taking Me Back」の思いっきりエフェクトをかけつつもヘヴィーに展開するギターリフにまずはグッと来るでしょうし、「The White Raven」のノイジーなギターリフも大きなインパクトに。「That Was Then,This is Now」も意外なポップなメロディーラインが耳を惹くのですが、ここでもメロディーに合わせたテンポ良いギターリフが耳に残ります。

ギターリフ主導のガレージロックで、昔ながらもハードロックの要素を強く取り入れているというのも大きな魅力なのですが、一方でギターサウンドにエフェクトも多く取り入れており、時としてサイケ的な要素も感じられる独特の音楽性も大きな魅力。特に「Eosophobia」の冒頭ではダブ的な要素も取り入れており、音楽性の幅広さを感じさせます。

また、「Hi-De-Ho」では、冒頭、歪んだギターサウンドでサイケ的にスタートしつつ、A Tribe Called QuestのQ-Tipがゲストで参加し、ラップが展開されています。さらに「What's the Trick?」ではヘヴィーなギターリフにシャウト気味なラップが入るミクスチャーロックなナンバー。さすがにHIP HOPやミクスチャーロックだけで「今風」といった時代ではないのですが、ただ、エフェクトを加えたギターサウンドといい、単純なルーツ志向とは少々異なった音楽性も大きな特徴となっています。

さらにグイグイと食い込んでくるヘヴィーなサウンドと反して、メロディーラインについては意外とポップな印象を受けるのも特徴的。特に「Morning,Noon and Night」ではヘヴィーなサウンドをバックに、意外とポップなメロを繰り広げていますし、ラストの「Shedding My Velvet」でもピアノも取り入れて聴かせるメランコリックなメロディーが印象に残ります。

前作「Boarding House Reach」ではさらにゴスペルやラテンなどの要素を取り入れて、自由度の高い音楽性が魅力的な作品になっていました。今回のアルバムに関しても、前作から引き続きHIP HOPの要素を取り入れるなど、様々な音楽性は感じさせます。ただ、前作に比べると、アルバムとしての統一感は増し、グッと引き締まったアルバムになったようにも感じます。ちなみに7月には、早くも今年2枚目となるアルバム「Entering Heaven Alive」もリリースも予定されているとか。かなり精力的な活動を続ける彼。その理由もわかる充実作でした。

評価:★★★★★

Jack White 過去の作品
BLUNDERBUSS
Lazaretto
Boarding House Reach


ほかに聴いたアルバム

GOLD/Alabaster DePlume

イギリスはロンドンを拠点に活動を続けているサックスプレイヤーによるニューアルバム。サックスでムーディーに聴かせる作風で、くすんだ雰囲気も魅力的。所々入るトライバルなサウンドも魅力的で、独特のサウンドを聴かせる構成は非常に魅力的。また、フォーキーだったり、哀愁感たっぷりだったりするメロも意外とポップで聴きやすさも感じます。ただ、19曲1時間強という構成は、長すぎるとい感じではないものの、似たタイプの曲が多く、ちょっと最後の方は飽きが来てしまった感も・・・。12曲程度の構成だったら、文句なしの傑作だったと思うのですが。

評価:★★★★

| | コメント (0)

2022年6月 6日 (月)

山中さわおらしさ満載!

Title:Muddy comedy
Musician:山中さわお

ご存じthe pillowsのボーカリスト、山中さわお。2018年のthe pillows30周年以来、the pillowsとしての新作は若干ご無沙汰気味ですが、昨年にはTHE PREDATORSのアルバムもリリース。さらにはこのたび、約1年4か月ぶりとなるソロアルバムもリリースしてきました。the pillowsの方も、ニューアルバムのリリースはないもののライブ活動は積極的に行っており、山中さわおとしてはかなり積極的な活動が目立ちます。

山中さわおのソロアルバムの前作「Nonocular violet」はバンドサウンド色がメインとなっており、いままでのソロアルバムと比べるとthe pillowsに近い色合いの作品となっていました。そして今回のアルバムも、前作と同様、the pillowsとして新作リリースとしては活動休止中ということもあるのでしょうか、前作以上にバンドサウンドが強く、ロック色の強い作品になっていました。

