ネタ満載の濃ゆい3時間
レキシTOUR2018 まんま日本ムキシばなし
会場 名古屋国際会議場センチュリーホール 日時 2018年11月29日(木)18:30~
その高いエンタテイメント性が評判となり、ライブツアーを行う毎にどんどん人気が増し、会場も大きくなってきた、池田貴史のソロプロジェクト、レキシ。ついに彼のワンマンライブにはじめて足を運ぶことが出来ました。会場はセンチュリーホールという大箱。そしてもちろんソールドアウトでした。
ライブは定時、18時半ちょうどに会場が暗くなります。するとステージ後ろのモニターに、いきなり往年の名アニメ「まんが日本昔ばなし」のタイトルで「稲穂の神様」の文字が。さらに池ちゃん本人が主演の「昔ばなし」風のコメディーがスタートします。
物語は池ちゃん扮する農民の吾作が日照りに苦しむシーンからスタート。裏山の祠にお参りをすると、なんと稲穂の神様が登場。この神様が扮するのはなんとロバート秋山という豪華キャスト(笑)。神様曰く、「おもしろいものが見たい」ということで、「じゃあライブを見せましょう」という流れでライブがスタート。さらにここで「まんが日本昔ばなし」のオープニングのパロディー映像が流れ、そしてメンバー登場となりました。
1曲目はいきなり最新アルバム「ムキシ」の先行シングルでもあった「SEGODON」からスタート。まんま産業ロック調のダイナミックなナンバーで序盤からアゲアゲでスタートです。途中のサビではいきなり観客とのコールアンドレスポンズも。しかしここでなぜか「SEGODON」のサビに混じり、HOUND DOGの「ff」の「愛がすべてさ いまこそ歌うよ~♪」と歌わせ、なぜか会場は大盛り上がりでした。
このいきなりラストのような盛り上がりで、この曲が終わると「それではみなさんさようなら~!」とまるでライブが終わるかのような振りを・・・もちろんそれは「ネタ」でその後もライブは続行。そのまま「なごん」へと続き、序盤から一気に盛り上がっていきます。
そんな訳で序盤からいきなり大盛り上がりの中でスタートしたレキシのライブ。対バン形式でのライブは以前見たことあったのですがワンマンは今回初体験。評判は聴いていたのですが、一言で言うと非常に濃いライブでした。とにかく1曲毎に「ネタ」が満載のステージ。さらっと原曲通り歌ってお終いという曲はほとんどなく、バンドメンバーと共にこれでもかというほどの様々なネタを繰り広げていく、まさに捧腹絶倒のステージになっていました。
続く「年貢for you」ではなぜか途中から懐かしのJ-POPを池ちゃんみずから歌い始めます。名古屋ということで名古屋出身のミュージシャンを会場に募ったところ、なぜかまずマツケンの声が・・・(出身は豊橋ですが・・・)。さらにスキマスイッチも。スキマスイッチについては常田真太郎について「勝手にアフロをやめやがって。アフロ界の裏切り者です」とコメントしていました(笑)。
さらに懐かしいアルバムからの曲ということで1stアルバム「レキシ」から「Let's忍者」、そして2ndアルバム「レキツ」から「ペリーダンシング」へ。この「ペリーダンシング」では最後は懐かしい武富士のCMソングへと突入。最後は池ちゃんがCMのようなエビぞりのポーズをかなり無理目に決めて終了、というオチになりました。
この曲の最後ではステージ上に突然イルカの浮き輪が登場し、「KMTR645」へ。この曲、毎回、観客席の上を大きなイルカの浮き輪が舞うことがライブの定番らしく、この日もイルカの浮き輪が1階席で舞っていました。ちなみにこの曲、大化の改新をネタとした曲で、最初なんでイルカの浮き輪?と思ったのですが・・・ああ、蘇我入鹿ね(^^;;
さらに「墾田永年私財法」「SHIKIBU」さらに「GET A NOTE」と続き、まずは前半戦が終了。メンバーが一度ステージから去ると、また映像が流れます。今度も「まんが日本昔ばなし」のパロディーで「鶴の恩返し」。最後は池ちゃんが扮する「鶴」が大空へ去っていくと、まるで紅白の小林幸子を彷彿とさせるような、大きな鶴の羽根を背負ったようなド派手な衣装の池ちゃんが登場。「SAKOKU」へと突入します。ちなみにこの曲、原曲では後半、オシャレオキシこと上原ひろみのピアノソロのシーンがあり、この日のバンドメンバー、ピアノの元気出せ!遣唐使こと渡和久が立ち上がったり、後ろ手にピアノを弾いたりするパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた・・・かと思えばいきなりピアノが鳴っているにも関わらずピアノを離れ踊り出すという「弾いてなかったんかい!」というオチへ。ただ池ちゃんから突っ込みが入った後は、オシャレキシのパートも実際にピアノを弾いて見せていましたが(笑)。
