結成30周年の記念ライブ
フラワーカンパニーズ presents DRAGON DELUXE DELUXE
フラワーカンパニーズ/スピッツ
会場 名古屋国際会議場センチュリーホール 日時 2019年10月4日(金)
今年、結成30周年を迎えた名古屋出身のベテランロックバンド、フラワーカンパニーズ。その結成30周年を記念したライブイベントが先日、彼らの地元名古屋のセンチュリーホールで開催されました。以前から彼らが主催して行っていたライブイベント「DRAGON DELUXE」のさらに「DELUXE」と題された今回のライブ。以前、フラカンについては2011年におこなわれた今は亡き夏フェス「Rock on the Rock」でそのステージを見て、とても素晴らしいライブだったので一度見ていたい・・・と思いつつ、それから8年。今回のこのライブイベント開催を知り、じゃあ是非見てみよう、ということもありチケットを確保しました。
今回のライブイベント、ゲストミュージシャンの名前が伏せられており、一般販売が開始された後もしばらくは名前が公表されないような状況でした。そのため、おそらく発表されたらセンチュリーホールクラスはあっという間にソールドアウトしてしまうような大物なんだろうなぁ、という期待をしつつチケットを確保。そしてしばらくするとゲストミュージシャンがスピッツと発表。これにはおもわずガッツポーズしてしまいました(笑)。そんな訳で、通常ならアリーナクラスのライブではないとなかなかチケットが確保できないスピッツのステージを思いがけず彼らとしては狭めの会場で見ることが出来ました。
←そんな訳で、スピッツのおかげ(?)で見事、会場もソールドアウト。もっとも、フラカンのステージでは会場全体が盛り上がっていましたので、決してスピッツのみが目当ての観客が多かった訳ではなく、私のようにはじめて来た観客や久々に足を運んだファン、遠隔地からのファンも多かったのでしょう。当初開演時間をしばらくすぎると、まずはフラワーカンパニーズの4人がステージに姿を現します。まずは挨拶と開幕の宣言、そしてゲスト、スピッツの紹介と続き、まずは待望のスピッツの登場となりました。
メンバーのうち、ベースの三輪テツヤは素肌にサスペンダーデニムといういで立ち。このスタイル、フラカンのグレートマエカワのスタイルを真似ており、それで笑いのような歓声も(笑)。そしてライブは「ハイファイローファイ」そして「メモリーズ」とライブ映えするロックな曲が続きます。
その後は挨拶を兼ねたMCがあり、リリース予定の新譜「見っけ」からの新曲。さらに「魔法のコトバ」と続きます。そして、それに続いてはフラワーカンパニーズのナンバー「ビューティフルドリーマー」のカバー!これには会場からも大きな歓声が。その後のMCでは草野マサムネが「フラカンと自分たちって似たようなタイプのバンドなんだよね」「先日、RADWIMPSの『前前前世』のカバーをやったんだけど、全然違う。フラカンだと自分が思った通りに曲が展開していく」「きっと同世代のバンドだからなんだろうけど・・・」という話をしていました。
さらに最新シングルの「優しいあの子」を挟んだ後、「トンガリ'95」「8823」とライブ映えするアップテンポなナンバーが続き、最後は彼らの大ヒット曲「涙がキラリ☆」で会場を盛り上げ、約45分でステージから去っていきました。
そして15分程度のセットチェンジの後、お待ちかねのフラワーカンパニーズの登場。まずはいきなり彼らの代表曲「深夜高速」からスタート。さらには「はぐれ者賛歌」「永遠の田舎者」と続き会場を盛り上げます。以前のフェスの時にも感じたのですが非常に力強い迫力ある演奏にまずは惹きつけられつつ、MCへ。鈴木圭介が「普段は東京に住んでいるけど名古屋人です!」といったら、グレートマエカワに「普段は東京人って言ってるじゃん」と突っ込まれたりして(笑)いましたが、やはりそこは名古屋出身のバンド、30周年の記念ライブは名古屋でやることを決めていたとか。この日はグレートマエカワと竹安堅一の母校である高校の同窓会からもお祝いの花束が届いていました。
(写真右:その母校の同窓会からの花束。ちなみに自分の出身地と同じく「区内」の地元中の地元で、そういう意味ではちょっとうれしくなったりして)そんなMCを挟みつつ、その後は最新アルバム「50×4」からのナンバーなどが続きます。さらに「名古屋にいた時につくった曲」ということで25年以上前の「暖かいコーヒー」という曲を。こちらはタイトル通り、アコースティックで暖かい雰囲気の曲となっていました。
