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2018年7月14日 (土)

2人だけのステージ

チャラン・ポ・ランタン ホールツアー2018 ”唄とアコーディオンの姉妹劇場 ~ページをめくって~”

会場 名古屋市芸術創造センター 日時 2018年7月6日(木)

アコーディオンの陽気なメロディーにのって、ジンタやバルカン音楽、サーカス風の音楽など楽しい音楽を奏でるももと小春の2人組デゥオ、チャラン・ポ・ランタン。以前からライブがいかにも楽しそうで、是非ともライブに行きたいミュージシャンの一組だったのですが、このたび、ようやくライブに足を運ぶことが出来ました。

この日のライブは名古屋市芸術創造センターというそこそこの規模の会場。ただ、残念ながら満員という訳にはいかず後ろの方には空席も・・・。客層は意外と年齢層が高く、アラサーから40代50代もチラホラ。確かに「若者に受けそう」なミュージシャンではないのですが、ちょっと意外でした。

さて今回のライブは「唄とアコーディオンの姉妹劇場」ということでももと小春の姉妹2人のみのステージ。ステージはそのためほぼベアのステージに2人のステージドリンクを置いた小さな机が2つと照明が並んでいるだけ。非常にシンプルなステージとなっていました。

そして2人だけではじまったステージはいきなり1曲目から新曲!それも静かに聴かせる楽曲からスタートし、静かにライブは幕をあげました。続く「嘘にキス」も哀愁たっぷりに聴かせる楽曲。序盤は静かにスタートしたライブでしたが、正直、2人だけのライブ。音も歌声とアコーディオンのみというカラオケ音源もないステージで、広い会場の中、少々寂しい雰囲気すら感じてしまったスタートでした。

ただ続いて新曲でツアータイトルにもなった「ページをめくって」でようやくアップテンポの曲になり会場が徐々に暖まります。続くMCでは姉妹で息の合ったコントのようなユーモラスなトークを展開し、そのまま同じく新曲の「juu-juu」へ。こちらも軽快でポップなナンバーで会場は盛り上がりつつ、一気に代表曲の「71億ピースのパズルゲーム」「雄叫び」で一気に盛り上がります。

中盤自称もっともリズム感がないボーカリストというももがタンバリンに挑戦し、上手くリズミカルなタンバリンを鳴らしながら「ストロベリームーン」を可愛らしく歌っていました。その後は「ダンス・ダンス」から軽快な「あの子のジンタ」へ。続くMCでは小春がひとりで。チャラン・ポ・ランタンに憧れてアコーディオンを始める人も最近は少なくないみたいで、「そういうのうれしいよね」という話をしていました。そしてこの話からの流れで「憧れになりたくて」に流れ込みました。

次の曲がはじまる前に小春が一度ステージから去ります。ここでももはステージの下に落ちていたチラシのような紙を拾い上げて、そこに書かれている文章を読むように朗読。そしてそのまま「私の宇宙」を歌います。小春がステージに戻ってくると、いままでとは異なるアコーディオンが。おそらく電子アコーディオンだと思うのですが、甲高い、ビブラフォンのような音色のするアコーディオンをバックにしんみりと歌い上げいます。

「美しさと若さ」「サーカス・サーカス」と続いてライブは終盤戦へ。「この先のシナリオはあなた次第」では観客を立たせてライブを盛り上げます。さらに「メビウスの行き止まり」でライブはさらに最高潮へ。しかしラストはグッと雰囲気がかわり、ももと小春は交互にステージから一度去ります。この日のステージ衣装は人形のようなかわいらしい服装だったのですが、そのいままでの衣装にケープをまとい登場します。ラストはまた朗読からスタート。その朗読からそのまま歌に入るのですが、この曲は初耳。ひょっとしたら新曲でしょうか?しんみりと聴かせるナンバーで、最後は二人背中合わせのまま歌うと、上から雪が舞い降りてきました。美しい雰囲気のまま2人はそのままステージを去り、本編は終了となります。

もちろんそのままアンコールへ。アンコールはツアーTシャツを着たいままでとはうってかわってシンプルな服装で登場。最初はMCをかねてツアーグッズ紹介。そしてまたもや新曲へ。小学館の図鑑NEOのCMソングで「ガリレオ」というこれまた軽快なナンバー。そしてラストは彼女たちの代表曲「進め、たまに逃げても」「ムスターファ」「最後の晩餐」をメドレー形式で一気に披露します。会場のテンションは最高潮のまま、ライブは幕を下ろします。約2時間10分のステージでした。

さて、この日は「姉妹劇場」ということで前述の通り、ステージは彼女たち2人のみ。演奏もアコーディオンのみの演奏で、カラオケの演奏すら入っていない、本当に2人のみのステージでした。正直言うと最初は、広いステージで2人だけの演奏で、ちょっと寂しさすら感じられ、不安も覚えたのですが、ライブが進むにつれてそんな違和感は徐々になくなり、最後は広いステージの上でも全く寂しさを感じさせない2人の存在感を覚えたステージでした。

ステージもかなり凝っていて、シンプルなステージなのですが、後ろの壁に照明で2人の壁を映し出したり、白い布をステージ中央にかかげることにより、ステージの中に「部屋」のような空間を作り出したりと、シンプルながらも工夫を凝らしたライブで、ステージがちょっとした「劇」の空間のようになっていました。

正直なところライブを見終わった後でも、次はライブハウスのようなもっと小さい会場で、かつバンド編成でのライブを見てみたいな、とも思ったのですが、2人のステージももちろんとても楽しく、最初は心配していたステージでしたが、終わった後は非常に満足して会場を後にすることが出来ました。

もものボーカルも予想していたよりも表現力豊富で上手く、また小春のアコーディオンの演奏も非常にアグレッシブな演奏を聴かせてくれ、ライブバンドとしての実力も強く認識することが出来ました。また2人の息の合ったMCもとてもユニークで楽しかった!一度見てみたかった彼女たちのステージですが、期待どおりの素晴らしいライブでした。次は是非ライブ編成で!

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