デビュー30周年でのライブツアー
the pillows REBROADCAST TOUR
会場 名古屋ダイアモンドホール 日時 2019年3月8日(金) 19:00~
久しぶりにthe pillowsワンマンライブに足を運んできました。彼らのワンマンライブは2011年の「HORN AGAIN TOUR」以来、約8年ぶり。最近、彼らのライブに足を運んでいないなぁ、というのと、最新アルバムの出来がなかなか良かったのもあって、久々のワンマンに出かけてきました。
会場はダイアモンドホール。以前のZeppよりは小さめの会場だったので売り切れるかな・・・と思いきや、残念ながら最後までソールドアウトにならず。会場も9割弱程度の入りといった感じ。ちょっと気になったのはthe pillowsって、今年30周年を迎えるベテランバンドなのですが、以前はベテランにも関わらずライブに来るファン層が20代、と若々しかったのですが、今回のライブはおそらく平均の年齢層が30代後半から40代くらいに・・・まあバンドの活動歴なりの年齢層なのですが、いろいろな意味で人気の面では一時期のような勢いは止まってしまった感も・・・ただ、もっとも会場には若い20代のファンも目立っていましたが。
そして、19時5分頃にライブはスタート。いろいろ考えつつもやはりライブがスタートすると気分は一気に盛り上がります。1曲目は最新アルバムでも1曲目だった「Rebroadcast」からスタート。そして彼らの代表曲のひとつである「I think I can」へ。アップテンポなナンバーの連続でまずは会場の空気が暖まります。
その後「Freebee Honey」を挟んで最初のMCへ。ここでは「みんな50代のバンドになってしまいました」というちょっと自虐的(?)な自己紹介が。デビュー30周年のベテランバンドなだけによくよく考えれば当然なのですが、それにも関わらず、いまだに若々しさを感じるロックミュージックをやり続けているというのが驚き。この日のライブも下手な若手バンドに負けない、若々しさと勢いを感じるステージになっていました。
続く「spiky seeds」の途中で、なんと山中さわおの耳のイヤホンが外れるというトラブルが。回線も途切れてしまったようで、いきなりしばらくのブレイクに。その間、ギターの真鍋吉明がギターのアルペジオでベートーベンの「悲愴」と「No Woman No Cry」を弾いて間を持たせるというちょっとうれしいサプライズも。カッコいいギタープレイに山中さわおも「ギタリストはこういうことが出来るから女にもてるんだよな」と嫉妬まじり(笑)の発言をしていました。
その後は最新アルバムから「Binary Star」に「Skim heaven」「王様になれ」と続き、続くMCでは空港でのトラブルの話が。飛行機が15分程度遅れるトラブルがあったそうですが、それに対して航空会社のカウンター担当者に怒鳴り散らす中年男性がいたそうで、ただその中年男性の名前がいつの間にか真鍋さんになっていて、真鍋さんに「俺はそんなことやってない」と突っ込まれるオチに・・・で、このエピソードに微妙にちなんでそうな「ニンゲンドモ」へと続きました。
そこからは「ぼくのともだち」「箱庭のアクト」「Starry fandango」「眩しい闇のメロディー」と最新アルバムからのナンバーが続きます。比較的聴かせるタイプのナンバーも並んだのですが、続く「MARCH OF THE GOD」で会場のテンションはまた一気にあがり、「WALKIN' ON THE SPIRAL」「プライベート・キングダム」と後半に向けて会場のテンションはどんどんと上がっていきました。
メンバー全員の紹介+それぞれの簡単なトークを挟み、「About A Rock'n'Roll Band」、最新アルバムから「BOON BOON ROCK」、そしておなじみ「No Surrender」と会場のテンションは最高潮に。そして本編ラストは最新アルバムのラストでもある「Before going to bed」へ。最後は山中さわおがステージの一番前でファンを煽り、大盛り上がりの中、ライブは一度幕を下ろします。
その後はもちろんアンコールへ。アンコールでは最新アルバムの中で、本編で唯一演っていなかった「Bye Bye Me」、そして「Star overhead」で締めくくり。メンバーがステージ上から去ると、山中さわお一人だけがステージに残り、マイクの前で自分の思いを語ります。曰く、この日は相当、声が出ていたそうで、調子のよいステージだったとか。また最新アルバムは反応もよく、ファンがthe pillowsに求めることと一致したためだろうと思うものの、今後は(も)自分の好き勝手に音楽を作っていくという話。また、ライブの最中、みんなの心が開き、日常では味わえない濃密なコミュニケーションが出来る瞬間がある、という話から、最後は自分たち以上にthe pillowsの曲を愛してくれてありがとう、という話で締めくくりました。
山中さわおが去った後、会場では「Rebroadcast」の曲が流れます。そして、その曲が終わった後は再びアンコールが。やがてメンバーが登場し、ダブルアンコールに突入します。
ダブルアンコールではまずはMC。メンバー全員ビールを飲みながらの登場となりました。今年30周年を迎える彼らですが、30周年の企画として予定されている横浜アリーナでのライブや制作中の映画の話。また、今度リリースが予定されているライブDVDの特典映像として、ファンからのアンケートに基づく人気投票の上位11位から20位までを当てる企画をやらなくてはいけない、なんて話が繰り広げられました。
そしてオーラスは「Locomotion, more! more!」で締めくくり。これまたアップテンポで最高に盛り上がるナンバーで、会場のテンションは最高潮の中、ライブは終了。約2時間10分程度。大盛り上がりのライブでした。
久しぶりとなった彼らのライブですが、ただ8年前と彼らの演奏は全く変わりありません。全員が50代と自虐的に語っていましたが、そんなことを全く感じさせない迫力ある、かつ若々しいステージで、おそらく20代のロックバンドと対バンしても違和感を全く感じさせなさそう。彼らのその若々しさには驚きすら感じます。
そして一方でセットリストについては8年前からガラリと変わっていました。この日のライブは最新アルバムからはもちろん、比較的最近の曲が多く演奏されていました。普通、デビュー30年のベテランバンドのライブだと、昔の懐メロがメインになってしまうケースがほとんど。しかし彼らは、いまなお懐メロメインにならず最近の曲を演奏し、かつファンも十分すぎるほど盛り上がるという「現役感」も驚くべき事実でした。その分、「ハイブリッドレインボウ」みたいなおなじみのナンバーが聴けなかったのはちょっと残念だったのですが・・・ただ、ライブとしては文句なしに楽しめました。やはりthe pillowsのライブは最高ですね!!次はもっと短いスパンで、また足を運びたいです。
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