映像作品としても完成度の高いパフォーマンスに
電気グルーヴ ON THE STAGE~恐怖!!町のブタイ~
会場 Zepp Haneda(オンライン) 日時 2021年6月26日(土)20:00~
先日はマキシマム ザ ホルモンの配信ライブを見たばかりなのですが、今日は続けて電気グルーヴの配信ライブ。昨年のコロナ禍の中の配信ライブは、やはり本当のライブとは当たり前ですが雰囲気が大きく異なっていて、以前ほど参加意欲が起きなかったのですが、それでもホルモンに電気グルーヴとライブを最も見てみたいミュージシャンの配信ライブとなっては見逃すわけにはいきません!ということで2日連続の配信ライブとなりました。
ホルモンとは異なり、電気グルーヴは完全に無観客でのライブ。この日はZepp Hanedaに設けられた狭い円形のステージからのライブ。サポートメンバーを含めて、みんな向かい合っての形のパフォーマンスとなりました。ライブはいきなり「電気グルーヴ10周年の歌 2019」からスタート。例の事件によって、リリース後すぐお蔵入りとなってしまった曲で、ライブで聴くのははじめてなのですが、コミカルな曲調と反してライブで聴くと、かなりのカッコよさを感じさせます。なによりピエール瀧が歌う姿にグッとくるものがありました。
ライブはそのまま「MAN HUMAN」「顔変わっちゃってる。」に進みます。「顔変わっちゃってる。」もコミカルな歌詞なのですが、ライブで聴くと、強いビートのサウンドと合わさり、楽曲のカッコよさがかなり増している印象を受けます。その後も「The Big Shirts」から「モノノケダンス」へ。ここらへんは最近のライブでの定番曲ですね。1曲目から全く切れない演奏で続いていきます。ステージの照明も落とされており、全体的にはライブハウスなどでのライブというよりも、クラブでのパフォーマンスという印象のステージになっていました。
そこから続くのはちょっとレア曲気味な「SHAME」。シングル「SHAMEFUL」のカップリング。彼ららしいシニカルでユニークな歌詞が印象に残ります。さらにこれはかなり懐かしい!アルバム「UFO」からのナンバー「B.B.E.(Bull Beam Express)」へ。こちらも同じく、かなりユニークな歌詞をラップで展開する初期の彼ららしい曲なのですが、強いビートにヘヴィーなギターも流れるロッキンなテイストも強いアレンジに。楽曲がもともと持っていたカッコよさに気が付かされるパフォーマンスになっていました。さらにそのまま「SHAMEFUL」へと続いていきます。
ロッキンな色合いが強かったここまでと一転、「ガリガリ君」ではよりテクノ色が強くなり、さらに軽快なリズムが心地よい「Missing Beatz」から「Upside Down」「Fallin' Down」と軽快で爽やかなリズムの強いナンバーが続いていきます。曲間も途切れることなく、一気にパソコンの前をダンスフロアへと変えていきます。その後もメランコリックな「柿の木坂」から、かなり懐かしい「A」からのナンバー「猫夏」から「Set You Free」へと切れ間なく進んでいきます。ここらへんはリズミカルなナンバーながらも比較的メロウなメロディーを聴かせるチューンが続き、若干チルアウト気味な雰囲気になっていました。
そこから一転「Flashback Disco(is Back)」に進み、再びパソコンの前は即席のディスコフロアへ。そして最後は「ユーフォリック」で締めくくり。約1時間20分程度でライブは幕を下ろしました。
最初から最後までMCは一切なし。曲間もほぼ途切れず、全17曲、一気に展開していくステージで、上にも書いた通り、どちらかというとクラブ志向の、「真面目な」側面を強調した電気グルーヴのステージとなっていたのですが・・・すごくカッコよかった!バックにはVJによる映像も流れる中、円形となっているステージは普段のライブとは異なる雰囲気ですし、またほどよく切り替わるカメラワークも非常によくできていて、配信ライブというよりも、これが一つの映像作品のように完成度の高いパフォーマンスを見せてくれました。これ、ライブ配信なのでアーカイブも数日で終わってしまうのですが、あらためてDVDなどでリリースされないかなぁ。そう感じてしまうほどの配信ライブならではの素晴らしいパフォーマンス映像。コロナ禍にあって配信ライブを何本も見てきましたが、個人的にライブ映像としてはいままででベストだったかも。ここらへん、無観客の配信ライブでもそれはそれで無観客ライブの強みをしっかりと生かした、電気グルーヴらしい素晴らしいライブになっていました。
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