1曲目「タンブルウィード・ストーリー」からして、かなり重いギターサウンドが鳴り響くロックテイストの強いナンバー。タイトルチューンである「Muddy comedy」もヘヴィーなベースラインとテンポよいギターのリズムが印象的な楽曲に仕上がっており、ともすればthe pillows以上にロック色の強い楽曲に。さらに「愛のパラダイス」も同じように分厚いバンドサウンドが前に押し出されている作風になっています。ともすればthe pillows以上にヘヴィーで分厚いバンドサウンドを前に押し出した作風になっており、the pillows山中さわおによりロックな側面を求めているとしたら、かなり壺にはまるアルバムだったのではないでしょうか。

歌詞の世界についても、the pillowsと同じベクトルを向きながらも、ともすればthe pillows以上に山中さわおの世界観が押し進められたアルバムになっていたように感じます。まず印象的なのがタイトルチューンの「Muddy comedy」。

「現世はもう捨てた 生まれ変わりたいんだ
ラストシーンはキミと見つめ合ってるかな
人類は限界 早く滅ぼしてよ
次回作でもきっとキミと出会うだろう」
(「Muddy comedy」より 作詞 山中さわお)

と、この虚無的な世界観の中で、「キミとボク」だけの世界を追及する方向性は、まさに山中さわお節といった感じ。また「愛のパラダイス」の

「悪人は存在しない
親切な人しかいない
疑わしい裏なんてない
人生にリスクなどない」
(「愛のパラダイス」より 作詞 山中さわお)

なんていう、逆説めいたアイロニックな歌詞も、山中さわおらしくて最高です。

そんな中でも特に歌詞で印象的だったのが「その世界はキミのものだ」で、物語の世界に没頭する少年に対して

「心の中に拡がるキミだけの世界を
キミだけの自由を手放さなくていい
折り合わなくていいんだよ
誰かが何か言ってくる 正しさを説いてくる
キミの好きな物語を疑わなくていい
それはキミの世界だろ」
(「その世界はキミのものだ」より 作詞 山中さわお)

なんていうメッセージは、特に本好き、物語好きで、そういう物語に救われた経験のある人ならば、非常に共感でき、そしてうれしくなるメッセージではないでしょうか。

正直なところ、このサウンドと歌詞だったら、the pillowsのイメージの範囲内ですし、むしろthe pillowsとして演ってほしかったなぁ、ということを思わないことはありません。その点はちょっと気になってしまうのですが、ただ、それを差し引いても、山中さわおの演りたいことを演りたいだけ聴かせてくれた傑作アルバムに間違いありませんし、個人的には今年の年間ベストクラスの傑作だったと思います。ただ、次はそろそろthe pillowsの新作を聴きたいなぁ、とも思ったりもして。ともかく、山中さわおらしさ満載の1枚でした。

評価:★★★★★

山中さわお 過去の作品
DISCHARGE
退屈な男
破壊的イノヴェーション
Nonocular violet


ほかに聴いたアルバム

Honey&Darling/KANA-BOON

途中、ベスト盤のリリースはあったものの、約4年半ぶりと久しぶりとなったKANA-BOONのニューアルバム。ただ、この4年半の間に、ベースの飯田祐馬の失踪騒動とその後の脱退、ボーカル谷口鮪の体調不良による活動休止と様々なトラブルが生じました。その影響でしょうか、メジャーデビュー以降、すべてのフルアルバムをベスト10入りさせてきた彼らですが、本作はビルボードチャートもオリコンも最高位29位と少々厳しい結果となっています。ただ、作品としては決して失速した感はなく、軽快でポップなギターロックが楽しめる作品になっており、むしろバンドとしては様々な騒動を乗り越えて、落ち着いた影響でしょうか、本作を聴く限りでは状況は悪くないように感じます。これだけの作品を作れれば、また人気を取り戻すことは十分可能かと。まだまだ、これからの活躍も期待できそうな1枚でした。

評価:★★★★

KANA-BOON 過去の作品
DOPPEL
TIME
Origin
NAMiDA
KBB vol.1
アスター
KBB vol.2
ネリネ
KANA-BOON THE BEST

THE CAN/KICK THE CAN CREW

2017年にデビュー20周年を機に活動を再開したKICK THE CAN CREW。ただ、約14年ぶりとなるアルバム「KICK!」以降、アルバムのリリースがなかったため、また事実上の活動休止か?と思っていました。ただ、今年に入り新曲「Boots」が配信リリース。さらに実に約4年半ぶりとなるアルバムである本作がリリースされました。

