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2022年1月11日 (火)

ポップセンスは永遠に

今回は、ここ最近リリースされた、ブライアン・ウィルソンのアルバム2作の紹介です。

Title:Brian Wilson:Long Promised Road(Original Motion Picture Soundtrack)
Musician:Brian Wilson

まず最初に紹介するのはブライアン・ウィルソンの新しいドキュメンタリー映画「Brian Wilson: Long Promised Road」のサントラ盤。配信限定でリリースされた作品ですが、なんといっても話題となっているのが1曲目「Right Where I Belong」で、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェイムスと共作&共演したという新曲が収録されています。そして、この曲が、現在、既に79歳となっている(!)彼のポップスセンスが全く衰えていないことを感じさせる名曲。ちょっとひねくれた、独特の構成でありつつも、非常にキュートなポップソングに仕上がっていて、往年のビーチボーイズを彷彿とさせる楽曲に仕上がっています。

そしてアルバムの前半は、90年代にアンディ・ペイリーと様々なスタジオでセッションを行っていた、いわゆる「アンディ・ペイリー・セッション」でお蔵入りとなっていた音源などが収録。さらに後半にはビーチ・ボーイズ名義でリリースされた曲の新録バージョンなどが収録されているようです。

そんな訳で、ドキュメンタリー映画のサントラ盤といえ、楽曲構成に関しては、かなりマニア垂涎の内容といった感じになっています。ただ、だからといって、それ以外のリスナーを突き放しているのかと言われるとそうではなく、アルバム全体、ブライアンらしいキュートなポップソングが並んでおり、ライトなファン層でも十分に楽しめる内容に。軽快なダンスチューン「Rock&Roll Has Got a Hold on Me」に60年代風のキュートなポップソング「Honeycomb」、60年代の王道を行くようなギターポップチューン「I'm Broke」などなど、最後の最後までポップなナンバーが並ぶ楽曲に仕上がっています。

あらためてブライアンのポップスセンスの魅力に触れることの出来る作品。マニアからライトなリスナー層まで十分に楽しめるサントラ盤として仕上がっていました。実に魅力的なポップスアルバムです。

評価:★★★★★

Title:At My Piano
Musician:Brian Wilson

そして、こちらは純然たる新作。ビーチ・ボーイズ結成60周年を記念してリリースされた作品だそうで、彼にとって初となるピアノ・ソロ・アルバム。「God Only Knows」「Wouldn't It Be Nice」「Good Vibration」といったビーチ・ボーイズの名曲の数々をピアノ1本のみで聴かせるインストのアルバムとなっています。

まあ、ビーチ・ボーイズの曲をピアノでそのままカバー、演奏したアルバムということで、良くも悪くも印象そのまま。もともと、メロディーラインは非常に優れた曲なわけで、それをピアノ1本でカバーして悪い出来になるわけはありません。ただ一方、単なるインスト作なので、目新しさはほとんどなく・・・。あえて言えば、メロディーラインの良さを再認識させられて、演奏形態がどうであれ、ビーチボーイズの作品には変わらないということを再認識しました。

そういうこともあって、純然たる新作なのですが、アルバムの方向性としては、前述のサントラ盤以上にファン向けのアイテムといった感じだったかもしれません。もちろん、ピアノでカバーした作品は名曲揃いなだけに悪い内容な訳ありません。そういう意味ではファンとしては聴いて損のない1枚かと。まあ、それよりなにより、79歳になってまだまだ元気そうな彼の姿を感じられるのが一番うれしいのですが。

評価:★★★★

Brian Wilson 過去の作品
That Lucky Old Sun
Reimagines Gershwin
In The Key Of Disney
No Pier Pressure

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