« 残念ながら3週連続はならず | トップページ | 「究極の100枚」というのはちょっと言い過ぎな気が・・・ »

2019年8月 9日 (金)

BUMP OF CHICKENらしい作品

Title:aurora arc
Musician:BUMP OF CHICKEN

約3年5ヶ月ぶりとなるBUMP OF CHICKENの待望のニューアルバム。アルバムリリースの間隔としてはちょっと久しぶりということになった今回のアルバムですが、ただ、その間、比較的積極的な活動が目立っていたため、あまり久しぶりというイメージはありません。彼らに限らない最近の傾向として、シングルをCDでリリースすることが稀になり、この約3年5ヶ月の間にCDシングルのリリースは1枚のみでしたが、7曲も配信限定でのシングルをリリースしていました。

そしてリリースされた今回のアルバムですが、先行リリースされたシングルがすべて収録。全14曲中9曲までが先行リリースされたシングル曲という内容となっており、ある種のベスト盤的な感覚すら覚えるような内容となっていました。新曲が少な目という点は賛否両論わかれるところで(うち1曲はイントロ的なインスト曲ですし)、配信シングルもすべて追っているようなファンにとってはちょっと物足りなさを感じてしまう点は否定できません。

ただ一方ではシングル曲をまとめたアルバムということもあって、実にBUMP OF CHICKENらしいナンバーが並ぶアルバムになっていたように感じます。特に感じたのは、おそらくファンや、あるいは熱心なファンではないようなリスナー層にとって「これがBUMP OF CHICKENだ」と思わせるような曲が多かったように感じます。

例えばアルバムタイトルにもなっている「Aurora」もそうでしょう。爽快さのあるギターサウンドにちょっと切なさも感じるメロディーライン。リスナーに勇気を与えてくれるような歌詞の世界観に「宇宙」を感じさせる「Aurora」というタイトルまで含めて、まさにバンプらしい作品。同じく、「宇宙」を感じさせるタイトルの「シリウス」もそうでしょう。疾走感あるギターサウンドにちょっとファンタジックな要素を含む前向きなメッセージを含んだ歌詞も、バンプらしい楽曲。サビに入る部分の転調も藤原基央のある種の手癖を感じさせます。

「アンサー」も前向きなメッセージ性の強いファンタジックな歌詞の世界観がおそらく多くの方がバンプに期待するような歌詞でしょうし、続く「望遠のテーマ」もバンドサウンドの色合いが強いナンバーですが、こちらも前向きな歌詞に強い希望を感じさせます。今回の新曲でも「新世界」も彼ららしい明るいラブソング。「君といる僕が一等賞」という言葉の使い方が実に藤原基央らしい感じ。ただ打ち込みをつかったリズミカルでダンサナブルなナンバーになっており、アルバムの中でのひとつのインパクトとなっています。

BUMP OF CHICKENというバンドが何を求められているのか、メンバーがしっかりと理解しており、そしてそれにしっかりと答えることが出来た作品、今回のアルバムに関してはそんな印象を強く受けました。その結果としてアルバム全体として決して目新しさはありません。ただ、リスナーからの期待にしっかりと、それも高い次元で答えることが出来る彼らの実力を感じると共に、こういうことをしっかりと出来るあたりが長いこと人気を獲得し続ける大きな要因なのでしょう。聴き終わった後、いい意味で「BUMP OF CHICKENを聴いた」という強い満足感を得ることが出来るアルバム。彼らの人気はまだまだ続きそうです。

評価:★★★★★

BUMP OF CHICKEN 過去の作品
orbital period
COSMONAUT
BUMP OF CHICKEN Ⅰ[1999-2004]
BUMP OF CHICKEN II [2005-2010]

RAY
Butterflies


ほかに聴いたアルバム

留まらざること 川の如く/宮沢和史

2016年に体調不良のため歌手活動を無期限停止していた宮沢和史。その後、無事復活し、約3年ぶりにソロ名義でのアルバムリリースとなりました。全8曲入りという短い内容ながらも日本民謡や沖縄民謡、ラテンの曲など、彼の音楽的趣味がよくわかる構成になってました。ただ、うちセルフカバーが2曲、活動休止中に提供した映画主題歌1曲が含まれて全8曲という点、まだリハビリ中といった印象も受けるのですが、しっかりと彼の健在ぶりを感じさせるアルバムになっていました。

評価:★★★★

宮沢和史 過去の作品
寄り道
MIYATORA(宮沢和史&TRICERATOPS)
MUSICK

I'm not chick/noodles

ドラムスのayumiが脱退し、2人組となってしまった約2年ぶりとなるニューアルバム。とはいってもそのスタイルは以前から全く変わらず、特に本作では10年ぶりにthe pillowsの山中さわおがプロデュースを手掛けた作品ということもあって、以前以上に彼女たちらしい疾走感あるギターロックを聴かせてくれています。まあ、山中さわおプロデュースということもあり以前以上に「女版ピロウズ」という印象が強く感じるアルバムになっているのですが、その点を差し引いても、いい意味で外連味の無いポップなギターロックを楽しめる作品になっていました。

評価:★★★★★

noodles 過去の作品
SNAP
Explorer
Metaltic Nocturne

|

« 残念ながら3週連続はならず | トップページ | 「究極の100枚」というのはちょっと言い過ぎな気が・・・ »

アルバムレビュー(邦楽)2019年」カテゴリの記事

コメント

宮沢和史ですが、9曲ではなく全8曲です。またセルフカバーは2曲だけなのでセルフカバーメインという形容には当てはまらないかと思います。

投稿: Matsu | 2019年8月10日 (土) 09時36分

>Matsuさん
ご指摘ありがとうございます。記載を一部修正しました。

投稿: ゆういち | 2019年8月18日 (日) 23時40分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 残念ながら3週連続はならず | トップページ | 「究極の100枚」というのはちょっと言い過ぎな気が・・・ »