3人を模した缶のジャケットも印象的な本作。全体的にはメランコリックなトラックや、それに伴ってメロディーを聴かせる楽曲が多く、ちょっと大人しい印象も受けるアルバム。ただ「YEAH!アガってこうぜ」のようなファンキーなトラックや、「今こそ寄ってこい」のようなRYO the SKYWALKERSやNG HEADを迎えたマイクリレーを聴かせるアルバムなど、しっかりインパクトを持って締める部分はしめており、いい意味でベテランらしい安定感のある良作に仕上がっていました。KREVAとしての積極的な活動は続いているのですが、KICKとしても、もうちょっと積極的に新曲を聴きたいなぁ。

評価:★★★★★

KICK THE CAN CREW 過去の作品
KICK!

| | コメント (0)

2022年6月 5日 (日)

ノスタルジックさを感じさせる久々の新譜

Title:Shuttle Loop
Musician:サイプレス上野とロベルト吉野

サイプレス上野とロベルト吉野、通称「サ上とロ吉」。デビューアルバムから既に15年を経過している中堅のHIP HOPユニットですが、意外なことにメジャーデビュー後はこれが2作目のアルバムとなります。また、オリジナルアルバムとしても約3年半ぶりとなるニューアルバム。途中、コラボ作のみを集めた企画盤「サ上とロ吉と」がリリースされていますが、純然たるオリジナルアルバムとしては少々久しぶりの作品となりました。

そんな彼らのニューアルバムですが、彼らの旧知のミュージシャンたちが数多く参加しています。「RAW LIFE」では鎮座DOPENESSとSTUTS、「MONEY」では漢 a.k.a. GAMI、「万華鏡」ではTARO SOUL、KEN THE 390といった昔からの仲間たちが、このアルバムには多く参加しています。このように昔ながらの仲間たちと作ったアルバムだからでしょうか、今回のアルバムは特にノスタルジックな雰囲気があふれるアルバムになっていたように感じます。

もともとサ上とロ吉といえば、横浜出身、それも「ドリームランド」出身であることを強調したユニットでした。もちろんHIP HOPの分野では、自らの出身地を強調したラッパーは数多くいます。そんな中でも彼らは特に、自分たちの出自を強調するラップを、いままで多くリリースしてきました。

そんな中でも今回は、例えば「おもしろおかしく」では昔の仲間との思い出をつづり、「RAW LIFE」でもいままでの彼らの活動を振り返るような内容になっており、「STANCE」もあらためてB-BOYとしてのスタイルをつらぬいた今までの歩みを振り返る内容になっています。特に特徴的だったのが「少年イン・ザ・DRM」で、タイトルそのまま、彼らの少年時代を振り返っているような内容のリリック。ノスタルジックな要素の多い今回のアルバムの中心的な作品となっています。

サウンド的にもバリエーションもあり、ミクスチャーロックなタイトルチューン「Shuttle Loop」からスタートし、ホーンやピアノを入れて暖かい雰囲気のトラックとなった「MONEY」、エキゾチックなトラックの「万華鏡」など、いい意味でこだわりのないバラエティー富んだトラックの音楽性は彼らならでは、最後まで飽きることなく楽しむことが出来ます。

ただ、そういった聴きどころが多い中でも今回のアルバム、ノスタルジックな要素が先に立ったからでしょうか、全体的に若干薄味で、インパクトが弱かったような印象があります。彼らのいままでのアルバムは、聴き終わった後、内容が強烈に印象に残る作品が多いのですが、今回のアルバムに関しては、聴き終わった後、正直なところ、これといった印象が残りませんでした・・・。良作だとは思うのですが、いままでの彼らの作品に比べると、ちょっと惜しさを感じてしまう作品。過去を振り返りすぎているのかなぁ・・・。

評価:★★★★

サイプレス上野とロベルト吉野 過去の作品
WONDER WHEEL
YOKOHAMA LAUGHTER
サ上とロ吉のINMIX~non stop rental~
MUSIC EXPRES$
TIC TAC
ザ、ベストテン 10th Anniversary Best(紅)
ザ、ベストテン 10th Anniversary Best(白)

