2020年年間ベストアルバム(洋楽編)その1
毎年恒例、年間私的ベストアルバムの紹介。本日から洋楽編2回、邦楽編2回にわけて、4回にわたって掲載する予定です。まず洋楽の10位から6位まで
10位 ULTRA MONO/IDLES
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このジャケット写真が、妙に笑えてきて印象に残るようなアルバムですが・・・イギリスのポストロックバンドによる最新作。前作「Joy as an Act of Resistance.」も2018年の年間ベストアルバム3位に選出するなど非常に気に入ったアルバムだったのですが、それに続く本作も傑作アルバムに。ヘヴィーなバンドサウンドにシャウト気味のボーカルながらも、メロは意外とポップという構成が気持ちよく、聴いた後にいい意味で「ロックを聴いた」という満足感が得られるバンド。前作以降、グッと注目度も増したようで、日本でも知名度が上がってきています。これからが非常に楽しみです。
9位 evermore/Taylor Swift
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2020年は新型コロナウイルス蔓延の影響でライブイベントが軒並み中止。それで暇となった影響もあるのでしょうか、「意外な新譜」のリリースも相次ぎました。Taylor Swiftのまさかの年間2枚目となるアルバムリリースとなった本作もそんな1枚。7月にリリースされたアルバム「folklore」も傑作でしたが、それに続く本作も、文句なしの傑作アルバムでした。というよりも、この2枚のアルバムで、彼女が立ちステージが、間違いなく一段高いものに上がったような印象が。ポップなメロディーラインが非常に素晴らしく、彼女の実力をあらためて感じさせる作品でした。
8位 MORDECHAI/Khruangbin
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2018年に来日した際、出演したフジロックでのステージも話題を呼んだ、アメリカはテキサス出身の3人組バンド。「タイ式ファンクグループ」と紹介される彼らのグルーヴ感は一種独特で、80年代のフィーリーサウンドを取り入れつつ、一方では60年代的なレトロさを合わせつつ、エキゾチックな雰囲気のグルーヴ感を醸し出しています。ループするサウンドに軽いトリップ感を覚えつつ、ねっちりとまとわりつくようなサウンドが非常に魅力的。コロナ禍が明けたら、是非ともライブで見てみたい、そう強く感じさせるアルバムでした。
7位 Untitled(Rise)/SAULT
本作は現時点ではアルバムレビューで未紹介となるアルバムです。2019年にリリースされた「5」「7」という2枚のアルバムが評判を呼んだイギリスのバンド、SAULTの作品。バンドのプロフィールが正式に明かされてらず、「謎のバンド」とも言われる彼らが、2020年にリリースした2枚の連作のうちの1枚。2020年に大きな話題となったBLACK LIVES MATTERに呼応してリリースされたもう1枚のアルバム「Untitled(Black is...)」と対となる本作は、ソウルやファンクをベースとしたサウンドで、未来への明るさを感じる全体的に明るい内容になっています。「Untitled(Black is...)」と合わせて2020年をまさに象徴するアルバムになっていました。
6位 RINGO DEATHSTARR/Ringo Deathstarr
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いままで紹介してきたアルバムは、いずれも2020年を代表するアルバムとして高い評価を得ていたアルバムなのですが、一方、本作はある意味、完全に自分の趣味かもしれません(笑)。上期ベストアルバムでも紹介しましたが、シューゲイザーへの憧憬をこれでもかというほど体現化したアルバム。シューゲイザーの影響を受けたバンドは今でも少なくありませんが、そんな中でも、これほどストレートにシューゲイザーのサウンドを体現化しているのは彼らくらいかも。聴いていて素直にとても心地よいアルバムでした。ちなみに1曲目のタイトルが「Nagoya」なのも高評価の要因かも。
そんな訳で、6位から10位までの紹介。明日は5位から1位まで一気に紹介します!
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