そしてその後はメンバー紹介から「真冬の盆踊り」へ。この曲では会場全体が手を上にあげて一体となって踊りまくります。途中、メドレー的にスピッツの「メモリーズ」のカバーに会場からも歓声が。会場全体が盛り上がった中、ラストチューンということで「サヨナラBABY」で締めくくり。全50分のステージでした。
その後はもちろん盛大なアンコールへ。正直、フラカンのステージがたった1時間弱でちょっと早いな・・・と思っていたのですが、セットチェンジではドラムセットが2つセット。マイクもステージ前方に6本用意され、やがて出てきたフラカンのメンバーも「お気づきだとは思いますが・・・」とスピッツのメンバーを呼び出します。ここらからは、なんとフラカンとスピッツのメンバー合同によるステージに。草野マサムネ曰く、ボーカリストとして1人だけ参加したセッションは多かったけど、バンド全体が一緒にやるということははじめてでは?ということでした。
そんな豪華なセッションライブ。まず最初は鈴木圭介からのリクエストということでスピッツのデビューシングル「ヒバリのこころ」からスタート。基本的に楽器部隊は全員そろっての演奏で、鈴木圭介と草野マサムネは1番ずつ交互に歌うスタイル。ちょっと意外な選曲に、曲が終わった後、草野マサムネが「なんでこの曲?」と聴いたら、「ただただ好きなんです!」とちょっと恐縮したように答えていました。
その後はフラカンの「最後の夏」、そしてスピッツの「野生のポルカ」とお互いの曲を交互に披露。曲の合間にMCが入るのですが、草野マサムネの方が先輩ということで鈴木圭介が妙に恐縮していました(笑)。さらに「野生のポルカ」の後は地元ネタということでスガキヤの話も。この日はバックステージのケータリングでスガキヤが提供されたとか。またスピッツがフランスでジャケットの写真を撮影した時、なぜか街中でスガキヤのカップラーメンを売っていた話などで盛り上がります。マサムネもそんなにたくさん話すタイプではないし、鈴木圭介も先輩の前で恐縮していたのに、「お互い50歳を過ぎちゃうと、なぜか話が長くなったうんだよね」となぜかタラタラとMCが続きます(笑)。で、終電になってしまう人もいるから、ということで「スピッツにないナンバーを」(byマサムネ)と「恋をしましょう」へ。確かにスピッツにはないハードなナンバーで、ラップ気味のハイテンポな歌詞を歌う草野マサムネという貴重なカバーを聴くことができました。
そして、曲が終わると、スペシャルゲストということで、なんと!スガキヤのキャラクター、スーちゃんが登場!そっか、スガキヤの話をしていたのは、この前振りなのか(笑)。意外なゲストに、この日一番ではないか?というほどの大歓声が上がりました(ちなみに大きなビニール製の着ぐるみの人形ですよ、念のため)。そしてこの日最後は、「フラカンの曲でもスピッツの曲でもない曲を」ということでなぜかCHAGE&ASKAの大ヒット曲「YAH YAH YAH」へ。いや、なぜフラカンのイベントでチャゲアス???と思いつつも、この曲で盛り上がらないのは嘘でしょ、といった感じで会場は大盛り上がり。観客も私と同じくらいのアラフォー世代がメインなので、この曲はちょうど世代的にピッタリなんでしょうね。フラカンとスピッツによる「YAH YAH YAH」のカバーという貴重なステージを堪能しつつ、このアンコール(というより第三部)は約45分、9時15分頃にライブは幕を下ろしました。
最初、フラカンのステージが1時間弱で終わった時は予想よりもかなり早いな、と思ったのですが、結果としてアンコール、というよりも最後のジョイントのステージも含めて事実上、3部構成のようなライブとなっており、スピッツの演奏も前座的なライブのゲストという感じではなく、フラカンと同様にお腹いっぱい楽しむことが出来ました。
久しぶりにフラカンのステージを見たのですが、やはり迫力満点のステージは非常にカッコよく、センチュリーホールのような大きめな会場もいいのですが、ライブ会場も似合いそうなそんな印象も強く受けました。またライブバンドとしても非常に魅力的なバンドであることを再認識しました。スピッツももちろん、すばらしいメロの曲にあらためて聴きほれつつ、ロックバンドとしての骨太さも感じられたステージ。スピッツのライブも2011年に見たワンマンライブ以来久しぶりだったのですが、やはりスピッツのライブはいいなぁ、とあらためて感じたステージでした。
そんな訳で、フラカンとスピッツという2組のバンドが同時に見れる非常にお得感の強いライブイベント。最初から最後までとても楽しむことが出来ました。どちらもちょっと久々となってしまいましたが、またもうちょっと間をあけずに彼らのステージを見てみたいなぁ。とても楽しめた3時間弱のイベントでした。
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