コンドル
大海賊
ドリーム銀河
サ上とロ吉と


ほかに聴いたアルバム

Get Set/Awesome City Club

昨年、「勿忘」が大ヒットを記録。年末の紅白歌合戦に初出場を果たすなど、一躍知名度が高まったAwesome City Club。その「勿忘」も含む前作「Grower」からわずか1年超のインターバルでのリリース。バンドとして勢いがある・・・と見えるかもしれませんが、「勿忘」のヒットで注目が集まるうちに新たなアルバムをリリースしておこうという意図も見え隠れします。

というのも、率直に言って、本作はバンドとしての勢いをさほど感じられません。音楽的なバリエーションも増して、「勿忘」のヒットの余波を借りたような勢いも感じた前作に比べると、Awesomeらしさは健在ながらも、全体的にメランコリックなメロディーラインが目立ち、正直、ちょっと似たようなタイプの曲が並んでしまった本作は、前々作までの彼らの弱点であり、前作で克服したように見えたバリエーションの乏しさが戻ってしまった感はあります。1曲1曲については、男女ツインボーカルを上手くいかしたポップスが魅力的なのですが、全体的には前作には至らなかったかな、とも感じてしまった本作。売上的にも紅白出演後の作品にも関わらず、いまひとつ伸び悩んでいるのは、そういう点が理由なのかも?悪い作品ではないのですが、ちょっと残念にも感じた1枚でした。

評価:★★★★

Awesome City Club 過去の作品
Awesome City Club BEST
Torso
Catch The One
Grow apart
Grower

SIX KICKS ROCK&ROLL/ザ・クロマニヨンズ

15枚目となるザ・クロマニヨンズのニューアルバム。楽曲によってはレトロな要素があったり、メランコリックに聴かせたり、ビートを強調していたり、コミカルな歌詞を聴かせたりとバリエーションを聴かせつつ、基本的にはいつも通りのロックンロールを聴かせてくれます。ザ・クロマニヨンズも15枚目となり、どんどん楽曲のシンプル化も進み、サウンドもエッジが効いた感じも。そんな中、今回のアルバムは若干、ギターがより前面に押し出されていた印象も受けました。今回も安定の傑作。

評価:★★★★★

ザ・クロマニヨンズ 過去の作品
CAVE PARTY
ファイヤーエイジ
MONDO ROCCIA
Oi! Um bobo
ACE ROCKER
YETI vs CROMAGNON
ザ・クロマニヨンズ ツアー2013 イエティ対クロマニヨン
13 PEBBLES~Single Collection~
20 FLAKES~Coupling Collection~
GUMBO INFERNO
JUNGLE9
BIMBOROLL
ラッキー&ヘブン
レインボーサンダー
PUNCH
ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020
MUD SHAKES

| | コメント (0)

2022年6月 4日 (土)

「大人」なレッチリ

Title:Unlimited Love
Musician:Red Hot Chili Peppers

日本でも高い人気を誇るアメリカのロックバンド、レッチリことRed Hot Chili Peppersの約6年ぶりとなるニューアルバム。本作ではギタリストにジョン・フルシアンテが復活。「Stadium Arcadium」以来の参加となっています。また、前作「The Getaway」ではプロデューサーにデンジャー・マウスを起用。結果として賛否両論の内容になっていましたが、今回の作品はプロデューサーとして再びリック・ルービンを起用。そういう意味では、いつものレッチリに戻ってきたアルバムといえるかもしれません。

ただ、前作は非常におとなしい雰囲気の大人のアルバムに仕上がったという印象のある彼ら。今回のアルバムに関しては、その印象がさらに強くなった感じがします。彼ららしいファンキーなリズムを全面に押し出したような作品は少なめ。代わりに、メランコリックなメロディーラインを前に押し出して、曲を聴かせるような楽曲が、さらに増えた感もあります。

例えば1曲目を飾る「Black Summer」などは、まさにそんな哀愁感あふれるメロディーラインが前面に出てきて、歌を聴かせる楽曲になっていますし、「Note the One」などもメランコリックなメロディーをしっかりと聴かせてくれます。先行シングルとなっている「These Are the Ways」も落ち着いた雰囲気のギターロックナンバー。終盤も「The Heavy Wing」もメランコリックに聴かせる楽曲ですし、ラストを締めくくる「Tangelo」に至っては、アコギ弾き語りでしんみりと聴かせる楽曲となっています。

