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2020年7月16日 (木)

活動休止前の初のベストアルバムが1位獲得

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

初のベスト盤が1位獲得です。

今週1位を獲得したのはロックバンドMrs.GREEN APPLE「5」。デビュー5周年となる7月8日に「フェーズ1」が完結し、活動休止及び事務所からの独立と「フェーズ2に向けた新たなプロジェクト"Project-MGA"」を開始した彼ら。「活動休止」というよりも、事務所を独立するので「大人の事情」で一時期、活動できなくなるだけじゃないの?といった気もするんですが、それはともかく、初のベストアルバムが見事1位を獲得しました。CD販売数は2位でしたが、ダウンロード数2位、PCによるCD読取数4位で総合順位で1位を獲得。Hot Albumsでは直近のオリジナルアルバム「Attitude」に続いて、2作連続で1位獲得となりました。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上4万8千枚で2位初登場。「Attitude」の2万6千枚(4位)より大幅にアップしています。

2位は女性アイドルグループBiSHの、こちらもベストアルバム「FOR LiVE-BiSH BEST-」がランクインです。CD販売数1位、PCによるCD読取数3位。こちら、BiSHの急きょリリースされたベストアルバムなのですが、コロナ禍で営業停止を余儀なくされているライブハウスやCDショップへの支援を意図してリリースされたアルバムで、発売はCDオンリーで、かつCDショップ及びCDショップの運営するECサイトのみで販売され、かつ収益全額がライブハウスに寄付される形となっています。

個人的にBiSHはその「売り方」などからはっきりいってしまって「嫌い」なグループなのですが、このベスト盤リリースに関しては手放しで絶賛したいところです。というのも、日本の、特にライブハウスに関しては、クラスターの発生源ともされ非常事態宣言が解除された中でも、いまだに以前のような本格的な営業再開の目途が見えていません。ただ、このコロナ禍にあって、特に大物ミュージシャンたちが実施するチャリティー系の寄付の相手先は医療機関ばかりが目立ちます(もちろん、ライブハウス救済活動を行っているミュージシャンたちも少なくありませんが、インディー系がメインとなってしまっています…)。個人的にはこれにはすごい疑問に思っていて、確かに医療機関に対する寄付も重要ですが、日本のポピュラーミュージック文化の基盤と言えるライブハウスが、今、非常に苦境に立たされています。そんな中、本来、ミュージシャンたちが真っ先に救うべき相手はライブハウスなのでは??と常々疑問に思っていました。そんな中、こういう形でしっかりとライブハウスを支えようとする彼女たちのスタンスは、あるべき姿だと個人的には思います。ほかももっと大物ミュージシャンたちによるライブハウス支援活動が続けばよいのですが…。

ちなみにオリコンでは初動売上4万9千枚で1位初登場。前作「CARROTS and STiCKS」の3万6千枚(4位)からアップしています。

3位にはTUBE「日本の夏からこんにちは」がランクイン。CD販売数3位、ダウンロード数5位、PCによるCD読取数9位。デビュー35周年を迎える彼らの約5年ぶりとなるオリジナルアルバム。まるで演歌のようなタイトルなのですが、そんなユーモラスも彼ららしい感じ。オリコンでは初動売上1万9千枚で3位初登場。直近作はノンストップMIX盤「35年で35曲"夏と恋"~夏の数だけ恋したけど」「35年で35曲"涙と汗"~涙は心の汗だから」のそれぞれ1万枚(7位)9千枚(8位)で、それよりはアップ。オリジナルアルバムの前作「Your TUBE+My TUBE」の3万枚(4位)からダウン。

続いて4位以下の初登場盤です。まず5位に女性アイドルグループももいろクローバーZのメンバー、佐々木彩夏のソロデビューアルバム「A-rin Assort」がランクイン。CD販売数5位、ダウンロード数12位、PCによるCD読取数21位。オリコンでは初動売上9千枚で6位初登場。

6位には人気上昇中のパンクロックバンドハルカミライ「THE BAND STAR」が初登場。CD販売数4位、ダウンロード数43位、PCによるCD読取数16位。オリコンでは初動売上1万枚で5位初登場。前作「永遠の花」の5千枚(11位)よりアップしています。

9位には宮川大聖「Symbol」がランクイン。いままで「みやかわくん」名義で活動を行ってきた男性シンガーソングライターが、本作より名義を本名に変更し、初のミニアルバムリリースとなりました。オリコンでは初動売上5千枚で8位初登場。前作「REBECCA」の1万2千枚(8位)よりダウンしています。

続いてロングヒット盤ですが、まずOfficial髭男dism「Traveler」。先週は3位にランクアップした本作ですが、今週は7位まで再度ランクダウン。ただ、PCによるCD読取数は今週も1位をキープ。またいずれもランクダウンしたものの、CD販売数8位、ダウンロード数7位といずれもベスト10をキープしており、まだまだロングヒットは続きそうです。

King Gnu「CEREMONY」も4位から8位にダウン。CD販売数は5位から11位、ダウンロード数も4位から8位にダウン。ただこちらもPCによるCD読取数は2位をキープしています。

一方、先週10位にランクアップしてきたあいみょん「瞬間的シックスセンス」は10位から11位にダウン。残念ながらベスト10返り咲きは1週で終了しています。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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