あいちトリエンナーレの企画へ、再び
あいちトリエンナーレ2019 Chilla: 40 Days Drumming&円頓寺デイリーライブ
U-zhaan/奇妙礼太郎
会場 なごのアジール/円頓寺駐車場 日時 2019年9月6日(金)
以前も足を運び、ここでレポートを紹介したあいちトリエンナーレの企画、Chilla: 40 Days Drummingと円頓寺デイリーライブ。U-zhaanのChilla:40 Days Drummingにもまた足を運びたいと思っていたのですが、デイリーライブもまた、奇妙礼太郎のライブにも興味があったので、また足を運んできました。
まずはU-zhaanのChilla:40 Days Drummingを見るために、再び、円頓寺商店街をちょっとはずれた所にあるなごのアジールへ。以前、足を運んだ時は、中で見ている人は数人で余裕をもって楽しむことが出来たのですが、この日行ってみるとビックリ。18時15分頃に着いたのですが、会場はほぼ満員で、まるでライブハウスのよう。この企画、あいちトリエンナーレの閉幕に先駆け、9月9日(月)で終了。さらに最終日の9月9日は非公開ということもあり、平日の夜ではこの日が最終日。そういう意味で詰めかけた方も多いのかもしれません。
そんな中、一心不乱にタブラの演奏に取り組んでいるU-zhaan。以前と同じようにiphoneに(おそらく)シタールの音色を取り込んで、その音色をバックにタブラを演奏するスタイルで演奏に取り組んでいました。40日のタブラ修行の終盤ということもあって、以前に来た時と比べて明らかに疲れている様子が・・・。ただ、タブラの演奏自体は衰えを感じさせないどころか、以前に比べて、より最小限にムダのない動きをしてエッジの効いた音になったような印象すら感じました。40日の修行でその演奏に凄みが増した・・・というのは、言い過ぎのせいでしょうか?
10分程度演奏をした後、休憩に。写真はその時に撮ったものです。電飾がついていて「あれ?周りのモニュメント的なものが増えたんじゃないか?」と思ったのですが、8月22日に行った時の写真を見ると、この電飾、その時もありましたね。その時はただ電気がついていなかっただけでした・・・。ちなみに休憩の時にいきなり横の扉からU-zhaan本人が登場してビックリ。思わず凝視してしまいました・・・すいません。客席に知り合いがいたみたいで、その方とちょっとお話をされ、練習場に戻ったかと思うと、敷物を持ってきて、「ここに座るといいよ」とわざわざ敷物を敷いてくれていました。かなりお疲れのご様子でしたが、やさしい方なんですね♡
休憩は10分弱程度で再び練習がスタート。今後はiphoneからの演奏抜きでタブラのみでの演奏に。かなりハイテンポでアグレッシブな演奏が続きます。あらためてタブラのみで演奏をじっと聴いてみると、わずか2つの太鼓にも関わらず、実に多種多様な音が飛び出していることにあらためて気が付かされます。それを自由にあやつり、単なるリズムではなくタブラが歌っているような演奏を聴かせてくれるU-zhaan。あらためて彼の実力を強く感じました。
で、30分程度U-zhaanの演奏を聴き入った後、後ろ髪を引かれる思いでなごのアジールを後にします。続いては19時からのデイリーライブ。奇妙礼太郎のステージなのですが、この日は会場の駐車場からはみ出るほどの観客スペースが設けられて人もギッシリ。奇妙礼太郎って、こんなに人気だったんだ・・・と正直なところ、ちょっと驚きました。
スタート時間の19時をちょっとだけまわったところでこの日は奇妙礼太郎1人のみがアコギをかかえて登場。最初はそのインパクトあるタイトル&メロディーもあって、彼の代表曲ともなっている「エロい関係」からスタート。公道のすぐ横にあるステージでこの歌を聴けるとは(笑)。さらにサビの「エロい関係」の部分を観客に歌わせるなど、のっけから盛り上がるステージとなりました。
さらにこの歌の最中に蚊にさされたそうで「蚊に刺された~♪」と即興で「蚊に刺された歌」を作って会場を笑わせます。その後、「ダンスミュージック」「君はセクシー」「Nobody Knows」とAORやフォークの色合いの強い、メロウでどこかセクシーさも感じさせる楽曲を聴かせてくれます。奇妙礼太郎は1枚、アルバムを聴いたことがあるのですが、この日のステージはそのアコギ1本でしんみり聴かせる歌声に非常に惹かれる内容に。色っぽいメロディーラインも実に魅力的で、アルバムではそこまでインパクトに残らなかったのですが、ライブではその素晴らしい曲にすっかり魅了されてしまいました。
その後は一度椅子に座って「汚れた天使」という曲を。しんみりとフォーキーに聴かせるのですが、この曲がまたエロい歌詞が印象的。ただ、一方では人間の内面をそのままあらわしたような歌詞が印象的で、そういう歌詞の世界も彼の大きな魅力ということに気が付かされます。さらに「年号が変わった時に作った曲」ということで「礼はいらない」という曲を。曲のスタートがいきなり「れいわ、いらない」からスタートしており、「なるほど・・・」と思ってしまいました(笑)(歌詞の内容は年号の令和とは一切関係ないんですけどね)。さらにその後は松田聖子の「赤いスイートピー」のカバー。これがアコギ1本で叙情感たっぷりに歌を聴かせるカバーになっており、その歌声にゾクゾク来てしまうようなステージでした。
そして椅子から立ち上がりアコギをかき鳴らしながらいきなりスピーカーが置いてある台の上で。「Johnny B. Goode」のギターのイントロを聴かせたかと思えば、なぜかスタートしたのは「お富さん」(笑)で、観客をあおります。その後はカバー曲。尾崎豊の「ダンスホール」、TOMATOSの「Rock Your Baby」、さらには西岡恭蔵の「プカプカ」と、前に歌った「赤いスイートピー」もそうですが、多種多様なカバーの選曲も魅力的。これをまたアコギ1本で、かつ感情たっぷりに歌い上げ、実に魅力的なカバーに仕上げており、そのボーカリストとしての実力も存分に感じさせてくれます。さらに最後は友人が作ったという「しらん節」という曲で締めくくり。最後は観客に「愛してるよ!」と叫ばせ、「5、4、3、2、1、8時!!」とカウントダウンをして8時ピッタリに終了。ほぼピッタリ1時間のステージでした。ちなみにアンコールはなし。回りに民家もある公共の場ですし、会場で音を出していいのが8時までなんでしょうね。
そんな訳ではじめて見た奇妙礼太郎のステージだったのですが、これが実に素晴らしい内容でした。AORとフォークの要素を取り入れたアコギ1本のステージは感情たっぷりながらもどこかエロさも感じさせる雰囲気が魅力的。メロディーにもインパクトがあり、彼がこんなに素晴らしいミュージシャンだったんだ、ということを今回のライブで気が付かされました。ちなみに曲の途中でいきなり「しゃちほこ~♪」「ういろう~♪」なんてフレーズを入れてきたり、いろいろな部分でユーモアの要素を詰め込んでおり、そういう点でもとても楽しいステージに。とても素晴らしいステージで、また是非足を運びたい、そう感じさせるライブでした。
満足度たっぷりで会場を後にしたデイリーライブ。1時間ピッタリのステージでこれが無料というのは実にお得感満載。これが2度目なのですが、今後も魅力的なステージが続くようですので、また是非足を運んでみたいです!U-zhaanともども、満足度の高い企画でした。
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