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2020年2月17日 (月)

70年代に一世を風靡したグループ

Title:ALICE ALL TIME COMPLETE SINGLE COLLECTION 2019
Musician:アリス

今回紹介するのは、かなり毛色の違うグループです。主に1970年代後半に活躍し、「冬の稲妻」「チャンピオン」などが大ヒットを記録し、一世を風靡した3人組フォークグループ、アリス。このグループ自体にあまりなじみがなくても、メンバーである谷村新司や堀内孝雄はその後も第一線で活動を続けているので、もっと若い世代でもご存じでしょう・・・・・・といっても、私自身、アリスが活動を続けていた時期は、まだ産まれていないか、ほとんど赤ちゃんだった頃なので、リアルタイムではなじみがありません。じゃあ、なんで聴いてみようかと思ったのは、実は私の両親、特に父親がよく聴いていて、子どもの頃、家族でのドライブの中でよく車の中で聴かされていた記憶があるから。2019年に6年ぶりに再始動したそうですが、そんな中、初となるオールタイムシングルコレクションがリリースされたため、これを機に一度聴いてみよう、と思い立ち、聴いてみた次第です。

ただ、大ヒット曲の「冬の稲妻」や「チャンピオン」などは、昔、車の中で聴いていた…とは違う文脈で、「懐かしのヒット曲」的な扱いで耳なじみありましたし、正直言って、聴いていてあまり「懐かしい」という感情は沸いてきませんでした。が、そんな私の耳にとまったのがDisc3に収録されている「BURAI」。1987年の再結成の際にリリースされたシングルで、当時、テレビ番組などで歌ったようですが、オリコン最高位34位とお世辞にもヒット曲とは言えないこの曲ですが、完全に聞き覚えがありました。ちょうど私が小学生だった頃。おそらく親が聴いていたのを聴いていたんだろうなぁ…という感情がわいてきて、どこか懐かしさすら感じてしまいました。

そんな個人的な思いはありつつ、ただ一方では率直な感想としては、良くも悪くも、いかにも日本の売れ線のグループだな、というのが彼らのシングルを通して聴いた最大の感想でした。一応ジャンル的にはフォークグループなのですが、60年代フォークのような社会派な側面は皆無。また、海外のフォークソングからの影響はほとんど感じません。また、特に後期の作品になるとロックやニューミュージック的な要素は強くなるのですが、こちらに関してもルーツを感じるような要素はほとんどありません。様々な音楽のジャンルを詰め込みながらも、ルーツをほとんど感じることが出来ないというのは、今の売れ線のJ-POPと同じ傾向。良くも悪くも実に日本的といった感じもします。

またフォークグループとしてスタートしながら、楽曲的には完全に歌謡曲。楽曲によってはムード歌謡曲や、さらに演歌に近いものすらあり、ここもスタートラインがフォークだろうがロックだろうが、行き着く先は歌謡曲になってしまう、という日本のヒットソングの宿命的なものを感じてしまいます。堀内孝雄なんかは、ソロデビュー後は演歌歌手となっていくのですが、いまから聴くと、この時代から演歌だったよなぁ…ということも感じてしまいます。

こうやって音楽を聴くのが好き、というのは親の、特に父親の影響が強いのですが、正直言って音楽的な趣味はほとんど引き継がなかったなぁ、というのはこのアルバムを聴いてあらためて感じてしまいました。とはいえ、一時代を築いたグループ。なんだかんだいっても今でも聴かせる曲は少なくありませんし、そこはたくさんのヒット曲を持っている彼ら。インパクトは十分。リアルタイムで聴いていた…という方はさすがに当サイトを見てくださっている方であまり多くないかもしれませんが、私みたいに「親が聴いていた」という方はチェックしてみても損はないかもしれません。意外なところで懐かしさも感じるかも。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

NOW WAVE/渡辺俊美&THE ZOOT16

TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美のソロアルバム。THE ZOOT16は彼のソロユニットなのですが、本作の名義上はTHE ZOOT16を「率いての作品」という形になっています。基本的な路線はいつもと同様で、ラテンテイストをふんだんに詰め込み、時にはジャジーなサウンドも加えた哀愁感たっぷりのメロディーラインを聴かせてくれます。目新しさはありませんが、その歌声も含めて、完全に彼の世界を構築しているといった感じ。ただ、Disc2としてインストがついているのですが、これが単なるカラオケになっていたのがちょっと残念…。

評価:★★★★

THE ZOOT16(渡辺俊美) 過去の作品
ヒズミカル
Z16
としみととしみ(渡辺俊美)

ゲンズブールに愛されて/DJ後藤まりこ

後藤まりこの新作は、「DJ後藤まりこ」名義でのリリースとなる、全編エレクトロの作品。彼女らしい破天荒でパンキッシュなナンバーも多い反面、アイドルばりの彼女の声を生かしたようなポップな曲も目立つ作品に。ただ、全体的には彼女のアバンギャルド的な要素は鳴りを潜めてしまい、悪くはないもののいまひとつおとなしくまとまってしまった感もあるアルバムに。良くも悪くもエレクトロサウンドを入れたことによってサウンドとして聴きやすくなり、ポップな側面が前に押し出されたアルバムになっていました。

評価:★★★★

後藤まりこ 過去の作品
299792458
m@u
こわれた箱にりなっくす

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