ライブは終盤に「KATOKU」そしてライブでは定番の「きらきら武士」に。会場ではミラーボールがまわり、即席のダンスホールに早変わり。会場全体で大盛り上がりの中、とりあえずは本編が終了です。
ただ本編が終了すると同時に映像がスタート。また最初の「稲穂の神様」の続きが。「かなり楽しいんだけど、もうちょっと」という神様のリクエストに応じてアンコールが(アンコールの拍手は起こっていないんですが(^^;;)スタートしました。
アンコール第1弾は池ちゃんが石川五右衛門の格好に扮して「GOEMON」からスタート。そしてラストはライブの定番曲「狩りから稲作へ」へと流れ込みます。ライブグッズとして「稲穂」が売られているのですが、会場のファンの多くがこの「稲穂」を取り出して歌に合わせてゆらすというなかなかシュールな光景に。最後も「たかゆかしき~♪」というフレーズで盛り上がると、途中からいきなり「劇団四季~♪」に変わり、最後は「劇団四季~キャッツ!」というライブの定番(らしい)ネタへと続きます。
ちなみにこの曲の途中では「名古屋のみなさんは一生懸命盛り上がっていますね。飛ばされまいと必死なんでしょう!」というまさかの名古屋飛ばしのネタが(笑)(名古屋飛ばし・・・ライブツアーで東京大阪のみ、あるいは東京大阪福岡など名古屋がはずされること。国内ミュージシャンではさすがに少ないのですが、外タレではよくあるケースでそのたびに名古屋人としては悔しい思いをします・・・)まさかローカルネタの名古屋飛ばしを知っているとは(笑)。ただその後、「レキシは名古屋を飛ばしません!」といううれしい話に会場は盛り上がり、最後は「縄文式、弥生式、どっちも好き~♪」のフレーズで「名古屋が好き~♪」と歌い、会場は大盛り上がりの中、アンコールは一度終了となります。
しかしその後は再び映像が流れます。これはある程度予想していたのですが、「まんが日本昔ばなし」のエンディング「人間っていいな」のパロディー。ただ、最後、「いいないいな、人間っていいな~♪」からいきなり「稲、INA、I.N.A.」と続き、まさかのDA PUMP「U.S.A.」ならぬ「I.N.A.」でPVのパロディー映像へ!この予想外の展開には腹を抱えて笑いました。
そして、この「I.N.A.」が流れる中、メンバーが再登場。全員、「U.S.A.」のダサカッコいいコスチューンで登場。1人1人メンバー紹介がされ、最後はステージ上みんなで「U.S.A.」の「カモンベイビーアメリカ」を踊りました。この、この日一番受けたネタから最後はバラード曲「マイ会津」へ。最後はしんみりとバラードナンバーで締めくくりライブは終了。全員がステージ前であいさつし、ピッタリ3時間、長丁場のライブが幕を閉じました。
そんな訳で3時間にも及ぶライブだったのですが、曲数はわずか15曲。要するに1曲1曲ネタ満載のため長くなるんですよね。ただそれだけ非常に濃い内容のステージで、長丁場にも関わらず、あっという間のステージでした。
そしてこのネタが、バンドメンバーも巻き込んで笑える、そしてよく考えられているネタの連続で最初から最後まで笑いの絶えないステージ。もう文句なしに楽しかったです。最初にも書いた通り彼のステージはそのネタの楽しさから、どんどんと観客動員が増えているのですが、その理由も納得。確かにこれは一度見たら2度3度みたくなるし、曲を全く知らなくても楽しめるわ。上で書いたネタ以外にもたくさん笑えるネタを見せてくれましたし、私のつたない文章ではなかなか伝わらないでしょうが、本当にエンタテイメント性あふれる楽しいステージを見せてくれました。これは次回のライブも絶対に足を運ばなくてはいけませんね!心から満足して会場を後にすることが出来た、素晴らしいステージでした。
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