もちろん一方では、レッチリらしいファンキーなサウンドはもちろん健在。「Aquatic Mouth Dance」はタイトル通り、ファンキーなリズムを軽快に聴かせてくれる楽曲ですし、先行シングルの「Poster Child」なども、ミディアムテンポで聴かせる楽曲ながらも、レッチリらしいファンキーなグルーヴ感をしっかり聴かせてくれるのはさすがといった感じ。しっかりとファンキーなグルーヴ感を聴かせてくれる曲は、このほかにももちろん多く収録されています。

ただ、全体的には安定感ある内容にはなっているのですが、一方では卒のなさを感じさせる内容に。賛否両論あったとはいえ、新たなチャレンジを感じさせた前作と比べると、全体的には無難な内容になった感はありますし、良くも悪くも「大人のロック」という、誉め言葉がどうなのか微妙な形容詞も頭に浮かんでくる作品になっていました。

また、全17曲1時間13分というちょっと長い収録曲も、6年間というインターバルで作りためた、といった感じなのでしょうが、正直なところ、ちょっと間延びしてしまった印象も・・・。個人的には、いままでの作品のように1時間程度で納めれば、印象的にはグッと良くなったような気もします。まあ、もっとも間違いなく悪いアルバムではないと思いますし、レッチリらしさはしっかりと健在ですし、久々のアルバムとしてファンとしても満足感はある作品だったのではないでしょうか。そういう作品をしっかり出せるあたりにも彼らの実力を感じた、そんな1枚でした。

評価:★★★★

Red Hot Chili Peppers 過去の作品
I'm With You
2012-13 LIVE EP
The Getaway

| | コメント (0)

2022年6月 3日 (金)

名古屋にこだわった映画

今日は最近見た映画の感想です。名古屋を拠点に活動を続け、デビュー35周年を迎えるスラッシュ・メタルバンドOUTRAGE。日本のみならず海外でも活躍する彼らですが、その彼らのデビュー35周年を記念した映画「鋼音色の空の彼方へ」を見てきました。

この映画、単純なOUTRAGEのドキュメンタリー映画ではありません。正直、公式サイトを見ても若干わかりにくさがあるのですが、劇中劇の形態を取るフィクション。OUTRAGEの映画「OUTRAGE THE MOVIE」を撮影するためにあつめられた4人の今時の若者を中心に、それぞれの若者が壁にぶつかりつつ、映画撮影を通じてOUTRAGEの遍歴と彼らを重ね合わせることにより、OUTRAGEに魅せられていくのと同時に、壁を乗り越え、さらには4人の間にも絆が生まれてくる、そんな「物語」になっています。以前、the pillowsが30周年記念として制作した映画「王様になれ」が、彼らのドキュメンタリーではなく、the pillowsを媒介とした若い男女の物語となっていましたが、スタイルとしてはそれに近いものを感じます。

正直言うと、OUTRAGEに関してはほとんど思い入れはありません。それでもこの映画に興味を抱いたのは、名古屋を拠点に活動する彼らということもあって、映画全編にわたって名古屋にこだわったという点。登場するキャストも名古屋に縁のある人たちばかりならば、撮影場所も全て名古屋市内。監督も、OUTRAGEの映像作品を手掛けた山田貴教監督がつとています。

そんなこともあって期待半分、不安半分で映画に臨んだのですが、結果としてはとても楽しめた映画で、満足して映画館を後にすることが出来ました。この映画の大きな魅力を一言で言うと、いい意味で非常にベタだった、ということ。OUTRAGE役として登場するのは、いかにも今時の若者といった感じの4人。その4人がそれぞれの物語を展開していくのですが、それぞれがわかりやすい形で悩みを抱えていて、わかりやすい形でトラブルが発生して、わかりやすい形で乗り越えていく・・・と書くとかなり陳腐な感じがするのですが、ただ、悪い意味でひねくれた部分がなく、素直に映画に没頭することが出来る展開になっていました。

また、この監督自体、物語の描き方としてベタではあるものの非常にあっさりした描き方をしており、必要以上に説明的な内容だったり、感情過多な内容は避けており、ある程度以上の解釈は、観客に投げるような撮り方をしていました。特に今回、名古屋が舞台で名古屋にこだわった、という内容なのですが、そこで不安してあがるのが、ベタベタな名古屋弁ばかりが登場し、ステレオタイプな名古屋の描き方をされることでした。確かに、コメダやら世界の山ちゃんやら、いかにも名古屋的なアイテムは登場するのですが、基本的にメインキャストは名古屋弁を話しませんし、変にステレオタイプな名古屋の表現は登場してこず、そういう意味でも安心してみることが出来ました。

