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2020年3月29日 (日)

約28年ぶり(!)のミュージシャン本

今回は最近読んだ音楽関連の本の紹介。今回紹介するのは個人的に大ファンで、アルバムがリリースする毎に当サイトでも取り上げられている男性シンガーソングライターKANちゃんのミュージシャン本「KAN in the BOOK 他力本願独立独歩33年の軌跡」です。

1987年のデビューから33年。完全にベテランミュージシャンの域に達している彼ですが、自身のミュージシャン本はこれが2冊目。前にリリースしたのは1992年に発売したエッセイ集「ぼけつバリほり」以来で、実に約28年ぶりとなります。ちなみにこの前作「ばけつバリほり」は「愛は勝つ」が大ヒットした翌年。まだ世間では「愛は勝つ」の国民的ヒットの余韻が残っていた頃。一般的には「愛は勝つ」の一発屋的に捉えられることの少なくないKANちゃんですが、28年の月日を経て、2冊目のミュージシャン本を発売できるあたりに、非常に根強い人気を感じさせます。ちなみにオリジナルアルバムの直近作「6×9=53」はベスト10ヒットを記録しており、その根強い人気のほどを伺わせます。

本書では、そんな彼の33年間の歩みが音楽ライターの森田恭子のインタビューという形で語られています。「愛は勝つ」の誕生秘話やパリ留学時のエピソードなど、興味深い話がいろいろと登場し、KANちゃん初心者でも彼の歩みが概観的に知ることの出来るインタビューとなっています。

ただ、この本で最も読み応えがあったのが、KANに縁のある様々なミュージシャンへのインタビュー。様々なミュージシャンのファンが多い、ある種「ミュージシャンズミュージシャン」という側面もあるのですが、今回は、熱心なKANのファンとして知られるaiko、Mr.Childrenの桜井和寿という超豪華ミュージシャンへのインタビューを収録。さらに「ホスキモ」としてライブでユニットを組んでいる、スタレビの根本要、スキマスイッチの2人、そして秦基博へのインタビューも実施されています。

その中でも特に読み応えがあったのはaikoへのインタビュー。本書ではaikoとKANの対談という形式になっています。aikoが熱心なKANのファンという話はもちろん以前から知っていたのですが、この対談を読むと、aikoがここまで熱烈なKANのファンだったのか…とあらためてビックリしてしまうと同時に、KANもaikoもファンの私にとっては非常にうれしくなってしまいます。aikoはこの対談で、完全に単なる一ファンとなってしまっているのですが、KANに対する歌詞への質問は熱心なファンならではといった感じで、KANの曲の歌詞に関する貴重なインタビューも収録されており、かなり読み応えのある内容となっていました。

「ホスキモ」のメンバーに対するインタビューもKANの人となりに関する話題。いろいろな意味で癖のある人なんだなぁ、というのはなんとなくはわかっていましたが(笑)、あらためてインタビューで知ることの出来るKANちゃんの人となりは興味深く読みことが出来ました。また、ミスチル桜井のインタビューに関しても、桜井のKANへの高い評価をあらためて知ることが出来ます。ミスチルの曲「Over」がKANの曲の影響を強く受けていることは知っていましたが、あの大ヒット曲「終わりなき旅」も、KANの「MAN」と「まゆみ」を合体させたような曲だったんですね・・・。aikoといいミスチル桜井といい、KANの日本の音楽シーンに与える影響の大きさをあらためて感じてしまいました。

正直なところ、税込みで2,500円という内容からすると、若干ボリュームは薄かったような印象は否めません。KANの歩みに関するインタビューに関しても、比較的一般的なエピソードが並んでおり、もうちょっと突っ込んで欲しかったかも、と思う部分もありましたし、彼の手掛けた全曲、全アルバムの紹介くらいあってもよかったような感じもします。ただもちろんファンとしては興味深い話はたくさん載っており、彼のファンであれば読んでみて損のない1冊だと思います。インタビューによると今年はアルバムリリースも予定しているとか。かなり楽しみ!それまで、この本を読んで、彼の待望の新作を待ちわびていたいと思います。

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