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2019年2月22日 (金)

美メロの連続で夢のような1時間半

TEENAGE FANCLUB JAPAN TOUR 2019

会場 名古屋CLUB QUATTRO 日時 2019年2月5日(火) 19:30~

Tfc_live

あのTEENAGE FANCLUBが結成30周年を記念したライブツアーを実施。名古屋でもライブが行われる!ということで足を運んできました。会場には開演予定時間の10分程度前に到着。会場のクアトロは満員・・・とまでは残念ながらいかず8割程度の入り。ただ多くのファンが詰めかけ、開演を今か今かと待ちわびていました。

開演予定時間ちょうどにまずはサポートアクトのTENDOUJIが登場。名前だけは聞いたことあるかな・・・という程度のバンドで、ステージを見るのはもちろん音を聴くのも今回はじめて。4人組のギターロックバンドなのですが、ギターの音などにあきらかにTEENAGE FANCLUBからの影響も感じられるポップなオルタナ系ギターロックバンド。名前はいかにも和風のバンドなのですが、楽曲は全英語詞で洋楽テイストも強く、TFC好きにはかなり楽しめるサウンドで好印象。全7曲30分のステージでしたが、音源も聴いてみたくなりました。

その後セットチェンジが行われ約20分。20時20分頃についにTEENAGE FANCLUBのメンバーが登場。ノーマン・ブレイクが舞台中央に、レイモンド・マッギンリーが下手に、デイビット・マクゴーワンが上手にと3人並び、バックはキーボードで新加入したエイロス・チャイルズとドラムスのフランシス・マクドナルドが並ぶという編成。メンバーは全員ラフな普段着の格好で、正直言って、申し訳ないのですがカリスマ性みたいなものはなく、正直言って、パッと見た感じ、趣味で集まったおじさんバンド・・・みたいな感じもしてしまいました(^^;;このいい意味で力の抜けた雰囲気がTEENAGE FANCLUBの良さかもしれません。

この日のステージはまず「Start Again」からタイトル通りのスタート。まずノーマンと新加入のエイロスが美しいハーモニーを聴かせつつ、会場を盛り上げます。さらにノイジーでロックテイストも強い「The Cabbage」へと続き、ロックバンドとしてのTEENAGE FANCLUBのステージをしっかりと見せてくれました。

ステージはMCも少な目で比較的淡々と続く感じ。ただ、ベテランバンドの彼ららしく、力の抜けたステージングが大きな魅力。「趣味で集まったおじさんバンド」みたい、と書いたのですが、ステージパフォーマンスもまさにそんな感じで、メンバー全員がまずは音楽を楽しんでいるようなステージが続きます。

基本的にノーマン・ブレイクとレイモンド・マッギンリーの2人がお互いにボーカルを取っていくスタイル。比較的ロックテイストの強いノーマンの曲に対して、ちょっと哀愁感もあり聴かせるナンバーが多いレイモンドの曲の対比が、ライブで聴くとあらためて実感させられます。ただ昨年、残念ながらもう一人のメインライターだったジェラード・ラヴが脱退しており、ジェラードの曲はこの日、1曲も演らなかった点、とても残念でした・・・。

中盤でとくに盛り上がったのが「Catholic Education」。ロックテイストの強いへヴィーなバンドサウンドを聴かせるナンバーで、基本的にポップなメロが大きな魅力の彼らですが、この曲では力強くダイナミックな演奏を聴かせ会場を盛り上げます。そこから一転、「Your Love Is the Place Where I Come From」としんみり聴かせるナンバーへと展開。ロックテイストの強い曲からTFCらしい美メロを聴かせるナンバーへと続きます。

さらにそこから新曲へ。この日、MCで何度もニューアルバムを作成中である話を軽く話していたのですが、おそらくそこに入る曲でしょう。TFCらしい切ないメロディーラインが魅力的なナンバーで、その美メロが耳を惹きます。おそらく次のアルバムに収録されるのでしょうが、次のアルバムもかなり期待できそうです。

後半は「Planets」「I Don't Want Control Of You」「Hold On」そして「I'm In Love」とメロディーを聴かせるナンバーが続きます。もちろんTFCといえばその美しいメロディーラインが最大の魅力。その美メロに聴き入る夢のような時間が過ぎて行きます。そして本編ラストは「Everything Flows」。こちらは比較的ロック色の強いナンバーで最後の最後に会場を盛り上げます。最後は分厚いノイズギターを会場に響かせ、まずは本編が幕を下ろしました。

もちろんその後はアンコールへ。比較的短い時間でメンバーが再び登場すると、まずは「The Fall」へ。こちらもしんみりと曲を聴かせた後は、彼らの代表曲である「The Concept」へ。会場は大歓声があがります。個人的にもこの日最も聴いてみたかった曲の1つだっただけに、大興奮。会場全体が盛り上がり、この日最大のクライマックスとなりました。そしてその後はノーマンがアコギに持ち替えて、最後は「Broken」で静かに締めくくり。最後は聴かせるナンバーで終わるあたりに彼ららしさも感じます。

サポートアクトが30分+セットチェンジ20分+TEENAGE FANCLUBのステージはアンコール込で1時間半。およそ2時間半弱のステージでした。言うまでもなくTFCは大好きなバンドのひとつだったのですが、この日はじめてライブを見て、あらためてその美しいメロディーラインに聴きほれてしまい、1時間半という時間があっという間に過ぎ去ったステージでした。個人的にはこの日、彼らの代表曲をあらためてじっくり聴いてみて、あらためて自分はTEENAGE FANCLUBというバンドが大好きなんだな、ということを再認識しました。

最初にも書いた通り、ほとんど普段着のようなステージ衣装で、趣味のおじさんバンドのステージのような力の抜けたステージ。にも関わらず、多くの人たちを魅了する美メロを奏で、この日会場に集まったファンみんなが魅了される素晴らしいステージでした。ジェラードの曲がやらなかったのは非常に残念ですが、ただ、新体制のステージながらも、メンバー全員がしっかりと息の合ったステージを見せてくれたと思います。おそらくそう遠くないタイミングでニューアルバムも聴けそうですし、そちらのアルバムも非常に楽しみ。美メロの連続で、まさに夢のような1時間半。非常に満足した楽しいステージでした。

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