個人的には非常に楽しめた映画。見ようかどうか迷っていたのですが、見て正解でした。ただ、一方、正直なところ映画としての「粗さ」も目立ったのですが・・・ここらへんはネタバレ混みの感想で。

(以下、ネタバレ込みの感想です)

続きを読む "名古屋にこだわった映画"

| | コメント (0)

2022年6月 2日 (木)

男性アイドルグループが並ぶ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週のアルバムチャートは男性アイドルグループが上位に並ぶチャートとなりました。

まず1位を獲得したのはJO1「KIZUNA」。韓国の人気オーディション番組「PRODUCE 101」の日本版「PRODUCE 101 JAPAN」の合格者によって結成された、和製K-POPの男性アイドルグループ。CD販売数及びダウンロード数で1位、PCによるCD読取数で4位を獲得し、総合順位で1位を獲得しています。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上26万枚で1位初登場。前作「The STAR」の15万8千枚(2位)よりアップ。

さらに3位には韓国の男性アイドルグループATEEZ「BEYOND:ZERO」がランクイン。CD販売数2位、ダウンロード数27位、PCによるCD読取数59位。国内盤では2枚目となるミニアルバム。オリコンでは初動売上3万8千枚で2位初登場。国内盤の前作「Into the A to Z」の1万枚(6位)からアップしています。

以下も、韓国の男性アイドルグループがズラリ。4位にTHE BOYZ「SHE'S THE BOSS」(CD販売数4位、ダウンロード数70位)、8位にASTRO「Drive to the Starry Road」(CD販売数6位、ダウンロード数65位、PCによるCD読取数66位)、9位にiKON「FLASHBACK」(CD販売数9位)がそれぞれ並んでいます。オリコンではTHE BOYZが3位(初動3万5千枚)、ASTROが6位(初動1万5千枚)、iKONが10位(初動7千枚)。THE BOYZは2枚目となる国内盤のミニアルバム。国内盤の前作「Break Dawn」の初動2万枚からアップ。ASTROは韓国盤の3rdアルバム。前作「All Yours」の7千枚からアップ。iKONは、こちらは4枚目となる韓国盤のミニアルバム。前作「I Decide」の3千枚(15位)からアップしています。

韓国のアイドルグループのアルバムは、どうもいつもリリース時期が固まる傾向があるような気がします。それぞれのアイドルの相乗効果を狙っているんでしょうか?そんな中に割り込むように日本から、avexのダンスグループAAAのメンバー、Nissy(西島隆弘)「HOCUS POCUS 3」が5位にランクイン。タイトル通り、3枚目となるオリジナルアルバム。オリコンでは初動売上3万3千枚で5位初登場。直近作はベストアルバム「Nissy Entertainment 5th Anniversary BEST」で、同作の6万枚(1位)からダウンしています。

さて、ベスト3に戻ると新譜がもう1枚。2位にMAN WITH A MISSION「Break and Cross the Walls Ⅱ」がランクイン。CD販売数3位、ダウンロード数2位、PCによるCD読取数3位。昨年11月にリリースされた「Break and Cross the Walls Ⅰ」の続編的なアルバムで、もともと両者を2枚組としてリリース予定だったものの、コロナ禍の影響を受ける音楽シーンや、その中でバンドを支えてくれるファンのために早く作品を届けるべく、1枚ずつのリリースとなったそうです。オリコンでは初動売上3万3千枚で4位初登場。その前作「Break and Cross the Walls Ⅰ」の3万6千枚(2位)から若干のダウンとなっています。

MAN WITH A MISSIONと言えば、先日、週刊誌でメンバーのKamikaze Boyの女性問題が報じられ、彼の活動自粛が発表されています。よく、MAN WITH A MISSIONのメンバーで、女性と歩いているところがわかったよな、と思う反面、ただ、女性問題なんていうのは、最終的に本人同士の問題である以上、不倫問題で活動自粛まで追い込む最近の風潮はかなり疑問に思います。この必要以上に委縮している下らない状況、なんとか誰か打破してほしいものですが。

