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2021年9月28日 (火)

KREVAの日にサプライズリリース

Title:LOOP END/LOOP START
Musician:KREVA

9月8日はKREVAの日・・・まあ、9(ク)0(レ)8(バ)のごろ合わせなのですが、毎年、何らかの企画が実施され、特に「908 FESTIVAL」と題して、コロナ禍以前は大規模なライブイベントが開催されていたりもしました(昨年もオンラインで実施されたようです)。そんな中、今年は9月8日になんとニューアルバムがサプライズリリースされました。今年は「908 FESTIVAL」は残念ながら実施されなかったのですが、それの代わりとしてはファンとしてはとてもうれしいサプライズリリースとなりました。もっともサプライズリリースとはいえ、先行シングル曲もしっかりと収録されており、そういう意味では、通常のオリジナルアルバムと全く遜色のないフルアルバムとなりました。

楽曲的には、エレクトロサウンドを用いつつ、メランコリックな雰囲気のトラックやラップがメイン。基本的にはメロディアスな作風がメインとなっており、いつものKREVAと同様、いい意味でポップで聴きやすさを感じさせる作風となっています。特に前作「AFTERMIXTAPE」では様々な作風に挑戦しており、若干統一感の欠ける部分は感じさせつつも、それが魅力的だったのに対して、今回のアルバムは全体的に統一感のある内容に。ただ一方で、似たようなタイプの曲が多く、良くも悪くもいつものKREVAといった感じの作風になっていました。

ただ一方で、今回豪華だったのはゲスト陣。これは前作も豪華なゲストが参加していたのですが、先行シングルが多く収録されている点も影響しているのでしょうが、多くの豪華ゲスト陣が参加しています。「って」「素敵な時を重ねましょう」では女性ボーカリストのSONOMIが参加。特に「素敵な時を重ねましょう」はKREVAとのデゥオにようになって清涼感ある歌声を聴かせてくれますし、「タンポポ」では最近人気のラッパー、ZORNが参加。KREVAとは異なる声色、スタイルのラップが楽曲にインパクトを与えています。さらに「Fall in Love Again」では三浦大知が参加。安定感のある、伸びやかな歌声を聴かせてくれています。

さらに今回印象に残ったのがその歌詞。まず印象に残るのは「In the House」で、このフレーズ自体、HIP HOPにおいてよく使うスラングなのですが(「~がここに居る」という感じで使います)、そのフレーズを上手く利用しつつ、このコロナ禍での状態や不安などを読み込んでいる歌詞が印象的。途中「いつか光は差す?」と綴りながら、最後の最後で「いつか光は差すよ」と締めくくる構成も印象に残ります。また「よ ゆ う」も、冒頭、おそらくライブなどのイベントがコロナ禍で全キャンセルになった通知の電話からスタートするのですが、そうやって与えられた暇な時期を「猶予」と表現した上で「並び変えりゃ余裕」と歌い、そんな中でも前向きに進もうというメッセージを発しています。

他にも「変えられるのは未来だけ」というタイトルそのままの前向きな内容の楽曲があったり「『最初から自分から選んで、自分から狙って』」と前向きなメッセージを発する「って」や、同じく昨年コロナ禍の最中に発表されて、閉塞感のある時代の中での前向きなメッセージを綴っている「素敵な時を重ねましょう」のような曲まで、全体的にやはりこの暗い雰囲気が漂う今の状況だからでしょうか、より前向きな歌詞が目立つような感じがしました。

全体的には、上にも書いた通り、良くも悪くも似たような曲も多く統一感があるKREVAらしいと表現できそうなアルバム。シングル曲が並ぶ割りには、メランコリックな作品が多かったせいか、若干地味かな、という印象も受けたのですが、実力のある彼らしい、卒のないアルバムに仕上がっていたと思います。ファンとしてはかなりうれしかったサプライズリリース。コロナ禍の中、ライブもままならない状況で、このようなプレゼントはうれしいですね。でも、来年の9月8日は、満員のライブ会場での「908 FESTIVAL」の開催を強く望むのですが。

評価:★★★★

KREVA 過去の作品
心臓
OASYS
GO
BEST OF MIXCD NO.2
SPACE
SPACE TOUR
KX
嘘と煩悩
存在感
成長の記録 ~全曲バンドで録り直し~
AFTERMIXTAPE

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