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2018年12月 5日 (水)

ロングヒット曲が急上昇

今週はシングル・アルバム共に初登場が少なかったため、同時更新です。

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週はロングヒット曲の順位が急上昇しています。

ただそんな中で1位を獲得したのがAKB48「NO WAY MAN」。CD販売数1位、ダウンロード数25位、ラジオオンエア数16位、PCによるCD読取数2位、Twitterつぶやき数3位、You Tube再生回数44位を記録。オリコンでは初動売上120万5千枚を記録。前作「センチメンタルトレイン」の144万枚(1位)からはダウンしています。

そして今週2位と3位に米津玄師「Lemon」DA PUMP「U.S.A.」がそれぞれ5位、6位からランクアップしています。年末に向けての音楽番組の影響や1年の振り返り企画で取り上げられることが多くなった影響もあるかもしれませんが、おそらく一番の要因は今週からHot100でチャートに組み入れられた「カラオケで歌われた回数」の影響ではないでしょうか。「Lemon」が1位、「U.S.A.」が2位を獲得し、曲が(アイドル系みたいにファンズアイテムのように売れているのではなく)本当の意味で売れているんだな、ということを実感させられます。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位にそらる「銀の祈誓」がランクイン。動画サイトへの歌唱動画投稿により人気を博したシンガーによる初のシングル曲。テレビアニメ「ゴブリンスレイヤー」エンディングテーマ。CD販売数1位、PCによるCD読取数10位、Twitterつぶやき数14位を記録。ネット初の人気の割にはYou Tube再生回数で上位に入っていませんし、サブスクリプションも解禁されているのにストリーミング数も圏外。どちらかというと一部の固定ファンに対するアイドル的な人気にとどまっている感があります。「歌唱動画」が話題になった割には肝心の歌唱力についてもかなりの疑問を感じてしまいますし・・・。ちなみにオリコンでは初動売上5万7千枚で2位初登場となっています。

5位初登場はフランシュシュ「徒花ネクロマンシー」がランクイン。アニメ「ゾンビランドサガ」のオープニングテーマ。ちなみにこのアニメタイトルの「サガ」とは「佐賀県」の「佐賀」だそうです(^^;;CD販売数13位に対してダウンロード数では見事1位を獲得しベスト10入り。ほか、PCによるCD読取数7位、Twitterつぶやき数43位にランクインしています。なおオリコンでは初動売上9千枚で13位にランクイン。


今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は比較的新譜も少な目。強力盤も少ないチャートとなっています。

そんな中で1位を獲得したのがジャニーズ系。山下智久「UNLEASHED」が1位獲得です。途中、ベスト盤のリリースはあったもののオリジナルアルバムとしては約4年ぶりの新作となりました。初動売上は8万2千枚。直近作はベスト盤の「YAMA-P」で、同作の初動4万9千枚(1位)からアップ。また、オリジナルアルバムとしての前作「YOU」の4万5千枚(1位)よりも大幅アップとなりました。

2位初登場はテミン「TAEMIN」。韓国の男性アイドルグループSHINeeのメンバーによる日本で初となるソロアルバム。初動売上は6万3千枚。直近作は韓国盤「Move」で、同作の初動6千枚(11位)より大きくアップしています。

そして3位には、ついにベスト3入りしてきましたQUEEN「ボヘミアン・ラプソディー(オリジナル・サウンドトラック)」。先週の4位からワンランクアップです。売上枚数も2万6千枚から2万7千枚へと若干ですがアップ。映画も大評判で、徐々に人気が広まっている感がありますが、サントラ盤もまだまだ売れていきそう。これからのロングヒットが期待できそうです。

続いて4位以下の初登場盤です。まず4位にはX JAPANのボーカリストToshiによるソロアルバム「IM A SINGER」がランクイン。初動売上2万2千枚。彼のソロアルバムがベスト10入りするのは、実に1995年の「GRACE」以来、23年ぶり(!)。ご存じのように、彼は一時期、宗教めいたヒーリングミュージックの世界にはまっていた時期があり、その影響で大量のソロアルバムはリリースされたものの、いずれもオリコンランク圏外。そんな彼が見事復活し、ソロアルバムでもベスト10入りというのは感慨深いものがあります。

ちなみに同作は初となるカバーアルバム。ただ収録曲が浜田雅功と槇原敬之の「チキンライス」だったり、AKB48の「365日の紙飛行機」だったり、ジャンルを問わない選曲といえば耳障りのよい表現ですが、X JAPANのボーカリストとしてのイメージからはかなりかけ離れた選曲となっています。最近はバラエティー番組へ積極的に出演するなどX JAPANのボーカルのイメージからの脱皮をはかっているような感はあるのですが、若干その行動に突拍子もないものを感じ、ある種の不安定感すら覚えます。いまのところは大丈夫だと思うのですが。

5位初登場はValkyrie「あんさんぶるスターズ! アルバムシリーズ Valkyrie」がランクイン。女性向けアイドル育成ゲームのアルバムシリーズ第8弾。初動売上は1万8千枚。前作は同シリーズの第6弾、第7弾が同時にランクイン。Switch「あんさんぶるスターズ! アルバムシリーズ Switch」、MaM「あんさんぶるスターズ! アルバムシリーズ MaM」の1万6千枚(4位)、7千枚(9位)からはいずれもアップしています。

9位にはイケメンの女子をそろえたアイドルグループザ・フーパース「FANTASTIC SHOW」がランクイン。シングルではベスト10入りを果たしていますが、アルバムでは同作が初のベスト10ヒット。初動売上7千枚は前作「FANTASIA」の5千枚(15位)からアップしています。

最後10位に韓国の男性アイドルグループNCT127「NCT#127 Regular-Irregular:NCT 127 Vol.1」がランクアップし、ベスト10に返り咲いています。これは以前リリースしたアルバムに新曲を追加しパッケージを変えた「リパッケージ・アルバム」がリリースされた影響。

今週のチャート評は以上。また来週の水曜日に!

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