今週、初登場盤はあと1枚。10位に「トップガン マーヴェリック:オリジナル・サウンドトラック」がランクイン。CD販売数16位、ダウンロード数5位、PCによるCD読取数30位。現在上映中の「トップガン」シリーズの最新作、映画「トップガン マーヴェリック」のサントラ。リードトラックはあのLady Gagaの新曲となっています。オリコンでは初動売上5千枚で15位初登場。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

| | コメント (0)

2022年6月 1日 (水)

米津、ヒゲダンが並ぶ

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週のHot100は、米津玄師、Official髭男dismという、今、最も人気のあるミュージシャンが並んでいます。まず2位は米津玄師「M八七」。先週の1位からダウンしたものの、You Tube再生回数は先週の3位から2位にアップ。ダウンロード数2位、ストリーミング数5位は先週の1位、4位からダウンしているものの、まだまだ上位に食い込んでいます。さらに3位にはOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が先週の4位からランクアップし、2週ぶりにベスト3返り咲き。ストリーミング数は6週連続1位と圧倒的な強さを見せており、You Tube再生回数も7位から3位にランクアップしています。どちらも各種チャートでいずれも上位にランクインしており、今後のロングヒットが期待できそうです。

ただ、その中で1位を獲得したのはジャニーズ系アイドルグループ。Hey!Say!JUMP「a r e a」が初登場で1位を獲得。CD販売数及びPCによるCD読取数1位、Twitterつぶやき数16位、その他はランク圏外となっていますが、総合順位で1位を獲得しています。テレビ朝日系ドラマ「家政夫のミタゾノ」主題歌。ちなみに作詞作曲はkaoru名義ですが、TOKIOの松岡昌宏が手掛けています。オリコン週間シングルランキングでは初動売上22万8千枚で1位初登場。前作「Sing-along」の19万8千枚(1位)からアップしています。

続いて4位以下の初登場曲ですが、4位に指原莉乃のプロデュースによる声優アイドルグループ=LOVE「あの子コンプレックス」が獲得。CD販売数は2位ながらも、ダウンロード数57位、ストリーミング数50位、PCによるCD読取数12位、Twitterつぶやき数19位となり、総合順位はこの位置に。オリコンでは初動売上14万7千枚で2位初登場。前作「The 5th」の11万4千枚(2位)よりアップ。

さらに9位には桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎「時代遅れのRock'n'Roll Band」がランクイン。本作は、桑田佳祐が、自分の同じ年齢の4人に声を掛けリリースされた楽曲で、コロナ禍やロシアのウクライナ侵略など、不安な日々が続く中、明るい未来と平和を願いチャリティーソングとしてリリースされた楽曲。収益の一部は世界の子どもたちの支援を行うNGO組織「セイブ・ザ・チルドレン」に寄付されるそうです。ダウンロード数及びラジオオンエア数で1位を獲得。Twitterつぶやき数54位、You Tube再生回数33位。

そして10位には刀剣男士 formation of パライソ「Free Style」がランクイン。ゲーム「刀剣乱舞」を元としたミュージカルから登場したユニットによる楽曲。CD販売数及びPCによるCD読取数3位ながらも、Twitterつぶやき数77位、その他のチャートは圏外となり、総合順位はこの位置に。オリコンでは初動売上7万3千枚で3位初登場。同シリーズの前作、刀剣男士 formation of 心覚「問わず語り」の4万6千枚(2位)からはアップしています。

続いてロングヒット曲ですが、まずTani Yuuki「W/X/Y」。今週、6位にランクインし、ついに8週連続のベスト10ヒットを記録しています。ダウンロード数は20位ながらストリーミング数2位、You Tube再生回数6位と上位にランクイン。ここ4週は、3位⇒4位⇒5位⇒6位ときれいにワンランクずつダウンしていますが、まだまだロングヒットが続きそうです。

Saucy Dog「シンデレラボーイ」は今週は7位から8位にダウン。これで通算17週目のベスト10ヒットに。ただ、ストリーミング数も3位から4位に下落傾向で、結果、最高位4位でベスト3ヒットは達成できなさそうです・・・。

一方、先週ベスト10に返り咲きた優里「ドライフラワー」は今週13位にランクダウンし、ベスト10返り咲きは1週で終了。さらに今週、「ベテルギウス」も11位にダウン。こちらもベスト10ヒットは通算28週で一度ストップとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

| | コメント (0)

« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »