HIP HOP界の女王(Queen)降臨
Title:Queen
Musician:Nicki Minaj
正直言って思わずそのダイナマイト・ボディーに目が釘付けになってしまいます。おそらく今、女性ラッパーの代表格ともいえるニッキー・ミナージュの約4年ぶりとなるニューアルバム。タイトルの「Queen」はまさに今の彼女のヒップホップシーンにおける位置づけを表しているといってもいいのでしょうか。またそのダイナマイト・ボディーはもちろんのことながらも、クレオパトラを模したと思われるようなその衣装にも目が行きます。
さてそんな「女王」ゆえでしょうか、本作でもまずは豪華なゲスト勢に目がいきます。「Majesty」ではあのEMINEMが参加。力強いラップで、聴いていて一発で彼だとわかるの点でも強いEMINEMの個性を感じさせますし、また彼女の力強いラップも決してENIMEMに負けていません。「Bed」ではアリアナ・グランデが参加。リズミカルにラップするニッキーと一緒にその透き通る歌声を聴かせてくれています。
そんなちょっと久々となる彼女の新作。彼女のアルバムは以前から比較的ポップテイストが強く、いい意味で聴きやすいという印象を受けていました。今回のアルバムも全体として比較的ポップで聴きやすいアルバムに仕上がっていたかと思います。例えば「Chun Swae」は哀愁感あふれる歌が前に出ている楽曲に仕上がっていますし、「Nip Tuck」もメロディアスな歌を聴かせてくれています。特に「Come See About Me」は伸びやかな歌声を聴かせてくれる歌モノのR&Bバラード。アルバムの中でも歌モノが目立ちます。
もっともそんな歌モノのナンバー以外でも基本的にリズミカルで勢いのあるラップが多く、HIP HOPを普段聴かないようなリスナー層でも十分楽しめそうなナンバーが揃っています。例えば「Barbie Dreams」はシンプルなトラックでリズミカルなラップが楽しめますし、「LLC」なども勢いがあり力強いラップに聴いているだけで惹き込まれます。
また彼女の楽曲は本作に限らずポップ寄りのアルバムが多かったのですが、その中でも今回のアルバムは比較的HIP HOP寄りという印象も受けます。またここ最近の流行りなのですが、トラップの要素を強く入れてきており、「Chun-Li」や「Sir」などトラップの曲も目立ちます。特に「Sir」ではトラップの代表的なミュージシャンであるFutureをフューチャーしてきており、そういう意味でも今の時代にしっかりとアップデートしてきているアルバムという印象を受けました。
現在のHIP HOPをしっかりと取り入れつつ、いままでの彼女らしいポップな側面も残したアルバム。HIP HOP的な部分とポップな部分をしっかりと両立させたバランスの良いアルバムだったように感じます。そういう意味でも彼女の良さがしっかりと表れた傑作アルバムだったように感じました。まさにタイトル通り、HIP HOP界のクイーンとしての実力を見せつけたアルバムでした。
評価:★★★★★
Nicki Minaj 過去の作品
Pink Friday
Pink Friday:Roman Reloaded
ほかに聴いたアルバム
Tangerine Reef/Animal Collective
アルバム毎に高い評価を受けるアメリカのインディーロックバンドAnimal Collectiveの新作。アバンギャルドさを感じるエレクトロサウンドを聴かせつつ、ポップにまとめあげている楽曲が彼らの大きな特徴でしたが、今回のアルバムはエレクトロサウンドのノイズを前面に押し出したような作風。そのため実験的な要素が強く、残念ながら聴いていてあまり楽しめませんでした。同じく実験的だった前々作「CENTIPEDE HZ」は過剰な音の世界だったに対して、今回は比較的トラックは静かで落ち着いたものとなっており、そういう意味ではあまり不快さはなかったのですが・・・。良くも悪くもアルバム毎に振れ幅があるミュージシャンだなぁ。
評価:★★★
Animal Collective 過去の作品
Merriweather Post Pavilion
CENTIPEDE HZ
Painting With
The Paniters EP
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